Skip to main content

This documentation is for an older version of this product. See the latest version of this content.Opens in a new tab

データベースの構成

データベースは、[データベース] ウィザードで作成する IRIS.DAT ファイルです。InterSystems IRIS データベースは、クラスとテーブル定義同様、グローバルと呼ばれる多次元配列、およびルーチンと呼ばれる実行可能なコンテンツでデータを保持します。グローバルとルーチンは、メソッド、クラス、Web ページ、SQL、Basic と JavaScript ファイルなどを含みます。

Caution:

Windows システムでは、IRIS.DAT データベース・ファイルに対してファイル圧縮機能を使用しないでください(Windows エクスプローラでファイルまたはフォルダを右クリックし、[プロパティ][詳細][内容を圧縮してディスク領域を節約する] の順に選択して、ファイルを圧縮します。圧縮後、Windows エクスプローラでフォルダ名またはファイル名が青で表示されます)。IRIS.DAT ファイルを圧縮した場合、このファイルが属するインスタンスは開始できません。これは誤解を招きやすいエラーです。

InterSystems IRIS データベースには最大サイズを指定できますが、その範囲でサイズは必要に応じて動的に変化します (空き領域が利用可能な場合)。既定の 8KB のブロック・サイズを使用する場合、データベースは 32 テラバイトまで増大する可能性があります。

ほとんどのデータベース構成は、動的に変更できます。つまり、システムの実行中に、データベースを作成および削除したり、データベース属性を修正することができます。

Note:

上記のトピックでは、管理ポータルを使用して、データベースを手動で構成するプロセスを説明しています。InterSystems IRIS には、データベース構成の自動化に役立つ、プログラムによるツールも含まれています。Config.DatabasesOpens in a new tab クラスを使用して、データベースを作成および構成できます。詳細は、"インターシステムズ・クラス・リファレンス" を参照してください。^DATABASE コマンド行ユーティリティを使用してデータベースを構成することもできます。

構成マージ・アクションのパラメータである CreateDatabaseModifyDatabaseDeleteDatabase を使用してデータベースを作成、変更、削除することもできます。構成マージでは、宣言型マージ・ファイルを適用することによって、目的のオブジェクトと設定で InterSystems IRIS のインスタンスをデプロイまたは再構成できます。この機能の詳細は、"構成マージを使用した InterSystems IRIS の自動構成" を参照してください。

背景

InterSystems IRIS では、永続多次元配列 (グローバル) と実行可能コード (ルーチン) というデータを、データベースと呼ばれる 1 つ以上の物理構造に格納します。データベースは、ローカルのオペレーティング・システムに格納された 1 つ以上の物理ファイルで構成されます。InterSystems IRIS システムは、(通常) 複数のデータベースを持っています。

それぞれの InterSystems IRIS システムは、データベース・キャッシュを保持します。データベース・キャッシュとは、ローカルの共有メモリ・バッファで、物理データベースから取得されるデータをキャッシュするために使用します。このキャッシュは、データ・アクセスに必要な入出力処理の量を大幅に削減し、InterSystems IRIS の性能を大幅に向上させます(データベース・キャッシュの割り当てに関する詳細は、"メモリと開始設定" を参照してください)。

InterSystems IRIS アプリケーションは、ネームスペースを使用してデータにアクセスします。ネームスペースは、1 つ以上の物理データベースに格納されたデータ (グローバルとルーチン) を、論理的に表示します。InterSystems IRIS システムは、(通常) 複数のネームスペースを持っています。InterSystems IRIS は、論理ネームスペースで表示されるデータを 1 つ以上の物理データベースにマップします。このマッピングにより、アプリケーション・ロジックを変更せずに、アプリケーションの物理的な配置を変更できる強力なメカニズムが実現します。

最も単純な例としては、ネームスペースとデータベース間の一対一の通信が挙げられますが、多くのシステムで、複数のデータベース内のデータへのアクセスを可能にするネームスペースを定義する機能が利用されています。例えば、1 つのシステムに複数のネームスペースを設定し、1 つ以上の物理データベース内に保存されているデータについて、各ネームスペースがそれぞれ異なる論理ビューを提供することなどができます。

データベースに関する考慮事項

このセクションでは、以下の項目について説明します。

データベースの合計に関する制限

単独の InterSystems IRIS インスタンスに構成可能なデータベース数の絶対的な制限値は 15,998 です (十分な格納領域がある場合)。そのほかにも、以下のような制限があります。

