Microsoft Windows への Caché のインストール
この章では、Microsoft Windows システムに Caché をインストールする方法を説明します。ここでは、ユーザが Windows のディレクトリ構造、ユーティリティおよびコマンドに精通していることを前提としています。このインストールを開始する前に、“Caché のインストールの準備” の章に記載された、このプラットフォームに該当するすべての情報を確認しておいてください。
この章には、以下が含まれます。
Caché のアップグレード・インストール
Caché のアップグレード手順はどの種類のインストールでも同じです。アップグレード・インストール手順では、選択したセットアップ方法に必要なコンポーネントをコンピュータにインストールします。
インストールをアップグレードするには、以下の手順を実行します。
-
稼動中の Caché サーバを停止します。また、そのコンピュータにインストールする場合、他の Windows アプリケーションをすべて終了し、Web サーバをシャットダウンします。インストール・キットにアクセスできることを確認します。
-
インストール・ファイルを実行します。その方法として、Windows エクスプローラでインストール・ファイルをダブルクリックするか、または以下のようにしてコマンド行でインストール・ファイルを実行します。
C:\Users\Public\Downloads\cache-2016.2.0.626.0-win_x64.exe
-
[インスタンス選択] ダイアログ・ボックスに、マシンにインストールされたすべての Caché インスタンスの既存のインストール・ディレクトリをリストします。アップグレードするインスタンスを選択します。(いつでも、"Caché のインストール" の説明に従って、[新規インスタンス] を選択して新しい Caché インスタンスをインストールできます)。
-
[Caché のインストールへようこそ] ダイアログ・ボックスが開き、アップグレードを制御する以下のボタンが表示されます。
-
[カスタマイズ]: クリックすると、インストールのアップグレード中に必要に応じてコンポーネントを追加または削除できます。詳細は、"Caché カスタム・インストール" を参照してください。
Note:インストール済みの Caché インスタンスをアップグレードする場合は、その構成設定をカスタマイズしない限り、それらの設定がすべて保持されます。
-
[更新]: クリックすると、インストールをカスタマイズしたかどうかに関係なく、次の順番のダイアログ・ボックスが表示されます。
-
-
[InstallShield ウィザードの完了] ダイアログ・ボックスに、インストールが正常に完了したことが通知されます。[完了] をクリックします。
Caché のインストール
Caché のインストール手順は、どの種類の Caché 構成でも基本的には同じですが、インストールの種類によって多少異なります。標準インストールの説明後、その違いを説明しています。
Caché のインストール
このインストール手順では、選択したセットアップ方法に必要なコンポーネントをコンピュータにインストールします。インストールは、以下のように実行します。
-
インストール・キットがユーザのコンピュータまたはネットワーク上で使用可能であることを確認します。
-
インストール・ファイルを実行します。その方法として、Windows エクスプローラでインストール・ファイルをダブルクリックするか、または以下のようにしてコマンド行でインストール・ファイルを実行します。
C:\Users\Public\Downloads\cache-2016.2.0.626.0-win_x64.exe
Note:既定では、新しくインストールした Caché インスタンスがインストール直後に起動し、Caché ランチャー (キューブ) がシステム・トレイに配置されます。Caché が起動しないようにするには、Windows インストーラのプロパティ ISCSTARTCACHE を 0 に設定します。ランチャーをシステム・トレイに配置しないようにするには、ISCSTARTLAUNCHER を 0 に設定します。これは、例えば以下のようにコマンド行で複数ファイル・インストール・キットから setup.exe を使用して行うことができます。
C:\Users\Public\Downloads\setup.exe ISCSTARTCACHE=0 ISCSTARTLAUNCHER=0
すべての Caché Windows インストーラ・プロパティの詳細は、"自動カスタム・インストール" を参照してください。
-
Caché のセットアップを開始します。セットアップの実行中に、以下のボタンが有効になり、インストールを制御できるようになります。
-
[次へ] をクリックすると、次のダイアログ・ボックスを表示します。
-
[戻る] をクリックすると、前のダイアログ・ボックスに戻り、入力済みの値を変更できます。
-
[キャンセル] をクリックすると、インストールを中止します。
-
-
システムに既存の Caché インスタンスがインストールされている場合は、[インスタンス選択] ダイアログ・ボックスにインストール・ディレクトリがリストされます。[新規インスタンス] を選択して新しい Caché インスタンスをインストールします。(既存のインスタンスを選択して、そのインスタンスをアップグレードすることも可能です。)
-
コンピュータに新規の Caché インスタンスをインストールする場合は、[使用許諾契約] ダイアログ・ボックスが表示されます。[使用許諾契約書に同意します] をクリックして、ライセンス契約に同意します。
-
[Caché インスタンス名] ダイアログ・ボックスでは、インストールする新規インスタンスに名前を割り当てることができます。既定の名前は CACHE です。別のインスタンスが存在する場合は CACHEn になります。n は、この新しいインスタンスを含めた Caché インスタンスの数です。既定の名前を受け入れるか、アルファベット文字のみを使用して別の名前を入力します。このインスタンスのこれ以降の更新では、ここで入力したインスタンス名が使用されます。
-
[目的のフォルダ] ダイアログ・ボックスでは、新規インスタンスの Caché ソフトウェアをインストールするディレクトリを選択できます。既定の場所は C:\InterSystems\Cache (複数のインスタンスが存在する場合は Cachen) です。
[変更] をクリックすると、別のディレクトリを選択または作成できます。指定したディレクトリが存在しない場合は自動的に作成されます。
-
[セットアップタイプ] ダイアログ・ボックスでは、Caché の使用目的を以下から指定できます。
-
[開発] — Caché データベース・エンジン (Samples データベース、User データベース、SQL ゲートウェイ、サーバ監視ツール)、スタジオ、すべてのサポート対象言語バインディング、および xDBC (ODBC と JDBC) ドライバがインストールされます。このインスタンスをクライアントのタスクとサーバのタスクの両方を実行するために使用する場合は、このオプションを選択します。詳細は、"Caché の開発コンポーネントまたはサーバ・コンポーネントのみのインストール" を参照してください。
Note:Ensemble と HealthShare では、[開発] セットアップ・タイプを指定すると EnsDemo データベースもインストールされます。
-
[サーバ] — Caché データベース・エンジン (Samples データベース、User データベース、SQL ゲートウェイ、サーバ監視ツール) および CSP ゲートウェイがインストールされます。Caché クライアントからアクセス可能な Caché データベース・サーバとしてこのインスタンスを使用する場合は、このオプションを選択します。詳細は、"Caché の開発コンポーネントまたはサーバ・コンポーネントのみのインストール" を参照してください。
Note:Ensemble と HealthShare では、[サーバ] セットアップ・タイプを指定すると EnsDemo データベースもインストールされます。
-
[クライアント] — スタジオ、および xDBC (ODBC および JDBC) ドライバがインストールされます。このコンピュータまたは別のコンピュータで、Caché データベース・サーバのクライアントとしてこのインスタンスを使用する場合は、このオプションを選択します。詳細は、"Caché クライアント・コンポーネントのみのインストール " を参照してください。
-
[Web サーバ] — CSP ゲートウェイ (IIS、Apache 2.0、Apache 2.2) がインストールされます。Caché の機能のうち、CSP ゲートウェイ・マシンで必要なもののみをインストールする場合は、このオプションを選択します。CSP ゲートウェイのインストールの詳細は、"Web サーバ (CSP) ゲートウェイのみのインストール" のセクションを参照してください。
-
[カスタム] — 指定のコンポーネントをインストールまたはアンインストールします。指定の Caché コンポーネントをインストールまたは削除する場合は、このオプションを選択します。詳細は、"カスタムの Caché インストールの実行" を参照してください。
-
