インストールとアップグレード
Caché をインストールすると、Caché Direct も自動的にインストールされます。しかし、場合によっては、Caché を再インストールせずにサーバをアップグレードするか、Caché がインストールされていないマシンにクライアント側ソフトウェアをインストールする必要がある場合もあります。この付録では、これらの操作を行う方法について説明します。
Caché Direct サーバのアップグレード
Caché Direct では、Caché インストールの残りの部分と共に自動的にインストールされたサーバが使用されていますが、新しい Caché をインストールしなくても、このサーバを簡単にアップグレードできます。Caché Direct サーバ・コードは古いクライアントやプラットフォームとの下位互換性を保つように構築されています。つまり、問題を修正するためにCaché Direct サーバをアップグレードするか、他の大規模なアップグレードを実行せずに新しい機能をインストールできるということです。
Caché Direct サーバをアップグレードするには、次の操作を行います。
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インターシステムズのサポート窓口Opens in a new tabから、使用しているプラットフォームに対応する最新の Caché Direct の暗号化されたテキスト・ファイルを取得し、Caché サーバ・マシンに保存します。このファイルの拡張子は .enc です。
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実行中の Caché Direct ジョブをすべて停止します。
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ターミナルで、以下のコマンドを入力します。
Do rload^%CDCrypt(<path_to_.enc file>[,password])
例 :
Do rload^%CDCrypt("C:\\temp\\CDCache.enc","SYS")
これにより、ソースが解読され、結果として得られた .int コードがロードされてコンパイルされた後、このソースが破棄されます。サーバ・ソースを保存する場合は、オプションのパスワードを設定します。通常、これは省略されます。正しいパスワードを入力した場合、.int ソースはそのまま保持されます。変更のデバッグやテストなど、ソースを必要とするアクティビティを実行する必要がある場合は、インターシステムズのサポート窓口Opens in a new tabからパスワードを入手できます。
新規マシンへの VisM のインストール
VisM をインストールする最も簡単な方法は、通常どおり、Caché クライアント・ソフトウェアをインストールすることです。しかし、Caché Direct クライアント・ソフトウェアを手動でインストールできます。そのためには、以下の操作を実行します。
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Microsoft Visual 2008 Redistributable Package が既にインストールされていることを確認します。VisM DLL を登録するには、このパッケージが必要です。
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クライアントがインストールされているマシンから、次のファイルをコピーします。
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32 ビット・システムの Caché Direct バージョン 5.1 以前の場合
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NTI.dll
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NTIIPTCP.dll
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Cmvism32.dll および同様の名前を持つファイルすべて
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ISLog.dll
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VISM.ocx
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32 ビット・システムの Caché Direct 5.1 およびそれ以降のバージョンの場合
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cconnect.dll
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Cmvism32.dll および同様の名前を持つファイルすべて
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ISCDLink.dll
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ISLog.dll
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VISM.ocx
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64 ビット・システムの Caché Direct 5.1 およびそれ以降のバージョンの場合
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cconnect64.dll
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Cmvism64.dll および同様の名前を持つすべてのファイル
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ISCDLink64.dll
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ISLog64.dll
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VISM64.ocx
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ディレクトリ C:\Program Files\Common Files\InterSystems\Cache からファイルをコピーし、ターゲット・マシンの同じディレクトリに貼り付けます。
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コマンド・プロンプトを開き、このディレクトリに移動して、次のコマンドを入力して、ActiveX コントロールを登録します (管理者特権を持つユーザが実行する必要があります)。
32 ビット・システムの場合
C:\Windows\SysWOW64\regsvr32 vism.ocx
64 ビット・システムの場合
C:\Windows\System32\regsvr32 vism64.ocx