  • データベースのディレクトリ情報が 256 KB を超えることはできません。つまり、データベース・ディレクトリ名の平均長が長い場合、インスタンスのデータベースの合計は少なくなります。以下の式で、この関係を示します。

    maximum_DBs = 258048/ (avg_DB_path_length + 3)

    例えば、すべてのデータベース・ディレクトリ・パスの形式が c:\InterSystems\IRIS\mgr\DBNNNN\ の場合、平均長は 33 バイトです。したがって、データベースの最大数は 7,168 (計算式:258048/ (33 + 3) = 7168) です。

  • 絶対上限の 15,998 に向けてのカウントでは、ミラーリングされたデータベースは 2 回カウントされます。インスタンスのすべてのデータベースがミラーリングされている場合、実際の上限は 7,499 データベースです。これは、InterSystems IRIS はミラーリングされるデータベースに対し、ディレクトリ・パスに 1 つ (c:\InterSystems\IRIS\mgr\DBNNNN\) とミラー定義に 1 つ (:mirror:MIRRORNAME:MirrorDBName) の、計 2 つのデータベース定義を作成するためです。

  • 同時に使用できるデータベースの数は、開いているファイル数に関するオペレーティング・システムの制約によって制限されます (プロセスごとまたはシステム全体)。InterSystems IRIS では、オペレーティング・システムの開いているファイルの割り当てのうち、約半数を自身での使用およびデバイス用に予約しています。

データベース構成に関する考慮事項

データベース構成時に考慮するヒントを以下に示します。

  • InterSystems IRIS には、複数の物理データベース (IRIS.DAT) ファイルにおいてデータを分散するシームレス・オプションが用意されています。したがって、必要に応じてグローバル・マッピングや添え字レベル・マッピングでデータを分けたり、複数のデータベースによりアプリケーションを構築できます。

  • バックアップ、リストア、整合性チェックなどの管理タスクで利用可能なインフラストラクチャに基づいて、管理可能な値にデータベース・サイズを維持します。

  • ストリーム・グローバル (ストリームを IRIS.DAT データベースのファイル内部に格納する場合) を別のデータベースにグローバル・マッピングして、ストリーム・データベースをラージ・ブロック・サイズ (64 KB) で構成することをお勧めします。

  • 負荷によっては、既定の 8 KB データベース・ブロック・サイズよりも大きなブロック・サイズを検討した方が効果的な場合があります。一般的なガイドラインは、以下の "ラージ・ブロック・サイズに関する考慮事項" を参照してください。

ラージ・ブロック・サイズに関する考慮事項

InterSystems IRIS でサポートされている 8 KB (既定) ブロック・サイズ (常に有効になっています) に加えて、以下のブロック・サイズを使用できます。

  • 16 KB (16384)

  • 32 KB (32768)

  • 64 KB (65536)

ただし、ラージ・ブロック・サイズを使用するデータベースを作成する場合は、システムのパフォーマンスに影響を与える可能性があるので注意してください。ラージ・ブロック・サイズを有効化して使用するには、以下の点を考慮します。

  • アプリケーションのワークロードが主に連続的な挿入または連続的な読み取りやクエリによるものである場合、ラージ・ブロック・サイズを使用するとパフォーマンスが向上することがあります。

  • アプリケーションのワークロードが主にランダムな挿入またはランダムな読み取りやクエリによるものである場合、ラージ・ブロック・サイズを使用するとパフォーマンスが低下することがあります。ラージ・ブロック・サイズを使用すると、データベース・キャッシュに指定された全体のサイズに対してキャッシュされるブロック数が少なくなるため、データベースへのランダム・アクセス時の影響を軽減するには、データベース・キャッシュに使用できるメモリの全体量をより増やすように考慮する必要があります。

  • インデックス・タイプのデータベースの場合、既定のブロック・サイズ (8 KB) で最適なパフォーマンスを確保できます。ラージ・ブロック・サイズでは、パフォーマンスが低下する可能性があります。データ用としてラージ・ブロック・サイズを検討している場合は、インデックス・グローバルを別個の 8 KB ブロック・サイズのデータベースにマッピングするように考慮する必要があります。

サポートされているブロック・サイズ以外のブロック・サイズを使用するデータベースを作成するには、以下の手順を実行します。

  1. "構成パラメータ・ファイル・リファレンス" の "DBSizesAllowed" エントリで説明されているように、[開始設定] ページ ([システム管理][追加設定][開始]) でその設定を使用してブロック・サイズを有効化します。

