ObjectScript $ZUTIL 関数の代替機能
廃止および非推奨となった機能
一部の $ZUTIL 関数は廃止され、非推奨となっています。Caché バージョン 2010.1 以降、従来の DDP および DCP ネットワーキング機能のドキュメントが削除されました。関連する $ZUTIL 関数は非推奨に分類されており、代替機能としてのクラス・メソッドやプロパティは提供されていません。また、本来の意図どおりに機能していないその他いくつかの $ZUTIL 関数についても同様です。Caché バージョン 2010.2 以降、$ZUTIL(69,39) も非推奨となりました。以下の $ZUTIL 関数には、同等の代替機能が提供されていません。これらの $ZUTIL 関数は、引き続き使用しないようにしてください。
$ZUTIL 関数 | 説明 |
---|---|
67, 1, … | 指定プロセスのアクティブ状態を返し、リセットします。 |
68, 6, … | 現在のプロセスに、高信頼性 SET ネットワーキング・モードを有効または無効にします。 |
68, 27, … | 現在のプロセスに、ネットワーク・ハードニングの設定を有効または無効にします。ネットワーク・ハードニングは、廃止された DDP および DCP ネットワーク専用でした。ECP ネットワークには適用されません。 |
68,39, … | 現在のプロセスでキャッシングを有効または無効にします。 |
68, 55, … | 現在のプロセスの TCP デバイスの $X/$Y 動作を選択します。 |
69, 6, … | システム全体に高信頼性 SET ネットワーキング・モードを設定します。 |
69, 13, … | 非同期 SET/KILL エラーのログを設定します。 |
69, 14, … | コンソールに、非同期エラーのログを設定します。 |
69, 19, … | システム全体に DDP パスワード・セキュリティを設定します。 |
69, 20, … | DSM-DDP を使用して、NULL 添え字を含むグローバル・ノードを転送します。 |
69, 27, … | システム全体のネットワーク・ハードニングの設定を有効または無効にします。 |
69, 28, … | システム全体でルート・レベルの (添え字のない) グローバル・ノード削除を制御します。 |
69, 31, … | DCP 障害後のシステム全体のネットワーク・ロック処理を設定します。 |
69, 35, … | システム全体でドメインスペース接続のサイレント再試行を設定します。 |
69, 39, … | システム全体に今後のプロセス用キャッシュを設定します。 |
69, 55, … | システム全体の TCP デバイスの $X/$Y 動作を選択します。 |
69, 67, … | システム全体でスタックおよびレジスタ使用状況のメッセージ・ボックスを抑制または表示します。 |
78, 28, ... | ジャーナル・ディレクトリ・ブロック情報を返します。 |
90, 4, … | 指定されたネームスペースで起動します (UNIX®)。 |
100 | 現在の Windows オペレーティング・システムを指定します。 |
113 | ルーチンとディレクトリ・ブロックを再利用します。 |
130, … | ドメイン ID またはインデックスを設定し、返します。 |
133, … | メトリック・カウンタの設定を管理します。 |
$ZUTIL 関数の代替機能
Caché バージョン 2010.1 から、ObjectScript の $ZUTIL 関数はドキュメントに記載されなくなりました。これらの関数は以前のリリースと同じようにアプリケーションで引き続き使用できますが、これらの関数で実行される動作を別の方法で実行することも可能になりました。ここでは、$ZUTIL 関数、それらの説明、および同じ目的を達成するための推奨される新たな方法を表にまとめてあります。
以下の 3 つの表には、同等の代替機能がある $ZUTIL 関数が示されています。
-
最初の表には、構成を変更しないさまざまな操作が示されています。
-
2 つ目の表には、プロセスごとの構成操作 ($ZUTIL(68) 操作) が示されています。
-
3 つ目の表には、システム全体の構成操作 ($ZUTIL(69) 操作) が示されています。
$ZUTIL 関数 | 説明 | クラス | プロパティ/メソッド |
---|---|---|---|
4, … |
Caché プロセスを終了します。 |
||
5, … |
現在のネームスペースを返したり、または他のネームスペースへ切り替えたりします。 |
<Special variable> |