3 つのオプション・データベース (ISC_PACKAGE_DOCBOOK_DATABASE、ISC_PACKAGE_SAMPLES_DATABASE、および ISC_PACKAGE_USER_DATABASE) は、値を N に変更することでインストールしない選択が可能です (既定値は Y)。そのようにすると、該当するデータベース/ネームスペースの定義はインストールされなくなり、cache.rpf で作成されなくなります。
以下のテーブルでは、それぞれのセットアップ・タイプでインストールされるコンポーネントを示しています。[カスタム] セットアップでは、インストールまたは削除するコンポーネント・グループやコンポーネントを個別に選択できます。このドキュメントの "カスタムの Caché インストールの実行" のセクションを参照してください。
コンポーネント・グループ | コンポーネント | 開発 | サーバ | クライアント | Web |
---|---|---|---|---|---|
Caché データベース・エンジン (Caché サーバ) |
サーバ監視ツール Samples データベース User データベース SQL ゲートウェイ エージェント・サービス (ISCAgent) Apache FOP (Formatting Objects Processor) |
X |
X |
||
Caché ランチャー (キューブ) |
X |
X |
X |
||
スタジオ |
X |
X |
|||
xDBC |
ODBC ドライバ Java Database Connectivity |
X |
X |
||
Caché アプリケーションの開発 |
ActiveX 接続 Caché 用 C++ バインディング Light C++ バインディング Caché 用 Java バインディング Caché 用 C++ SDK Caché エンジン・リンク・ライブラリ Caché 用 Perl バインディング 1 Caché 用 Python バインディング 1 Caché 用 .NET バインディング スレッド・サーバ・ライブラリ その他の Samples |
X |
|||
ドキュメント |
PDF ドキュメント オンライン・ドキュメント |
X |
X |
||
Web サーバ・ゲートウェイ (CSP) |
CSP for IIS CSP for Apache 2.0.x CSP for Apache 2.2.x |
X |
X |
1 このコンポーネントは、x86-32 ビット・プラットフォームでのみサポートされています。
Caché の開発コンポーネントまたはサーバ・コンポーネントのみのインストール
必要に応じて、開発システムまたはサーバ・システムで必要な Caché のコンポーネントのみをインストールできます。
開発またはサーバのインストールを実行するには、以下の手順を実行します。
-
"Caché のインストール" の手順に記述されているように、[セットアップタイプ] ダイアログ・ボックスで [開発] または [サーバ] を選択し、[次へ] をクリックします。
-
[Unicode サポートのインストール] ダイアログ・ボックスでは、8 ビット文字サポートまたは Unicode 文字サポートのいずれかを選択してインストールできます (既定はオペレーティング・システムのロケールによって異なります)。
-
[初期セキュリティ設定] ダイアログ・ボックスでは、初期の Caché セキュリティ設定による制限を指定できます。[最小] を選択した場合は、次のインストール手順に進みます。
Important:初期セキュリティ設定を [最小] に選択したうえで、Caché からネットワーク経由で共有ドライブや共有プリンタにアクセスできるようにする場合は、Caché サービスを実行する Windows ユーザ・アカウントを手動で変更して、サーバ・マシンに対するローカル管理者特権を持つ既存のアカウントを選択するか、同様の特権を持つ新しいアカウントを作成する必要があります。
[通常] または [ロック・ダウン] を選択した場合、インストールには以下の手順が含まれます。
-
[Caché サービスの資格情報の入力] ダイアログで、Windows Caché サービスを実行する資格情報を選択します。既定は、ローカルの既定の SYSTEM アカウントです。定義済みの (既存の) Windows ユーザ・アカウントおよびパスワードも指定できます。この場合、インストーラは次に進む前にこれらの資格情報を確認します。インストーラは、インスタンスへの無制限アクセスを実現するために、%All ロールを持つ同じユーザ名の Caché アカウントも作成します (このアカウントのパスワードは次のパネルで指定します)。
多くのインストールでは、既定の SYSTEM アカウントで Widows Caché サービスを実行することが適切ですが、ファイルのアクセス許可やネットワーク・セキュリティのアクセスに関連する問題が発生する場合があります。Caché インスタンスのこれらの領域において潜在的な問題が予測される場合 (ネットワーク構成やセキュリティ設定に起因する問題など)、必要な特権またはアクセス権 (または両方) を持っている Windows の Caché サービスのアカウントを指定します (ドメイン管理者のアカウントなど)。
サービス・アカウントを変更するには (Windows 10 の場合) : [コントロール パネル]→[管理ツール]→[サービス] に移動します。次に、適切な Caché サービスを見つけます。右クリックして適切なインスタンスのプロパティ・ダイアログを開きます。最後に、ログオン・タブで資格情報を変更して、Caché を再起動します。
Important:Kerberos を使用している場合は、Caché をインストールする前にサービス・アカウントを構成する必要があります。詳細は、“Caché のインストールの準備” の章にある "Kerberos を使用したセキュリティ環境の準備" を参照してください。
Note:ローカル・システム・アカウント以外の資格情報の下で Caché を実行している場合の Windows の “メモリ内のページのロック” (SELockMemory) 特権の付与の詳細は、"Windows での共有メモリの割り当て" を参照してください。
-
[Cachéユーザ設定] ダイアログの最初のパネルでは、事前定義の Caché ユーザ・アカウント (_SYSTEM、Admin、および SuperUser) の初期パスワードを入力できます。また、前のパネルでサービス・アカウントとして定義済みの Windows アカウントを選択した場合、指定したユーザ名の初期パスワードも入力できます。[Cachéユーザ設定] ダイアログの 2 番目のパネルでは、CSPSystem の事前定義アカウントの初期パスワードを入力できます。事前定義されたこれらのユーザの詳細は、"Caché セキュリティ管理ガイド" の “ユーザ” の章にある "事前定義のユーザ・アカウント" のセクションを参照してください。
これらのセキュリティ設定の詳細は、"Caché インスタンスへのアクセスの管理" と、このドキュメントの “Caché のインストールの準備” の章にある "初期の Caché セキュリティ設定" のセクションを参照してください。
-
-
[インストール準備完了] ダイアログ・ボックスでは、インストール名、インストール・タイプ、インストール先ディレクトリ、およびライセンス・キーの状況を確認できます。
[ライセンス] ボタンをクリックして、Caché ライセンス・キーを選択します。キーが有効の場合、ライセンスは自動的に有効化されて、[インストール準備完了] ダイアログの [ライセンスキー] フィールドが [妥当] に更新され、ライセンス・キーはインスタンスのマネージャ・ディレクトリ (install-dir/mgr) に cache.key としてインストール中にコピーされるので、これ以上の有効化手順は不要です。キーを選択しない場合、インストールに続いて InterSystems の Caché ライセンス・キーを有効化できます。ライセンス、ライセンス・キーおよび有効化についての詳細は、"Caché システム管理ガイド" の “Caché ライセンスの管理” の章にある "ライセンス・キーの有効化" を参照してください。
[インストール] をクリックして次に進みます。選択したディレクトリに Caché がインストールされます。
-
[InstallShield ウィザードの完了] ダイアログ・ボックスに、インストールが正常に完了したことが通知されます。[はじめに] ページを表示するかどうかを選択し、[完了] をクリックします。
インストールが完了すると、システムが自動的に起動します。Windows ツール・バーのシステム・トレイ・エリアに、[Caché キューブ] アイコンが表示されます。キューブをクリックすると、Caché メニューが表示されます。また、Windows の [プログラム] メニューにも Caché 項目が表示されます。
Caché クライアント・コンポーネントのみのインストール
必要に応じて、Caché の機能のうち、クライアント・マシンで必要なもののみをインストールできます。
クライアント・インストールを実行するには、以下の操作を実行します。
-
"Caché のインストール" の手順に記述されているように、[セットアップタイプ] ダイアログ・ボックスで [クライアント] を選択し、[次へ] をクリックします。
-
[インストール準備完了] ダイアログ・ボックスでは、選択したインストール名、インストール・タイプ、およびソフトウェア・ファイルのインストール先ディレクトリを確認できます。