  2. "メモリと開始設定" で説明されているように、[開始設定] ページ ([システム管理][追加設定][開始]) で、有効化されたブロック・サイズのデータベース・キャッシュを構成します。

  3. InterSystems IRIS を再起動します。

  4. "ローカル・データベースの作成" の説明に従って、データベースを作成します。

データベースの互換性に関する考慮事項

"ローカル・データベースの作成" の手順で説明したように、InterSystems IRIS データベースは、そのデータベースの IRIS.DAT ファイルをコピーまたは移動することで、データベースを作成したインスタンス以外のインスタンスにコピーまたは移動できます。また、同一システム上の別のインスタンスで作成したデータベースを一時的にマウントすることもできます。さらに、データベースのバックアップをバックアップ元のインスタンスとは別のインスタンスにリストアすることもできます ("データ整合性ガイド" の “バックアップとリストア” の章を参照)。ただし、データの互換性がなくならないように、次の要件を満たしている必要があります。

  • ターゲット (新規) インスタンスは、データベースを作成したインスタンスと文字幅を同一にして (8 ビットまたは Unicode。"インストール・ガイド" の "文字幅設定Opens in a new tab" を参照)、ロケールも同様に同一 ("管理ポータルの NLS 設定ページの使用法" を参照) にする必要があります。

    この要件に対する例外の 1 つとして、ISO 8859 Latin-1 文字セットに基づくロケールを使用する 8 ビット・インスタンスは、対応する幅の文字ロケールを使用する Unicode インスタンスと互換性があります。例えば、enu8 ロケールを使用した 8 ビット・インスタンスで作成されたデータベースは、enuw ロケールを使用した Unicode インスタンスで使用できます。

  • ソース・インスタンスとターゲット・インスタンスがエンディアンの異なるシステム上に存在する場合は、使用前に、データベースをターゲット・インスタンスのエンディアンに変換する必要があります。

    マルチバイト・データが最下位メモリ・アドレス (つまり先頭) の最上位バイトと最下位バイトのいずれに格納されるかはプラットフォームによって異なります。最上位バイトから格納される場合は “ビッグ・エンディアン“、最下位バイトから格納される場合は “リトル・エンディアン“ と呼ばれます。

    異なるエンディアンのシステムで作成された既存の IRIS.DAT を使用してデータベースを定義する場合は、cvendian ユーティリティ ("専用のシステム/ツールおよびユーティリティ" の “移行と変換ユーティリティ” の章にある "cvendian を使用したビッグ・エンディアン・システムとリトル・エンディアン・システム間の変換" のセクションを参照) を使用して、使用前にデータベースを変換してください。ソース・システムとは異なるエンディアンのシステムに、データベースのバックアップをリストアする場合は、"データ整合性ガイド" の “バックアップとリストア” の章の "エンディアンに関する注意事項" を参照してください。

ローカル・データベース

[ローカルデータベース] ページには、システムのデータベースに関する以下の情報が表示されます。

  • 名前 — データベースの名前。

  • ミラー — データベースがミラーされている場合は、ミラーの名前。詳細は "高可用性ガイド" の “ミラーリング” の章にある "ミラーにデータベースを追加する" を参照してください。

  • ディレクトリIRIS.DAT ファイルの場所。

  • サイズ (MB) — MB 単位でのデータベースのサイズ。

  • ステータス — データベースがマウントされているかマウントされていない (ディスマウントされている) かが示されます。マウントされている場合は、読み取り専用権限か読み取り/書き込み権限かが示されます。詳細は、このドキュメントの “InterSystems IRIS の管理” の章の "ローカル・データベースの管理" のローカル・データベース・リスト情報の表を参照してください。

