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InterSystems IRIS の導入と操作

このドキュメントでは、公開されているイメージを使用してコンテナに InterSystems IRIS を導入する方法と、導入後にインスタンスに接続してインスタンスを使用する手順について説明します。

コンテナでの InterSystems IRIS の使用の詳細は、"コンテナ内でのインターシステムズ製品の実行Opens in a new tab" を参照してください。すべての InterSystems IRIS 導入オプションを網羅している説明は、"InterSystems IRIS の基礎 : IDE の接続" の "InterSystems IRIS の導入Opens in a new tab" を参照してください。このドキュメントでは、InterSystems IRIS インスタンスに接続するために必要な情報についても、インスタンスの導入方法に応じて詳しく説明しています。

InterSystems IRIS® データ・プラットフォームの機能と利点に関するすべては、"InterSystems Developer HubOpens in a new tab" を参照してください。

InterSystems IRIS の試用

InterSystems IRIS を試用してみませんか。InterSystems IRIS Community Edition を試してみましょう。Community Edition には無料のライセンスが付属しています。いくつか制限がありますが、試用してテストするには最適です。次の 2 つの方法ですぐに簡単に導入できます。

Note:

わかりやすくするため、このドキュメントで参照するすべての Community Edition イメージにはタブ latest が付いています。作業で使用するイメージとは異なる場合があります。

Community Edition クラウド・ノード上で提供される InterSystems IRIS コンテナには常に iris という名前が付けられます。このため、このドキュメントで提示しているすべての例で、関連するコンテナの名前は iris であることが前提となっています。ただし、独自のクラウドまたはハードウェア・システムに導入するコンテナには任意の名前を付けることができます。

インターシステムズのコンテナ・イメージは Open Container Initiative (OCIOpens in a new tab) の仕様に準拠しているため、オンプレミスとパブリック・クラウドの両方において、Linux ベースのオペレーティング・システム上の任意の OCI 準拠ランタイム・エンジンでサポートされます。このドキュメントで示している具体的な説明や手順は、Linux 上の Docker での使用を対象としています。

独自のシステムへの InterSystems IRIS Community Edition の導入

Community Edition イメージから独自のパブリック・クラウド、プライベート・クラウド、またはハードウェア・システムに InterSystems IRIS Community Edition のコンテナ化されたインスタンスを導入できます。

  1. Docker や Podman といった OCI 準拠のコンテナ・ランタイム・エンジンがサーバにインストールされていることを確認します (このドキュメントで示している具体的な説明や手順は、Linux 上の Docker での使用を対象としています)。

  2. "InterSystems Container Registry の使用Opens in a new tab" で説明しているように、InterSystems Container Registry (ICR) ポータルOpens in a new tabを参照して、必要な Community Edition イメージを探します (これらは公開されているため、表示やダウンロードのためにインターシステムズや Docker にログインする必要はありません)。イメージは、iris-community (InterSystems IRIS Community Edition)、iris-ml-community (IntegratedML を備えた InterSystems IRIS Community Edition)、irishealth-community (InterSystems IRIS for Health Community Edition)、および irishealth-ml-community (IntegratedML を備えた InterSystems IRIS for Health Community Edition) リポジトリからダウンロードできます。リポジトリ内でタグを選択すると、メイン・パネルに 1 つまたは 2 つの docker pull コマンドが表示されます。このコマンドをコピーして Linux コマンド行に貼り付けると、イメージをダウンロードできます (イメージが amd64 と arm64 の両方のアーキテクチャで使用可能な場合、docker pull コマンドが 2 つ表示されます)。例えば、iris-community リポジトリで amd64 バージョンの latest イメージを選択した場合、docker pull コマンドは次のようになります。

    $ docker pull containers.intersystems.com/intersystems/iris-community:latest
    5c939e3a4d10: Pull complete
    c63719cdbe7a: Pull complete
    19a861ea6baf: Pull complete
    651c9d2d6c4f: Pull complete
    $ docker images
    REPOSITORY                  TAG      IMAGE ID     CREATED     SIZE
    intersystems/iris-community latest  15627fb5cb76 1 month ago 1.33GB
    
