Ensemble 2013.1
Ensemble 2013.1 の新機能
Ensemble 2013.1 では、次の新機能と拡張機能が導入されました。
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複雑なレコード・マッパー
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エンタープライズ・メッセージ・ビューワ
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カスタム HL7 スキーマ・エディタ
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ビジネス・ルール内の一時変数
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Document.Validate メソッドをサポートする拡張 EDI XML
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ドキュメントの再編成および MSMQ アダプタのドキュメントの削除
Ensemble 2013.1 にアップグレードする際の互換性の問題
このリリースの以下の変更によって、既存のシステムの動作が影響を受ける可能性があります。Ensemble のインスタンスをアップグレードする前に、以下の問題を確認してください。
"Caché リリース・ノートおよびアップグレード・チェックリスト・アーカイブ" も参照してください。
X12 スキーマ表現の簡素化
このリリースでは、SEF ファイルを Ensemble にロードすると、スキーマが生の SEF 定義よりも簡素化された形式に変換されます。この簡素化された X12 スキーマ形式は、XML としてエクスポートして、スタジオで編集できます。 スキーマ形式の主な簡素化は次のとおりです。
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セグメントの定義がスキーマ全体で同じであり、スキーマ内の構造でセグメントを使用するごとに異なることはありません。
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同じタイプの連続したセグメントは、1 つの繰り返しセグメントに含まれます。
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明確化のために必要な場合のみ、HL または NK1 トリガ・セグメントのキー・フィールドによってループが限定されます。
2012.1 以前のバージョンの Ensemble で作成した X12 仮想プロパティ・パスは調整する必要があります。
以前のバージョンからのアップグレード後にクリーンアップを実行する必要性
Ensemble を以前のバージョンから 2012.2、2012.2.1、または 2012.2.2 にアップグレードすると、UTC インデックスがクリーンアップされます。インストールによっては、このクリーンアップ・プロセスに時間がかかって、アップグレード・プロセスが遅れることがありました。Ensemble 2012.2.3、Ensemble 2013.1、およびそれ以降のバージョンでは、アップグレード中にこのクリーンアップ・プロセスが自動的に実行されないため、アップグレード後に手動で実行する必要があります。システムを Ensemble 2012.2.1 または 2012.2.2 にアップグレードした場合は、クリーンアップ・プロセスが完了しているため、それ以降のアップグレードでは何もする必要がありません。
Ensemble 2009.1 以前からアップグレードする場合は、クリーンアップ手順を実行するまで一部のメッセージ・ヘッダまたはログ・エントリが表示されません。そのため、Ensemble のアップグレード直後にクリーンアップ手順を実行する必要があります。Ensemble 2010.1 以降からアップグレードする場合は、Ensemble のアップグレード後いつでもクリーンアップ手順を実行できます。
Ensemble 2012.1 以前から Ensemble 2012.2.3、Ensemble 2013.1、またはそれ以降のバージョンにアップグレードする場合は、次の手順を実行します。
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Ensemble はアップグレード中に、システム上のネームスペースが UTC インデックス・クリーンアップを必要としているかどうかを検出します。ネームスペースでクリーンアップが必要な場合は、ネームスペースごとにクリーンアップが必要であることを示す警告が Ensemble によって cconsole.log に書き込まれます。
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クリーンアップが必要なネームスペースを探すには、アップグレード後に cconsole.log ファイルを確認します。
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システムのアップグレードが完了して Ensemble が正常に起動したら、クリーンアップが必要なネームスペースのクリーンアップを実行できます。システム負荷が低いオフピーク時間にクリーンアップを実行することもできます。ネームスペースを指定してクリーンアップを実行するには、Ensemble ターミナルで以下を入力します。
zn <namespace> Do ##class(%Library.EnsembleMgr).UpgradeUTCIndices()
ターミナルで以下を入力することによっても、ネームスペースで UTC インデックスのクリーンアップが必要かどうかを判断できます。
Do ##class(%Library.EnsembleMgr).CheckUTCIndices(<namespace>,1,1)
ネームスペースでクリーンアップが必要な場合は、CheckUTCIndices によって、指定したネームスペースでクリーンアップが必要なことを示すメッセージが表示されます。そうでない場合は、修復が必要な UTC インデックス・グローバルが存在しないことを示すメッセージが表示されます。
インデックスを作成することによる ASTM ドキュメントへのアクセスの改善
Ensemble 2012.1 以降のバージョンでは、OriginalDocId フィールド用のインデックスを追加することで、ASTM ドキュメントへのアクセスを改善しています。Ensemble 2012.1 以降を使用してプロダクションを作成した場合は、このインデックスがすべての ASTM ドキュメントに付与されます。ただし、Ensemble 2010.2 以前のバージョンでプロダクションを作成してから、2012.1 以降にアップグレードした場合は、新しいドキュメント用のインデックスが作成されるため、以前のバージョンで作成された既存のドキュメントには OriginalDocId インデックスが付与されません。
Ensemble のアップグレード後に、ASTM ドキュメントが存在している場合は、OriginalDocId フィールド用のインデックスを作成する必要があります。インデックスはプロダクションの実行中に作成できますが、ASTM メッセージのパージ中や削除中には作成できません。インデックスを再作成するには、Ensemble ターミナルで、ASTM ドキュメントを含むネームスペースごとに以下を入力します。
zn <namespace>
Do ##class(EnsLib.EDI.ASTM.Document).%BuildIndices("OriginalDocId")
ASTM ドキュメントに関する情報は、"Ensemble ASTM 開発ガイド" を参照してください。
DeepSee ダッシュボード・ページへのアクセスの有効化
このリリースから、任意の %CSP ページへのアプリケーション・アクセス (DeepSee を含む) が、より適切に制御できるようになりました。デフォルトでは、SAMPLES ネームスペースのみが DeepSee のページ (ダッシュボードを含む) にアクセスできます。ENSDEMO ネームスペースと、それに関連付けられた Web アプリケーション (/csp/ensdemo) で DeepSee アクセスを有効にするには、Ensemble ターミナル・ウィンドウで以下のコマンドを入力します。
Do EnableDeepSee^%SYS.cspServer("/csp/ensdemo/")
このコマンドは、DeepSee ダッシュボードや、その他の DeepSee のページを使用するあらゆるネームスペースに対して入力する必要があります。Ensemble ネームスペースに関連付けられている Web アプリケーションの名前を調べるには、Ensemble 管理ポータルで、システム管理, セキュリティ, アプリケーション, Web アプリケーション ページに移動します。HealthShare インストールの場合は、Web アプリケーション名が /csp/healthshare/ensdemo になる点に注意してください。また、以下のコマンドを入力することで、すべてのネームスペースおよび Web アプリケーションに対して DeepSee アクセスを有効にできます。
Do EnableDeepSee^%SYS.cspServer(0)
この問題の詳細な説明は、2013.1 の "Caché リリース・ノートおよびアップグレード・チェックリスト・アーカイブ" の "%CSP ページへのアプリケーション・アクセスの制御" を参照してください。