CSP ファイルを使用した作業
InterSystems IRIS® での CSP ファイルの使用はお勧めしません。
他のインターシステムズ製品を使用して作業する場合、CSP ファイルは、HTML、XML、または CSP マークアップ・コマンドを含むテキスト・ファイルです。このファイルは InterSystems サーバ・マシンに保存され、ブラウザから送信された HTTP イベントを処理できる実行可能クラスに CSP エンジンによってコンパイルされます。
スタジオを使用して、クラス定義やルーチンでの作業と同じ方法で、CSP ファイルを作成し、編集できます。CSP ファイルは、スタジオの構文カラー表示エディタで表示され、HTML や埋め込みのサーバ側スクリプトのエラーをすばやく見つけることができます。
CSP サンプル・ページ
スタジオを使用して簡単な CSP ページを作成する手順は、以下のとおりです。
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スタジオを開始し、新規プロジェクトを作成します。
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[ファイル]→[新規作成]→[CSPファイル] タブ→[サーバ・ページ] を選択して、新規の CSP ページを作成します。
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スタジオでは、新規の CSP エディタ・ウィンドウが開き、Untitled.csp という新規の CSP ファイルが表示されます。
エディタ・ウィンドウのコンテンツを以下と置換します。
<HTML>
<HEAD>
<TITLE>Sample Page</TITLE>
</HEAD>
<BODY>
My Sample CSP Page.
</BODY>
</HTML>
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[ファイル]→[保存]をクリックしてページを保存します。[名前を付けて保存] ダイアログが表示されます。ディレクトリの場所とプロジェクト名を指定して、[名前を付けて保存] を選択します。
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[ビルド]→[コンパイル]をクリックしてページを保存します。
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[ビュー]→[ブラウザで表示] を使用して、ブラウザから結果の Web ページを表示します。
これで、My Sample CSP Page という言葉が含まれた、簡単な Web ページをブラウザで表示できました。
この例をさらに魅力あるページにするには、ページが要求されたときに実行される SQL クエリをページに追加します。
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CSP エディタ・ウィンドウで、My Sample CSP Page の後の空白の行の文頭に、カーソルを置きます。
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[挿入]→[SQL クエリ] を選択します。
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ダイアログで、以下の SQL クエリを入力します。
SELECT Name,SSN FROM Sample.Person ORDER BY Name
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[HTMLテーブルを生成] にチェックを付けて、[OK] を選択します。
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[ビルド]→[コンパイル]をクリックして、ページを保存し、リコンパイルします。
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[ビュー]→[ブラウザで表示] を使用して、ブラウザから結果の Web ページを表示します。
これで、HTML テーブルで名前と社会保障番号が掲載された CSP ページが表示されました。
新規の CSP ファイルの作成
新規の CSP ファイルを作成するには、[ファイル]→[新規作成]→[CSPファイル] タブ→[サーバ・ページ] を選択します。これで、Untitled.csp という名前の新規の CSP ページが表示されます。
このファイルを初めて保存する場合、ファイル名を指定する必要があります。ファイルが CSP アプリケーションの一部である場合、アプリケーション名でフォルダを作成し、このフォルダに新規ファイルを格納します。
.csp という拡張子を持つファイル名は、物理ソース・ファイルを InterSystems サーバ上と、このページを要求する URL の両方に保存するのに使用されます。アプリケーション名は、CSP ページの要求に使用される URL や、その他の属性も決定します。
Default.csp テンプレート・ファイル
新規の CSP ファイルをスタジオで作成するとき、スタジオでは新規の CSP エディタ・ウィンドウが開かれ、CSP テンプレート・ファイルのコンテンツがコピーされます。このテンプレート・ファイルを編集または置換すると、スタジオで新規の CSP ファイルが作成される方法をカスタマイズできます。このファイルは Default.csp と呼ばれ、スタジオの実行可能なファイルと同じディレクトリに保存されています。
CSP ファイルの編集
スタジオでのドキュメント編集と同じ方法で、CSP ファイルを編集できます。
挿入オプション
スタジオには、CSP ファイルの編集に役立つ、ダイアログ、ウィザード、テンプレートがあります。これらのダイアログは、[挿入] メニューから使用できます。詳細は、以下に説明します。
メニュー・オプション |
アクション |
Class |
現在のカーソルの位置で、<csp:CLASS> タグを挿入します。 |
Loop |
現在のカーソルの位置で、<csp:LOOP> タグを挿入します。 |
While |
現在のカーソルの位置で、<csp:WHILE> タグを挿入します。 |
Method |
現在のカーソルの位置で、InterSystems オブジェクト・メソッド (<SCRIPT> タグ内) を挿入します。 |
Object |
現在のカーソルの位置で、<csp:OBJECT> タグを挿入します。 |
Query |
現在のカーソルの位置で、<csp:QUERY> タグを挿入します。 |
SQL Query |
現在のカーソルの位置で、SQL クエリ (<SCRIPT> タグ内) を挿入します。 |
CSP ファイルの保存
CSP ファイルを保存するには、[ファイル]→[保存] を使用します。これにより、CSP ファイルのソースが InterSystems サーバ (リモート・マシンに存在する場合があります) に戻され、サーバのローカル・ファイル・システムで適切なディレクトリ (InterSystems サーバの CSP アプリケーション設定で指定されます) に保存されます。スタジオは、CSP ファイルの 5 つ前までのバックアップ・ファイルを自動的に保存します。詳細は、"ルーチン、インクルード・ファイルのバックアップの自動保存" を参照してください。
CSP ファイルのコンパイル
[ビルド]→[コンパイル] を使用して CSP ファイルをコンパイルします。CSP ファイルをコンパイルするには、複数のプロセスが必要です。最初に、CSP ファイルは CSP エンジンに送られ、クラス (%CSP.PageOpens in a new tab クラスから派生) に変換されます。次に、生成されたこのクラスは実行可能なコードを含む 1 つ以上のルーチンにコンパイルされます。
生成されたコードを見ることで、デバッグを簡単に行うことができ、CSP ファイルを理解できるようになります。スタジオでは、[ファイル]→[開く] または [ビュー]→[他の表示] を使用して、CSP ファイルに対して生成されたクラスや、このクラスから生成されたルーチンを表示できます。
CSP ファイルの結果の表示
ブラウザに CSP ファイルの結果を表示するには、[ビュー]→[ブラウザで表示] を使用します。これで、現在の CSP ページの URL が表示された既定のブラウザが起動します。このコマンドは、%CSP.PageOpens in a new tab クラスを編集するときにも使用できます。
特定のプロジェクトで CSP ページを表示するのに使用される URL は、そのサーバ・アドレス部分を変更できます。変更するには、[プロジェクト]→[設定] を選択し、[Web サーバ] フィールドの値を編集します。
任意の URL に対する構文カラー表示のソースの表示
スタジオでは、Web アプリケーションのデバッグの補助として、URL から Web ページを要求し、その HTML ソースを構文カラー表示のウィンドウに表示できます。この方法は、ブラウザでレンダリングされた HTML を見るよりも簡単に Web ページのエラーを確認できます。
URL ビューワ・ウィンドウを起動するには、[ファイル]→[URL を開く] を使用し、ダイアログに URL を入力します。URL ビューワを使用することで、インターネットのすべての Web ページで、構文カラー表示のソースを表示できます。