$NAMESPACE は、$ZUTIL(5)を正確に置換したものではありません。ただし、$NAMESPACE がほとんどの場合推奨され、既存の $ZUTIL(5) の使用は廃止されます。$NAMESPACE は、システム・ルーチンに対する既定のマッピングを確立することにより、暗黙のネームスペースを完全にサポートします。$ZUTIL(5) による暗黙のネームスペースの処理では、この既定のマッピングは確立されません。 |
9, … |
指定デバイスにメッセージを送信します。 |
||
システム・コンソール・ログ cconsole.log にメッセージを書き込みます。 |
|||
12, … |
ファイル名またはディレクトリ名をキャノニック形式に変換します。 |
||
15, … |
RMS ファイル名をキャノニック形式に変換します。 |
||
18, … |
現在のプロセスで未定義変数の処理の方法を設定します。 |
||
20, … |
ルーチンのデータセットを含むネームスペースを指定します。 |
||
21, … |
プロセス・プライベート・グローバルの位置を返します。 |
||
21 |
すべてのプロセス・プライベート・グローバルを削除します。 |
||
22, 0, … |
改ページ制御コード、およびバックスペース制御コードのシーケンスを指定します。 |
||
28, … |
照合変換を実行します。 |
||
39, … |
パーセント (%) ルーチンへの検索パスを指定します。 |
||
49, … |
データベースの情報を取得します。 |
<various class properties> | |
53 |
TCP デバイス名を子プロセスに渡します。 |
||
53, … |
TCP 統計を返します。 |
||
55, … |
現在の言語モードを返したり、変更したりします。 |
||
56, 2 |
最後の ObjectScript エラーのソース・ファイルとコード行の位置を割り出します。 |
||
56, 6 |
シーケンシャル・ファイル・エラーのオペレーティング・システム・エラー・コードを返します。 |
||
62, … |
コマンド行コードの構文チェックを実行します。 |
||
67, 0, … |
指定プロセスのアクティブ状態を返します。 |
||
67, 4, … |
プロセス状態を返します。 |
||
67, 5, … |
指定プロセスのルーチン名を返します。 |
||
67, 6, … |
指定プロセスのネームスペース名を返します。 |
||
67, 7, … |
指定プロセスのデバイス名を返します。 |
||
67, 8, … |
指定プロセスで実行する行数を返します。 |
||
67, 9, … |
指定のプロセスで生成されたグローバル参照数を返します。 |
||
67, 10, … |
指定プロセスのジョブ・タイプを返します。 |
||
67, 11, … |
指定プロセスの所有者のユーザ名を返します。 |
||
67, 12, … |
クライアント・アプリケーションのシステム名を返します。 |
||
67, 13, … |
クライアント・アプリケーションで実行可能なファイル名を返します。 |
||
67, 14, … |
以前は、クライアント・アプリケーションを実行しているオペレーティング・システムを返しました。現在は、CSP セッション ID を返します。 |
||
67, 15, … |
クライアント・アプリケーションの IP アドレスを返します。 |
||
71, … |
現在のプロセスに対し、日付を固定値に設定します。 |
||
78, 21 |
オープン・トランザクションのジャーナル・ファイルを検索します。 |
||
78, 22, … |
ジャーナリング情報を返します。 |
<various class methods> |
|
78, 23, … |
ジャーナル・ファイルを削除します。 |
||
78, 29 |
ジャーナル・バッファをフラッシュします。 |
||
82, 12, … |
入出力操作をリダイレクトします。 |
||
86 |
構成ファイル・パス名と構成名を返します。 |
||
90, 10, … |
ネームスペースが定義されているかどうかをテストします。 |
||
94, … |
指定プロセスにメッセージを送信します。 |
||
96, 3, … |
ユーザ定義のコマンドのエラー番号を返します。 |
||
96, 4, … |
入出力リダイレクトを反映する $TEST を設定します。 |
||
96, 5, … |
$DEVICE 特殊変数を設定します。 |
<Special variable> |
|
96, 9 |
呼び出しルーチン名を返します。 |
||
96, 10 |
呼び出しルーチン・データベースを返します。 |
||
96, 14 |
現在のデバイス・タイプを返します。 |
||
110 |
現在のオペレーティング・システムの名前を返します。 |
||
114, … |
