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品質メジャーの定義

この章では、品質メジャーを定義する方法を説明します。品質メジャーは、計算メジャーに似ています (詳細は "DeepSee モデルの定義" を参照してください)。以下のトピックについて説明します。

品質メジャーとその他の基本 DeepSee モデル要素との比較については、"DeepSee モデルの定義" の “モデル・オプションの概要” の章を参照してください。

品質メジャーの概要

品質メジャーは、複数のコンテキストで再利用可能な計算メジャーに似ています。品質メジャーは、MDX 式を組み合わせた数式で定義できます。数式を使用可能なサブジェクト領域を 1 つまたは複数指定すると、品質メジャーをパブリッシュするかどうか (およびそれによってアナライザで使用できるようにするかどうか) を制御できます。

各品質メジャーは、Caché のクラス定義であり、特に %DeepSee.QualityMeasure.QualityMeasureOpens in a new tab のサブクラスです。

品質メジャーは、品質メジャー・マネージャまたはスタジオのどちらかで定義できます。この章では、品質メジャー・マネージャを説明します。

品質メジャーは、以下のように使用できます。

  • パブリッシュされている品質メジャーは、アナライザの左側の領域の [品質メジャー] セクションに表示されます。これらはドラッグして、ピボット・テーブルにドロップできます。

  • 品質メジャーは、MDX クエリで使用できます。MDX で品質メジャーを参照するには、以下の構文を使用します。

    [%QualityMeasure].[catalog/set/qm name]
    

    catalog は品質メジャーが属するカタログ、set はそのカタログ内のセット、qm name は品質メジャーの略称です (品質メジャーのフルネームは catalog/set/qm name になります)。

    また、以下のように品質メジャーでグループ (group name) を参照することもできます。

    [%QualityMeasure].[catalog/set/qm name/group name]
    

品質メジャー・マネージャの概要

品質メジャー・マネージャには、指定したネームスペースのすべてのコンパイル品質メジャー・クラスが表示されます。品質メジャー・マネージャでは、品質メジャー・クラスを作成、変更、および削除できます。品質メジャー・マネージャにアクセスする手順は以下のとおりです。

  1. 管理ポータルで、[DeepSee] を選択します。

  2. [ツール]→[品質メジャー] を選択します。

    Caché,品質メジャー・マネージャ ページが表示されます。

ここでは次の操作を実行できます。

  • このネームスペースの既存の品質メジャーのサマリ情報を表示します。そのためには、[参照] を選択します。

    中央の領域に、以下のように表示されます。

    generated description: qm manager browse

  • 品質メジャーの定義を表示します。そのためには、[開く] を選択し、その品質メジャーが見つかるまでフォルダを展開して、見つかったメジャーを選択します。中央の領域に表示される詳細の中に、メジャーの定義が表示されたセクションが含まれています。通常は、以下のように表示されます。

    generated description: qm measure defn

    このメジャーを編集または削除できます。

  • 品質メジャーを作成します。そのためには、[新規作成] を選択し、次のセクションの説明に従って操作を続行します。

品質メジャーの作成

品質メジャーを作成する手順は以下のとおりです。

  1. [新規作成] を選択します。

    ダイアログ・ボックスが表示されます。

  2. 以下の値を指定します。これらはすべて必須です。

    • [カタログ] で、既存のカタログを選択するか、または新しいカタログの名前を入力します。

    • [セット] で、既存のセットを選択するか、または新しいセットの名前を入力します。

    • [名前] で、名前を入力します。

    • [品質メジャーのクラス名] で、完全修飾クラス名 (パッケージおよびクラス) を入力します。

  3. [OK] を選択します。

    ダイアログ・ボックスが閉じ、ページの中央の領域に、品質メジャーの初期定義が以下のように表示されます。

    generated description: qm measure defn initial

    ここに示すように、品質メジャーはすべて、[メジャー] フィールドで数式として表されます。この場合、数式は以下のとおりです。

    [Numerator]/[Denominator]
    

