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ODBC データ・ソースとしての InterSystems データベースの使用法 (Windows)

この章では、コントロール・パネルを使用するか DSN ファイルを作成することにより、Windows で InterSystems データベース用の DSN を作成する方法について説明します。

ODBC データ ソース アドミニストレーターによる DSN の作成

DSN を作成するには、Windows ODBC データ ソース アドミニストレーターを使用して、[InterSystems ODBC データソース設定] ダイアログ・ボックスにアクセスします。

  • Windows の [コントロール パネル] で [管理ツール] を選択し、[データ ソース (ODBC)] のアイコンをクリックします (実際のアイコン名は、使用している Windows のバージョンによって異なる場合があります。下の “正しい ODBC データ ソース アドミニストレーターのバージョンの選択” を参照してください)。

  • Windows の [ODBC データ ソース アドミニストレーター] ダイアログで、[ユーザー DSN] タブを選択して、[追加...] ボタンをクリックします。

  • [Intersystems ODBC] (ODBC 2.5 ドライバの場合) または [Intersystems ODBC35] (ODBC 3.5 ドライバの場合) を選択し、[完了] ボタンをクリックします。

次の図は、すべての必須フィールドが入力された [InterSystems ODBC データソース設定] ダイアログ・ボックスのインスタンスを示しています。

[InterSystems ODBC データソース設定] ダイアログ・ボックス
generated description: odbcsetup

各フィールドは以下のとおりです。特に指定がない限り、それらのフィールドは必須項目です。

[データソース] と [接続] セクション
  • [名前] — DSN のユーザ定義名を指定します。

  • [説明] — オプション。DSN に関するユーザ定義の情報を指定します。

  • [ホスト (IPアドレス)] — ODBC 接続で使用する IP アドレスを指定します。“127.0.0.1” のように、ドットで区切られた 10 進法の数字、あるいは 4 個の数字で表します。

  • [ポート] — ODBC 接続で使用するポートを指定します。InterSystems の既定値は 1972 です。

[認証方法] セクション
  • [ネームスペース] — ODBC データ・ソースとして使用するネームスペースを指定します。

  • [認証方法] — このデータベースに使用されているセキュリティに応じて、以下のオプションのいずれかを選択します。これらのオプションの詳細は、“セキュリティ管理ガイド” の "認証" を参照してください。

    • [パスワード] — 標準のユーザ名とパスワードで認証します。

    • [SSL/TLS を使用したパスワード] — SSL/TLS で保護された接続を使用して認証します ("セキュリティ管理ガイド" の “SSL/TLS の使用法” を参照してください)。

    • [Kerberos] — Kerberos を使用して認証します ("セキュリティ管理ガイド" の “Kerberos 認証の構成” を参照してください)。このオプションでは、以下の設定も指定します。

      • [接続セキュリティ・レベル] — 必要に応じて、[Kerberos][Kerberos とパケット整合性][Kerberos と暗号化] のいずれかを選択します ("セキュリティ管理ガイド" の “Kerberos およびアクセス・モードについて” の “クライアント/サーバ” セクションを参照してください)。

      • [サービスプリンシパル名] — Kerberos プリンシパルとして使用するサーバの名前を指定します。

  • [ユーザ名] — オプション。ODBC 接続で使用するユーザ名を指定します。既定では、これは _SYSTEM です (大文字と小文字が区別されません)。

  • [パスワード] — オプション。ODBC 接続で使用するパスワードを指定します。既定のユーザ名の場合、パスワードは SYS です (すべて大文字である必要があります)。

[その他] (オプション設定)
  • [ODBC ログ] — オプション。選択されている場合は、すべての InterSystems DSN について、ODBC クライアント・ドライバの動作のログ・ファイルを作成します。このログは、問題が発生したときに利用します。これをオンにすると ODBC の動作速度が著しく低下するため、通常の運用時にはチェックを付けません。詳細は、“Windows での ODBC のログの有効化” を参照してください。

  • [スタティック・カーソル] — オプション。選択されている場合は、InterSystems ODBC クライアント・ドライバのスタティック・カーソル・サポートを有効にします。チェックが付いていない場合は、ODBC カーソル・ライブラリのカーソル・サポートを使用します。通常、ODBC カーソル・ライブラリを使用しない特別な理由がない限りは、チェックを付けません。

  • [クエリ・タイムアウト無効] — オプション。選択されている場合は、ODBC クライアント・ドライバが ODBC クエリ・タイムアウトの設定値を無視します。

    ODBC クエリ・タイムアウト設定は、特定の動作が完了するまでにクライアントが待機する時間を指定します。動作が指定された時間内に完了しなかった場合は、自動的にキャンセルされます。ODBC API には、このタイムアウト値をプログラムで設定する機能があります。ただし、一部の ODBC アプリケーションではこの値をハード・コーディングします。ご使用の ODBC アプリケーションでタイムアウト値を設定できず、そのタイムアウト値が小さすぎる場合は、クエリ・タイムアウトを無効にするオプションにより、タイムアウト値を無効にします。

