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BMC PATROL を使用した Caché の監視

Important:

2015 年初期に、インターシステムズは、Caché で提供している PATROL ナレッジ・モジュール・ファイルの拡張を停止します。2016 年、インターシステムズは、提供するキットからこれらの PATROL ナレッジ・ファイルを削除します。 ただし、BMC が同社の PATROL 製品用の SNMP インタフェースを提供するため、Caché の SNMP インタフェースと組み合わせて PATROL の使用を継続できます。これについては、このドキュメントの付録 “SNMP を使用した Caché の監視” に記載されています。詳細は、"http://blog.intersystems.com/compatibility/2015/01/Opens in a new tab" を参照してください。

この付録では、Caché と BMC PATROL 間のインタフェースについて説明します。

BMC PATROL は、さまざまなソフトウェア・システムを監視および管理するためのツールです。Caché には、Caché を監視し、その情報を収集する PATROL 拡張機能が備わっています。

このインタフェースを使用すれば、PATROL コンソールから、1 つまたは複数の Caché システムのメトリックを監視できます。そのためには、Caché システム上で PATROL デーモンを実行し、メトリック値を収集および出力する必要があります。さらに、Caché ナレッジ・モジュール・ファイル (*.km) を PATROL コンソールにロードし、それらの値を読み込んで、表示する必要があります。

この付録では、次のようなさまざまなトピックについて説明します。

Caché での PATROL の実行

監視する各 Caché インストール上で、^PATROL ObjectScript ルーチンを実行します。その場合、開始および停止のエントリ・ポイントを使用する方法と、システムを起動した時点で自動的に実行されるように設定する方法があります。

このルーチンを実行すると、Caché 管理者 (マネージャ) のディレクトリ install-dir\Mgr (install-dir は Caché インストール・ディレクトリ) にある patrol.dat ファイルにメトリックを出力するバックグラウンド・プロセスが開始します。このファイルは収集期間ごとに書き換えられるので、ファイル・サイズは変化しません。また、patrol.dat ファイルには識別ヘッダとタイム・スタンプも記録されるので、そのファイルが現在アクティブかどうか、最新の情報が収集されているかどうかを PATROL コンソールで確認できます。

Caché で PATROL を実行および構成する方法は 2 つあります。

PATROL 設定の構成

PATROL の自動起動 — 管理ポータルでは、Caché の起動時に、PATROL デーモンを自動的に起動するためのオプションを設定できます。

  1. 管理ポータルの [システム][構成][モニタ設定] ページに移動します。

  2. [システム開始時に Patrol を開始する] 設定ボックスで、[はい] をクリックします。

    [はい] をクリックすると、Caché が起動したときに自動的に PATROL への接続を開始します。既定の設定は [いいえ] です。この設定を編集した場合、Caché 側の PATROL インタフェースは即座に停止した後に開始します。

  3. [保存] をクリックします。

PATROL 引数 — 同じ管理ポータルの [システム][構成][モニタ設定] ページから、以下の PATROL 設定も設定できます。

  • Patrol モニタする上位プロセス — PATROL コンソールの [プロセスの状態] ウィンドウに表示されるプロセスの数。このウィンドウには、グローバルまたはルーチン動作別にソートされたトップ・プロセスが表示されます。プロセスの既定の数は 20 です。値を 0 に設定すると、PATROL ユーティリティはトップ・プロセスの計算を停止し、多数のプロセスを実行するシステムの負荷を減らします。有効なプロセス数は 1 ~ 10000 の範囲です。

  • PATROL 表示モード — 監視するデータを PATROL コンソールで表示する方法。既定のオプションは Total です。オプションは以下のとおりです。

    • Total は、収集を開始してからの合計カウントを表示します。

    • Delta は、最後の収集時のカウントを表示します。

    • Rate は、1 秒あたりの計算されたカウントを表示します。

  • Patrol の収集期間の秒数 — Caché がデータを収集し、そのデータを PATROL で利用可能にしたあと、次に同じ動作を実行するまでの秒数。既定は 30 秒で、有効な秒数は、1 ~ 900 秒です。

