InterSystems IRIS for Health のアップグレード
InterSystems IRIS for Health のアップグレード手順は、InterSystems IRIS 製品のアップグレードと同様です。以下にリストした IRIS for Health のアップグレードに関する特別な考慮事項を読み、"インストール・ガイド" の “InterSystems IRIS のアップグレード” に記載されたアップグレード手順を実行してから、ここに戻ってご自身の状況に必要な手順を完了してください。
2020.4 より前の FHIR エンドポイントのアップグレード後の手順
2020.4 よりも前のバージョンからアップグレードする場合は、FHIR サーバをどのようにカスタマイズしているかに応じて以下の手順が必要になることがあります。これらのタスクを以下の順序で実行します。
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FHIR サーバがカスタム・サブクラスを使用している場合は、アーキテクチャのサブクラスを変更します。
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FHIR エンドポイントでカスタム検索パラメータを使用している場合は、パラメータを FHIR パッケージに移行してエンドポイントに適用します。
以下の手順を完了すれば、検索テーブルのインデックスの再作成を実行できます。
ステップ 1 : アーキテクチャのサブクラスの変更
InterSystems IRIS for Health 2020.1 に導入された FHIR アーキテクチャの一環として、カスタムの InteractionsStrategy を使用してカスタム FHIR サーバを実装できるようになりました。FHIR サーバのエンドポイントでカスタムの InteractionsStrategy を使用する場合 (リソース・リポジトリのサブクラスを使用する場合を含む)、以下の手順を実行します。
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InterSystems IRIS for Health インスタンスのアップグレードを完了します。
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IDE を使用して、エンドポイントのネームスペースで以下のいずれかを実行します。
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エンドポイントの InteractionsStrategy がリソース・リポジトリ (HS.FHIRServer.Storage.Json.InteractionsStrategy) を拡張している場合は、HS.FHIRServer.Storage.Json.RepoManager のサブクラスを作成します。
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エンドポイントの InteractionsStrategy が HS.FHIRServer.API.InteractionsStrategy のサブクラスを直接作成している場合は、HS.FHIRServer.API.RepoManager スーパークラスのサブクラスを作成します。
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以下のパラメータをレポート・マネージャのサブクラスに追加します。
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InteractionsStrategy サブクラスにサービスを管理するメソッドのカスタム・コードが含まれていた場合は、作成したレポート・マネージャ・サブクラスにある新しいメソッドにそのロジックを移動する必要があります。具体的には、カスタム・コードを Create、Delete、Decommission、および Update メソッドからレポート・マネージャ・サブクラスの対応するメソッド (CreateService、DeleteService、DecommissionService、および UpdateService) に移動する必要があります。
ステップ 2:FHIR パッケージへのカスタム検索パラメータの移行
2020.4 より前の IRIS for Health のバージョンでは、カスタムの FHIR 検索パラメータを使用するには、カスタム・メタデータ・セットを定義する必要がありました。このバージョンでは、カスタム検索パラメータを含む FHIR メタデータの定義は、FHIR パッケージに移行しました。以前のバージョンからアップグレードする場合、アップグレードを実行すると、カスタム・メタデータ・セットは削除され、FHIR エンドポイントはベース FHIR パッケージで構成されます (パッケージは、アップグレード前に使用されていたものに応じて STU3 または R4 になります)。
カスタムの FHIR 検索パラメータを使用する場合は、使用前に、パラメータを手動で FHIR パッケージに移行してエンドポイントに適用する必要があります。FHIR パッケージの作成および適用の手順は、"インターシステムズ製品における FHIR のサポート" の “FHIR のプロファイルと適応” の章に記載されています。最初にカスタム・メタデータ・セットを作成するために使用したファイルを使って、以下の手順を推奨されている順番で実行します。
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カスタム FHIR パッケージを作成します。
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パッケージをインポートするか、パッケージがインポート済みであることを確認します。
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カスタム・パッケージをエンドポイントに適用します。
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この手順を完了するには、エンドポイントのインデックスを再作成する必要があります。以降のアップグレード後のステップで、この作業を実行します。
または、FHIR パッケージ API を使用してこれらの手順を実行することもできます。
検索テーブルのインデックスの再作成
インデックスを必要とするすべての検索テーブルで、以下の手順に従ってインデックスを再作成します。
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管理ポータルで、[Health] → [myFHIRnamespace] → [FHIR 構成] に移動します。
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[サーバ構成] カードを選択します。
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既存のエンドポイントごとに、[今すぐインデックスを再作成] を選択します。
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プロンプトが表示されたら、[すべて選択] をクリックし、[インデックスの再作成] を選択します。
Note:
このステップの完了には時間を要することがあります。
2018.1.2 から 2019.1 へのアップグレード
InterSystems IRIS for Health 2018.1.2 からのアップグレードの最後の手順は、InterSystems ターミナルでのインストール後のメソッドの実行です。ユーザが作成したネームスペースが複数ある場合は、このメソッドを複数回実行する必要があります。アップグレード・プロセスを完了するには、以下の操作を行います。
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InterSystems ターミナルを開きます。
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ネームスペースを HSLIB に変更するには、以下のように入力します。
set $namespace="HSLIB"
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以下のように入力します。
do ##class(HS.HC.Util.Installer.Upgrade.XFMapping).UpgradeHSXF("<namespace>")
<namespace> はユーザが作成したネームスペースの名前です。このコマンドを、ユーザが作成した各ネームスペースについて繰り返す必要があります。