  • [ロケール区切り記号を使用] — オプション。チェックを付けると、現在のロケールの小数点区切り文字を使用することを指定します。チェックを外すと、ロケールに関係なく、プロセスの小数点区切り文字はピリオド (".") に設定されます。この値は、現在のロケールに定義された小数点区切り文字を使用するアプリケーションと ODBC 接続が相互運用する際に影響を与える可能性があります。

  • [Unicode SQL Types] — オプション。中国語、ヘブライ語、日本語、韓国語などのロケールで、マルチバイトの文字セットを使用する場合にのみ、この機能が関係します。シングル・バイトの文字セットのデータのみを使用する場合は、このチェック・ボックスにチェックを付けないでください。このオプションが選択されていると、文字列データの Unicode SQL タイプ (SQL_WVARCHAR (-9) SQLType) のレポート機能をオンにします。これにより、一部の Microsoft アプリケーションはマルチバイトのデータを保持するために、適切なサイズのバッファを割り当てます。

    このチェック・ボックスにチェックが付いている場合、SQLBindParameter を使用した際に、アプリケーションでは Microsoft ドライバ・マネージャの “SQL データ型が範囲を越えています” というエラーが発生する可能性があります。

DSN を作成した後、[テスト接続] ボタンでご使用のデータ・ソースが正常に作動しているかどうかを確認してください。

[Ping] ボタンは、[回数] フィールドで指定された回数だけ DSN ホスト・マシンに ping を試みます。ポップアップ・ウィンドウには、ping の成功または失敗に関する情報が表示されます。

正しい ODBC データ ソース アドミニストレーターのバージョンの選択

Windows の 64 ビット・リリースには、32 ビットと 64 ビットの両方のバージョンのデータ ソース アドミニストレーターが存在します。次のように適切なバージョンを選択します。

  • Windows 8 以降では、[コントロール パネル] の [管理ツール] セクションに、[ODBC データ ソース (32ビット)] および [ODBC データ ソース (64 ビット)] と明確にラベル付けされた 2 つのオプションが用意されています。適切なものを選択して、32 ビットまたは 64 ビットのドライバの DSN を作成します。

  • Windows 8 より前の 64 ビット・リリースでは、[コントロール パネル] に、64 ビット・バージョンを起動するオプション ([ODBC データ ソース] または [データ ソース (ODBC)] のいずれかでラベル付け) が 1 つだけ用意されています。32 ビット・ドライバの DSN を作成するには、次の場所にある 32 ビットのデータ ソース アドミニストレーターを実行します。

    %windir%\SysWow64\odbcad32.exe

Note:

ODBC データ ソース アドミニストレーターの実行可能ファイルの名前は、両バージョンとも odbcad32.exe ですが、それらは異なる場所にあります。Windows 8 より前の Windows リリースでは、64 ビットの実行可能ファイルは %windir%\System32 にあり、32 ビットの実行可能ファイルは %windir%\SysWOW64 にあります (予想しているものと反対かもしれません)。SysWOW64 のものを使用して、32 ビット・ドライバに基づき DSN を作成します。

ファイル DSN での接続と DSN なしでの接続の使用

DSN 情報は通常 Windows レジストリ ([HKLM\SOFTWARE\ODBC] の下) に格納されますが、ファイル DSN (拡張子 .dsn のテキスト・ファイル) で接続情報を指定することもできます。

ファイル DSN は、ODBC データ ソース アドミニストレーター ([ファイル DSN] タブから) または標準のテキスト・エディタのいずれかを使用して作成できます。詳細情報は、Microsoft サポート・サイトOpens in a new tabにあります ("ファイル DSN" で検索してください)。

ファイル DSN では、使用する既存の DSN の名前を指定できます。次に例を示します。

  [ODBC]
  DSN=InterSystems ODBC Sample Code

または、標準のレジストリ・エントリと同じ接続情報を指定する一連のキーと値のペアを指定できます。次に例を示します。

TBD

ファイル DSN は、SQLDriverConnect の呼び出しによって起動されます。

ファイル DSN は通常、\Program Files\Common Files\ODBC\Data Sources に格納されますが、ODBC データ ソース アドミニストレーターの [ファイル DSN] タブを使用して、別の既定の場所を定義することができます。

ODBC 接続文字列

SQLDriverConnect は、次の 3 つの異なる方法で接続情報を指定できる接続文字列引数を取ります。

DSN 接続

レジストリ内の通常の DSN の名前を指定します。次に例を示します。

"DSN=ODBC Samples;UID=myUsername;PWD=;"
FILEDSN 接続

レジストリ・エントリではなくファイル DSN を指定します。次に例を示します。

"FILEDSN=c:\ODBC_Samples.dsn;UID=myUsername;PWD=;"
DSN なしでの接続

接続文字列で直接すべての接続情報を定義します。次に例を示します。

"Driver=Cache ODBC Driver;Host=127.0.0.1;Port=56772;Database=USER;UID=myUsername;PWD="
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