既定では、PATROL は標準の Caché システム・カウンタを使用してメトリックを生成します (詳細は、この付録の "BMC PATROL で使用される Caché メトリック" を参照してください)。拡張カウンタを有効にすることもできますが、標準カウンタより多くのシステム・リソースを消費します。カウンタを変更するには、^PATROL ルーチンを開始する前に以下の関数を使用します。

$$Light^PATROL(n)

ここで n は、以下のとおりです。

  • 0 — PATROL は拡張カウンタを使用します。

  • 1 — PATROL は標準カウンタ (軽量 バージョン) を使用します。

現在指定されているバージョンを確認するには、ターミナルで以下のコマンドを入力します。

%SYS>write $$Light^PATROL()

Caché PATROL ルーチン

Caché には、PATROL を起動および停止するための ^PATROL ルーチンに対するエントリ・ポイントが備わっています。

PATROL を起動する方法は、以下のとおりです。

Do start^PATROL(display,process,timer)

このルーチンの引数は下表のとおりです。

引数 説明 既定値 管理ポータルのモニタ設定
display 表示モード。出力する数値の種類 (totaldelta、または rate) を指定します。 total Patrol 表示モード
process %SS 統計データを渡すプロセスの数。 20 Patrol モニタする上位プロセス
timer 収集期間 (単位は秒)。 30 Patrol の収集期間の秒数

以下に例を示します。

Do start^PATROL("total",20,30)

上記の例では、収集開始後、上位 20 のプロセスの合計カウントを表示するよう PATROL コンソールを設定しています。Caché は 30 秒ごとに情報を送信します。収集期間の引数も PATROL コンソールに渡されるので、収集と表示の更新を同期することができます。

PATROL を停止する方法は、以下のとおりです。

Do stop^PATROL

Caché PATROL ナレッジ・モジュール

PATROL のアーキテクチャは、ナレッジ・モジュールの概念を基にしています。ナレッジ・モジュールには、一連のコマンド、監視するパラメータ、および PATROL で使用するアクションが含まれています。PATROL 用の Caché プラグインは、PATROL コンソールにロードされる複数のナレッジ・モジュールで構成されています。これらの .km ファイルは、Caché Patrol ディレクトリ install-dir\Patrol にあります。

これらのナレッジ・モジュールを PATROL コンソールにロードすると、接続されているすべてのシステムで Caché インストールが自動的に検出されます。この検出プロセスでは、Windows プラットフォームの場合はレジストリが検索され、UNIX®/Linux プラットフォームの場合は ccontrol list コマンドの出力が解析されます。各 Caché インスタンスについて、patrol.dat ファイルが Caché 管理者のディレクトリに存在するか、またそのファイルのタイムスタンプが現在のものであるかが確認されます。現在、Caché メトリックを PATROL に報告している Caché インスタンスが PATROL コンソールに表示されます。

Caché モジュールを PATROL に追加

Patrol ディレクトリには、Caché ナレッジ・モジュールをすべてリストしている ISC_CACHE.kml ファイルが含まれています。以下の手順を使用して、ナレッジ・モジュールをロードして有効化します。

  1. PATROL コンソールの [File] メニューで、[Load KM] をクリックします。

  2. Caché Patrol ディレクトリ install-dir\Patrol にある ISC_CACHE.kml ファイルを選択します。

  3. ISC_CACHE モジュールが、[Console][Desktop] タブに表示されます。

  4. [ISC_CACHE] を右クリックし、[KM Commands] メニューから [Add Configuration] を選択します。

  5. [Add Configuration] ダイアログ・ボックスで、インスタンス名と Caché インストール・ディレクトリを入力します。

  6. PATROL が Caché 統計情報を認識するには、30 秒 (PATROL の既定の同期期間) 程度の時間がかかります。

詳細は、BMC の Web サイトOpens in a new tabを参照してください。

システム上で Caché インストールが検出された場合、Caché のメイン・エントリ (Caché クラス) がシステム・エントリの下に表示されます。Caché クラスの下には、各 Caché インスタンス (そのシステムにインストールされている各 Caché 構成) が表示されます。さらに、各 Caché インスタンスの下には、標準メトリック・カテゴリ (Overview、Global、Routines、Disk Activity、Network、Other) が配置されます。

