インストーラ・ウィザードの使用
インストーラ・ウィザードでは、Foundation ネームスペースと、医療の相互運用性に必要なマッピングとライブラリをすべて収めた Foundation プロダクションを作成できます。ルーチン・データベースの変更などのために Foundation ネームスペースを変更する必要がある場合は、インストーラ・ウィザードで Foundation ネームスペースを作成して有効にした後で [ネームスペース] ページを使用できるようになります ([システム管理] → [構成] → [システム構成] → [ネームスペース])。
Health Connect の Foundation ネームスペースと Foundation プロダクション向けに安全で移植可能な構成を作成するには、インストーラ・ウィザードを使用して以下の手順を実行します。
[Health] メニューからアクセスしたページで [すべて開始] ボタンを選択すると Foundation プロダクションのみが開始されます。Foundation ネームスペースで別のプロダクションを開いても、そのプロダクションは開始されません。
Foundation プロダクションに自動的に追加されるビジネス・ホスト Ens.Activity.Operation.Local は、アクティビティ・モニタリングのために使用され、この機能が必要ない場合は削除できます。
インストーラ・ウィザードへのアクセス
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インスタンスの管理ポータルに %HS_Administrator ロールを持つユーザとしてログインします。
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[ネットワーク・ホスト名の構成] をクリックします。
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ページ上部にあるバナーの [インストーラ・ウィザード] リンクをクリックします。
インストーラ・ウィザードでのネットワーク・ホスト名の設定
HealthShare Health Connect では、構成の際に Network_Host_Name を使用して、特定のインスタンス上のさまざまなシステム・コンポーネントのアドレスを指定した URL が生成されます。インストーラ・ウィザードの [ネットワーク・ホスト名] ページで Network_Host_Name を明示的に設定していない場合、その値には既定でマシンのホスト名が使用されます。
Health Connect の構成を開始する前に、必ず Network_Host_Name を設定します。
Network_Host_Name に基づく URL はプロダクションに埋め込まれるので、Network_Host_Name の値には、DNS で解決されるホスト名を使用することを強くお勧めします。最大文字数である 50 文字を超えることがあるマシン IP アドレスや完全修飾ドメイン名は使用しないようにします。DNS ホスト名を使用することにより、ネットワーク・レベルでリソースをリダイレクトする柔軟性が得られます。これにより、テストの目的でシステムを後で複製すること、新しいサーバへシステムを移動すること、他のマシンへバックアップを復元することがきわめて容易になります。
ミラー化した Health Connect のインストールでは、Network_Host_Name をミラー VIP (またはミラー VIP の DNS エントリ) に設定する必要があります。
Network_Host_Name を設定するには以下の手順に従います。
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インストーラ・ウィザードにアクセスする手順に従います。
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[ネットワーク・ホスト名の構成] をクリックします。
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[ネットワーク・ホスト名] フィールドで、マシンのホスト名を、そのマシンを参照する DNS で解決されたホスト名に置き換えます。ミラー化したシステムでは、ミラー VIP の DNS エントリを使用します。この文字列の最大長は 50 文字です。
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[保存] をクリックします。
Foundation プロダクション向けの安全な通信の設定
本稼働の Health Connect システムでは、安全な通信を必ず使用する必要があります。
Foundation のネームスペースとプロダクションを作成する前に安全な通信を設定した場合は、その通信を有効にすると、Foundation プロダクションでは自動的に安全な通信設定が使用されます。
以下の手順に従い、セキュリティで保護されるように Foundation のネームスペースとプロダクションを構成します。
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ネットワーク・ホスト名を設定していない場合は、ここで設定します。
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SSL/TLS が有効になるように、使用している Web サーバを構成します。使用している Web サーバのドキュメントを参照してください。各 SSL/TLS のホスト名とポート番号を記録しておきます。
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使用している Health Connect のインスタンス向けに InterSystems IRIS の SSL/TLS 構成を作成します。
"TLS ガイド" の “TLS 構成の作成または編集” の手順に従い、SSL/TLS 構成を作成します。構成名を記録しておきます。
サービス・レジストリでエンドポイントを作成または編集するときに、どの SSL/TLS 構成を使用するかを指定できます。SSLConfig プロパティで、プロダクションの Web クライアントごとに SSL/TLS 構成を直接指定することもできます。
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以下の手順に従い、インストーラ・ウィザードで安全な通信を構成します。
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インストーラ・ウィザードにアクセスする手順に従います。
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[安全な通信の構成] をクリックします。
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[ネットワーク・ホスト名の構成] ダイアログで入力した値が [サーバ・ホスト名] フィールドに表示されます。多くの場合、これは完全修飾ドメイン名ではなく、DNS で解決された“短い名前”です。
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使用している安全な Web サーバの SSL ポート番号を [安全なポート] フィールドに入力します。
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必要に応じて [Web サーバのプレフィックス] に入力します。複数の HealthShare インスタンスをホストするように 1 台の Web サーバを構成している場合は、接続先インスタンスの名前を [Web サーバのプレフィックス] フィールドに入力します。これは、リモート・サーバ接続の定義で [CSPサーバインスタンス] フィールドにインスタンス名を入力する場合と同様の手順です。
