実行コンテキスト
ビジネス・プロセスのライフ・サイクルでは、ビジネス・プロセスが実行を中断または再開するたびに、一定のステータス情報をディスクに保存し、またディスクからリストアする必要があります。この機能は、完了までに数日または数週間かかる可能性のある長期実行のビジネス・プロセスにおいては特に重要です。
BPL ビジネス・プロセスでは、実行コンテキストと呼ばれる、変数グループを使用したビジネス・プロセスのライフ・サイクルをサポートしています。実行コンテキストの変数は、BPL ビジネス・プロセスが実行を中断および再開するたびに自動的に保存、リストアされます。変数には、以下のものがあります。
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context
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request
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response
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callrequest
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callresponse
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syncresponses
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synctimedout
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status
ほとんどの実行コンテキスト変数は、ビジネス・プロセスに対して自動的に定義されます。このルールの例外は、context と呼ばれる汎用コンテナ・オブジェクトです。これは、BPL ドキュメントの先頭に <context> 要素、<property> 要素、および <parameters> 要素を配置することによって BPL 開発者が定義します。
これらの変数の詳細は、"ビジネス・プロセス言語およびデータ変換言語リファレンス" を参照してください。
また、<assign> 要素のドキュメントと “ビジネス・プロセスの実行コンテキスト” も参照してください。
ルールおよび決定事項
<rule> 要素はビジネス・ルールを実行します。この要素は、ビジネス・ルール名に加えて、判断結果とその理由 (オプション) を保持するパラメータを指定します。
<rule> 要素のパラメータには、context という名前の汎用的な実行コンテキスト変数内の任意のプロパティを含めることができます。したがって、ルールを呼び出すビジネス・プロセスに対する一般的な設計アプローチとしては、ビジネス・プロセスが以下の点を実現するようにします。
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<property> 要素と <context> 要素を提供して、適切な名前とタイプを持つプロパティが context オブジェクトに含まれるようにします。
例えば、公的な教育ローンを受ける適格性をルールによって判定する場合、Age、State、および Income などのプロパティを追加することも考えられます。
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希望の方法で、プロパティの値を収集します。例えば、ビジネス・オペレーションやビジネス・プロセスに要求を送信し、応答が返されると、context のプロパティに値を割り当てる、などの方法があります。
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<rule> 要素を提供して、これらの入力値に基づいて回答を返すビジネス・ルールを呼び出します。
実行コンテキスト変数の詳細は、前述した “ビジネス・プロセスの実行コンテキスト” を参照してください。
ビジネス・ルールの作成に関する情報は、"ビジネス・ルールの開発" を参照してください。