  • リソース名 — データベースへのアクセスを制御するデータベース・リソースの名前。詳細は、"リソースの使用による資源の保護" を参照してください。

  • 暗号化 — データベースが暗号化されているかどうかが示されます。詳細は、"暗号化ガイド" を参照してください。

  • ジャーナル — データベースがジャーナルされているかどうかが示されます。詳細は、"データ整合性ガイド" の “ジャーナリング” の章を参照してください。

このページを使用すると、以下のことができます。

ローカル・データベースの作成

ローカル・データベースを作成するには、[ローカルデータベース] ページ ([システム管理][構成][システム構成][ローカルデータベース]) に移動します。

  1. [新規データベース作成] をクリックし、[データベース] ウィザードを起動します。

  2. テキスト・ボックスにデータベース名を入力します。データベース名には、次の要件があります。

    • InterSystems IRIS インスタンス内で使用されていないこと

    • 1 文字から 30 文字の範囲内に収まること

    • 最初の文字はアルファベット文字またはアンダースコアにすること (それに続く文字には、英数字、ダッシュ、またはアンダースコアが使用可能)

  3. 特定のブラウザを使用して、InterSystems IRIS インスタンスに初めてローカル・データベースを作成する場合は、次のどちらかの操作を実行する必要があります。

    • データベース・ディレクトリの名前を入力します。この場合は、その名前の確定後に、このディレクトリが IRIS.DAT ファイルを含んで c:\InterSystems\mgr 内に作成されます。

    • フォルダ・アイコンをクリックして既存のディレクトリを参照します。この場合は、そのディレクトリ内に IRIS.DAT ファイルが作成されます。

    これ以降、既定では IRIS.DAT ファイルを格納しているディレクトリが、指定したデータベース名と同じ名前で、以前のデータベース・ディレクトリと同じ場所に作成されます。例えば、最初にデータベース db22c:\InterSystems\mgr 内のディレクトリに作成した場合、再度 [新規データベース作成] をクリックして [データベースの名前を入力してください] ボックスに db33 と入力すると、[データベースディレクトリ] テキスト・ボックスには c:\InterSystems\mgr\db33 が自動的に入力されます。これを c:\InterSystems\db33 に変更して db33 を作成すると、次回はベース・ディレクトリ c:\InterSystems が入力されます。

    Note:

    InterSystems IRIS では、データベース・ディレクトリを構成する際、シンボリック・リンクの使用はサポートされていません。

  4. [次へ] をクリックしてデータベースの構成を継続します。指定したディレクトリに、既に IRIS.DAT ファイルが存在する場合は、これについての警告が表示され、次のいずれかを実行できます。

    • [完了] をクリックして既存のファイルを使用します。この場合、データベースのすべての特性が IRIS.DAT ファイルによって決定されます。データベースを他のインスタンスからコピーまたは移動する場合や、同じシステムの他のインスタンスで作成したデータベースを一時的にマウントする場合は、一般的に、この操作を行うことになります。

    • [戻る] をクリックして、他のディレクトリを指定します。その後で、再度 [次へ] をクリックして、次に示す手順で新しいデータベースの特性の指定を続行します。

  5. [初期サイズ] テキスト・ボックスに、MB 単位でデータベースのサイズを入力します (既定は 1 MB です)。

    Note:

    データベースのサイズが利用可能なディスク容量の合計より大きくなるようにデータベースを作成したり、編集したりすることはできません。指定したサイズがディスクの空き容量の 90% 以内になる場合は、警告が表示され、操作を確定する必要があります。

  6. [このデータベースのブロックサイズは] ドロップダウン・リストから希望のデータ・ブロック・サイズを選択します。既定では、新しいデータベースはすべて [ブロックサイズ] 8 KB で作成されます。

    Caution:

    "ラージ・ブロック・サイズに関する考慮事項" のガイドラインを理解していない限り、このドロップダウン・リストから 8 KB 以外のブロック・サイズを選択しないでください。

  7. グローバル・ジャーナリングがこのデータベースで必要かどうかを [ジャーナルグローバル] ドロップダウン・リストから選択します。"データ整合性ガイド" の “ジャーナリング” の章を参照してください。

    Note:

    一時グローバルを格納するようデータベースを構成する場合、[ジャーナルグローバル] プロパティを [いいえ] に設定することは、IRISTEMP に一時グローバルを格納することとは異なります。詳細は、"データ整合性ガイド" の “ジャーナリング” の章の "一時グローバルと IRISTEMP の使用" を参照してください。

  8. 暗号化が有効にされている場合、[暗号化データベース][はい] を選択することによってこのデータベースを暗号化できます。

  9. インスタンスがミラーの一部の場合、[ミラーリングされるデータベース][はい] を選択することによってこのデータベースをミラーに追加できます。ミラーリングされるデータベースの作成の詳細は、"高可用性ガイド" の “ミラーリング” の章の "ミラーにデータベースを追加する" を参照してください。