[インストール] をクリックして次に進みます。選択したディレクトリに Caché がインストールされます。
-
[InstallShield ウィザードの完了] ダイアログ・ボックスに、インストールが正常に完了したことが通知されます。[完了] をクリックします。
Caché をクライアントにインストールすると、Windows ツール・バーのシステム・トレイ領域に [Caché キューブ] アイコンが表示されます。ただし、Caché サーバが動作していないので、淡色表示になっています。
クライアントを使用するには、このクライアントの優先サーバを指定する必要があります。この手順の詳細は、"Caché システム管理ガイド" の “リモート・サーバへの接続” の章にある "リモート・サーバ接続の定義" のセクションを参照してください。
Web サーバ (CSP) ゲートウェイのみのインストール
必要に応じて、Caché の機能のうち、CSP ゲートウェイ・マシンで必要なもののみをインストールできます。
以下は、CSP ゲートウェイのインストールの実行方法です。
-
"Caché のインストール" の手順に記述されているように、[セットアップタイプ] ダイアログ・ボックスで [Web サーバ] を選択し、[次へ] をクリックします。
-
[インストール準備完了] ダイアログ・ボックスでは、選択したインストール名、インストール・タイプ、およびソフトウェア・ファイルのインストール先ディレクトリを確認できます。
[インストール] をクリックして次に進みます。選択したディレクトリに Caché がインストールされます。
-
[InstallShield ウィザードの完了] ダイアログ・ボックスに、インストールが正常に完了したことが通知されます。[完了] をクリックします。
Web サーバが実行している場合、Web サーバを再起動するかどうかを尋ねるダイアログ・ボックスが表示されます。[はい] をクリックすると、Web サーバが再起動されます。[いいえ] をクリックすると、Web サーバは再起動されません。この場合、Web サーバは、手動で再起動するかシステムを再起動するまで起動しません。
インストーラにより Internet Information Services (IIS) Web サーバがシステムにインストールされていることが検出されると、Web サーバは CSP ゲートウェイ用に構成されます。また、IIS 用のチェックボックスが表示されます。これを選択すると、CSP ゲートウェイ IIS モジュールが C:\InetPub\CSPGateway にインストールされます。
CSP ゲートウェイでは、インスタンス用に構成されたサーバをポイントする次のアプリケーション・パスが構成されます。
-
/
-
/csp
-
/Cache (インスタンス名)
インストールが完了した後、CSP ゲートウェイ・アプリケーションから手動で構成を変更できます。詳細は、"CSP ゲートウェイ構成ガイド" を参照してください。
このインストーラは、Caché および CSP で使用する Apache Web サーバを自動的には構成できません。必要な手動構成手順の詳細は、"CSP ゲートウェイ構成ガイド" を参照してください。
カスタムの Caché インストールの実行
Caché インストール・プログラムを利用すると、特定の Caché コンポーネントのみを選択してインストールできます。例えば、Web Server (CSP) ゲートウェイのみインストールできます。ただし、選択によっては、他のコンポーネントのインストールが必要な場合もあります。
カスタムの Caché インストールを実行するには、以下の操作を実行します。
-
"Caché のインストール" の手順に記述されているように、[セットアップタイプ] ダイアログ・ボックスで [カスタム] を選択し、[次へ] をクリックします。
-
[カスタム・セットアップ] ダイアログ・ボックスで、セットアップ・タイプ別のインストールされるコンポーネントのテーブルに従って、インストールするコンポーネントを選択します。
Important:Caché データベース・エンジン (Caché サーバ) のコンポーネント・グループまたはそのグループのコンポーネントのいずれかをカスタム・インストールする場合は、(Caché アプリケーション開発コンポーネント・グループに属する) ActiveX 接続があることが前提となります。
ドキュメント・コンポーネント・グループまたはそのグループのコンポーネントのいずれかをカスタム・インストールする場合は、Caché データベース・エンジン (Caché サーバ) コンポーネント・グループがあることが前提となります。
Note:インストールされているコンポーネント・グループまたはコンポーネントについて [X] メニュー項目を選択すると、そのコンポーネントを削除できます。
-
必要に応じて [容量] をクリックすると、選択したコンポーネントをインストールするための十分な容量がディスクにあるかどうかを確認できます。
-
[Unicode サポートのインストール] ダイアログ・ボックスでは、8 ビット文字サポートまたは Unicode 文字サポートのいずれかを選択してインストールできます (既定はオペレーティング・システムのロケールによって異なります)。
Important:Ensemble をインストールしている場合、[Unicode] を選択する必要があります。
-
[ポート番号の入力] では、Caché が割り当てたポート番号を変更できます。
Note:65535 よりも大きなポート番号または 1 よりも小さなポート番号は入力できません。 ポート番号の設定の詳細は、"Caché システム管理ガイド" の “Caché 複数インスタンスの使用法” の章にある "ポート番号の設定" を参照してください。
以下のポート番号は、Caché インスタンスに対して有効です。
-
スーパーサーバのポート番号 — 1972 または、56773 以降の使用可能な最初のポート番号。スーパーサーバのポート値は、インストール後に、管理ポータルの システム, 構成, メモリと開始設定 ページから変更できます。
-
Web サーバのポート番号 — 57772、またはこの番号以降の使用可能な最初のポート番号。Web サーバのポート値は、インストール後に、管理ポータルの システム, 構成, 開始設定 ページから変更できます。
-
-
[初期セキュリティ設定] ダイアログ・ボックスでは、初期の Caché セキュリティ設定による制限を指定できます。[最小] を選択した場合は、次のインストール手順に進みます。
Important:初期セキュリティ設定を [最小] に選択したうえで、Caché からネットワーク経由で共有ドライブや共有プリンタにアクセスできるようにする場合は、Caché サービスを実行する Windows ユーザ・アカウントを手動で変更して、サーバ・マシンに対するローカル管理者特権を持つ既存のアカウントを選択するか、同様の特権を持つ新しいアカウントを作成する必要があります。
[標準] または [ロック・ダウン] を選択すると、[Caché サービスの資格情報の入力] が表示され、以下のアカウントのどちらで Caché サービスを実行するかを選択できます。
-
既定の SYSTEM アカウント: Windows ローカル・システム・アカウントとして Caché を実行するアカウント。
-
定義済みの Windows ユーザ・アカウント: Caché をインストールしているユーザ向けに、%All ロールを持つ Caché アカウントが作成され、Caché の管理に必要なサービスへのアクセス権がそのユーザに付与されます。そのアカウントのパスワードを入力し、確認のために同じパスワードを再度入力します。入力するパスワードは、セキュリティ設定の条件を満たしている必要があります。
Important:Kerberos を使用する場合は、Caché サービスを実行するために設定した定義済みのアカウントを入力する必要があります。できるだけ、この目的専用のアカウントを使用してください。
[次へ] をクリックすると、以下の点が検証され、入力したユーザ・アカウントの有効性が確認されます。
-
そのアカウントがドメインに存在するかどうか。
-
入力したパスワードが正しいかどうか。
-
そのアカウントに、サーバ・マシンに対するローカル管理者特権が与えられているかどうか。
Caution:Windows Vista 上にインストールする場合は、アカウントを入力する前に、そのアカウントにローカル管理者特権が与えられていることを確認します。現在のインストール手順では、Vista プラットフォームに対して、このチェックを実行できません。
これらの設定の詳細は、このドキュメントの “Caché セキュリティの準備” のセクションにある "初期の Caché セキュリティ設定" のセクションを参照してください。
-
-
[インストール準備完了] ダイアログ・ボックスでは、選択したインストール名、インストール・タイプ、およびソフトウェア・ファイルのインストール先ディレクトリを確認できます。
また、[ライセンス] ボタンをクリックして、Caché ライセンス・キーを選択することもできます。キーが有効の場合、インストール中にライセンスは自動的に有効化されて、ライセンス・キーはインスタンスのマネージャ・ディレクトリ (install-dir/mgr) に cache.key としてコピーされるので、これ以上の有効化手順は不要です。キーを選択しない場合、インストールに続いて InterSystems の Caché ライセンス・キーを有効化できます。ライセンス、ライセンス・キーおよび有効化についての詳細は、"Caché システム管理ガイド" の “Caché ライセンスの管理” の章にある "ライセンス・キーの有効化" を参照してください。