イーサネット・アドレスを判別します。 |
||
115, 11, … |
ID 列に値を挿入できるかどうかを指定します。 |
GetIdentityInsert()Opens in a new tab、SetIdentityInsert()Opens in a new tab |
|
128, 1 |
デバッグ中に最後のシングル・ステップ箇所に戻ります。 |
||
132 |
最後に使用したデバイスを主入出力デバイスにします。 |
||
140, 1, … |
ファイル、ディレクトリおよびディスクの情報を返し、ファイル演算を実行します。 |
<various class methods> |
|
140, 7, … |
ファイル属性のビットマップを返します。 |
||
147, … |
ホスト・プラットフォームのパス名に含まれるスペースを処理します。 |
||
158, 0 |
現在インストールされているプリンタの数を返します。 |
||
158, 1 |
現在インストールされているプリンタをリストします。 |
||
168, … |
現在の作業ディレクトリの位置を返したり、設定します。 |
||
186, … |
現在のプロセスに、プログラマ・プロンプトでの表示を設定します。 |
||
188 |
秒の小数部を含むローカルな日付と時刻をシステム全体に返します。 |
<Function> |
$NOW は、正確には $ZUTIL(188) の代替機能ではありません。$ZUTIL(188) は、現在のローカルの時刻を、秒の小数部を含めて返します。サマータイムなどのローカル時刻調整が行われます。$NOW は、現在のローカルの時刻を秒の小数部を含めて返すことができますが、ローカル時刻調整は行いません。$HOROLOG は、ローカル時刻調整済みの現在のローカルの時刻を返しますが、秒の小数部はサポートしていません。 |
189 |
TCP デバイスが切断されているかどうかを確認します。 |
||
193, … |
協定世界時 (UTC) をローカルの日付と時刻に変換します (または、その逆の変換)。 |
<Function> |
$ZUTIL 関数 | 説明 | クラス | メソッド |
---|---|---|---|
68,0 |
現在のプロセスで未定義変数の処理の方法を設定します。 |
||
68, 1, … |
現在のプロセスの NULL 添え字の使用を有効/無効にします。 |
||
68, 2, … |
現在のプロセスに、シーケンシャル・ファイル OPEN モードを設定します。 |
||
68, 3, … |
シーケンシャル・ファイルの自動作成オプションを現在のプロセスに設定します。 |
||
68, 5, … |
現在のプロセスで、引数のない BREAK コマンド処理を有効または無効にします。 |
||
68, 7, … |
現在のプロセスに返されるグローバルからの拡張グローバル参照を保持、または削除します。 |
||
68, 11, … |
現在のプロセスへの行呼び出しを有効または無効にします。 |
||
68, 15, … |
現在のプロセスに対し、入出力デバイスの切断検知を有効または無効にします。 |
||
68, 21, … |
現在のプロセスに同期コミット・モードを設定します。 |
||
68, 22, … |
現在のプロセスの $X が更新されたときの、エスケープ・シーケンスの処理を設定します。 |
||
68, 26, … |
現在のプロセスに、プログラマ・プロンプトでのネームスペース表示を設定します。 |
||
68, 28, … |
現在のプロセスに、ルート・レベルのグローバル・ノードの削除を制限または許可します。 | ||
68, 30, … |
現在のプロセスに、エラー処理の振る舞いを設定します。 |
||
68, 32, … |
現在のプロセスに、日付範囲と無効な日付の振る舞いを設定します。 |
||
68, 34, … |
非同期エラーが現在のプロセスに割り込むことができるかどうかを設定します。 |
||
68, 40, … |
現在のプロセスに、シーケンシャル・ファイルの EOF 処理を設定します。 |
||
68, 42, … |
現在のプロセスに $JOB 形式を設定します。 |
||
68, 43, … |
現在のプロセスに、グローバル・ベクトルの消去を設定します。 |
||
68, 45, … |
現在のプロセスに、文字列から数値への変換での切り捨てモードを設定します。 |
||
68, 51, … |
ネームスペースを変更したときに、現在のプロセスのディレクトリを変更するかどうかを設定します。 |
||
68, 60, … |
現在のプロセスの非同期の Telnet 切断エラーの処理を設定します。 |
||
68, 63, … |
現在のプロセスで、"e" の科学的記数法の記号としての使用を有効または無効にします。 |
