ミラーの監視
ミラーの監視
以下の 2 つの方法のいずれかを使用して、既存のミラーの動作を監視できます。
どちらの方法でも、ミラーおよびそのメンバの動作状態、受信ジャーナルの転送速度、およびミラーリングされるデータベースの状態に関する情報が表示されます。また、ミラー・モニタでは、ミラーリングされるデータベースに対して複数の処理を実行できます。
"ミラーリング通信プロセスの監視" で、ミラー・メンバ上で実行されるミラー通信プロセスについて説明します。
管理ポータル・ホーム・ページのメッセージ・ペインには、ミラー・モニタへのリンクを含め、基本的なミラー・メンバの情報も表示されます ("管理ポータルのメッセージ・ペイン" を参照してください)。
データベースのマウントとディスマウントやミラーに対するデータベースの追加と削除など、データベースおよびミラーに関連する多くの操作は、メッセージ・ログに記録されます ("ログ・ファイルの監視" を参照してください)。
ミラー・モニタの使用法
ミラー・モニタを表示するには、ミラー・メンバで [システム処理]→[ミラー・モニタ] ページに移動します。
フェイルオーバー・メンバでは、ミラー・モニタに以下のボタンとセクションが含まれています。
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[ミラージャーナルファイル参照] ボタンは、メンバのミラー・ジャーナル・ファイルまたは非ミラー・ジャーナル・ファイルを表示および検索します。詳細は、"ジャーナル・ファイルの表示" を参照してください。
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[このメンバのミラーリングを停止] ボタン (バックアップのみ) は、"バックアップおよび非同期メンバのミラーリングの停止" で説明されているとおり、バックアップのミラーリングを一時的に停止します。
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DR 非同期へのバックアップの降格に使用する 2 つのボタンのいずれか。このとき、ミラーには 1 つのフェイルオーバー・メンバだけが残されます。詳細は、"DR 非同期へのバックアップの降格" を参照してください。
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[ミラー・フェイルオーバー・メンバ情報] には、各フェイルオーバー・メンバのメンバ名、スーパーサーバ・アドレス、およびミラー・プライベート・アドレスが表示されます (これらのアドレスの詳細は、"ミラー・メンバのネットワーク・アドレス" を参照してください)。
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[アービター接続ステータス] には、アービターが構成されている場合にそのアドレス (ホスト名とポート)、現在のフェイルオーバー・モード、およびメンバのアービター接続のステータスが次のように表示されます。
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[両方のフェイルオーバー・メンバがアービターに接続されている]
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[このメンバのみがアービターに接続されている]
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[このメンバはアービターに接続されていない] (接続が失われているか、アービターが構成されていない場合)
アービターおよびこの接続情報の意味に関する詳細は、"自動フェイルオーバーのメカニズム" を参照してください。
Note:フェイルオーバー・メンバがアービターとの通信を失うと、深刻度 2 のメッセージがメッセージ・ログに送信されます。そのメンバがアービターとの接続の再構築に失敗すると、別の深刻度 2 のメッセージがログに記録されます。
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[ミラー・メンバ・ステータス] には、"ミラー・メンバのジャーナル転送およびデジャーナリングのステータス" で説明しているように、各ミラー・メンバのメンバ・タイプとステータス、ジャーナル転送ステータス、およびデジャーナリング・ステータスが表示されます。このテーブルには、メンバの X.509 DN が構成されている場合はそれも表示されます。
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[ミラーリングされるデータベース] には、"ミラーリングされるデータベースのステータス" で説明しているように、現在のメンバ上のミラーリングされるデータベースそれぞれに関する情報が、その名前、ディレクトリ、ステータス、およびデジャーナリング・ステータスも含めて表示されます。[ミラーリングされるデータベース] を使用して、1 つ以上のデータベースに対して複数の処理を実行することもできます。
Note:[ミラーリングされるデータベース] リストには、現在のメンバのミラーに含まれているデータベースのみが挙げられます。例えば、異なるレポート非同期メンバでリストされるデータベースは異なる場合があります。ミラーリングされるデータベースのセットが異なる場合があるからです。