[インストール] をクリックして次に進みます。選択したディレクトリに Caché がインストールされます。
-
[InstallShield ウィザードの完了] ダイアログ・ボックスに、インストールが正常に完了したことが通知されます。[はじめに] ページを表示するかどうかを選択し、[完了] をクリックします。
自動カスタム・インストール
Windows 用 Caché のインストーラを使用して、ユーザのコンピュータに Caché のインスタンスを自動でカスタム・インストール、アップグレード、再インストール (修復)、および削除 (アンインストール) することができます。通常のインストール操作の場合、ユーザがダイアログ・ボックスに必要な情報を入力し、この情報からインストールを実行します。ただし、自動操作ではユーザの入力が求められません。その代わりに、コマンド行で Caché インストール・ファイルに渡されるプロパティから入力を取得します。これらのプロパティの詳細は、"コマンド行のリファレンス" のセクションを参照してください。
このセクションでは、以下の項目について説明します。
自動インストール、アップグレード、再インストール、およびアンインストール中には、メッセージは表示されません。
自動インストールの実行
Caché の新しいインスタンスの自動インストールを起動するには、以下のコマンドを使用します。
<path>\<installer>.exe /instance <instancename> /q{b|n} <properties>
各要素の内容は以下のとおりです。
-
<path> は Caché インストール・ファイルのパスです。
-
<installer>.exe は Caché インストール・ファイルの名前です。
-
/qb は自動インストール中に進捗バーを表示し、/qn は完全サイレント・インストールを指定します (いずれかを含める必要があります)。
-
<instancename> はインストールする Caché インスタンスの名前です。(/instance パラメータを省略すると、新しいインスタンスは既定のインスタンス名 Cache を使用してインストールされますが、インスタンスが既に 1 つ以上インストールされている場合は /instance パラメータを使用する必要があります)。
-
<properties> はインストーラに渡すプロパティです ("コマンド行のプロパティ" テーブルを参照)。
例えば、64ビット Windows システム上の C:\InterSystems\MyCache というインストール・ディレクトリに既定のインスタンス名で Caché インスタンスをインストールするには、以下を指定します。
C:\downloads\cache-2015.1.0.320.0-win_x64.exe /qn INSTALLDIR=C:\InterSystems\MyCache
インスタンス名 CacheA で Caché インスタンスをインストールするには、以下を指定します。
C:\downloads\cache-2015.1.0.320.0-win_x64.exe /instance CacheA /qn
また、ADDLOCAL プロパティを使用して、機能のサブセットをカスタム・インストールすることもできます。指定可能な機能のリストは、"コマンド行のプロパティ" のテーブル、および "カスタム・インストール可能な機能" のテーブルを参照してください。例えば、64 ビット Windows システムで既定のインスタンス名と既定のインストール・ディレクトリを使用するインストールで、ランチャーと PDF 版のドキュメントのみをインストールする場合、以下のように指定します。
C:\downloads\cache-2015.1.0.320.0-win_x64.exe /qn ADDLOCAL=cube,documentation,documentation_pdf
既定では、自動インストールは CSP ゲートウェイをインストールしません。これは、ADDLOCAL プロパティを使用して指定する必要があります ("コマンド行のプロパティ" テーブルを参照)。
自動アップグレードまたは再インストールの実行
Caché インストーラのターゲットは、インストール済みの既存のインスタンスまたは新しいインスタンスにすることができます。インストール済みの Caché インスタンスがない場合、ターゲットは常に新しいインスタンスになります。インストール済みの Caché インスタンスが 1 つ以上ある場合、/instance フラグを使用していずれかの既存インスタンスの名前または新しい名前を指定して、新しいインスタンスをインストールする必要があります。
インストール済みのインスタンスをターゲットにする場合、インストーラの動作は、以下のようにコマンド行で指定したインストール・ファイルとターゲット・インスタンスのバージョンによって異なります。
-
インストール・ファイルがターゲットのインストール済みインスタンスと同じバージョンである場合、インストーラはそのインスタンスを再インストール (修復) します。
-
インストール・ファイルがターゲットのインストール済みインスタンスよりも新しいバージョンである場合、インストーラはそのインスタンスを新しいバージョンにアップグレードします。
例えば、インストール・ファイルよりも古いバージョンであるインストール済みインスタンスCacheB の自動アップグレードを実行するには、以下を使用します。
C:\downloads\cache-2015.1.0.320.0-win_x64.exe /instance CacheB /qn
1 つ以上の特定の機能を再インストールするには、"カスタム・インストール可能な機能" テーブルのリストに示されているように、ターゲット・インスタンスを指定して、REINSTALL プロパティを使用します ("コマンド行のプロパティ" テーブルを参照)。例えば、インストール済みインスタンス CacheB のスタジオを再インストールするには、以下のコマンドを使用できます (インストール・ファイルと CacheB が同じバージョンであると仮定)。
C:\downloads\cache-2015.1.0.320.0-win_x64.exe /instance CacheB /qn REINSTALL=studio
自動アンインストールの実行
自動アンインストールを起動するには、以下のようにアンインストールするインスタンスと REMOVE=ALL プロパティを指定します。
C:\downloads\cache-2015.1.0.320.0-win_x64.exe /instance CacheC /qn REMOVE=ALL
また、REMOVE プロパティを使用して、"カスタム・インストール可能な機能" のテーブルに示されている特定の機能を削除することもできます。例えば、インスタンス CacheC から Apache 2.0 CSP ゲートウェイを削除するには、以下のコマンドを使用します。
C:\downloads\cache-2015.1.0.320.0-win_x64.exe /instance CacheC REMOVE=cspgateway,cspapache20
特別な考慮事項
元のインストール・パッケージにアクセスできない場合は、以下のように Windows® インストーラのコマンド行アプリケーション (msiexec) およびレジストリの情報を使用して、自動モードでアンインストールを実行できます。
msiexec /x {<product_guid>} /qn /l <logfile>
ここで、<product_guid> はインストールしたバージョンの ProductCode プロパティ値です。
以下のレジストリ内から [ProductCode] プロパティ値を取得できます。
-
32 ビットのマシンでは、レジストリ場所として HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Intersystems\Cache\Configurations\<instance> に移動します。
-
64 ビットのマシンでは、レジストリ場所として HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Wow6432Node\Intersystems\Cache\Configurations\<instance> に移動します。
ここで <instance>は、自動モードでアンインストールする Caché インスタンスの名前です。[ProductCode] プロパティ値は、以下のような行に表示されます。
ProductCode REG_SZ {80E3F658-2D74-4A81-92AD-FD16CD226154}
また、msiexec には "コマンド行のプロパティ" テーブル内の任意のプロパティを使用することもできます。msiexec の詳細は、TechNet のドキュメント "Msiexec (コマンドライン オプション)Opens in a new tab" (http://technet.microsoft.com/en-us/library/cc759262.aspx) を参照してください。
