はじめに
Caché eXTreme は、XTP (Extreme Transaction Processing) アプリケーション用に最適化された高パフォーマンス永続ストレージ・エンジンとして Caché を活用できるようにする一連のテクノロジです。
標準の .NET バインディングと異なり、eXTreme API は Caché との通信に TCP/IP を使用しません。代わりに、(標準 .NET および CachéCallin API を介して実装される) 高速のメモリ内接続を使用し、Caché インスタンスと同じプロセスで実行されます。Caché サーバと .NET アプリケーションは同じマシン上にある必要がありますが、それでもなおアプリケーションで CachéECP を使用して、リモート・マシンのデータにアクセスできます。
Caché eXTreme のコンポーネントには以下のものが含まれます。
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eXTreme Event Persistence (XEP) — 単純な .NET オブジェクトを XTP 永続イベントとして投影し、高速のストレージおよび処理を実現します。これは、低遅延のオブジェクトおよびイベント・ストリーム・データ・アクセスのための軽量 API です (“eXTreme Event Persistence の使用法” を参照)。
インストールと構成
このセクションでは、要件を示し、Caché をインストールして eXTreme API を使用できるようにご使用の環境を構成する手順を示します。
要件
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.NET Framework、バージョン 2.0、3.0、または 4.0
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Caché 2012.2 以降
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アプリケーションで XEP を使用する場合、Caché User ネームスペースが存在し、かつ書き込み可能であることが必要です (“eXTreme Event Persistence の使用法” を参照)。
インストール
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Windows では、Caché をインストールするときに Setup Type: Development オプションを選択します。
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Caché をセキュリティ・レベル 2 でインストールした場合、管理ポータルを開いて、システム管理, セキュリティ, サービス に移動し、%Service_CallIn を選択して、[サービス有効] ボックスにチェックが付いていることを確認します。
Caché をセキュリティ・レベル 1 (最小) でインストールした場合、これには既にチェックが付いているはずです。
必須環境変数
eXTreme アプリケーションを実行するために、以下の環境変数を適切に設定する必要があります。
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ご使用の PATH 環境変数に <install-dir>/bin が含まれている必要があります。
ご使用の PATH 変数に複数の <install-dir>/bin パスが含まれている場合 (例えば、Caché のインスタンスを複数インストールした場合)、最初のパスのみが使用され、その他のパスは無視されます。
必須ファイル
ご使用の .NET プロジェクトには、以下のファイルへの参照が含まれている必要があります。
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InterSystems.CacheExtreme.dll — <install-dir>/dev/dotnet/bin/v2.0.50727 にあります。
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InterSystems.Data.CacheClient.dll — 3 つの異なるバージョン (.NET Framework のサポートされているリリースごとに 1 つずつ) が提供されています。各バージョンは、<install-dir>/dev/dotnet/bin の該当する名前が付いたサブディレクトリにあります (例えば、<install-dir>/dev/dotnet/bin/v4.0.30319 には .NET 4.0 のファイルがあります)。プロジェクトのコンパイルに使用するリリースに適したファイルを使用してください。
eXTreme アプリケーションのサンプル
アプリケーションのサンプルは、すべての XTreme API で使用可能です。
XEP のサンプル
XEP のサンプル・ファイルは、<install-dir>/dev/dotnet/samples/xep/ にあります (システム上の <install-dir> の場所については、“Caché の既定のインストール・ディレクトリ” を参照)。それらを実行するには、XEPTest40.csproj プロジェクトをコンパイルします。これには、以下のコンポーネントが含まれます (サブディレクトリ /xep/test/ に配置されています)。
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RunAll.cs — 他のすべてのサンプル・プログラムを順番に実行するプログラムです。
このプログラムは、ハード・コード化されたスーパーサーバのポート値 1972 を使用して Caché に接続します ("Caché パラメータ・ファイル・リファレンス" の “DefaultPort” を参照)。ご使用のシステムでこの既定値を使用していない場合、プログラムの最初の行のポート番号を変更し、再コンパイルします。
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Coverage.cs — 接続、スキーマのインポート、XEP イベントの格納、照会、更新および削除などの基本機能をテストします。また、サポート対象のデータ型のほとんどを制御します。
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SingleString.cs — 最も基本的な XEP テスト・プログラムです。これは、データベースに接続し、文字列フィールドを 1 つだけ含む単純なクラスをインポートし、このクラスに対応する複数のイベントの格納およびロードを行います。
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FlightLog.cs — XEP 完全継承モデルを示す例です。これは、時刻、場所、職員、乗客などの航空会社フライト情報を追跡します。
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Benchmark.cs — XEP API のパフォーマンス・テストを行います。
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IdKeys.cs — 複合 IdKey 機能を追加することで Benchmark テストを拡張します。
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Threads.cs — マルチスレッド XEP テスト・プログラムです。
これらのプログラムの詳細ドキュメントは、ヘルプ・ファイル (<install-dir>/dev/dotnet/help/CacheExtreme.chm) を参照してください。<install-dir>/dev/dotnet/samples/xep/samples/ にあるサポート・ファイルは、サンプル・プログラムのテスト・データを提供します。 xep.samples.SingleStringSample クラスは、このドキュメントのいくつかの例で使用されています。