ログ・オプション |
機能 |
E |
すべてのエラーを記録します。接続の失敗を監視できます。 |
V |
Verbose : Web ゲートウェイと InterSystems IRIS システム間の基本的な接続ダイアログを記録します。このオプションを使用して、Web ゲートウェイと InterSystems IRIS サーバ間の通信に存在する重要なポイントを記録します。このコマンドには 7 つのレベル (1 ~ 7) があります。これらのレベルごとに、詳細情報が記録されます。レベルは累積されます。例えば、レベル V3 には、V1 および V2 に指定したすべてのログ情報が含まれます。 |
EV |
基本的なイベント・ログを有効にするには EV と入力します。ログのレベルが高くなるほど、ログ・ファイルには大量のデータが生成されます。したがって、レベルの高いログは問題を診断する場合にのみ使用してください。プロダクション・システムの場合、ログのレベルを EV より低く設定することをお勧めします。 |
V1 |
V と同じです。 |
V2 |
上記のレベルに指定した情報のほかに、以下の情報を記録します。
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Web ゲートウェイと InterSystems IRIS 間の基本的な接続管理に関する情報 (接続ごとの開始ポイントおよび終了ポイント)。
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ブラウザから受信した送信の中断。
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(InterSystems IRIS からの応答がない、またはその他のエラーが原因で接続が回復できないために) InterSystems IRIS への接続が強制的に切断された場合。
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ステート認識 (保持モード 1) セッションでのアクセス違反 (無効なセッション ID など)。
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V3 |
上記のレベルに指定した情報のほかに、InterSystems IRIS ヘッダおよび HTTP ヘッダの情報を記録します。
注:このログ・レベルが個々のサーバに対して指定されている場合、要求ヘッダはログに記録されませんが、応答ヘッダやその他のデータは記録されます。 |
V4 |
上記のレベルに指定した情報のほかに、ステート認識セッションのシリアル化に関する情報を記録します。
注:このログ・レベルが個々のサーバに対して指定されている場合、要求ヘッダはログに記録されませんが、応答ヘッダやその他のデータは記録されます。 |
V5 |
上記のレベルに指定した情報のほかに、WebSocket プロトコルを介して InterSystems IRIS との間で送受信されたデータ・バッファの内容を記録します。データ・フレーミング (該当する場合) もすべて記録されます。最後に、作成された WebSocket の性質に関する詳細情報も初期接続時に記録されます。 以下に例を示します。
注:このログ・レベルが個々のサーバに対して指定されている場合、要求ヘッダはログに記録されませんが、応答ヘッダやその他のデータは記録されます。 |
V6 |
上記のレベルに指定した情報のほかに、以下の情報を記録します。
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InterSystems IRIS に送信するデータ・ブロックのヘッダ。
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Web サーバからの要求データ (マルチパートの添付を除く)。
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InterSystems IRIS から受信したデータ・ブロックのヘッダ。
注:このログ・レベルが個々のサーバに対して指定されている場合、要求ヘッダはログに記録されませんが、応答ヘッダやその他のデータは記録されます。 |
V7 |
上記のレベルに指定した情報のほかに、InterSystems IRIS から返された内容全体を記録します。
注:このログ・レベルが個々のサーバに対して指定されている場合、要求ヘッダはログに記録されませんが、応答ヘッダやその他のデータは記録されます。 |
V9 |
着信 HTTP 要求データを記録します。すべての HTTP 要求の本文すべてが記録されます。このログ指示文は、さらに拡張し、改善することができます。
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v9r : HTTP 要求すべてのログに加えて、HTTP 応答すべてを記録します。
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v9a : Web ゲートウェイのホーム・ディレクトリで http.log に HTTP 要求をすべて記録します。
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v9b : セッションごとに HTTP 要求をすべて記録します。ログ・ファイルは、http[session_id].log の形式で、Web ゲートウェイのホーム・ディレクトリに作成されます。ここで、session_id は 10 バイトのセッション ID です。
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v9m : Web ゲートウェイのホーム・ディレクトリにマルチパート・ポストをすべてログします。未処理の着信 HTTP 要求は、個々のコンポーネントと共に、暗号化された形式と解読された形式の両方で記録されます。
注:V9、V9r、V9a、および V9b の形式は、個々のサーバに対して指定された場合、影響はありません。これらのログ形式は、既定のレベルでのみ有効にできます。 |
s |
セッション : セッション・トークンの管理に関する以下の情報を記録します。
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新しいセッション ID が割り当てられるポイント。
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既存のセッションについて : セッション・トークンが cookie と形式/URL 変数 CSPCHD のどちらから抽出されたものかを示します。
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すべての要求について : InterSystems IRIS に送信される最終セッション ID。
注:このログ・オプションは、個々のサーバに対して指定された場合、影響はありません。このオプションは、既定のレベルでのみ有効にできます。 |
c |
接続 : Kerberos ライブラリを使用して作成された接続に関する情報を記録します (IRISCONNECT)。
小文字の c のログ・レベルを含めて、呼び出されたすべての IRISCONNECT 関数の完全な監査を、指定された入力パラメータおよび返された結果と共に記録するよう、Web ゲートウェイに指示します。簡潔にするため、InterSystems IRIS との間の入力および出力バッファの内容はこのレベルでは記録されません。 IRISCONNECT 関数の呼び出しに加えて、入力および出力バッファの内容を記録するには、大文字の C のログ・レベルを設定します。