コマンド行のリファレンス
"コマンド行のプロパティ" のテーブルでは、コマンド行インタフェースを使用して変更できる Caché 固有の自動インストールのプロパティについて説明します。プロパティ名は大文字で指定する必要がありますが、引数では大文字/小文字の区別はありません。それぞれのプロパティは 1 つ以上の空白で区切る必要があり、プロパティは PROPERTYNAME=argument という形式で指定できます。指定の順序は問われません。以下に例を示します。
... ISCSTARTCACHE=0 UNICODE=0 WEBSERVERPORT=57779 INITIALSECURITY=Normal
以下のテーブルでは、REINSTALL プロパティと REMOVE プロパティのみが、インストールされたインスタンスと共に使用されます。詳細は、それぞれ "自動アップグレードまたは再インストールの実行" および "自動アンインストールの実行" を参照してください。その他のプロパティはすべて、新規インスタンスのインストール時のみ使用されます。
プロパティ名 | 説明 |
---|---|
ADDLOCAL |
このプロパティを使用して、このテーブルの後の例で説明しているように、featurenamesのコンマ区切りリストをグループ名と共に指定することで、Caché の新規インスタンスを機能のサブセットと共にカスタム・インストールしたり、オプションのデータベースを除外したりします ("カスタム・インストール可能な機能" テーブルを参照)。
Note:
ADDLOCALプロパティが存在しない場合、または ADDLOCAL=ALL が指定されている場合、すべての機能がインストールされます。 インストールされたインスタンスと共に使用される、REINSTALL プロパティも参照してください。 |
CACHESERVICEDOMAIN | サービスの資格情報が UserDefined に定義されている場合に必要になります。このテーブルの SERVICECREDENTIALS プロパティを参照してください。このプロパティを使用して、CACHESERVICEUSER によって指定された Windows の Caché サービス・ログイン・アカウントのドメインを指定します。
Note:
サービスの資格情報が LocalSystem と指定されている場合は、このプロパティを使用しないでください。 |
CACHESERVICEPASSWORD |
サービスの資格情報が UserDefined に定義されている場合に必要になります。このテーブルの SERVICECREDENTIALS プロパティを参照してください。このプロパティを使用して、CACHESERVICEUSER によって指定された Windows の Caché サービス・アカウントのパスワードを指定します。
Note:
サービスの資格情報が LocalSystem と指定されている場合は、このプロパティを使用しないでください。 |
CACHESERVICEUSER |
サービスの資格情報が UserDefined に定義されている場合に必要になります。このテーブルの SERVICECREDENTIALS プロパティを参照してください。このプロパティを使用して、Windows の Caché サービスを実行するアカウントのユーザ名を指定します。
Note:
サービスの資格情報が LocalSystem と指定されている場合は、このプロパティを使用しないでください。 |
CACHEUSERPASSWORD |
セキュリティ・レベルが Normal または Locked Down の場合に必要になります。このテーブルの INITIALSECURITY プロパティを参照してください。このプロパティを使用して、事前定義の Caché アカウント (_SYSTEM、Admin、SuperUser) のパスワードを指定します。また、SERVICECREDENTIALS が UserDefined に指定されている場合には、CACHESERVICEUSER によって指定されたユーザ名を持つアカウントのパスワードも指定します。
Note:
初期セキュリティ・レベルが None の場合は、このプロパティを使用しないでください。 |
CSPSYSTEMUSERPASSWORD |
セキュリティ・レベルが Normal または Locked Down (このテーブルの INITIALSECURITY プロパティを参照) の場合、必要に応じてこのプロパティを使用して、CSPSystem の事前定義されたユーザのパスワードを指定します。このプロパティを省略した場合、 CACHEUSERPASSWORD の値が使用されます。
Note:
初期セキュリティ・レベルが None の場合は、このプロパティを使用しないでください。 |
INITIALSECURITY |
必要に応じてこのプロパティを使用して、インストールされるインスタンスで使用されるセキュリティ・レベルを指定します。None、Normal、または Locked Down を指定してください。
Note:
既定の None を受け入れるには、このプロパティを省略します。 また、このテーブルの CACHEUSERPASSWORD プロパティ、CSPSYSTEMUSERPASSWORD プロパティ、および SERVICECREDENTIALS プロパティも参照してください。 |
INSTALLDIR |
必要に応じてこのプロパティを使用して、インスタンスをインストールするディレクトリを指定します。
Note:
このプロパティを省略すると、既定のインストール・ディレクトリは、C:\InterSystems\CACHEn になります。ここで、n は {empty}, 1, 2, ... 127 になります。 |
INSTALLERMANIFEST |
“インストール・マニフェストの作成および使用” の章の "マニフェストの使用" で説明されているようにインストール・マニフェストと共にインストールする場合、このプロパティを使用して、インストール・マニフェスト (つまり、エクスポートされるマニフェスト・クラス) の場所を指定する必要があります。 |
INSTALLERMANIFESTLOGLEVEL |
“インストール・マニフェストの作成および使用” の章の "マニフェストの使用" で説明されているように、インストール・マニフェストと共にインストールする場合、必要に応じてこのプロパティを使用して、インストール・マニフェスト・クラスの setup() メソッドのログ・レベルを指定します。デフォルトのログのレベルは 1 です。 |
INSTALLERMANIFESTPARAMS |
“インストール・マニフェストの作成および使用” の章の "マニフェストの使用" で説明されているように、インストール・マニフェストと共にインストールする場合、このプロパティを使用して、インストール・マニフェスト・クラスの setup() メソッドの最初の引数に渡される名前と値の組み合わせ (name=value) を指定します。このプロパティを使用して、Caché パラメータ・ファイル (cache.cpf) を変更して、マニフェストの実行前に変更を有効化することができます。 以下のパラメータを指定できます。
以下に例を示します。INSTALLERMANIFESTPARAMS="bbsiz=512000,globals4kb=20, globals8kb=30,globals16kb=40,globals32kb=50, globals64kb=100,routines=40,gmheap=10000, LibPath=c:\libpath\,locksiz=2179648,MaxServerConn=5, Path=c:\lib\,ZFSize=2000,ZFString=3000" 64KB ブロック・サイズのデータベースを作成するマニフェストを実行する前に、100 MB (64KB バッファ) をインストールおよび有効化する場合には、以下が役立ちます。INSTALLERMANIFESTPARAMS="globals64kb=100" |
ISCSTARTCACHE | インストール後に Caché が起動しないようにしたい場合は、オプションでこのプロパティを 0 に設定できます。既定は 1 です (Caché が起動します)。 |
ISCSTARTLAUNCHER | 必要に応じてこのプロパティを 0 に設定すると、システム・トレイに Caché ランチャー (キューブ) が追加されなくなります。既定は 1 です (ランチャーが追加されます)。 |
REINSTALL |
このプロパティを使用して、インストールされた Caché のインスタンスを再インストール (修復) したり、インストールされた Caché のインスタンスのカスタム・インストールされた機能を変更したりします ("カスタム・インストール可能な機能" テーブルを参照)。
ADDLOCAL プロパティ (新規インスタンスと共に使用する場合) および REMOVE プロパティ (インストールされたインスタンスをアンインストールする場合) も参照してください。 |
REMOVE |
このプロパティを使用して、Caché のインスタンス、またはインストールされた Caché のインスタンスにカスタム・インストールされた機能のサブセットをアンインストール (削除) します ("カスタム・インストール可能な機能" テーブルを参照)。
このテーブルにある ADDLOCAL (新規インスタンスの場合) および REMOVE プロパティも参照してください。 |