    NumeratorDenominator は、この品質メジャーで定義されているグループの名前です。

    各グループは 1 つまたは複数の項目で構成され、各項目は MDX 式によって定義されます。

    品質メジャーの初期定義では、これらのグループはそれぞれ定数 (100) として定義されます。この品質メジャーの初期値は 1 です。

    他の情報は、ページの下部領域に表示されます。

  4. [編集] を選択します。

    これにより、数式を変更したり、他の変更を実行できます。この後のセクションを参照してください。

  5. 操作が完了したら、[保存] を選択して定義を保存するか、[名前を付けて保存] を選択して新しい名前で定義を保存します。

    定義を保存すると、自動的にクラスがコンパイルされ、品質メジャー定義がシステム・グローバルに書き込まれます。

品質メジャーの式の指定

リンクされた品質メジャー以外の品質メジャーを編集モードで表示した場合、式全体を編集できます。初期状態では以下のように表示されます。

generated description: qm measure defn initial edit

ここでは次の操作を実行できます。

  • 式全体を変更します。そのためには、編集ボタン generated description: button qm edit を選択します。新しい式を指定して、[OK] を選択します。式は以下のように指定します。

    • 式で使用するグループの名前は角括弧で囲みます。例えば、品質メジャーで Numerator グループが定義されている場合、このグループを参照するには [Numerator] と指定します。

    • 標準の算術演算子を使用します。

    • 必要に応じて数値定数を使用します。

    • 必要に応じて括弧を使用して優先順位を制御します。

  • グループを追加します。そのためには、[メジャー] という見出しの横にある追加ボタン generated description: button qm add を選択します。新しいグループを編集します。このグループは、定義の最後に追加されます。

  • グループを編集します。そのためには、編集ボタン generated description: button qm edit を選択します。 必要に応じて [名前][説明] に新しい値を指定して、[OK] を選択します。

    generated description: qm group edit

  • 要素をグループに追加します。そのためには、グループ名の横にある追加ボタン generated description: button qm add を選択します。新しい要素を編集します。

  • グループの要素を編集します。そのためには、要素名の横にある編集ボタン generated description: button qm edit を選択します。必要に応じて [名前][MDX 式] に新しい値を指定して、[OK] を選択します。

    generated description: qm element edit

    [MDX 式] は、“許可される MDX 式” を参照してください。

  • メジャー定義内のグループの順序を変更するか、またはグループ内の要素の順序を変更します。そのためには、移動する項目の横にある上下の矢印を選択します。

  • グループまたは要素を削除します。そのためには、削除する項目の横にある [X] ボタンを選択します。この操作を確定するように求められます。

許可される MDX 式

[MDX 式] には、以下の種類の式のいずれかを指定します。

  • 例に示したような、メンバへの参照。これは、品質メジャーで使用される最も一般的な種類の式です。メンバは一連のレコードで、品質メジャーは、通常、異なるレコード・セット間の比較で構成されます。

  • 他の種類のメンバ式のほとんど。

  • 42 などの数値リテラルおよびその他の種類の数値式。例えば、AVGCOUNT などの関数を使用します。

  • "my label" などの文字列リテラルおよびその他の種類の文字列式の一部。PROPERTIES 関数および IIF 関数はここではサポートされていません。

  • タプル式

[MDX 式]セット式にすることはできません。ただし、%OR を使用してセットを囲み、単一のメンバとして返すことは可能です。

検索式は、品質メジャー内ではサポートされていません。

MDX 式の作成の詳細は、"DeepSee での MDX の使用法" および "DeepSee MDX リファレンス" を参照してください。

グループおよび要素の結合方法

品質メジャーの数式 ([メジャー] の見出しの下に表示されている) により、グループの結合方法が決まります。

どのグループ内でも、要素は MDX セットとして結合されます (すなわち、論理 OR によって結合されます)。要素を論理 AND によって結合する必要がある場合は、必要な部分を結合した MDX タプル式を持つ要素を 1 つ作成します。例 : ([patgrp].[h1].[medicaid].[yes],[age].[h1].[0 to 2])