以下に例を示します。

- PATROLMainMap
  - TEST1
    - ISC_CACHE
      - ISC_Config_CACHE
        + ISC_DiskActivity
        + ISC_Global
        + ISC_Network
        + ISC_Other
        + ISC_Overview
        + ISC_Routine

これらのカテゴリを展開すると、そのカテゴリに属する個々のメトリックが表示されます。Overview の下に表示されるメトリックは、現在のレベルを示す測定値です。その他は、値の時間的推移を示すグラフです。

[Caché configuration] を右クリックすると、ユーザは Caché 専用コマンドを選択して、[Remove Configuration] を実行するか、[Process Status] ウィンドウを表示できます。

Caché のインストールはすべて自動的に検出されるので、通常は、構成を手動で追加する必要はありません。ただし、特定のインストールで不明点や問題が生じた場合は、手動で行うことも可能です。

Caché KM からのエラー・メッセージは、[System Output] ウィンドウに出力されます。Caché インスタンスが自動的に検出されない場合は、これらのメッセージを参照して、問題がないかどうかを確認してください。

BMC PATROL で使用される Caché メトリック

以下は、Caché のメトリックの一覧です。

Caché PATROL メトリック
カテゴリ メトリック
Overview Global Refs (gauge)
Global Sets, Reads, Kills (graph)
Net Global Refs (gauge)
Net Global Sets, Reads, Kills (graph)
Routine Lines (gauge)
Routine Loads (gauge)
Locks (gauge)
Process Count (graph)
Cache Efficiency (graph) (= 100*(LogicalReads/(LogicalReads + Physical Reads)) )
Licenses Used (gauge)
Global Global Refs
Global Sets 1
Global Kills 2
Global Reads
Blocks Allocated 2
Locks
Successful Locks
Failed Locks
Job InGlobal
WD QueSize
Global AvailBufs
Que Gaccess
Que GaccUpd
Que GBFAny
Que GBFSpec
Journal Entries
Jrn FileSize
Jrn EndOffset
Tot Global Bufs
GThrottle Cur
GThrottle Max
GThrottle Cnt
Routine Routine Lines 3
Routine Loads
Routine Fetches
Disk Activity Physical Directory Reads
Physical U-Ptr Reads
Physical B-Ptr Reads
Physical Data Reads
Physical Routine Reads
Physical Map Reads
Physical Other Reads
Physical Directory Writes
Physical U-Ptr Writes
Physical B-Ptr Writes
Physical Data Writes
Physical Routine Writes
Physical Map Writes
Physical Other Writes
Logical Directory Reads
Logical U-Ptr Reads
Logical B-Ptr Reads
Logical Data Reads
Logical Routine Reads
Logical Map Reads
Logical Other Reads
Network Net Global Refs
Net Global Sets
Net Global Kills 2
Net Global Reads
Net Requests Sent 2
Net Cache Hits
Net Cache Misses
Net Locks 2
Net Retransmits 2
Net Buffer
Net GblJobs
Other Terminal Reads 2
Terminal Writes 2
Terminal Read Char 2
Terminal Write Char 2
Sequential Read 2
Sequential Write 2

既定の Caché 標準カウンタ (“軽量” バージョン) を使用する場合に該当する注意点は以下のとおりです。

1 Global Sets は、Global Sets と Global Kills の組み合わせです。

2 カウンタを使用できないので、この値は 0 です。

3 Routine Lines は、実行済みのコマンド合計数を反映した値です。

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