非同期メンバでは、ミラー・モニタには、以下のボタンとセクションが含まれています。
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[ジャーナル・ファイルの表示] ボタン (DR 非同期のみ) は、メンバのミラー・ジャーナル・ファイルまたは非ミラー・ジャーナル・ファイルを表示および検索します。詳細は、"ジャーナル・ファイルの表示" を参照してください。
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[このメンバのミラーリングを停止] ボタン (DR 非同期のみ) は、"バックアップおよび非同期メンバのミラーリングの停止" で説明されているとおり、非同期のミラーリングを一時的に停止します。
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[フェイルオーバー・メンバに昇格] ボタン (DR 非同期のみ) は、DR 非同期をフェイルオーバー・メンバに昇格します。この操作とその使用法については、"DR 非同期メンバのフェイルオーバー・メンバへの昇格" を参照してください。
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ボタンの下部のセクションには、メンバのメンバ名、非同期タイプ、および X.509 DN (構成されている場合) が表示されます。
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[この非同期メンバの所属先のミラー] には、"ミラー・メンバのジャーナル転送およびデジャーナリングのステータス" で説明しているように、レポート非同期メンバの所属先の各ミラーに関する情報、およびそのミラー内でのメンバのステータス、ジャーナル転送ステータス、およびデジャーナリング・ステータスが表示されます。各行には、そのミラーのメンバに関する情報を表示する [詳細] リンクと、そのミラーの非同期メンバによるミラーリングを停止させる [このメンバのミラーリングを停止] リンクが含まれています。詳細は、"バックアップおよび非同期メンバのミラーリングの停止" を参照してください。
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[ミラー・メンバ・ステータス] には、現在の非同期メンバを含めて、[この非同期メンバの所属先のミラー] で選択したミラーのすべてのメンバのタイプ、ステータス、ジャーナル転送遅延、およびデジャーナル遅延が表示されます。
非同期メンバが単一ミラーに属している場合 (すべての DR 非同期に当てはまります)、既定でそのミラーがこのセクションに表示されます。メンバが複数のミラーに属している場合、このセクションおよびその下の [ミラーデータベース] MIRROR セクションは、[この非同期メンバの所属先のミラー] セクションに示されるいずれかのミラーの [詳細] リンクをクリックするまで表示されません。
-
[ミラーデータベース] MIRROR セクションは、フェイルオーバー・メンバの場合の説明と同様で、また同じ処理を実行できます。レポート非同期の場合は、[この非同期メンバの所属先のミラー] で選択し [ミラー・メンバ・ステータス] に表示されるミラーに含まれるデータベースが表示されます。
ミラー・メンバのジャーナル転送およびデジャーナリングのステータス
"ミラーの監視" で説明しているように、InterSystems IRIS インスタンスがミラーに属している場合、そのメンバ・タイプとステータス、ジャーナル転送ステータス、およびデジャーナリング・ステータスは、ミラー・モニタおよび ^MIRROR ルーチンの [ステータス・モニタ] オプションによって表示されます。
次のテーブルは、表示される可能性のあるタイプおよびステータスを示しています。最初のテーブルは、特定のメンバ・タイプに固有のステータスを示し、2 番目のテーブルのステータスは、すべてのメンバ・タイプに適用されます。
タイプ | ステータス | 説明 |
---|---|---|
フェイルオーバー | プライマリ |
現在のプライマリ。 |
フェイルオーバー | バックアップ |
バックアップとしてプライマリに接続 |
フェイルオーバー | 障害中 |
バックアップとの接続が切断されたために、プライマリが障害になった状態。プライマリが一時的または永久的な障害状態になりうるさまざまな状況の詳細は、"自動フェイルオーバーのメカニズム" を参照してください。 |
災害復旧 | Connected |
非同期としてプライマリに接続 |
読み取り専用レポート | 接続しました | (同上) |
読み書き可能のレポート | 接続しました | (同上) |
不確定 | 初期化されていない |
メンバが初期化されていません (ミラー構成がまだロードされていません)。 |
ステータス (任意のタイプ) | 説明 |
---|---|
移行 |