  10. これ以降のパネルでは、[次へ] をクリックすることでデータベースの構成を続行できます。また、これ以降の既定値をそのまま受け入れる場合は [完了] をクリックします。

  11. このデータベースへのアクセスをコントロールするリソースを選択します。

    • デフォルトリソースを使用する, %DB_%DEFAULT — %DB_%DEFAULT

    • 既存リソースを使用 — 既存のデータベース・リソースのリストから選択します。

    • 新規リソース作成 — 新しいデータベース・リソースを作成します (新しい名前は既定で %DB_%database name になります)。

  12. [次へ] をクリックし、データベースの属性のリストを表示します。

  13. [完了] をクリックし、データベースを追加します。

次は、作成したデータベースの構成と管理を行います。

Note:

偶発的なデータベースの破壊を予防するために、IRIS.DAT などのオペレーティング・システム・ファイルは、それがマウントされたデータベースでなくても、オープンや上書きができないようになっています。

ローカル・データベースのプロパティの編集

データベースがミラーされているかどうかによって、表示される情報が異なります。このセクションでは、以下の内容について確認します。

ミラーされていないローカル・データベース・プロパティの編集

ミラーされていないデータベースの名前をクリックすると、以下のデータベース・プロパティを表示し、その一部を変更できます(これらのフィールドの多くは、“ローカル・データベースの作成” に説明があります)。

  • 名前

  • ディレクトリ (この設定は、常に IRIS.DAT データベース・ファイルの場所を反映する必要があります)

  • 暗号化 (変更できません)

  • ミラー — InterSystems IRIS インスタンスがプライマリ・フェイルオーバー・メンバであるミラーにデータベースを追加するには、[ミラーに追加] mirror_name リンクをクリックします(このオプションは、インスタンスがミラーのプライマリである場合にのみ使用できます)。詳細は、"高可用性ガイド" の “ミラーリング” の章の "ミラーへ既存データベースを追加する" を参照してください。

  • ブロックサイズ (Bytes) (変更できません)

  • サイズ (MB) — 次のように、3 つのサイズ設定があります。

    • データベースの現在のサイズを変更するには [現在] を変更します。

      Note:

      データベースのサイズが利用可能なディスク容量の合計より大きくなるようにデータベースを作成したり、編集したりすることはできません。指定したサイズがディスクの空き容量の 90% 以内になる場合は、警告が表示され、操作を確定する必要があります。

    • [拡張] は、必要な場合にデータベースを拡張する量を設定します。既定 (推奨) の設定であるゼロ (0) は、現在のサイズの 12% または 10 MB のいずれか大きい方を示します。現在のサイズの 12% を使用する場合、拡張サイズは 1GB より大きくなりません。

    • [最大] は、増加可能なデータベース最大サイズをメガバイト単位で指定します。既定の設定であるゼロ (0) は、最大がないことを示します。この設定を変更するには、新しい MB 数値を入力するか、数値の前に + または - を入力します。例えば、+10 または -20 と入力して、特定の量だけ最大サイズを増減します。データベースの最大サイズを削減する場合、警告メッセージが表示されるので、確認して操作を確定する必要があります。なお、IRISAUDIT データベースは、最大サイズを指定せずに構成する必要があります。

  • リソース名 — データベースを関連付けるリソースを選択します。ドロップダウンの隣にあるリソース・アイコンをクリックすると、リソースを作成できる [リソース] ページが表示されます。

  • 新規グローバル — 新しいグローバルの属性を指定します。

  • グローバルジャーナル状態 — ジャーナリングを有効にする場合は選択し、無効にする場合はクリアします。"データ整合性ガイド" の “ジャーナリング” の章を参照してください。

  • 削除時にグローバル属性を保持する — グローバルのディレクトリのエントリおよび属性を、削除の際に保存するかどうか指定します。属性には照合、ジャーナリング状態、拡張ポインタが含まれます。選択すると、グローバルの完全削除時にグローバルのディレクトリのエントリおよび属性を保存します。クリアすると、ディレクトリのエントリおよび属性を削除します。

  • 読み取り専用でマウント — データベースを読み取り専用としてマウントすることを指定する場合に選択します。読み書き可能としてマウントすることを指定する場合はクリアします。

