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This is documentation for Caché & Ensemble. See the InterSystems IRIS version of this content.Opens in a new tab

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Ensemble 2009.1

Ensemble 2009.1 の新機能

Ensemble 2009.1 では、次の新機能が導入されました。

  • メッセージを編集および再送信する機能

  • .NET のサービスおよびオペレーションで使用するオブジェクト・ゲートウェイ

  • プロダクションからスタジオ・プロジェクトを作成する機能

  • プロダクションの自動ドキュメント作成

  • ebXML のサポート

  • Caché 2009.1 の機能

Ensemble 2009.1 では、次の機能が拡張されました。

  • 仮想ドキュメント・メッセージ向けサービスのテスト

  • HL7 以外のメッセージに対するシーケンス・マネージャのサポート

  • SQL アダプタ

  • Java ゲートウェイ・アダプタ

  • その他の HL7 スキーマ定義

  • ビジュアル・トレース

  • Ensemble 自動起動設定

Ensemble 2009.1 にアップグレードする際の互換性の問題

2009.1 リリースの以下の変更によって、既存のシステムの動作が影響を受ける可能性があります。Ensemble のインスタンスをアップグレードする前に、以下の問題を確認してください。

"Caché リリース・ノートおよびアップグレード・チェックリスト・アーカイブ" も参照してください。

HL7 ストレージ構造の変更

このリリースの Ensemble では、ブロックの競合を回避し、大規模なシステムのスループットを改善するために、HL7 メッセージ・セグメントのストレージ構造が変更されています。

Ensemble では、メッセージ・セグメントは新しい形式で格納され、古いメッセージ・セグメントは、そのメッセージをオブジェクトとして初めて開いたときに新しい形式に変換されるようになりました。SQL および管理ポータルからは、どちらの形式の HL7 メッセージにもアクセスできます。

大半のアプリケーションでは、この変更を意識する必要はありませんが、セグメント・グローバルに直接アクセスするコードやセグメント・グローバルを直接操作するコードがある場合は、新しい構造に対応するようにそのコードを修正する必要があります。このような変更についてのサポートが必要な場合は、インターシステムズのサポート窓口Opens in a new tabにご相談ください。

プロセス・クラスおよびオペレーション・クラスの新しい ReplyCodeActions プロパティ

このリリースでは、すべてのビジネス・プロセス・クラスおよびビジネス・オペレーション・クラスに、新しいプロパティ ReplyCodeActions が導入されました。これまでは、HL7 TCP ビジネス・オペレーションのみでこの設定が使用可能でした。このプロパティでは、ホストがリモート・システムから受信する各種応答を処理する方法を指定できます。

この変更に伴い、既存のビジネス・オペレーション・コールバック・メソッド OnFailureTimeout() にブール戻り値が追加されています。ビジネス・オペレーション・クラスにこのメソッドのオーバーライドを追加した場合は、実装に Quit 0 を追加してカスタムの動作を保持し、メソッドのシグニチャに As %Boolean を追加してメソッドをコンパイルできるようにする必要があります。

この更新では、HL7 ビジネス・オペレーションの既存の ReplyCodeActions プロパティのフォーマットおよびデフォルトの動作も変更されました。フィールド MSA 1 のリテラル値を示しているか、または以下の特殊な値のいずれかを使用している場合は、応答コードをコロン (:) で開始する必要があります。詳細は、"クラス・リファレンス" の EnsLib.HL7.Operation.ReplyStandardOpens in a new tab のエントリにある ReplyCodeActionsOpens in a new tab プロパティの説明を参照してください。

このリリースにアップグレードする場合、プロダクション構成にコロン (:) で始まらないこの種の既存の応答コードがあると、Ensemble は、プロダクション開始時に OnGetReplyAction() によりこの項目の警告をイベント・ログに記録します。以下に例を示します。

Unrecognized reply code: '?E'
Unrecognized reply code: '?R'
Unrecognized reply code: '~'