||
68, 66, … |
現在のプロセスの行末の Telnet NUL を抑制します。 |
||
68, 67, … |
現在のプロセスのスタックおよびレジスタ使用状況のメッセージ・ボックスを抑制または表示します。 |
||
68, 70, … |
現在のプロセスに対する INF 値および NAN 値を返す $DOUBLE を有効または無効にします。 |
||
68, 71, … |
現在のプロセスに IP アドレス形式を設定します。 |
||
68, 72, … |
現在のプロセスでの、未定義変数の MVBasic 処理の方法を設定します。 |
$ZUTIL 関数 | 説明 | クラス | プロパティ |
---|---|---|---|
69, 0, … |
システム全体に、未定義の変数に対する既定の処理方法を設定します。 |
||
69, 1, … |
システム全体に、NULL 添え字モードの既定を設定します。 |
||
69, 2, … |
システム全体に適用する、シーケンシャル・ファイルを開くときの既定のモードを設定します。 |
||
69, 3, … |
システム全体にシーケンシャル・ファイルの自動作成を設定します。 |
||
69, 5, … |
システム全体に引数のない BREAK 処理を有効にします。 |
||
69, 7, … |
システム全体でグローバルからの拡張グローバル参照を保持、または削除します。 |
||
69, 8, … |
システム全体に ZA と ZD ロック・モードを設定します。 |
||
69, 10, … |
ジャーナルが一杯のときのシステム動作を設定します。 |
||
69, 11, … |
システム全体に行呼び出しモードを設定します。 |
||
69, 15, … |
システム全体の入出力デバイスの切断検知を設定します。 |
||
69, 21, … |
システム全体に同期コミット・モードを設定します。 |
||
69, 22, … |
システム全体にエスケープ・シーケンスの $X 更新モードを設定します。 |
||
69, 26, … |
システム全体に、プログラマ・プロンプトのネームスペース表示を設定します。 |
||
69, 30, … |
システム全体にエラー処理の動作を設定します。 |
||
69, 32, … |
システム全体で日付範囲と無効な日付の動作を設定します。 |
||
69, 34, … |
システム全体に、非同期エラーがプロセスへ割り込むことができる機能を設定します。 |
||
69, 37, … |
システム全体に物理的なカーソル・モードを設定します。 |
||
69, 40, … |
システム全体にシーケンシャル・ファイルの EOF (ファイルの終わり) 処理を設定します。 |
||
69, 42, … |
システム全体に既定の $JOB 形式を設定します。 |
||
69, 43, … |
システム全体のグローバル・ベクトル消去を設定します。 |
||
69, 44, … |
システム全体に Telnet 転送用の Nagle アルゴリズムの使用を設定します。 |
||
69, 45, … |
システム全体で、文字列から数値への変換中に数値を切り捨てます。 |
||
69, 49, … |
システム全体にトランザクション・ロールバックのログを設定します。 |
||
69, 51, … |
システム全体に、ネームスペースの既定のディレクトリ割り当ての動作を設定します。 |
||
69, 60, … |
システム全体に非同期の Telnet 切断エラーの処理を設定します。 |
||
69, 63, … |
小文字 “e” の科学的記数法の記号としての使用をシステム全体で有効または無効にします。 |
||
69, 66, … |
システム全体で行末の Telnet NUL を抑制します。 |
||
69, 68, … |
システム全体でジャーナル・ファイルの暗号化を有効または無効にします。 |
||
69, 69, … |
システム全体で長い文字列の使用を有効または無効にします。 |
||
69, 70, … |
システム全体で INF 値および NAN 値を返す $DOUBLE を有効または無効にします。 |
||
69, 71, … |
システム全体に IP アドレス形式を設定します。 |
||
69, 72, … |
システム全体での未定義変数に対する MVBasic の処理方法を設定します。 |
このリファレンスから削除された $ZUTIL 関数の説明は、それぞれのドキュメントからも削除されています。現在、$ZUTIL 関数のドキュメントは、"ObjectScript $ZUTIL リファレンスOpens in a new tab" バージョン 2010.1 として旧ドキュメント・アーカイブに収められています。この旧ドキュメントの更新は予定されていません。