初期化やその他の操作が完了したときの、その後すぐに変わる遷移状態。この状態では、メンバの状態を検索するプロセスがすぐに再検索を実行します。 動作しているプライマリがない場合、フェイルオーバー・メンバは、プライマリになる過程でジャーナル・ファイルの取得と適用を続けている間、このステータスをレポートできます。プライマリである別のフェイルオーバー・メンバがある場合、ステータスは代わりに同期中になります。 |
同期 | 停止または切断された後の起動または再接続。バックアップになるまたは接続される前に、データベースをジャーナルの状態と同期させるために、ジャーナル・ファイルを取得し、適用します。 |
待機中 |
プライマリやバックアップになる、または接続されるなどのアクションを完了できない状態。無限に再試行されますが、ユーザの介入が必要な場合があります。詳細は、メッセージ・ログを参照してください。 |
停止 |
ユーザにより、メンバのミラーリングが無期限に停止され、自動的には開始されません。詳細は、メッセージ・ログを参照してください。 |
クラッシュ |
不測の事態によりミラー実行不可。詳細は、メッセージ・ログを参照してください。 |
Error | メンバのステータスをフェッチ中に予期しないエラーが発生しました。 |
ダウン |
他のメンバに表示された、ダウンしたまたはアクセスできないメンバ。 |
ミラー・メンバの [タイプ] と [ステータス] は、$SYSTEM.Mirror.GetMemberType()Opens in a new tab メソッドおよび $SYSTEM.Mirror.GetMemberStatus()Opens in a new tab メソッドを使用して取得することもできます。上記にリストされていない [タイプ] と [ステータス] の一部の組み合わせは、以下の呼び出しによって報告されます。
-
[メンバではない] および [初期化されていない] — インスタンスがミラー・メンバ以外として構成されています。
-
[読み取り専用] または [読み取り/書き込みレポート] および M/N [ステータス] — インスタンスがいくつかのミラーの非同期メンバです。mirrorname 引数を指定して特定のミラーの [ステータス] を取得してください。
バックアップおよび非同期ミラー・メンバの場合、[ジャーナル転送] は、プライマリからの最新ジャーナル・データがミラー・メンバにあるかどうかを示します。データがない場合、ジャーナル転送の遅延の度合いを示します。一方、[デジャーナリング] は、プライマリから受信したジャーナル・データがすべてデジャーナル (そのメンバのミラーリングされるデータベースに適用) されているかどうかを示します。デジャーナルされていない場合、デジャーナリングの遅延の度合いを示します。以下のテーブルは、ミラー・モニタと ^MIRROR で表示される可能性のある、これらのフィールドのステータスを示しています (プライマリの場合、これらのフィールドは常に [N/A] です)。
ジャーナル転送 |
説明 |
---|---|
アクティブ (バックアップのみ) |
バックアップは、プライマリから最新のジャーナル・データを受信しており、プライマリと同期されています。([アクティブ] バックアップ・ステータスに関する詳細は、"バックアップ・ステータスと自動フェイルオーバー" を参照してください。)[デジャーナリング] ステータスが [キャッチアップ済み] でない場合でも、バックアップは [アクティブ] になることがあります。必要なジャーナル・ファイルをバックアップがすべて有している限り、プライマリとの接続を失った後でもデジャーナルできます。 |
キャッチアップ済み |
バックアップの場合、バックアップは最新のジャーナル・データをプライマリから受信していますが、プライマリがジャーナル・データの受信確認を待機していないという点で完全には同期されていないことを意味します。多くの場合、このステータスは、バックアップがミラーに再接続しているときなど、一時的なものです。 非同期の場合は、プライマリから最新のジャーナル・データを受信していて、プライマリと同期されていることを意味します。 |
time 遅延 |
メンバは明示されている時間だけプライマリから遅延しています。time は、メンバが最後に受信したジャーナル・ブロックのタイムスタンプから現在の時刻までに経過した時間を表します。 |
time に切断 |
メンバは、明示されている時刻にプライマリから切断されました。 |
記載のとおり、[ジャーナル転送] フィールドの [アクティブ] は、バックアップがプライマリからジャーナル・データをすべて受信しており、プライマリと同期されていることを示しています。このため、バックアップは、フェイルオーバーの発生時に、追加ジャーナル・データを取得するためにプライマリの ISCAgent と通信する必要なく、プライマリから引き継ぐことができます。
デジャーナリング |
説明 |
---|---|
キャッチアップ済み |
プライマリから受信したジャーナル・データすべてがデジャーナルされています (メンバのミラーリングされるデータベースに適用されています)。 |
time 遅延 |
プライマリから受信したジャーナル・データの一部がまだデジャーナルされていません。time は、最後にデジャーナルされたジャーナル・ブロックのタイムスタンプと、プライマリから最後に受信したジャーナル・ブロックのタイムスタンプとの間で経過した時間を表します。 |
time に切断 |