Web ゲートウェイで提供されるログ機能のほかに、内部プロセスを記録する詳細なトレースを生成するよう、IRISCONNECT ライブラリに指示することもできます。 さらに IRISCONNECT トレースの生成も要求するには、必要なトレースのタイプを示す数字を c ディレクティブに追加します。
例えば、標準のゲートウェイ・ログ・エントリにログ・レベル c3 を追加すると、レベル 3 の IRISCONNECT トレースが生成されます。 有効な IRISCONNECT トレース・レベルは 1 ~ 6 で、以下のように定義されます。
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6 — エラー
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5 — 警告
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4 — 情報メッセージ
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3 — 出力データ
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2 — 入力データ
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1 — 通常イベント
Web ゲートウェイのログ・レベルとは異なり、IRISCONNECT トレースでは、ログ・レベルが高いほど詳細ではなくなります。 このため、ログ・レベル 1 が最も詳細なトレース・ファイルを提供します。Web ゲートウェイは、Web ゲートウェイのホーム・ディレクトリにある irisconnect.log というファイルにトレースを保持するよう、IRISCONNECT ライブラリに指示します。 このファイルのセキュリティ上の考慮事項および権限は、Web ゲートウェイ・イベント・ログと同じです。
注:IRISCONNECT トレースはプロセスごとにしか有効にできないため、サーバに対して完全に分離することはできません。いったん構成したら、新しい SSL 接続が試行されるまで、トレース・ログ生成はトリガされません。 |
t |
転送 : Web ゲートウェイが送受信した未処理のデータ・バッファを記録します。このオプションの形式は t[x][y] です。
値 x は、Web ゲートウェイと InterSystems IRIS の間で転送されたデータ・バッファを記録するよう Web ゲートウェイに指示し、値 y は、ホスト Web サーバ経由で Web ゲートウェイとクライアントとの間で転送されたデータ・バッファを記録するよう Web ゲートウェイに指示します。
x および y に利用可能な値は、以下のとおりです。
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0 : 転送データを記録しません。
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1 : 要求データのみを記録します。
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2 : 応答データのみを記録します。
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3 : 要求データと応答データを記録します。
小文字 t を使用した場合、Web ゲートウェイは各バッファの転送データの最初の 256 バイトのみを記録します。 大文字 T を使用した場合、Web ゲートウェイはデータ・バッファ全体を記録します。出力できない文字はすべて、エスケープされた形式で記録されます。注:このログ・レベルが個々のサーバに対して指定されている場合、y オプションにより、クライアントに送信された応答バッファは記録されますが、クライアントから受信する要求バッファは記録されません。 |
p[n] |
パフォーマンス : CSP インストールのパフォーマンスを評価するための情報を取得するようにゲートウェイに指示します。
n に指定した秒数 (サービス時間の合計) を下回ると、要求に対するデータは記録されません。例えば、指示文 p ではすべての要求のデータが記録されますが、p2 ではサービス時間が 2 秒を超える要求のデータが記録されます。
記録される情報は以下のとおりです。
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要求にサービスを提供した総時間 : 要求にサービスを提供するために費やされた時間の合計 (要求が Web ゲートウェイに到着してから、応答データの最後のバイトが Web ゲートウェイ環境を離れるまでの時間)。
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InterSystems IRIS への [新規] 接続を取得 : 要求が Web ゲートウェイに到着してから、要求にサービスを提供するために予約されていた InterSystems IRIS に接続するまでにかかった時間。記録されたメッセージは、(再使用されている既存の接続に対して) この時間中に新しい接続が作成されたかどうかを示します。
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InterSystems IRIS に要求を送信 : 要求データの先頭バイトを Web サーバから読み取り、最終バイトを InterSystems IRIS に送信するまでにかかった時間。
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InterSystems IRIS で要求を処理 : 要求データの最終バイトを InterSystems IRIS に送信してから、応答データの先頭バイトが Web ゲートウェイで受信されるまでにかかった時間。
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InterSystems IRIS から応答を受信 : 応答データの先頭バイトを InterSystems IRIS から受信してから、最終バイトを Web サーバに送信するまでにかかった時間。
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p[n]([v]) |
パフォーマンス・モニタの結果に基づいて、詳細ログを条件付きで有効にする機能を提供します。処理に一定時間以上かかる要求について、詳細情報を記録する必要がある場合に便利です。
n は、パフォーマンス・データが記録されるオプションの処理時間下限値 (秒単位) で、v は必要な詳細ログ・レベルです。
このメカニズムは、詳細イベント・ログ設定にのみ適用されます。エラー情報を記録する要求の場合は、パフォーマンス・モニタによって記録されるかどうかに関係なく、常にすべての要求に e が適用されます。
以下に例を示します。 ep5(v9)このオプションでは、すべての要求について、要求を処理する際に発生したすべてのエラーを記録します (e)。さらに、HTTP 要求メッセージを記録しますが (v9)、処理時間が 5 秒を超える要求のみを記録します (p5)。
ゲートウェイ・イベント・ログは、パフォーマンスに与える影響を最小限に抑え、使用するシステム・リソースに関して専有するフットプリントが小さくなるように設計されています。このため、以下の制限が適用されます。
