HTTP 受信アダプタの設定

概要

受信 HTTP アダプタには以下の設定があります。

残りの設定はすべてのビジネス・サービスに共通のものです。詳細は、"Ensemble プロダクションの構成" の “すべてのビジネス・サービスに含まれる設定” を参照してください。

許可IPアドレス

接続を受け入れるリモート IP アドレスのカンマ区切りのリストを指定します。アダプタは、ドット付き 10 進数形式による IP アドレスを受け入れます。

オプションで :port の指定がサポートされています。192.168.1.22 または 192.168.1.22:3298 のいずれかのアドレス形式で指定できます。ポート番号を指定すると、その他のポートからの接続は拒否されます。

この文字列の先頭に感嘆符 (!) が付加されている場合、受信アダプタは、受信接続要求を待つことなく接続を開始します。受信アダプタは指定されたアドレスへの接続を開始し、次にメッセージを待機します。この場合、指定されるアドレスは 1 つだけで、ポートが指定された場合は Port 設定の値より優先されます。それ以外の場合は Port 設定が使用されます。

前述した “HTTP 要求のソースの指定” も参照してください。

呼び出し間隔

このアダプタはポーリングを使用しません。接続をリッスンし、接続が確立されると、その接続上でメッセージをリッスンします (また、可能な場合は直ちに応答します)。ただし、アダプタのシャットダウン要求または休止要求があったかどうかを定期的に確認します。この設定は、EnsLib.HTTP.InboundAdapterOpens in a new tab がこの確認を行う間隔を秒単位で指定します。

デフォルト値は 5 秒です。最小値は 0.1 秒です。

文字セット

受信データの文字セットを指定します。Ensemble は、自動的にこのエンコードから変換します。この設定値は大文字と小文字が区別されません。Binary は、バイナリ・ファイル、新規行文字と改行文字が異なるデータ、または、HL7 バージョン 2 や EDI メッセージのように変更しないまま残す必要のあるデータに対して使用します。テキスト・ドキュメントを転送するときは、他の設定が便利な場合があります。選択肢は以下のとおりです。

• Auto — 受信 HTTP ヘッダ Content-Type フィールドで宣言されたエンコード方法を使用します。これがデフォルトです。

• AutoXML — 受信 XML の本文コンテンツ (存在する場合) の XML ヘッダで宣言されているエンコード方法を使用します。

• Binary — 文字のエンコード変換を行わず、本文の生のバイトを読み取ります。

• RawBytes — 文字のエンコード変換を行わず、本文の生のバイトを読み取ります。

• Default — ローカル Ensemble サーバのデフォルトの文字エンコードを使用します。

• Latin1 — ISO Latin1 8 ビット・エンコード

• ISO-8859-1 — ISO Latin1 8 ビット・エンコード

• UTF-8 — Unicode 8 ビット・エンコード

• UCS2 — Unicode 16 ビット・エンコード

• UCS2-BE — Unicode 16 ビット・エンコード (ビッグ・エンディアン形式)

• Ensemble に NLS (各国言語サポート) をインストールするための、国際文字エンコード規格に基づくその他のエイリアス。

Caché 内の文字変換に関する背景情報は、"Caché プログラミング入門ガイド" の “ローカライズのサポート” を参照してください。

文字セット強制

この設定が真の場合、アダプタは、受信 HTTP ヘッダ Content-Type フィールドで宣言された文字セットではなく、Charset 設定を使用します。デフォルトは偽です。

SuperSession ID の生成

このプロパティは SuperSessionID をメッセージに含めるかどうかを制御します。SuperSessionID を使用すると、複数のネームスペースにまたがるメッセージを識別できます。このプロパティを設定すると、ビジネス・サービスはまず受信メッセージの HTTP ヘッダをチェックして SuperSession ID を探します。SuperSessionID の値がある場合にはこの値を使用し、ない場合には新しい SuperSession の値を生成します。Ensemble メッセージに SuperSesssion 値を設定します。また、呼出元に送信する HTTP 応答で値を返すこともできます。

接続ごとのジョブ

この設定が真の場合、アダプタは受信 TCP 接続ごとに処理を行う新しいジョブを生成して、複数の接続の同時処理を可能にします。偽の場合、アダプタは各接続に対する新しいジョブを生成しません。デフォルトは真です。

ローカル・インタフェース

接続に必要なネットワーク・インタフェースを指定します。リストから値を選択するか、値を入力してください。空の値は、任意のインタフェースが使用できることを意味します。

標準リクエスト有効

CSP ゲートウェイ経由でサービスがデータを受信できることを指定します。

• CSP メカニズムが動作するようにするには、クラス名と同じ構成名で HTTP サービスを構成するか、呼び出し元の URL に構成アイテム名を指定する ?CfgItem= を含める必要があります。または、DispatchClass を構成し、アプリケーション名に続く次の URL 部分を構成アイテム名にして CSP アプリケーションを使用する必要があります。

• サービスが CSP ポートからのデータのみを受信し、特別なポートからのデータを受信しないように指定するには、[標準リクエスト有効] を選択してプール・サイズを 0 に設定します。

• CSP ポートを使用する場合、メッセージを先入れ先出し処理することはできません。

• HL7 以外のすべての HTTP サービスでは、[標準リクエスト有効] のデフォルト値は真です。以前のバージョンとの互換性を維持するために、HL7 HTTP サービスでは、[標準リクエスト有効] のデフォルト値は偽です。

OS接続受け付けキューサイズ

オペレーティング・システムで開いておく必要がある受信接続の数を指定します。一度に 1 つの接続のみが予想される場合は 0 に設定します。多数のクライアントが次々と接続する場合には大きな数値を設定します。

ポート

アダプタが HTTP 要求をリッスンしているローカル・マシン上の TCP ポートを指定します。オペレーティング・システムで一時的な送信接続用に使用されるポート範囲内のポート番号を指定することは避けてください。詳細は、"Ensemble リリース・ノート" の “オペレーティング・システムのエフェメラル・ポートと競合する可能性のある受信ポート” を参照してください。

読込タイムアウト

リモート・ポートの初期データを受信した後、次に続く受信読み取りを待機する秒数です。

接続を維持

要求の間に、TCP 接続が開いた状態を維持するかどうかを指定します。

• この設定が 0 の場合、アダプタは、各メッセージの受信後に直ちに接続を切断します。

• この値が正の場合、アイドル・タイムを秒単位で指定します。アダプタは、このアイドル・タイムの経過後に接続を切断します。

• この設定が -1 の場合、アダプタは起動時に自動接続し、接続したままになります。