SERVICECREDENTIALS |
セキュリティ・レベルが Normalまたは Locked Down (このテーブルの INITIALSECURITY プロパティを参照) の場合、必要に応じてこのプロパティを使用して、Windows Caché サービスを実行する資格情報を指定します。LocalSystem (既定のローカル・システム・アカウント用) または UserDefined (既存の Windows ユーザ・アカウント) のいずれかを指定します。プロパティを指定しない場合、既定の LocalSystem が使用されます。
Note:
初期セキュリティ・レベルが None の場合は、このプロパティを使用しないでください。 Caché サービス・アカウントの重要な情報は、"Caché インスタンスへのアクセスの管理" を参照してください。 このプロパティに UserDefined を指定した場合、CACHESERVICEDOMAIN プロパティ、CACHESERVICEPASSWORD プロパティ、および CACHESERVICEUSER プロパティも指定する必要があります。 |
SUPERSERVERPORT |
必要に応じてこのプロパティを使用して、インストールされるインスタンスで使用されるスーパーサーバ・ポートを指定します。
Note:
既定では、このポートは自動的に検出されます。最初は 1972 (使用可能な場合)、次は 56773 で、以降はインストールされた Caché のインスタンスごとに 1 ずつ増加します。 |
UNICODE |
必要に応じてこのプロパティを使用して、インストールされるインスタンスでサポートされるのが 8 ビット文字か 16 ビット Unicode 文字かを指定します。8 ビット文字の場合は 0 を指定し、16 ビット文字の場合は 1 を指定します。
Note:
この設定は、Caché インスタンスにのみ適用されます。Ensemble インスタンスは常に Unicode です。 このプロパティを省略する場合、中国語、韓国語、日本語を除くすべての言語に、既定で 8 ビットが指定されます。中国語、韓国語、日本語のシステムには、既定で 16 ビットが指定されます。 |
WEBSERVERPORT |
必要に応じてこのプロパティを使用して、インストールされるインスタンスで使用される Web サーバ・ポートを指定します。
Note:
既定では、このポートは自動的に検出されます。最初は 57772 で、インストールされた Caché のインスタンスごとに 1 ずつ増加します。 |
"カスタム・インストール可能な機能" のテーブルには、コンポーネント・グループ/コンポーネント名とそれぞれに関連付けられた featurename が示されています。“ALL” (使用可能なすべての機能を指定) または機能名のコンマ区切りリスト (空白なし、個々の機能を指定) を指定できます。
ADDLOCAL、REINSTALL、および REMOVE プロパティ ("コマンド行のプロパティ" のテーブルを参照) のコンポーネントを指定するには、コンポーネント・グループの featurename の後に、インストールするそのグループからの各特定コンポーネントの featurename を付けて指定します。例えば、SAMPLES データベースと USER データベース、および PDF ドキュメントのみをインストールする場合、コマンド行で以下を指定します。
ADDLOCAL=server,server_samples,server_user,documentation,documentation_pdf
コンポーネント・グループを指定する場合は、関連付けられたコンポーネントを少なくとも 1 つ指定することも必要となります。コンポーネント・グループにコンポーネントがリストされていない場合、そのコンポーネント・グループは無視され、コンポーネントはインストールされません。例えば、次のように指定したとします。
ADDLOCAL=documentation,documentation_pdf,server,development,perlbind,pythonbind
この場合、server コンポーネント・グループは無視され、サーバ・コンポーネントはインストールされません。([スタジオ] および [キューブ] グループにはコンポーネントがないため、これらのグループにはこの要件は適用されません。)
3 つのオプション・データベース (ISC_PACKAGE_DOCBOOK_DATABASE、ISC_PACKAGE_SAMPLES_DATABASE、および ISC_PACKAGE_USER_DATABASE) は、既定で Y の値を N に変更することで、インストールしない選択が可能です。そのようにすると、該当するデータベース/ネームスペースの定義はインストールされなくなり、cache.rpf で作成されなくなります。
コンポーネント・グループ (機能名) | コンポーネント (機能名) |
---|---|
サーバ (server) |
Samples データベース (server_samples) User データベース (server_user) SQL ゲートウェイ (sqlgateway) Apache Formatting Objects Processor (fop) サーバ監視ツール (server_monitoring) Zen レポート用 HotJVM RenderServer/QueuingRenderServer (renderserver) エージェント・サービス (agent_service)
Note:
Ensemble および HealthShare のみ : ENSDemo データベース (server_ensdemo) |
ランチャー (cube) |
|
スタジオ (studio) |
|
xDBC (sqltools) |
ODBC (odbc) JDBC (jdbc) |
開発 (development) |
C++ バインディング (cppbind) Light C++ バインディング (lcbind) C++ SDK (cppsdk) コールイン (callin) コールイン、スレッド (callin_threaded) Perl バインディング (perlbind) Python バインディング (pythonbind) Java (javabind) .NET バインディング (dotnetbind) スレッド・サーバ・ライブラリ (server_threaded) ActiveX 接続 (activex) その他のサンプル (other_samples) |
ドキュメント (documentation) |
PDF ドキュメント (documentation_pdf) オンライン・ドキュメント (documentation_online) |
CSP ゲートウェイ (cspgateway) |
IIS (cspiis) Apache 2.0 (cspapache20) Apache 2.2 (cspapache22) |
インストール後のタスク
以下の重要なインストール後のタスクを確認してください。
-
Caché キューブからアクセスできる管理ポータルを使用して、Caché インスタンスを管理できます。この管理ツールの詳細は、"Caché システム管理ガイド" の “管理ポータルの使用” の章を参照してください。
-
Windows 上の Caché インストールは、[Caché インスタンス名の定義] ダイアログ・ボックスの名前を使用して Windows Caché サービスにインスタンス名を付け、サーバを起動したときにこのサービスが自動的に開始されるように構成します。つまり、Caché インスタンスは、(システム起動時に) 自動的に開始されるように自動的に構成されます。
このインスタンスが自動的に開始されないように構成するには、管理ポータルの [メモリと開始設定] ページ (ホーム・ページから [システム管理]→[構成]→[システム構成]→[メモリと開始設定]) で [システム起動時に Caché を開始する] 設定を変更します。このインスタンスが Windows クラスタの一部である場合、自動スタートアップを防ぐには、このチェック・ボックスのチェックを外して、クラスタ・マネージャが Caché を開始できるようにする必要があります。
-
リモートで他の Caché のインスタンスに接続する場合は、"Caché システム管理ガイド" の “リモート・サーバへの接続” の章にある "リモート・サーバ接続の定義" のセクションに記載されている手順に従います。
-
前のバージョンの Caché からアップグレードしている場合、このドキュメントの “Caché のアップグレード” の章にある "インストール後のアップグレード・タスク" を参照してください。
-
Windows の IIS Web サーバを使用している場合は、ファイルの種類を手動でマップする必要があります。"CSP ゲートウェイ構成ガイド" の "Microsoft Windows の Web サーバ" の章を参照してください。
-
必要に応じて、"特別な考慮事項" に記載されているタスクも追加で実行してください。
特別な考慮事項
以下では、ライセンス、プラットフォーム固有の問題、インストールの種類に関する特定の問題やタスクについて説明します。
Caché インスタンスおよびインストール・ツリーへのアクセスの管理
Caché が Normal または Locked-Down セキュリティでインストールされる場合、Windows Caché サービスを実行するアカウントには以下の両方がなければなりません。