メンバは、明示されている時刻にプライマリから切断されました。 |
警告 : データベースの一部に対処が必要です。 | 1 つ以上のミラーリングされるデータベースが正常な状態ではありません。データベースを確認する必要があります。 |
警告 : デジャーナリングが停止しました。 | オペレータまたはエラーの発生によりデジャーナリングが停止しています。"データベース・デジャーナリングの管理" を参照してください。 |
[アクティブ] なバックアップ・フェイルオーバー・メンバの場合の [デジャーナリング] フィールドの [キャッチアップ済み]、および非同期メンバの場合の [デジャーナリング] フィールドと [ジャーナル転送] フィールドの [キャッチアップ済み] は、そのメンバがプライマリから最新のジャーナル・データを受信して、そのデータに含まれる最新のグローバル処理を適用したことを表します。そのメンバがキャッチアップされていない場合、最新ジャーナル・データが生成された時点からの経過時間または最新処理をプライマリで記述した時点からの経過時間が代わりに表示されます。
受信ジャーナルの転送速度
以下に示すバックアップおよび非同期のミラー・メンバのステータス・リストは、プライマリから到着したジャーナル・データの速度です。この速度は、[ミラー・モニタ] の前回の更新以降のもので、[このメンバの受信ジャーナルの転送速度] の下に表示されます。
[ミラー・モニタ] ページを最初にロードしたときには、この領域に [--- (更新時に表示)] というテキストが表示されます。次にページが更新されたとき、表示される情報は、以下に示すように、受信ジャーナル・データが圧縮されているかどうかによって異なります ("ミラー・トラフィックの圧縮" を参照)。
-
ジャーナル・データが圧縮されていない場合、受信ジャーナル・データの速度は、キロバイト (KB) 毎秒で示されます。以下に例を示します。
42345 KB/s (22s 間隔)
-
受信ジャーナル・データが圧縮されている場合は、受信圧縮データの速度、受信ジャーナル (非圧縮) データの速度、および圧縮データ速度に対する非圧縮データ速度の比率が表示に含まれます。以下に例を示します。
14288 KB/s ネットワーク; 39687 KB/s ジャーナル; 比率 2.78:1 (143s 間隔)
ミラーリングされるデータベースのステータス
バックアップおよび DR 非同期メンバの場合は、[ミラー・モニタ] ページの [見つからないミラーリングされるデータベースのレポート] に、プライマリに存在していても、現在のメンバには存在していないミラーリングされるデータベースについての警告が表示されます。これは、バックアップとして非常に重要なことです。DR 非同期がバックアップに昇格したときに、ミラーリングされるデータベースの完全なセットが揃っていないと、プライマリが停止したときに、その役割を正常に引き継ぐことができなくなります。見つからないデータベースごとに、完全なミラー・データベース名がリストされます。見つからないデータベースが存在しない場合、[見つからないミラーリングされるデータベースのレポート] は表示されません。
すべてのメンバに関して、[ミラー・モニタ] ページの [ミラーリングされるデータベース] リストには、リストされている各データベースについて、次のいずれかのステータスが表示されます。
ステータス |
説明 |
---|---|
正常 (プライマリのみ) | ミラーリングされるデータベースは書き込み可能 (読み取り専用データベースではない場合) で、グローバル更新がジャーナルされています。 |
デジャーナリング (バックアップおよび非同期) |
データベースはアクティブ化され、キャッチアップされており、ミラーがデータベースにジャーナル・データを適用しています。 |
要キャッチアップ |
データベースはアクティブ化されていますが、まだキャッチアップされていません。ユーザ開始のキャッチアップ操作が必要です。 |
要有効化 | データベースはまだアクティブ化されていません。ユーザ開始のアクティブ化操作とキャッチアップ操作が必要です。 |
キャッチアップ実行中 | データベースでユーザ開始のキャッチアップ操作が実行されています。 |
デジャーナリング停止 | オペレータまたはエラーによってデジャーナリングが停止されています。"バックアップおよび非同期メンバのミラーリングの停止" および "データベース・デジャーナリングの管理" を参照してください。 |
データベース・ディスマウント | データベースがディスマウントされています。 |
独立 (バックアップおよび非同期) | ミラーリングされるデータベースがプライマリに存在しません。 |
廃止 | ミラーリングされるデータベースは廃止されているため、ミラーから削除する必要があります。 |
プライマリでは、データベースのステータスが [正常] の場合、[次にデジャーナルするレコード] 列には、[N/A] が表示されます。それ以外の場合、この列には以下の情報が表示されます。
-
[時刻] は、データベースに適用される次のジャーナル・レコードの先頭のタイムスタンプです。または、これがプライマリの現在のジャーナル位置に一致する場合は [現在] と表示されます。
-
[ファイル名] は、次に適用されるジャーナル・レコードが含まれるミラー・ジャーナル・ファイルの名前です。
