HL7 シーケンス・マネージャに関する設定
HL7 シーケンス・マネージャの設定に関する参照情報を提供します。
概要
HL7 シーケンス・マネージャには次のような設定があります。
残りの設定はすべてのビジネス・プロセスに共通のものです。"プロダクションの構成" の “すべてのビジネス・プロセスに含まれる設定” を参照してください。
内部再送信のチェックを省略
この設定が真の場合、シーケンス・マネージャは内部再送信メッセージのチェックを省略します。
重複メッセージ通知タイプ
重複メッセージ通知のメッセージ・タイプを指定します。[WorkflowRequest] または [OriginalMessage] を指定します。
重複したメッセージターゲット
プロダクション内の項目 (通常はビジネス・オペレーション) の構成済みの名前。指定した場合、シーケンス・マネージャが受信した重複メッセージを送信する場所となります。
メッセージ重複チェック有効
真の場合、シーケンス・マネージャは、受信メッセージが以前に受け取ったメッセージと重複しているかどうかをチェックします。そのために、各メッセージの MSH セグメントで次の 3 つのフィールドを確認します。
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MSH:3 SendingApplication
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MSH:4 SendingFacility
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MSH:10 MessageControlId
シーケンス・マネージャは、重複メッセージおよび順序外メッセージをチェックすることも、重複メッセージまたは順序外メッセージをチェックすることもできます。また、どちらもチェックしないようにすることもできます。そのため、[メッセージ重複チェック有効] は [シーケンス番号チェックを実施 On] から完全に独立しており、これらの設定の一方または両方を真に設定することができます。
ラージギャップサイズ
メッセージのシーケンス内の重大なギャップを示す数値。デフォルトは 100 です。
遅延メッセージは、シーケンス内で前に受信したメッセージよりもシーケンス番号が大きいものの、正しく連続していないメッセージです。例えば、メッセージ 102 がメッセージ 101 の後に到着した場合、102 は遅延メッセージではありません。連続する次のメッセージです。ただし、メッセージ 110 がメッセージ 101 の後に到着した場合、110 は遅延メッセージです。
遅延メッセージがあり、前のメッセージと後続のメッセージの間のシーケンス番号のギャップが、構成された [ラージギャップサイズ] より小さい場合、これはスモール・ギャップです。これよりも大きいギャップはラージ・ギャップです。
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スモール・ギャップの場合、シーケンス・マネージャは、[メッセージウェイトタイムアウト] で指定された秒数の間待機して、ギャップを埋めるメッセージが到着するかどうかを確認します。待機期間内にメッセージが到着した場合、シーケンス・マネージャは、それらのメッセージを適切な順序に並べます。メッセージが到着せず、[メッセージウェイトタイムアウト] を超えた場合、シーケンス・マネージャは待機を停止し、現在のシーケンス内のメッセージに関する情報を送信します。
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ラージ・ギャップがある場合、シーケンス・マネージャは一切待機しません。即座にアラートを送信した後、現在のシーケンス内のメッセージに関する情報を送信します。
メッセージ再送可能タイムウインドウ
シーケンス・マネージャが重複メッセージを重複していると見なす時間ウィンドウ。[メッセージ再送可能タイムウインドウ] を指定するのは、重複メッセージが誤りでないことがあるためです。場合によっては、メッセージ・シーケンスを意図的に再送信した結果であることもあります。
メッセージが到着し、シーケンス・マネージャが、そのメッセージを以前に受信したメッセージの重複として検出したとします。この場合は以下のようになります。
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シーケンス・マネージャがそのメッセージを最初に確認してから [メッセージ再送可能タイムウインドウ] の秒数を超えている場合、新しく到着したメッセージは、意図的に再送信されたコピーとして解釈されます。シーケンス・マネージャは、メッセージのメイン・シーケンスの追跡とは別に、この再送信シーケンス内のメッセージの追跡を開始します。
シーケンス・マネージャが 1001、1002、1003、1004 などの番号を含むシーケンスを処理しているときに、同時にシーケンス番号 1、2、および 3 のメッセージの受信を開始したとします。[メッセージ再送可能タイムウインドウ] の秒数よりも前に、小さいシーケンス番号を持つ古いメッセージを最初に受信していた場合、シーケンス・マネージャは、それらのメッセージを順序外メッセージとしてではなく、再送信シーケンス内のメッセージとして解釈します。メイン・シーケンスと再送信シーケンスの追跡を同時に開始します。その間、2 つのシーケンスを別々に保持し、2 と 1001 など、関連しないシーケンス番号間のギャップを適宜無視します。
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シーケンス・マネージャがそのメッセージを最初に確認してから [メッセージ再送可能タイムウインドウ] の秒数に達していない場合、新しく到着したメッセージは真の重複として解釈され、シーケンス・マネージャはそのメッセージを適宜処理します。"メッセージ重複チェック有効" を参照してください。
[メッセージ再送可能タイムウインドウ] のデフォルトは 300 秒 (5 分) です。
メッセージウェイトタイムアウト
ラージ・ギャップ、スモール・ギャップ、および遅延メッセージの定義は、[ラージギャップサイズ] 設定を参照してください。
スモール・ギャップの場合、シーケンス・マネージャは、[メッセージウェイトタイムアウト] で指定された秒数の間待機して、前のメッセージと遅延メッセージの間のギャップを埋めるメッセージが到着するかどうかを確認します。メッセージが到着せず、[メッセージウェイトタイムアウト] を超えた場合、シーケンス・マネージャは待機を停止し、現在のシーケンス内のメッセージに関する情報を送信します。
[メッセージウェイトタイムアウト] のデフォルトは 60 です。
順序外メッセージ通知タイプ
順序外メッセージ通知のメッセージ・タイプを指定します。[WorkflowRequest] または [OriginalMessage] を指定します。
メッセージターゲットのシーケンス範囲外
プロダクション内の項目 (通常はビジネス・オペレーション) の構成済みの名前。指定した場合、シーケンス・マネージャが順序外メッセージ通知を送信する場所となります。
出力ファシリティアプリケーション
[出力変換を実施 On] が [送信者] または [受信者] に設定されているときにメッセージ変換で使用される施設とアプリケーションを指定します。
[出力ファシリティアプリケーション] の値の形式は次のとおりです。
Facility:Application
出力シーケンス番号インデックスフィールド
出力シーケンス番号がインクリメントされるフィールドを制御します。以下の値のいずれかを指定します。
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[送信者] — インデックス・フィールドは MSH:3 SendingApplication と MSH:4 SendingFacility です。
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[受信者] — インデックス・フィールドは MSH:5 ReceivingApplication と MSH:6 ReceivingFacility です。
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[自動] — この設定の値は、[出力変換を実施 On] の設定によって制御されます。[出力変換を実施 On] が [受信者] である場合、[出力シーケンス番号インデックスフィールド] は [受信者] です。それ以外の場合、[出力シーケンス番号インデックスフィールド] は [送信者] です。
出力ターゲット構成名
プロダクション内の構成項目のカンマ区切りリスト。指定した場合、このリストは、テストに合格したメッセージをシーケンス・マネージャが送信する宛先を示します。
パススルーメッセージタイプ
重複チェック、順序チェック、または出力変換から除外されるメッセージ・タイプのカンマ区切りリスト。シーケンス・マネージャは常に、これらのメッセージを変更せずに渡します。デフォルトのリストは次のとおりです。
QBP_Q21,QBP_Q22,RSP_K21,RSP_K22,ACK