-
Caché インスタンスの開始、停止、および制御に必要な権限。
サービスが既定のローカル・システム・アカウントで実行される場合またはインストール時に指定されたサービス・アカウントが Windows Administrators グループのメンバである場合、これは自動的に行われますが、その他の指定されたサービス・アカウントの場合は自動的に行われません。
-
インストール・ツリー (つまり、Caché がインストールされているディレクトリおよびそのすべてのサブディレクトリ) へのフル・アクセス権限。
すべてのアカウントに対して、これは既定で自動的に行われます。なぜなら、インストールされると、認証されたすべての Windows ユーザはインストール・ツリーへのアクセス権限を持つからです。ただし、以下で説明されているように、セキュリティ上の理由でインストール・ツリーへのアクセスを制限することもできます。
Administrators のメンバではないサービス・アカウントを指定する場合、これらの必要に対処するために、インストーラにより以下の 2 つのユーザ・グループが作成され、それぞれにサービス・アカウントが追加されます。
-
CacheServices グループ。必要なインスタンス制御特権を付与します。
-
Cache_Instance_instancename グループ (例えば、Cache_Instance_MyCache)。インストール・ツリーへのフル・アクセス権限を付与します。
これらのグループについて、以下のことに注意してください。
-
Caché のインストール・ツリーへのアクセスを Windows Administrators および Cache_Instance_instancename グループ (サービス・アカウントを含む) のメンバに制限するには、以下のコマンドを使用して、認証されたすべてのユーザにアクセス権限を付与する Windows アクセス制御エントリ (ACE) を削除します。
icacls <install-dir> /remove "NT AUTHORITY\Authenticated Users"
Important:インストール・ツリーへのアクセスを制限しない場合、Caché インスタンスをホストするシステムにログインできるユーザは、容易にそのファイルと設定を変更したり、完全に無効にしたりすることができます。
-
Caché のインストール・ツリーの外側にあるすべてのインスタンスのデータベース、ジャーナル、およびログ・ファイルに必要なアクセス権を Caché に確実に付与するには、Cache_Instance_instancename グループにこれらのファイルおよびこれらのファイルを格納しているディレクトリへのフル・アクセス権限を付与します。
-
場合によっては、Administrators のメンバではなく、しかもサービス・アカウントではない Windows アカウントにインストール・ツリーおよび他のインスタンス・ファイルへのアクセス権限を付与することもできます。これには、例えば自動化タスクを実行するサービス・アカウント、および Windows サーバに直接ログインし、ローカルのターミナル・セッションを使用するか、またはカスタム・コールイン実行可能プログラムを呼び出して Caché にアクセスするアカウントが含まれます。そのようなアカウントに必要なアクセス権限を付与するには、そのアカウントを Cache_Instance_instancename グループに追加します。
Windows Caché サービス・アカウントを、Administrators のメンバではないサービス・アカウントに変更する場合、この目的で Windows のコントロール パネルを使用しないでください。代わりに、以下のコマンドを使用してください。このコマンドにより、指定されたアカウントが CacheServices および Cache_Instance_instancename グループに追加されます。
<install-dir>\bin\Cinstall.exe setserviceusername <instance-name> <username> <password>
インストール・マニフェストの使用
特定の Caché 構成を記述するインストール・マニフェストを定義して、インストール・ファイルの実行時にそれを呼び出すことができます。インストール・マニフェストの詳細は、“インストール・マニフェストの作成および使用” の章を参照してください。
複数の Caché をインストールする場合
1 台の Windows マシンに、複数のインスタンス (Caché 4.0 以降) をインストールして、同時に実行できます。その場合は、Caché の各インスタンスに一意の名前を付け、別々のディレクトリにインストールし、それぞれに異なるポート番号を割り当てます。
詳細は、"Caché システム管理ガイド" の "複数の Caché インスタンス" のセクションを参照してください。
複数の Caché インスタンスをインストールする場合、1 つのシステムにつき 1 つのコンポーネントしかインストールできません。例えば、通常 Web サーバはシステムに 1 つに制限されるため、Caché をインストールすると、CSP が最新のインストールに対して構成されます。レジストリに格納されている Caché クライアント・コンポーネントについても、同様の問題が発生します。Caché では、その ODBC ドライバおよび ActiveX コンポーネントが、それぞれ 1 つの名前を使用してレジストリに格納されます。現在、これらのコンポーネントは、インストールされている最新のインスタンスを参照するように、最新のインストールによって更新されるようになっています。旧バージョン (Caché 4.1 以前) も保持しながら今回の Caché リリースを追加する場合は、最新のコンポーネントを登録する必要があります。詳細は、"ファイルの登録" を参照してください。
インターシステムズは、Caché インスタンス全体で共有できるように、共通のコンポーネントを共通のディレクトリに移動する作業を進めています。残念ながら、下位互換性の問題のため、現在のすべての Caché コンポーネントが同じマシン上で Caché 5.0 と 4.1 のインスタンスをサポートできるわけではありません。Caché 4.0 のインスタンスについても同様です。
これに対処するには、Microsoft Windows 2000 以降に導入されている機能を利用できます。実行ファイル名に .local を付けた同じ名前を持つ空のファイルを作成して、実行ファイルへのレジストリ・パスを無視するように強制します。
例えば、スタジオ・プログラムがレジストリ・パスを使用する前に、現在のディレクトリを参照するようにするには、CStudio.exe の実行時に CStudio.exe.local という名前の空のファイルが必要です。これらの空の .local ファイルを作成することで、以前の Caché インスタンスは、新しくインストールした現行の Caché の登録済み実行ファイルのセットではなく、互換性のあるローカル・ファイルを使用するようになります。
ディレクトリ内のすべての実行ファイルについて .local ファイルを生成するには、DOS プロンプトに以下を入力します。
for %c in (*.exe) do set tempvariable= >%c.local
.local ファイルの詳細は、MSDN ライブラリの記事 "Dynamic-Link Library RedirectionOpens in a new tab" を参照してください。
ファイルの登録
Caché インストールの install-dir/Bin ディレクトリには、共通の Caché ディレクトリにオブジェクト・ツール・ファイルを再登録する Regfiles.bat スクリプト・ファイルが含まれます。RegFiles.bat を実行するには、Administrator 権限が必要です。
このスクリプトを実行する必要があるのは、Caché 4.1 以前のインスタンスをインストールまたはアンインストールする場合のみです。Caché 5.0 以降のインスタンスのみを実行している場合、オブジェクト・ツールは複数インスタンスで問題なく動作します。
次に、このスクリプトの実行例を示します。
C:\MyCache\Bin>regfiles.bat
C:\MyCache\Bin>rem Register Cache Self-Registering executables in
common directory
.
.
RegFiles.bat の実行後、スタジオの起動時に、次のようなエラーが表示される場合があります。
Cannot create class factory for COM_SLSID_TNodes
この場合は、ALL 引数を使用してスクリプトを実行してください。これにより、すべての JCOM DLLs が他のファイルと共に再登録されます。
以下はその例です。
C:\MyCache\Bin>RegFiles.bat ALL
C:\MyCache\Bin>rem Register Cache Self-Registering executables in
common directory
.
.
C:\MyCache\Bin>rem Register JCOM dlls
C:\MyCache\Bin>set CacheDir=C:\MyCache\bin\
.
.