-
[オフセット] は、次に適用されるジャーナル・レコードの先頭の、ジャーナル・ファイル内における位置です。
データベースのステータスおよびそれに関連する操作 (有効化およびキャッチアップ) については、"ミラーリングされるデータベースの有効化とキャッチアップ" で説明しています。これらの操作は、リストの下にあるドロップダウンで選択できます。このドロップダウンを使用して、ディスマウントされているデータベースをマウントできます (ただし、マウントされているデータベースのディスマウントには使用できません)。[削除] リンクを使用して、またはドロップダウンから [削除] を選択して、リストされているデータベースをミラーから削除することができます。詳細は、"ミラーリングされるデータベースをミラーから削除する" を参照してください。
^MIRROR ステータス・モニタの使用法
^MIRROR ルーチンには、文字ベースのミラー・ステータス・モニタが用意されています。^MIRROR の [ステータス・モニタ] オプションでは、タイプ、ステータス、ジャーナル転送遅延、およびデジャーナル遅延を含む、ミラー・メンバのステータスを表示できます ("ミラー・メンバのジャーナル転送およびデジャーナリングのステータス" を参照)。このモニタは任意のミラー・メンバで実行できます。ただし、これをフェイルオーバー・メンバで実行すると、アービター構成に関する情報およびすべての接続非同期メンバに関する情報が表示されますが、これらの情報は、非同期メンバで実行する場合には表示されません。
このステータス・モニタを起動するには、ターミナル・ウィンドウを開き、%SYS ネームスペースで ^MIRROR ルーチンを実行し ("^MIRROR ルーチンの使用法" を参照)、[ミラー・ステータス] メニューから [ステータス・モニタ] を選択します。フェイルオーバー・メンバで実行した場合のモニタからの出力のサンプルを以下に示します。
Status of Mirror MIR25FEB at 17:17:53 on 02/27/2018
Member Name+Type Status Journal Transfer Dejournaling
-------------------------- --------- ---------------- --------------
MIR25FEB_A
Failover Primary N/A N/A
MIR25FEB_B
Failover Backup Active Caught up
MIR25FEB_C
Disaster Recovery Connected Caught up Caught up
MIR25FEB_D
Read-Only Reporting Connected Caught up Caught up
Arbiter Connection Status:
Arbiter Address: 127.0.0.1|2188
Failover Mode: Arbiter Controlled
Connection Status: Both failover members are connected to the arbiter
Press RETURN to refresh, D to toggle database display, Q to quit,
or specify new refresh interval <60>
非同期メンバでステータス・モニタを実行すると、フェイルオーバー・メンバおよび対象の非同期メンバのみがリストされ、非同期メンバのデジャーナリング・ステータス (running または stopped) も表示されます。以下に例を示します。
Status of Mirror MIR25FEB at 17:17:53 on 02/27/2018
Member Name+Type Status Journal Transfer Dejournaling
-------------------------- --------- ---------------- --------------
MIR25FEB_A
Failover Primary N/A N/A
MIR25FEB_B
Failover Backup Active Caught up
MIR25FEB_C
Disaster Recovery Connected Caught up Caught up
Dejournal Status: running (process id: 12256)
Press RETURN to refresh, D to toggle database display, Q to quit,
or specify new refresh interval <60>
既定では、ミラーリングされるデータベースの情報は表示されません。"ミラー・モニタの使用法" で説明しているように、プロンプトで d を入力すると、名前、ディレクトリ、ステータス、および次にデジャーナルされるレコードを含め、ミラー内の各データベースに関する情報が表示されます。
Mirror Databases:
Last Record
Name Directory path Status Dejournaled
------------- ----------------------------------- ----------- -----------
