LCASE
文字列内のすべての大文字を小文字に変換するケース変換関数です。
Synopsis
LCASE(string-expression) {fn LCASE(string-expression)}
引数
string-expression | 文字列式。その中の文字が小文字に変換されます。式は列の名前や文字リテラル、または他のスカラ関数の結果を指定できます。基本となるデータ型は、任意の文字タイプ (CHAR や VARCHAR など) とすることができます。 |
概要
LCASE は、表示目的で大文字を小文字に変換します。これは、アルファベットでない文字に影響を与えません。句読点および先頭と末尾の空白を変更しません。
LCASE は、数値を文字列として解釈する変換を強制的に実行しません。Caché SQL は、先頭と末尾のゼロを削除して、数値をキャノニック形式に変換します。Caché SQL では、数値文字列はキャノニック形式に変換されません。
LOWER 関数も、大文字から小文字への変換に使用できます。
LCASE は、照合に影響しません。%SQLUPPER 関数は、大文字と小文字を区別しない照合に対してデータ値を変換するために SQL で優先的に使用される方法です。照合のケース変換の詳細は、"%SQLUPPER" を参照してください。
例
以下の例は、各人の名前を小文字で返します。
SELECT TOP 10 Name,{fn LCASE(Name)} AS LowName
FROM Sample.Person
また、LCASE は、ギリシャ文字を大文字から小文字に変換する以下の埋め込み SQL の例で示すように、Unicode (非 ASCII) アルファベット文字に対しても機能します。
IF $SYSTEM.Version.IsUnicode() {
SET a=$CHAR(920,913,923,913,931,931,913)
&sql(SELECT LCASE(:a) INTO :b )
IF SQLCODE'=0 {
WRITE !,"Error code ",SQLCODE }
ELSE {WRITE !,a,!,b }
}
ELSE {WRITE "This example requires a Unicode installation of Caché"}