RegFiles.bat ALL を不必要に実行すると、最新の Caché インスタンスのアンインストール時に、HKLM\Software\Intersystems 下の一部のレジストリ・キーが削除されなくなります。
Caché 言語の変更
Caché をインストールすると、サポート対象言語固有のユーティリティ DLL は、すべて install-dir\Bin ディレクトリにインストールされます。各 DLL には、ローカライズされた文字列とメッセージが含まれます。
DLL 名の形式は UTILaaa.DLL で、aaa には、以下の言語を表す 3 文字のコードが入ります。
コード | Language |
---|---|
CHS | 中国語 (簡体字) |
DEU | ドイツ語 (標準) |
ENU | 英語 (アメリカ) |
ESP | スペイン語 (スペイン) |
FRA | フランス語 |
ITA | イタリア語 (標準) |
JPN | 日本語 |
KOR | 韓国語 |
NLD | オランダ語 (標準) |
PTB | ポルトガル語 (ブラジル) |
RUS | ロシア語 |
Caché インストールのロケール変更の詳細は、"Caché システム管理ガイド" の “Caché の構成” の章の "管理ポータルの NLS 設定ページの使用法" を参照してください。
8 ビット・ロケール間、または Unicode ロケール間でのみ変更できます。8 ビットから Unicode、または Unicode から 8 ビットに変更することはできません。詳細は、"インターシステムズ・クラス・リファレンス" の "%SYS.NLS" エントリを参照してください。
Caché の再インストールまたはアンインストール
セットアップを実行してからインストーラと同じバージョンの Caché インスタンスを選択するか、または Windows のコントロール・パネルで [プログラムと機能] を選択してから Caché インスタンスを選択することで、インスタンスを変更またはアンインストールできます。
"Caché インストール" で説明されているセットアップを実行してから、[インスタンス選択] ボックスでインストーラと同じバージョンの Caché インスタンスを選択するか、または [プログラムと機能] でインスタンスを選択してから [変更] または [修復] ボタンを使用すると、[インスタンスのアップグレード] instancename ダイアログ・ボックスが表示されます。
[プログラムと機能] で [アンインストール] ボタンを選択すると、すぐにアンインストール操作が開始されます。
[次] をクリックすると、[プログラムの変更、修復、または削除] ダイアログ・ボックスを表示されます。このダイアログで適切なオプションを選択して、インスタンスを変更、修復、またはアンインストールします。
-
[変更] を選択すると、[カスタム・セットアップ] ダイアログ・ボックスが表示されます ("カスタムの Caché インストールの実行" を参照)。このダイアログ・ボックスを使用して、追加または削除するコンポーネント・グループまたはコンポーネントを選択できます。コンポーネントは "セットアップ・タイプ別のインストールされるコンポーネント" のテーブルに記載されています。
-
消失または破損したファイルやレジストリ・エントリなどのインスタンスの問題を修復するには、[修復] を選択します。
-
インスタンスをアンインストールするには、[削除] を選択します。
Caché のアンインストールには、Caché インストーラまたは Windows コントロール パネルの [プログラムと機能] のみを使用してください。他のアンインストール・プログラムはサポートされていないため、使用すると予期しない結果が生じる可能性があります。
インターシステムズの Caché パケット・ドライバ
Windows システム上で Caché と Raw Ethernet を併用するには、以下に記載されている適切なパケット・ドライバをインストールする必要があります。最初に、ユーザのコンピュータまたはネットワーク上で適切なドライバ・ファイルが使用可能であることを確認します。
Windows 2000、XP、および 2003 Server システムの場合、インターシステムズのパケット・プロトコル・ドライバを以下のようにインストールします。
-
デスクトップの [マイ・ネットワーク] を右クリックし、[プロパティ] をクリックします。
[スタート] から [設定] をポイント後、[ネットワークとダイアルアップ接続] をクリックしても同じです。
-
[ローカル・エリア接続] を右クリックし、[プロパティ] をクリックします。
-
[インストール] をクリックします。
-
[ネットワーク・コンポーネントの種類の選択] ダイアログ・ボックスの [プロトコル] をクリックし、[追加] をクリックします。
-
[ネットワーク・プロトコルの選択] ダイアログ・ボックスの [ディスク使用] をクリックします。
-
パケット・ドライバ・キットへのパスを入力し、[OK] をクリックします。
適切なドライブ文字を入力して [参照] をクリックして、正確なパス \drivers\win2k を検索することもできます。ここには、ファイル ispkt2k.inf が含まれています。[開く] をクリックし [OK] をクリックします。
-
例えば、[InterSystems Packet Driver for Windows 2000, XP and 2003 Server] など、オペレーティング・システムに適したドライバを選択し、[OK] をクリックします。
-
ドライバのインストール後、[閉じる] をクリックします。
Windows を再起動すると、Caché が完全に利用可能になっています。
Windows での共有メモリの割り当て
Caché がそのメモリを Windows システムで大きなページとして割り当てることができるようにすることをお勧めします。これにより、メモリおよびページング容量をより効率的に使用できます。そのためには、Caché の実行に使用するユーザ・アカウントに Windows の “メモリ内のページのロック” (SELockMemory) 特権を付与します。この特権により、Caché はメモリをラージ・ページとして要求できるようになります。memlock パラメータの詳細な制御については、"Caché パラメータ・ファイル・リファレンス" の "memlock" を参照してください。
Caché が既定の SYSTEM アカウントで動作している場合は、既定で “メモリ内のページのロック” 特権が付与されています。
ラージ・ページを使用しているときに Caché を再起動する場合は、構成されているすべてのメモリが割り当てられるようにするために、通常は Windows の再起動も必要になります。起動時に、構成されているすべてのメモリ容量を割り当てることができない場合は、少量のメモリで起動が試行されます。このとき、大きなページを使用できる場合とできない場合があります。コンソール・ログで Caché/Ensemble の最新の起動状況を確認することで、実際に割り当てられているメモリをチェックできます。
具体的には、Caché は Windows 起動時に以下のように共有メモリを割り当てます。
-
可能な場合は、大きなページを要求します。
-
構成されているすべてのメモリ容量を大きなページで割り当てることができない場合、または大きなページを要求できない場合は、小さなページを要求します。
-
構成されているすべてのメモリ容量を小さなページで割り当てることができない場合は、割り当て量を 1/8 減らして、手順 1 から再実行します。
Windows Server 2008 と Windows Vista よりも前の Windows バージョンは、このバージョンの Caché のサポート対象外であり、2 GB を超える容量の小さなページを割り当てることはできません。したがって、以下のように、異なる Caché メモリ割り当てアルゴリズムが使用されます。
-
大きなページを要求できる場合
-
大きなページを要求します。
-
構成されているすべてのメモリ容量を大きなページで割り当てることができない場合、構成されているメモリ容量が 2 GB 未満であれば、小さなページを割り当てます。
-
構成されているメモリ容量が 2 GB を超える場合、または構成されているすべてのメモリ容量を小さなページで割り当てることができない場合は、割り当て量を 1/8 減らして、手順 1a から再実行します。
-
-
大きなページを要求できない場合
-
メモリ要求サイズを 2 GB に減らします。
-
小さなページを要求します。
-
構成されているすべてのメモリ容量を小さなページで割り当てることができない場合は、割り当て量を 1/8 減らして、手順 2b から再実行します。
-
上記のいずれかの Windows バージョンで Caché 用に構成されている共有メモリの合計量が 2 GB を超えていて、Windows の大きなページとして割り当てられていない場合、Caché または Ensemble のパフォーマンスが低下したり、応答不能になったりする可能性があります。このような状況では、ライト・デーモンなど、Caché または Ensemble の主要なプロセスにより、Windows カーネルでより多くの時間が消費されるようになります。これは、Windows のパフォーマンス・モニタ (perfmon.exe) の %Privileged Time として表示されます。