特定のコンテキストにおける品質メジャーの値を計算するために、以下の処理が行われます。

  1. グループごとに、そのグループの要素を結合する MDX セット式を作成します。

  2. 各グループを評価し、その値を決定します。

  3. 数式の指定に従ってグループ値を結合します。

品質メジャーでは、数式で使用されないグループを定義することができます。これは、この章で前述したように、特殊な [%QualityMeasure] ディメンジョンを使用してグループを参照する場合に役立つことがあります。

品質メジャーの他の情報の編集

品質メジャーを編集モードで表示した場合、[キャプション] (ページの上部) およびページの下部の以下の領域も編集できます。

generated description: qm other edit

ここでは次の操作を実行できます。

  • 項目を編集します。そのためには、その項目の横にある編集ボタン generated description: button qm edit を選択し、詳細を指定します。

  • 項目を追加します。そのためには、[メタ項目の追加] を選択します。

ここで編集可能な項目は以下のとおりです。

  • [サブジェクト領域] — この品質メジャーを使用可能なキューブまたはサブジェクト領域を指定します。

    複数のキューブまたはサブジェクト領域を指定するには、スタジオで品質メジャー・クラスを編集します。

    このリストの任意のキューブに基づく任意のサブジェクト領域で、自動的に品質メジャーが使用可能になることに注意してください。

  • [パブリッシュ] — この品質メジャーがアナライザで使用可能かどうかを指定します。

  • [他の情報へのリンク] — 他の情報を含む URL へのリンクを指定します。

  • カスタム項目 — 品質メジャー・マネージャに表示する他の情報を指定します。DeepSee では、これらの項目は使用されません。

リンクされた品質メジャー (品質メジャーのエイリアス) の定義

リンクされた品質メジャーは、別の品質メジャー (マスタ・メジャー) のエイリアスです。マスタ・メジャーは、パブリッシュされる場合もされない場合もあります。また、別のサブジェクト領域に属していることもあります。

リンクされた品質メジャーを作成する手順は以下のとおりです。

  1. [新規作成] を選択します。

    ダイアログ・ボックスが表示されます。

  2. 以下の値を指定します。これらはすべて必須です。

    • [カタログ] で、既存のカタログを選択するか、または新しいカタログの名前を入力します。

    • [セット] で、既存のセットを選択するか、または新しいセットの名前を入力します。

    • [名前] で、名前を入力します。

    • [品質メジャーのクラス名] で、完全修飾クラス名 (パッケージおよびクラス) を入力します。

  3. [OK] を選択します。

    ダイアログ・ボックスが閉じ、ページの中央の領域に、品質メジャーの初期定義が表示されます。

  4. [編集] を選択します。

  5. [リンク先] で、親メジャーを選択し、[OK] を選択します。

    既存の品質メジャーに対して [リンク先] を指定すると、そのメジャーのオプションのプロパティの値は破棄されます。

  6. 必要に応じて、以下のオプションも指定します。

    • キャプション

    • サブジェクト領域

    • パブリッシュ

    その他のオプションは、マスタ・メジャーから継承されます。

  7. 操作が完了したら、[保存] を選択して定義を保存するか、[名前を付けて保存] を選択して新しい名前で定義を保存します。

    定義を保存すると、自動的にクラスがコンパイルされ、品質メジャー定義がシステム・グローバルに書き込まれます。

品質メジャーの式のチェック

品質メジャーを定義する式全体を、特に定義が複雑な場合、チェックすることがあります。そのためには、品質メジャーの %GetExpression インスタンス・メソッドを使用します。以下に例を示します。

SAMPLES>set qm=##class(QM.Preventive.Child.QM7).%New()
 
SAMPLES>w qm.%GetExpression()
[tests].[h1].[leadscr].[yes]/([patgrp].[h1].[medicaid].[yes],[age].[h1].[0 to 2])

これは、以下の品質メジャーの式です。

generated description: qm expression example

品質メジャーの削除

品質メジャーを削除する手順は以下のとおりです。

  1. その定義を表示します。

  2. [削除] を選択します。

  3. [OK] を選択します。

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