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InterSystems IRIS for Health 2023.1 の新機能

このページでは、InterSystems IRIS for Health™ の 2022.3 リリースの新機能と機能強化について説明します。このリリースは、拡張メンテナンス (EM) リリースです。これらの機能の一部は、2022.1 (前回の EM リリース) 以降の継続配布 (CD) リリースでも利用可能です。

分析と AI の強化

列指向ストレージ

列指向ストレージは、InterSystems IRIS SQL テーブルの新しいストレージ・オプションです。列指向ストレージは、InterSystems IRIS での従来の行クエリよりも桁違いに速い分析クエリを提供します。こうしたクエリでは通常、非常に大きいテーブルのデータを集計し、1 つ以上の列に対してフィルタ処理およびグループ化を行います。行ごと (一度に少数の行に対してトランザクションを行う場合にはこれが最適です) ではなく列ごとにテーブル・データを並べることで、こうしたクエリに必要な I/O 量を大幅に減らすことができます。また、SIMD (Single Instruction Multiple Data) という最新のチップセットレベルの最適化を活用し、ベクトル化されたクエリ処理の一部としてさらにパフォーマンスを向上させることができます。

Note:

この機能は、InterSystems IRIS for Health 2022.2 で試験的機能として初めて利用できるようになりました。2023.1 では、実稼働環境での使用が完全にサポートされるようになりました。ただし、シャード・テーブルでの列指向ストレージの使用は例外です。この組み合わせに対するサポートは、将来のリリースで提供される予定です。この機能の試験バージョンを使用していたお客様は、2023.1 にアップグレードした後、すべての列指向のテーブル・データを再ロードする必要があります。

詳細は、"SQL テーブルのストレージ レイアウトの選択" を参照してください。

相互運用性と FHIR

バルク FHIR のサポート

InterSystems HL7® FHIR® サーバでは現在、バルク FHIR のエクスポートをサポートしています。これは、市場で急速に支持を集めている機能です。バルク FHIR エクスポートには数多くのユース・ケースがあります。興味のある読者に向けて、Dan Gottlieb 氏が HL7 FHIR DevDays Youtube チャネルのこの Youtube 動画Opens in a new tabでわかりやすく説明しています。バルク FHIR エクスポートの標準は、HL7 の Web サイト (https://hl7.org/fhir/uv/bulkdata/Opens in a new tab) に記載されています。

管理者はバルク FHIR エクスポートを使用して、サーバをバックアップおよび移行できます。データ・アナリストはバルク FHIR を使用して、調査および医療管理用の母集団のセットを抽出できます。支払者はバルク FHIR エクスポートを使用して、大量のデータ・セットをプロバイダに転送できます (その逆も可能です)。

InterSystems for Health 2023.1 では、バルク FHIR エクスポート・サーバとクライアントの両方を提供しています。サーバは新しいコンポーネント、バルク FHIR コーディネータ (BFC) を使用します。BFC は、次のような機能を実行します。

  • FHIR バルク・データ $export 開始要求の受信および処理

  • ターゲットの FHIR エンドポイントに対する FHIR クエリの実行、および結果の保存

  • クエリの結果を、バルク FHIR 対応の NDJSON ペイロード・ファイルに処理

  • 要求に応えて、完了したエクスポート・ファイルをダウンロード

  • 以下の $export 操作のサポート

    • Patient /$export

    • Group/[id]/$export

    • /$export

  • SMART バックエンド・サービス承認モデルのサポート

以下の図は、BFC がさまざまな FHIR サーバとどのようにやり取りするかを示しています。

A diagram of the BFC interacting with FHIR servers of various platforms and the Bulk FHIR client

今後のリリースで、この機能の使いやすさを向上させていく予定です。皆さまからのフィードバックをお待ちしております。フィードバックはすべて、bulkfhir@intersystems.com に送信してください。

スピード、スケール、セキュリティの強化

外部テーブル

このリリースでは、InterSystems IRIS で外部データを活用するための新機能を導入しています。InterSystems IRIS で作成するすべての SQL クエリに対して、外部テーブルは通常の InterSystems テーブルとして提供されます。ただし、そのデータは InterSystems IRIS サーバ内に物理的には格納されません。データはリモート・ファイル、サードパーティ・データベース (オンプレミスまたは DBaaS)、または ECP 接続が現実的でない別個の InterSystems IRIS サーバに格納されます。つまり、これらのテーブルのデータは、InterSystems IRIS インスタンスによって管理されるのではなく、InterSystems IRIS インスタンスに投影されます。

InterSystems IRIS 2023.1 では、CSV ファイルおよび JDBC データ・ソースからのデータの投影がサポートされています。JDBC オプションは、既存の SQL ゲートウェイ・インフラストラクチャを活用して接続の詳細と資格情報を管理しており、ファイル・ソースを使用するための構文や機能は既存の LOAD DATA コマンドと完全に一致しています。

Important:

外部テーブルは、InterSystems IRIS 2023.1 では試験的機能として利用できます。つまり、実稼働環境ではサポートされません。ただし、この機能は十分にテストされており、お客様に大きな価値をもたらすことができると考えています。

インターシステムズでは、この新機能を実際の環境で使用したお客様からのフィードバックをお待ちしています。ご自分の体験を共有したい場合、または質問がある場合は、Developer Community を参照するか、インターシステムズのサポート窓口 (WRC) までお問い合わせください。

詳細は、"外部テーブル" を参照してください。

メモリ設定

InterSystems IRIS の新規インストレーションでは、シャード・メモリおよびロック・テーブルのサイズ設定に、よりスマートな既定値を使用するようになりました。この新しい既定値により、構成されたグローバル・バッファ・サイズに基づいてベスト・プラクティスの構成が適用され (ユーザによって設定されていない場合は、使用可能なシステム・メモリが考慮されます)、ほとんどのワークロードでうまく機能します。以前と同様、ユーザは引き続き特定の値でこれらの既定値をオーバーライドできます。既存の設定は影響を受けません。

プラットフォームのスケーラビリティ

このリリースには、大規模なプロダクションの導入で非常に厳しいワークロードに対応できるようにする、スケーラビリティの機能強化が数多く含まれています。これらの機能強化には、デジャーナリング時のジャーナル・ファイルの非同期読み取りや、リソースの使用を最適化して非常に負荷が高い状態での競合を制限するエンタープライズ・キャッシュ・プロトコル (ECP) のインフラストラクチャの変更などがあります。

プラットフォームの更新

このリリースでは、以下の新しいサーバ・プラットフォームに対するサポートが追加されています。

  • macOS 13 (Ventura)

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