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[安全なルート・エンドポイント] フィールドの値が正しいことを確認します。
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[これらの設定は有効] チェックボックスにチェックを付けます。
Important:[これらの設定は有効] にチェックを付けなかった場合は、インストーラ・ウィザードで Foundation のネームスペースとプロダクションを作成するときに安全な通信設定が使用されません。
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ドロップダウンから [SSL/TLS構成] を選択します。SSL/TLS 構成を選択すると、安全な通信が使用されるように、インストーラ・ウィザードでサービス・レジストリのエントリを正しく構築できます。
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[保存] をクリックします。
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インストーラ・ウィザードでの Foundation のネームスペースとプロダクションの作成
本稼働システム向けに Foundation のネームスペースとプロダクションを作成する前に、安全な通信を設定します。これにより、Foundation プロダクションでは自動的に安全な通信設定が使用されます。このようにしないとセキュリティの脆弱性が発生します。
インストーラ・ウィザードを使用して Foundation プロダクションをインストールおよび有効化するには、以下の手順に従います。
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インストーラ・ウィザードにアクセスする手順に従います。
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[Foundation の構成] をクリックします。
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[ローカル名] に、Foundation プロダクションを識別する名前を入力します。この名前は、プロダクションのクラス定義が含まれるネームスペースになります。この文字列の最大長は 50 文字です。以降は、このローカル名を <LOCAL_NAME> として参照します。
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[ネットワーク名] は、Foundation プロダクションのネットワーク全体で一意の名前です。既定では Network_Host_Name:<LOCAL_NAME> です。
Note:Network_Host_Name は、インストーラ・ウィザードの [ネットワーク・ホスト名の構成] オプションで明示的に設定しない場合、既定でマシンのホスト名に設定されます。Network_Host_Name は、インスタンスの構成を始める前に必ずインストーラ・ウィザードで設定する必要があります。
柔軟性に優れるため、Network_Host_Name には DNS エントリを選択することをお勧めします。ミラーの場合は、[インストーラ・ウィザード] を使用してプロダクションを構成する前に、ミラーの Network_Host_Name を VIP (または DNS エントリ) に設定することが重要です。
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[説明] に、必要に応じて簡単な説明を入力します。
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システムがミラー・メンバの場合にデータベースをミラーリングするには、[データベースのミラーリング] を選択します。Health Connect でのミラーリングの詳細は、"ミラーリングの管理" で医療製品の考慮事項を参照してください。
Note:2022.1 よりも前のバージョンで Foundation ネームスペースをミラーリングするには、WRC から HSHC-3009 のアドホック・パッチを要求して、提供されるアドホックに関する指示に従ってください。
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[プロダクション] に、このプロダクションに使用するパッケージとクラス名を Package.Class の形式で入力します。既定値は <LOCAL_NAME>PKG.FoundationProduction です。例えば、“HSFOUNDATIONPKG.FoundationProduction” のようになります。PKG を <LOCAL_NAME> に追加すると、ネームスペースとコード・パッケージ名の区別が容易になり、名前の競合が防止されます。
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[テンプレート] で、[汎用プロダクション] を選択します。
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プロダクション・データベース IRIS.DAT の既定の場所は installDir/mgr/localName です。既定以外のデータベースの場所を指定するには、[データベースの代替場所] フィールドに代替場所を入力します。絶対的な場所を指定した場合に、それが存在していなければ、その場所が作成されます。データベースの場所は alternateDatabaseLocation/localName になります。相対的な場所を指定した場合、データベースは installDir/mgr/hslib/alternateDatabaseLocation/localName に作成されます。
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[保存] をクリックします。このプロダクションが構成リストに表示されます。
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作成したプロダクションの行で、[有効化] をクリックします。ウィンドウが表示され、続行するかどうかを尋ねられます。この段階で Foundation プロダクションが作成されます。
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[開始] をクリックして有効化プロセスを開始します。
Note:完了を示すメッセージが表示される前にダイアログ・ボックスを閉じた場合、プロダクションの作成で発生したエラー・メッセージは表示されません。
有効化プロセスの結果、Foundation プロダクションと他の関連クラスが含まれる新しいネームスペースが作成されます。既定値を使用した場合、このプロダクションのネームスペースは <LOCAL_NAME>、プロダクション名は <LOCAL_NAME>PKG.FoundationProduction になります。したがって、例えば [ローカル名] フィールドに HSFOUNDATION と入力した場合、FoundationProduction が HSFOUNDATIONPKG パッケージに含まれる HSFOUNDATION ネームスペースが作成されます。