プロパティのデフォルトの動作に関して、プロダクションに影響する可能性のある他の変更も行われました。

HL7 ビジネス・オペレーションのリプライ・コード・アクションのデフォルトの動作の変更

以前のリリースでの、以下の値を持つ ReplyCodeActions プロパティのデフォルトの動作が更新され、機能が強化されました。

:?R=RF,:?E=S,:~=S,:?A=C,:*=S,:I?=W,:T?=C

このデフォルトの動作では、確認応答コード AR または CR を持つメッセージを Ensemble が再試行します。コード AE または CE を持つメッセージの場合、Ensemble は、現在のメッセージを一時停止し、エラーをログに記録して、次のメッセージに進みます。この動作により、一般的な HL7 処理との整合性が高まります。また、新たなデフォルトの動作では、コード AA または CA を持つ任意のメッセージを完了 OK として処理し、リストされた他のどの応答コードとも一致しない値がフィールド MSA:1 にあるメッセージを一時停止します。

ビジネス・オペレーションの再試行カウントのデフォルトの動作の変更

このリリースでは、ビジネス・オペレーション・クラス内のデフォルト値が 1 に設定され、RetryCount プロパティの意味が、“最初の試行をカウントに含めない現在の試行回数” から “現在の試行回数” に定義し直されています。

メッセージを編集する新機能による %DrawEditForm() メソッドの置換

このリリースでは、メッセージ固有のコンテンツ・エディタを表示するために Ensemble 管理ポータルで呼び出していた Ens.Util.MessageBodyMethods.%DrawEditForm() メソッドが削除されました。この機能は、別のメカニズムで提供するようになっています。詳細は、"Ensemble プロダクションの監視" の “メッセージの表示、検索および管理” の章の以下の節を参照してください。

データ変換エラーに対するアラート・レベルの引き上げ

Ensemble の以前のリリースでは、データ変換でエラーが検出されてもアラートはトリガされず、イベント・ログに記録されるのみでした。このリリースでは、ルーティング・エンジンの構成項目に対して [エラー時に警告] の設定を有効にすることで、このようなエラーがアラートとして報告されるようになりました。

TCP サービスに対するプール・サイズ構成の動作変更

TCP サービスに対して [接続毎のジョブ] が真の場合、新たに生成されたジョブは、リスナ・ジョブそのものではなく、新たな受信ソケット接続をそれぞれ処理します。リスナに一度に割り当てることができるジョブは 1 つのみである一方、いずれか 1 つのジョブをリスナ・ジョブとする必要があるので、TCP サービスに 2 つ以上の [プール・サイズ] を構成しても、起動するのは 1 つのリスナ・ジョブのみです。しかし、[接続毎のジョブ] を真に設定すると、このリスナで生成できる接続ジョブの数は無制限になります。[プール・サイズ] を 2 以上に設定すると、同時に存在可能な接続ジョブの数を制限できます。この制限に達すると、既存の接続ジョブが終了するか停止するまで、リスナは接続を受け入れなくなります。イベント・ログの警告メッセージは、この制限に最初に達した時点で表示されます。

統計クエリの列名変更

この Ensemble リリースでは、Ens.Util.StatisticsOpens in a new tab クラスの EnumerateHostStatus() クエリと EnumerateJobStatus() クエリで、LastAction 列が LastActivity 列に名前変更されました。この列を参照しているアプリケーションは、この変更に対応するように更新する必要があります。

Ensemble の外部で呼び出したサービスに対するアラートのサポート

Ensemble で起動したものではないジョブから呼び出したビジネス・サービスは、Ensemble の OnTask() ループでは実行できません。この場合にそのビジネス・サービス・クラスの ProcessInput() メソッドに発行するエラー・アラートとエラー・ログが、このリリースで追加されています。このような方法で呼び出すサービスの主な例として SOAP サービスと CSP Web ページがありますが、言語バインディングやストアド・プロシージャの呼び出しもこの対象となることがあります。

空のスキーマ・カテゴリの動作変更

以前のリリースでは、関連付けられたスキーマ・カテゴリを持たない HL7 メッセージをデータ変換で処理すると、そのデータ変換で想定されるスキーマ・カテゴリを持つようにソース・メッセージを Ensemble で変更していました。このリリースでは、スキーマ・カテゴリが空のままになります。複数のデータ変換やルーティング・エンジンを経由してきたメッセージでは、それ以降の変換やルーティング・エンジンが失敗する場合があります。この問題を回避するには、ビジネス・サービスでスキーマ・カテゴリを指定してください。

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