  • 開始時にマウントが必要 — InterSystems IRIS を起動する際にデータベースをマウントする必要がある場合は選択します。その場合、データベースがマウントできないと、InterSystems IRIS は起動しません。これにより、クラッシュ後に起動する前に、データベースでジャーナルのリカバリとトランザクションのロールバックを確実に実行することができます ("データ整合性ガイド" の “ジャーナリング” の章で説明しているとおり)。クリアすると、最初にデータベースをマウントせずに InterSystems IRIS を起動します。

    Note:

    必須の InterSystems IRIS データベース (IRISLIBIRISAUDIT など) に対しては、この設定は既定で選択されており、変更できません。既定値はクリアされますが、USER および ENSLIB データベースと同様、作成したデータベースに対して選択することができます。データベースの状態、および明示的なデータベースのディスマウントやマウントの詳細は、このドキュメントの “InterSystems IRIS の管理” の章の "ローカル・データベースの管理" にあるローカル・データベース・リスト情報の表を参照してください。

  • ストリームの場所[参照] ボタンをクリックして、データベースに関連付けられたストリームが保存されたディレクトリを選択します。既定のローカル・データベースのストリームの場所は、データベースの [ディレクトリ] 内の stream という名前のサブディレクトリで、これは上のフィールドのいずれかです (例 : install-dir\mgr\DB1\stream)。

    Note:

    既定の場所を使用することをお勧めします。

ミラーされているローカル・データベース・プロパティの編集

ミラーされているデータベースの名前をクリックすると、次のデータベース・プロパティの一部を表示および変更できます。前のセクションの定義を参照してください。

Note:

ミラーリングされるデータベースでは、ジャーナリングは必須なので、[グローバルジャーナル状態] 設定は表示されません。

  • 名前

  • ミラー名 — ミラー内でデータベースを識別するための名前。変更はできません。

  • ディレクトリ (この設定は、常に IRIS.DAT データベース・ファイルの場所を反映する必要があります)

  • 暗号化 (変更できません)

  • ストリームの場所[参照] ボタンをクリックして、データベースに関連付けられたストリームが保存されたディレクトリを選択します。既定のローカル・データベースのストリームの場所は、データベースの [ディレクトリ] 内の stream という名前のサブディレクトリで、これは上のフィールドのいずれかです (例 : install-dir\mgr\DB1\stream)。

    Note:

    データベース自体に含まれていない他のデータベース関連データと同様に ("高可用性ガイド" の “ミラーリング” の章の "ミラー構成のガイドライン" を参照)、ミラーリングされたデータベースのファイル・ストリームはミラーリングされません(ファイル・ストリームの詳細は、"クラスの定義と使用" の “ストリームを使用した作業” の章を参照してください)。

    既定の場所を使用することをお勧めします。

  • リソース名 — データベースを関連付けるリソースを設定します。ドロップダウンの隣にあるリソース・アイコンをクリックすると、リソースを作成できる [リソース] ページが表示されます。

  • ブロックサイズ(Bytes) (変更できません)

  • 照合 — グローバル属性の中で、照合属性だけが変更できます (新しいグローバルのみ)。

  • 削除時にグローバル属性を保持する — グローバルのディレクトリのエントリおよび属性を、削除の際に保存するかどうか指定します。属性には照合、ジャーナリング状態、拡張ポインタが含まれます。選択すると、グローバルの完全削除時にグローバルのディレクトリのエントリおよび属性を保存します。クリアすると、ディレクトリのエントリおよび属性を削除します。

  • 読み取り専用でマウント — データベースを読み取り専用としてマウントすることを指定する場合に選択します。読み書き可能としてマウントすることを指定する場合はクリアします。

  • 開始時にマウントが必要 — InterSystems IRIS を起動する、またはこれがミラー・プライマリになる際にデータベースをマウントする必要がある場合は選択します。その場合、データベースがマウントできないと、InterSystems IRIS は起動しない、またはプライマリになりません。これにより、クラッシュ後に開始する前に、データベースでジャーナルのリカバリとトランザクションのロールバックを実行でき ("データ整合性ガイド" の “ジャーナリング” の章で説明しているとおり)、前のプライマリの開いているトランザクションがフェイルオーバーの一部としてロールバックされるようになります。クリアすると、最初にデータベースをマウントせずに InterSystems IRIS を起動します。[開始時にマウントが必要] 設定の詳細は、このドキュメントの “InterSystems IRIS の管理” の章の "ローカル・データベースの管理" にあるローカル・データベース・リスト情報の表を参照してください。

