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MFT サービスの概要

この章では、Managed File Transfer (MFT) サービスについて紹介し、プロダクションが安全にファイルを送受信できるようにするために、InterSystems IRIS® プロダクションがこれらのサービスとどのように通信するかについて説明します。

MFT サービスの概要

Managed File Transfer (MFT) サービスは、ファイルの安全な送信をサポートするサードパーティのサービスです。このサービスには、一般に以下の機能が含まれています。

  • 実際のデータ送信のための暗号化されたチャネルの使用。

  • スケーラビリティと高可用性。

  • 送信者と受信者に関する情報を制御および監視する機能。認証され許可されたユーザまたはアプリケーションのみがファイルを送受信でき、すべての送信は監査目的で完全にログに記録されます。

  • 他のアプリケーションと簡単に統合する機能。これにより、アプリケーション間でファイルを直接送信できます。

  • サーバのバックアップ。エンド・ユーザは、バックアップを管理する必要はありません。

InterSystems IRIS と MFT サービス

InterSystems IRIS は、プロダクションが MFT サービスとの間でファイルを送受信できるように、プロダクションからの MFT サービスの直接使用をサポートしています。具体的には、InterSystems IRIS は以下の MFT サービスをサポートしています。

MFT サービスとの統合により、プロダクション・メッセージ・ログにファイル送信の監査証跡が保持されるので、送信者、受信者、または内容に関する疑問は全くありません。この機能は、プロダクションが機密ファイルをルーティングまたは処理する必要がある場合に役立ちます。

InterSystems IRIS における MFT のサポートは、(InterSystems IRIS プロダクションを使用する) 大規模な組織と、技術スタッフの少ない可能性が高い小規模施設との間の安全な通信に特に役立ちます。

InterSystems IRIS における MFT のサポート

正式には、InterSystems IRIS における MFT のサポートは、以下の項目で構成されています。

  • サポートされている MFT サービスとの間でファイルを送受信するビジネス・ホスト :

  • MFT サービスへの安全な許可済み接続を構成するための Web インタフェース。InterSystems IRIS 管理ポータルでは、InterSystems IRIS サーバのプロダクションで使用するために、MFT サービスへの再利用可能な接続を作成して保存する方法を提供します。

  • MFT サービスでアカウント内のリソースを管理するための API。この API には、アカウント内のユーザ、ファイル、およびディレクトリを管理するための完全な一連のメソッドが含まれています。

次のサブセクションでは、ビジネス・ホスト・クラスの動作について説明します。

MFT ビジネス・サービス・クラスの全般的な動作

MFT ビジネス・サービス・クラス EnsLib.MFT.Service.PassthroughOpens in a new tab には、以下を含む項目の指定に使用する実行時設定が用意されています。

  • ビジネス・サービスが MFT サービスの特定のアカウントへの許可済み接続を行うことを可能にする接続情報

  • サービスがファイルを検索するディレクトリの場所

  • 検索するファイル名を識別する正規表現

  • サービスが新規入力をチェックする頻度を制御する、ポーリング間隔

  • プロダクション内の 1 つ以上のターゲット・ビジネス・ホストの名前

MFT ビジネス・サービスは、指定されたディレクトリを定期的にチェックし、見つかった一致するファイルを繰り返し処理します。ファイルごとに、ビジネス・サービスは、ファイルの内容を含むメッセージ (Ens.MFT.StreamContainerOpens in a new tab のインスタンス) を作成し、そのメッセージをプロダクションの他の場所にある構成済みのターゲットに送信します。

以下の図は、全体的なフローを示しています。

MFT business service checks external system for new files and forwards them through production as messages

MFT ビジネス・サービス・オペレーションの全般的な動作

MFT ビジネス・オペレーション・クラス EnsLib.MFT.Adapter.OutboundOpens in a new tab には、以下を含む項目の指定に使用する実行時設定が用意されています。

  • ビジネス・サービスが MFT サービスの特定のアカウントへの許可済み接続を行うことを可能にする接続情報

  • オペレーションでのファイルの配置先となるそのアカウント内のディレクトリ

  • 生成されるファイル名の形式を記述するファイル名の仕様

MFT ビジネス・オペレーションは、メッセージ (Ens.StreamContainerOpens in a new tab のインスタンスまたはそのクラスのサブクラス) を受け取ると、ファイルを作成し、そのファイルを MFT アカウント内の指定されたディレクトリに書き込みます。プロセスのスケッチを以下に示します。

An MFT business operation creates a file in a directory of the MFT service so an external system can access it

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