MIR25FEB_DB1 C:\InterSystems\20182209FEB25A\Mgr\MIR25FEB_DB1\
Active
Current,c:\intersystems\20182209feb25a\mgr\journal\MIRROR-MIR25FEB-20180227.001,40233316
MIR25FEB_DB2 C:\InterSystems\20182209FEB25A\Mgr\MIR25FEB_DB2\
Active
Current,c:\intersystems\20182209feb25a\mgr\journal\MIRROR-MIR25FEB-20180227.001,40233316
ミラーリング通信プロセスの監視
ミラー通信および同期化を行う各システム (プライマリ・フェイルオーバー・メンバおよびバックアップ・フェイルオーバー・メンバと、接続されている各非同期メンバ) 上で実行されるプロセスがあります。
詳細は、次のトピックを参照してください。
プライマリ・フェイルオーバー・メンバ上でのミラーリング・プロセス
プライマリ・フェイルオーバー・メンバ上でシステム・ステータス・ルーチン (^%SS) を実行すると、次のテーブルにリストされたプロセスが表示されます。
ここでは、CPU、Glob、および Pr の各列を ^%SS の出力から意図的に省略しています。
デバイス | ネームスペース | ルーチン | ユーザおよび場所 |
---|---|---|---|
/dev/null | %SYS | MIRRORMGR | Mirror Master |
MDB2 | %SYS | MIRRORCOMM | Mirror Primary* |
192.168.1.1 | %SYS | MIRRORCOMM | Mirror Svr:Rd* |
プロセスは次のように定義されます。
-
Mirror Master : システム起動時に開始されるこのプロセスでは、さまざまなミラー制御タスクおよびミラー管理タスクが実行されます。
-
Mirror Primary : これは、発信データ・チャンネルであり、単方向チャンネルです。接続されているシステム (バックアップ・フェイルオーバー・メンバまたは非同期メンバ) ごとに 1 つのジョブがあります。
-
Mirror Svr:Rd* : これは、受信応答チャンネルで、単方向チャンネルです。接続されているシステム (バックアップ・フェイルオーバー・メンバまたは非同期メンバ) ごとに 1 つのジョブがあります。
接続されている各非同期メンバは、プライマリ・フェイルオーバー・メンバにおいて、Mirror Master、Mirror Primary、および Mirror Svr:Rd* の各プロセスの新しいセットになります。
バックアップ・フェイルオーバー・メンバおよび非同期メンバ上でのミラーリング・プロセス
バックアップ・フェイルオーバー/非同期メンバ上でシステム・ステータス・ルーチン (^%SS) を実行すると、次のテーブルにリストされたプロセスが表示されます。
デバイス | ネームスペース | ルーチン | ユーザおよび場所 |
---|---|---|---|
/dev/null | %SYS | MIRRORMGR | Mirror Master |
/dev/null |
%SYS |
MIRRORMGR | Mirror Dejour |
/dev/null |
%SYS |
MIRRORMGR | Mirror Prefet* |
/dev/null |
%SYS |
MIRRORMGR | Mirror Prefet* |
MDB1 |
%SYS |
MIRRORMGR | Mirror Backup |
/dev/null |
%SYS |
MIRRORMGR | Mirror JrnRead |
この表で識別されるプロセスは、接続された各非同期メンバでも表示されます。
-
Mirror Master : システム起動時に開始されるこのプロセスでは、さまざまなミラー制御タスクおよびミラー管理タスクが実行されます。
-
Mirror JrnRead (ミラー・ジャーナル読み取り) : このプロセスは、バックアップで生成されメモリに書き込まれたジャーナル・データを読み取り、それらの変更をデジャーナル・ジョブによってデジャーナルするためにキューイングします。
-
Mirror Dejour (ミラー・デジャーナル) : これは、バックアップ・フェイルオーバー・メンバでのデジャーナル・ジョブであり、受信したジャーナル・データからミラーリングされるデータベースに set および kill を発行します。
-
Mirror Prefet* (ミラー事前フェッチ) : これらのプロセスは、デジャーナル・ジョブが実際にディスク・ブロックを使用しようとする前に、デジャーナル・ジョブで必要なディスク・ブロックをメモリに事前フェッチします。これは、デジャーナル・プロセスを高速化するために実行されます。通常、システムには複数のミラー事前フェッチ・ジョブが構成されます。
-
Mirror Backup (ミラー・バックアップ) : このプロセスは、プライマリから受信したジャーナル・レコードをバックアップのミラー・ジャーナル・ファイルに書き込み、応答をプライマリに送信する双方向チャンネルとなります。