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個々の設定ごとに、1 つの詳細ログ・レベルのみを指定できます。 すなわち、パフォーマンス・モニタによって記録される要求にレベル v9 を指定し、他のすべての要求にレベル v2 を指定することはできません。 例えば、v2p5(v9) を指定した場合、条件付きで適用された v9 レベルのみが使用されます。
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Web ゲートウェイ構成では、イベント・ログ・レベルをグローバルにも、サーバごとにも指定できます。詳細ログが有効な場合、一部のレコードはターゲットの InterSystems IRIS サーバがそのように指定される前に書き込み済みであるため、最善の結果を得るには、[デフォルトパラメータ] で条件付きログをグローバル・レベルで指定することをお勧めします。
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pp[n] |
詳細の時間計測情報を以下に示します。
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要求の前処理 : 対象 InterSystems IRIS サーバの特定にかかった時間。Web サーバからの初期受け渡しおよびサーバを特定するための基本的な要求処理を含みます。
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InterSystems IRIS への [新規] 接続を取得 : 接続を適切な InterSystems IRIS サーバに割り当てるまでにかかった時間。 (既存の接続の再使用ではなく) 新しい接続が作成されたかどうかを示します。
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要求をフォーマット : InterSystems IRIS に送信する要求メッセージの解析およびフォーマットにかかった時間。
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InterSystems IRIS に要求を送信 : 要求データの先頭バイトを Web サーバから読み取り、最終バイトを InterSystems IRIS に送信するまでにかかった時間。
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InterSystems IRIS で要求を処理 : 要求データの最終バイトを InterSystems IRIS に送信してから、応答データの先頭バイトが Web ゲートウェイで受信されるまでにかかった時間。
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応答の後処理 (b) : Content-Length ヘッダが必要な場合、Web サーバを介して応答データをクライアントに送信して戻すまでにかかった時間が報告されます。
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応答の後処理 (c) : 応答を送信してから、InterSystems IRIS からの応答フッタのデータを Web ゲートウェイが読み取る準備が完了するまでにかかった時間。 フッタのデータは、Web ゲートウェイと InterSystems IRIS の間の内部通信プロトコルの一部であり、制御情報 (セッションの保持設定を変更する命令など) を含みます。
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InterSystems IRIS からフッタを受信 : InterSystems IRIS から応答フッタのデータを受信するまでにかかった時間。
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フッタの後処理 : フッタのデータを処理し、受信した命令に応答するまでにかかった時間。
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InterSystems IRIS への接続を解放 : アクティブな接続を InterSystems IRIS に解放するまでにかかった時間。
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クリーンアップ : 要求にサービスを提供する際に使用したリソースを解放し、ホスト Web サーバに制御を返すまでにかかった時間。
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W (または w) |
Windows では、クラッシュが発生するとメモリ・ダンプが生成されます。このオプションは大文字と小文字を区別しません。
AIX では、gencore ユーティリティを使用してコア・ファイルが生成されます。このオプションは大文字と小文字を区別しません。
Linux または MacOS では、このオプションは大文字と小文字を区別します。w を指定すると、gcore を使用して標準のコア・ダンプが生成されます。W を指定すると、gcore -a を実行してすべてのメモリ・マッピング (共有メモリを含む) がコア・ファイルにダンプされます。
Unix システムでは、次の前提条件が満たされる必要があります。
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gcore (Linux または MaxOS) または gencore (AIX) がマシン上に存在し、PATH 環境変数により使用可能であること。Linux および MacOS システムでは、gcore のバージョンが -a コマンド行オプションをサポートしている必要があります。
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Web サーバのワーカ・プロセスに、Web ゲートウェイ・モジュールが配置されているディレクトリへの書き込み権限があること。既定のインストールの場合、このディレクトリは /opt/webgateway/bin です。
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Root 以外のプロセスに、同じユーザ ID で実行される別のプロセスのコア・ダンプを生成する権限があること。MacOS では、システム整合性保護が無効である必要があります。
Linux では、(RHEL および Ubuntu システムのように) Yama セキュリティ・モジュールが存在する場合、コマンド echo 0 | sudo tee /proc/sys/kernel/yama/ptrace_scope を実行して、次の再起動まで必要な権限を付与します。この権限を永続的に付与するには、ファイル /etc/sysctl.d/10–ptrace.conf を作成または編集します。"Kernel.yama.ptrace_scope" で始まる行がある場合、これを "kernel.yama.ptrace_scope = 0" に変更します。そのような行が存在しない場合は、"kernel.yama.ptrace_scope = 0" を追加してから、sysctl —p を実行します。
Note:
セキュリティ上の理由により、このような権限は一時的にのみ付与することをお勧めします。
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