  • ローカル・プロパティ — 次のように、この領域には 3 つのサイズ設定が含まれています。

    • データベースの現在のサイズを変更するには、[サイズ] を変更します。

      Note:

      データベースのサイズが利用可能なディスク容量の合計より大きくなるようにデータベースを作成したり、編集したりすることはできません。指定したサイズがディスクの空き容量の 90% 以内になる場合は、警告が表示され、操作を確定する必要があります。

    • [拡張] は、必要な場合 (および空き領域が利用可能な場合) にデータベースを拡張する量を設定します。既定 (推奨) の設定であるゼロ (0) は、現在のサイズの 12% または 10 MB のいずれか大きい方を示します。

    • [最大] は、増加可能なデータベース最大サイズをメガバイト単位で指定します。既定の設定であるゼロ (0) は、最大がないことを示します。この設定を変更するには、新しい MB 数値を入力するか、数値の前に + または - を入力します。例えば、+10 または -20 と入力して、特定の量だけ最大サイズを増減します。データベースの最大サイズを削減する場合、警告メッセージが表示されるので、確認して操作を確定する必要があります。なお、IRISAUDIT データベースは、最大サイズを指定せずに構成する必要があります。

    この領域にも、[他のシステム] 用に [現在]、[拡張]、および [最大] のサイズ設定があります。他のシステムとは、現在のインスタンスがフェイルオーバー・メンバの場合は、もう一方のフェイルオーバー・メンバを指します。現在のインスタンスが非同期メンバの場合は、その非同期メンバが情報を取得できる最初のフェイルオーバー・メンバを指します。バックアップおよび非同期ミラー・メンバ上のミラーリングされたデータベースのプロパティとプライマリ上のデータベースのプロパティの同期方法に関する重要な情報については、"高可用性ガイド" の “ミラーリング” の章の "ミラーリングされたデータベースの考慮事項" を参照してください。

ローカル・データベースの再配置

ローカル・データベースの IRIS.DAT ファイルを別のディレクトリに移動するには、以下を行う必要があります。

  1. 現在のデータベース・ディレクトリをメモしておきます。この情報は、[ローカルデータベース] ページ ([システム管理][構成][システム構成][ローカルデータベース]) で確認できます。

  2. iris stop コマンドを使用するなどして、インスタンスのクリーン・シャットダウンを実行します。

  3. IRIS.DAT ファイルと stream ディレクトリを、現在のデータベース・ディレクトリから目的の場所にコピーします。

    Important:

    データベース・ディレクトリに iris.lck ファイルがある場合、そのデータベースを移動しないでください。これは、このデータベースがまだ使用されていることを意味し、これを移動しようとすると、予期できない問題が発生する可能性があります。支援が必要な場合はインターシステムズのサポート窓口Opens in a new tabにお問い合わせください。

    Note:

    InterSystems IRIS では、データベース・ディレクトリを構成する際のシンボリック・リンクの使用はサポートされていません。新規データベースの場所には、完全に解決された物理パスを選択することが推奨されます。

  4. テキスト・エディタで、インスタンスの iris.cpf ファイルを開きます。このファイルは通常、installation directory にあります。

  5. [Databases] セクションの下でデータベースの名前を探します。古いディレクトリ・パスを新しいパスに置換し、iris.cpf を保存します。

  6. InterSystems IRIS インスタンスを開始し、[ローカルデータベース] ページを表示して、ディレクトリが新しい場所に設定されていることを確認します。データベースがミラーされている場合は、これをアクティブ化し、キャッチアップする必要があります。

  7. 古いデータベース・ディレクトリを削除します。

Important:

ローカル・データベース・ディレクトリを再配置したら、リモートでこのデータベースにアクセスするすべてのシステム (ECP アプリケーション・サーバなど) を更新することも必要です。"リモート・データベース" の説明に従い、リモート・システムごとにリモート・データベースのディレクトリを新しい場所に更新します。

ローカル・データベースの削除

ローカル・データベースを削除するには、該当する行の [削除] リンクをクリックします。[データベース削除] ページには、削除中のデータベースの情報が表示され、以下のことができます。

  • 削除するデータベースにマップされているネームスペースを選択します。ネームスペースがマップされている場合は、データベースを削除できません。一覧にあるすべてのネームスペースを選択しないと、データベースを削除できません。

