.NET ゲートウェイのアーキテクチャ

.NET ゲートウェイを使用すると、Ensemble と Microsoft .NET Framework コンポーネントとの間で容易に相互運用が実現します。.NET ゲートウェイは、外部の .NET オブジェクトをインスタンス化し、Ensemble 内のネイティブ・オブジェクトのように操作できます。

Ensemble 内で、外部 .NET オブジェクトは、“wrapper” クラスまたは “proxy” クラスによって表されます。他の Ensemble オブジェクトと同様にプロキシ・オブジェクトが作成され、機能しますが、プロキシ・オブジェクトは、TCP/IP 接続を介してローカルまたはリモートで Common Language Runtime (CLR) に対してメソッド呼び出しを発行できます。プロキシ・オブジェクト上でメソッド呼び出しがあると、CLR に存在する適切なクラス・メソッドがトリガされます。

.NET ゲートウェイを使用して、カスタム .NET コンポーネントのプロキシ・クラスを作成できます。ただし、.NET ゲートウェイの最も優れた機能は、ADO、Remoting、ASP.Net などの .NET アプリケーション・インタフェース仕様全体に対して、簡単にプロキシ・マッピングを作成できることです。これにより、Ensemble 側では、新しいプロキシ・クラスを生成しなくてもこれらのアプリケーションを使用できます。

一般に、.NET ゲートウェイを活用するには、必要な機能のみを公開する小型のラッパ・クラスを構築し、このラッパのプロキシを作成します。これによって、Ensemble と .NET フレームワークとの間の API をきわめてクリーンなものとすることができ、高度な機能をプロキシ・オブジェクトにマッピングする際に発生しやすい問題を排除できます。

".NET 用 Caché ゲートウェイの使用法 では、.NET ゲートウェイの使用法に関する技術面のすべての詳細について説明しています。次の章では、Ensemble での .NET ゲートウェイの具体的な使用法について説明します。