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FHIR について

FHIR® (Fast Healthcare Interoperability Resources) は、HL7 の医療情報の相互運用性標準であり、合意されたデータ・モデルを使用して、複数のシステム間での医療情報の交換を可能にします。FHIR のこれらのデータ・モデルは単純でわかりやすく、人とコンピュータのどちらにとっても読み取り可能です。また、これらを組み合わせることにより堅牢となり、複雑な医療情報の伝達にも対応できます。

以下に、FHIR の重要な概念について簡単に説明します。これらの概念の詳細は、正式な FHIR 仕様Opens in a new tabを参照してください。

FHIR リソース

FHIR はリソースの概念をベースに構築されています。このリソースとは、JSON や XML として表現されるデータの離散単位です。例えば、1 人の患者に関するすべてのデータを Patient リソースとしてカプセル化する一方で、ある医師の往診情報を Encounter リソースで取得できます。この Encounter リソースには、通常、該当の医師が診察した患者の Patient リソースへの参照が含まれるため、患者のデータを Encounter リソース自体に含める必要はありません。リソースは、RESTful API を使用して個別に格納および取得できるため、FHIR が必要とする帯域幅や計算リソースは、他の相互運用性標準と比べて少なくて済みます。リソースを JSON として表現できるため、FHIR データの変換をより一層軽量にできます。

基本の FHIR 仕様には、サポート対象のすべてのリソースのページが用意されています。例えば、最新バージョンの FHIR の Patient リソースは、hl7.org/fhir/patient.htmlOpens in a new tab にあります。リソースに属しているデータ・フィールドやそれらのフィールドのデータ型など、リソースに関する主な情報は、仕様ページの Resource Content セクションに記載されています。このセクションには、各リソース・フィールドについて説明する [Structure] タブが含まれています。FHIR リソースから始める場合は、特定のリソース例をこの構造と比較すると便利です (サンプルのリソースは、仕様内の各リソース・ページの [Examples] タブで入手できます)。Patient リソースの構造の一部は次のようになります。

Compare the resource field definition in the FHIR specification with a sample resource in a text editor

リソースの [Structure] タブで使用される記号およびアイコンの説明は、"Resource FormatsOpens in a new tab" を参照してください。

FHIR はまた、標準の要素自体の定義にもリソースを使用します。Conformance リソースとして知られるこのメタデータは、リソースの有効なフィールド、FHIR サーバからリソースを取得するのに使用できる検索パラメータ、特定の医療環境内で使用されるコードなどを定義します。

基本の FHIR 仕様に現在記載されているリソースのリストは、"Resource IndexOpens in a new tab" を参照してください。

FHIR の適応

FHIR は、特定の医療環境や実装に適応することを目的としており、この目的を達成するために、FHIR 標準を拡張したり制約する簡単な方法を提供します。FHIR は 80/20 ルールに従っているとよく言われます。つまり、基本の FHIR 仕様では、医療環境におけるニーズがその 80% を、カスタムの制約や拡張が残りの 20% を占めています。多くの場合、FHIR サーバは標準の公開済みの "実装ガイドOpens in a new tab" に準拠します。実装ガイドには、特定のエコシステムに関する FHIR の完全な実装が説明されています。例えば、US Core Implementation Guide では、米国の医療環境で FHIR を使用するための標準が定められています。もちろん、医療環境は、独自のニーズを満たすため、基本の FHIR 仕様、US Core Implementation Guide、またはその他の実装ガイドを拡張することができます。

FHIR の適応の中心には、FHIR プロファイルがあり、これにより、特定のリソースが拡張または制約されます。例えば、US Core Implementation Guide には、Patient リソースの独自のプロファイルや、Observation リソースの別のプロファイルなどが含まれています。技術レベルでは、各プロファイルは StructureDefinition Conformance リソースによって定義されます。FHIR 仕様によると、"プロファイリング" という用語は、これらの StructureDefinition を使用して特定の実装向けにリソースを構成する行為に使用されます。

FHIR の適応には、リソース・プロファイル以上のものを含めることができます。例えば、実装ガイドには、医療環境に固有のコードや検索パラメータを含めることができます。プロファイルと同様、これらのアセットは、ValueSet や SearchParameter などの Conformance リソースを使用して定義されます。

プロファイルおよびその他の Conformance リソースの一貫したコレクションは、FHIR パッケージとして知られています。パッケージの内容は大きく異なる可能性があります。実装ガイド全体を含めることも、単一のカスタム・プロファイルのみを含めることもできます。インターシステムズ製品では、パッケージを FHIR エンドポイントに追加することにより、特定の医療エコシステムをサポートするよう FHIR サーバを構成できます。

RESTful API

FHIR は、従来の医療用途の相互運用性標準のようなメッセージング・フレームワークやドキュメントベースのフレームワークで使用できますが、革新的なのは、RESTful API 呼び出しを使用して医療データを使用できることです。FHIR クライアントは、GET や POST などの HTTP 動詞を使用することで、必要に応じて FHIR リソースを格納、削除、更新、および取得できます。FHIR クライアントがリソースに対して実行できるこれらのアクションは、相互作用として知られています。RESTful API とサポートされている相互作用の詳細は、FHIR 仕様の "RESTful APIOpens in a new tab" を参照してくだい。

FHIR ではまた、FHIR クライアントが各種オペレーションを使用して、FHIR サーバで機能を実行することもできます。クライアントはサーバ上で機能を呼び出すため、このようなオペレーションは RESTful 呼び出しというよりも RPC 呼び出しに似ています。例えば、標準の $validate オペレーションは、リソースがプロファイルに準拠しているかどうかを確認する機能をサーバ上で呼び出します。医療環境では、カスタムのオペレーションを実装して、FHIR クライアントの要求に応じて、多様なアクションを実行できます。

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