    他のデータベースにマップされているネームスペースも削除できません。この場合、[ネームスペース] ページに移動するリンクが表示され、関連するネームスペースのデータベース・マッピングを変更できます。別のデータベースへのすべてのマッピングを削除した後で、そのデータベースは削除する必要があるデータベースのリストから削除されます。

  • データベースの IRIS.DAT ファイルを削除することを選択できます (ある場合のみ)。

    • 他のデータベースは、この IRIS.DAT ファイルを使用しません。

    • 削除するデータベースにマップされているすべてのネームスペースをマークしました。

    これらの条件に合致しない場合でもデータベースを現在の構成から削除できますが、IRIS.DAT ファイルは削除できません。

  • [データベースを今削除する] をクリックして、情報を確認した後にデータベースを削除することを確認します。

IRIS.DAT ファイルを削除できない場合や削除しないことを選択した場合でも、データベースは InterSystems IRIS パラメータ・ファイルのデータベース・セクションから、そして管理ポータルに表示されるローカル・データベースのリストから削除されます。

リモート・データベース

リモート・データベースは、別のサーバ・システム上に物理的に配置されているデータベースであり、ローカル・サーバ・システムに物理的に配置されているローカル・データベースとは異なります。

[リモート・データベース] ページでは、以下のタスクを実行できます。

リモート・データベースの追加

データベースのホストがサーバ上で分散キャッシュ・データ・サーバとして構成されている場合は、ローカル・サーバ上にリモート・データベースを定義できます。データ・サーバを追加する手順は、"スケーラビリティ・ガイド” の “InterSystems 分散キャッシュによるユーザ数に応じたシステムの水平方向の拡張” の章の "アプリケーション・サーバの構成" を参照してください。

リモート・データベースを追加するには、以下の手順に従います。

  1. [リモートデータベース] ページ ([システム管理][構成][システム構成][リモートデータベース]) に移動し、[リモートデータベースを作成] をクリックしてウィザードを起動します。

  2. [リモートサーバ] ドロップダウンからデータベースをホストするデータ・サーバを選択します。

  3. [リモートディレクトリ] ラジオ ・ボタンから、リモート・データベース・ディレクトリを指定する方法を選択します。

    • [リストからデータベースを選択] では、リモート・サーバ上のデータベース・ディレクトリのドロップダウン・リストから選択できます。現在リモート・データ・サーバにアクセスできない場合、ドロップダウン・リストは空となります。

    • [データベース仕様を入力する] では、データベース・ディレクトリを直接入力できますが、ポータルはその入力を検証しません。

  4. データベース名 (ローカル・サーバ上の名前。リモート・データ・サーバ上の名前と同一にする必要はありません) を入力します。これで、リモート・データベースを定義できました。

    データベース名は、長さを 1 ~ 30 文字の範囲とし、先頭の文字にはアルファベットまたはアンダースコア文字を使用できます。データベース名の 2 番目の文字以降に使用できる文字は、英数字、ダッシュ、およびアンダースコア文字です。

  5. オプションで、データベースに関連付けられたストリームが保存されるディレクトリを選択できます。既定の場合、リモート・データベースのストリームの場所は、InterSystems IRIS Temp ディレクトリ (install-dir\mgr\Temp) です。

    Note:

    既定の場所を使用することをお勧めします。

  6. リモート・データベースを構成するには、[保存] をクリックします。

リモート・データベースの [編集] リンクをクリックして、リモート・データベース・フィールドをいつでも変更できます。

リモート・データベースの削除

リモート・データベースを削除するには、該当する行の [削除] をクリックします。[データベース削除] ページには、削除中のデータベースの情報が表示され、以下のことができます。

  • 削除するデータベースにマップされているネームスペースを選択します。ネームスペースがマップされている場合は、データベースを削除できません。一覧にあるすべてのネームスペースを選択しないと、データベースを削除できません。

    他のデータベースにマップされているネームスペースも削除できません。この場合、[ネームスペース] ページに移動するリンクが表示され、関連するネームスペースのデータベース・マッピングを変更できます。別のデータベースへのすべてのマッピングを削除した後で、そのデータベースは削除する必要があるデータベースのリストから削除されます。

  • [データベースを今削除する] をクリックして、情報を確認した後にデータベースを削除することを確認します。

このアクションは、ローカル・インスタンスのリモート・データベース構成からデータベースを削除するだけです。ホストの実際のデータベースとローカル構成には影響がありません。

FeedbackOpens in a new tab