    
    Important:

    前述の例のコマンドはコピーしないでください。そうではなく、ICR ポータルから必要なイメージのコマンドをコピーしてください。

    Note:

    このドキュメントで示しているイメージ・タグは、例として紹介しているだけです。前述のとおり、ICR ポータルに移動して、最新のリポジトリとタグを参照してください。

    また、ここで説明しているいずれの Community Edition イメージも、適切な pull コマンドから containers.intersystems.com/ を削除するか、これを hub.docker.com/ と置換することによって、Docker Hub からダウンロードできます。

  3. 以下の docker run コマンドでは、containers.intersystems.com/intersystems/iris-community:latest イメージを使用して、iris という名前の InterSystems IRIS Community Edition コンテナが作成され、起動されます。イメージをまだプル (ダウンロード) していない場合は、まず Docker によってそれが行われます。

    $ docker run --name iris -d --publish 1972:1972 --publish 52773:52773 
        containers.intersystems.com/intersystems/iris-community:latest 
    
    Important:

    前述のコマンド内のイメージ指定を、ダウンロードして使用する Community Edition イメージの指定に置き換えてください。

    --publish オプションの引数によって、ホスト・ポート (先) とコンテナ・ポート (後) のペアが作成され、外部エンティティがホスト・ポートに接続してコンテナ・ポートと対話できるようになります。例えば、コンテナ・ポート 2730 をホスト・ポート 9730 に公開するには、オプション --publish 9730:2730 を使用します。この例では、インスタンスのスーパーサーバ・ポート (1972) と Web サーバ・ポート (52773) がホスト上の同じポートに公開されているため、これらの既知のポートを使用して、コンテナ外部から InterSystems IRIS を操作できます。別のホスト・ポートに公開する場合は、インスタンスへの接続で使用できるようにそれらのポートをメモしておいてください。

    Important:

    Web サーバ・ポートが 52773 であるのは Community Edition インスタンスの場合だけです。"InterSystems IRIS の基礎 : IDE の接続" の "InterSystems IRIS 接続情報" で説明しているように、他のインスタンスの管理ポータルへの接続に使用されるポートは、導入の方法によって異なります。

  4. docker ps -a コマンドを実行し、docker run コマンドの --name オプションに従って命名されるコンテナのステータスと、これが実行中であることを確認します。

    Note:

    このコンテナの起動に失敗し、Community Edition ライセンスに対してシステムのコア数が多すぎることを示すメッセージが表示される場合は、まず、停止したコンテナをコマンド docker rm iris で削除し、次に前述の docker run コマンドの --name オプションの後に --cpuset-cpus=0-19 --cpus=20 オプションを挿入して、新しいコンテナを Community Edition の上限である 20 コアに制限Opens in a new tabします。

これで完了です。コンテナで実行されている InterSystems IRIS Community Edition インスタンスの所有者になりました。このインスタンスには、製品バージョンのリリース日の 1 年後に期限切れになる無料組み込みライセンス、およびプロダクション対応Opens in a new tab USER ネームスペース (これにもいくつかの制限があります) が付属しています。

コンテナが稼働したら、"InterSystems IRIS インスタンスの操作" の手順を続行できます。

Note:

提示される設定手順は、ほとんどの Docker 環境で有効です。問題が発生した場合は、"コンテナ内でのインターシステムズ製品の実行" の "InterSystems IRIS コンテナの使用Opens in a new tab" および "Docker/InterSystems IRIS に関するその他の考慮事項Opens in a new tab" を参照してください。Docker for Windows に固有の情報については、InterSystems Developer Community の "Docker for Windows で InterSystems IRIS コンテナを使用するOpens in a new tab" を参照してください。

クラウド・ノードへの InterSystems IRIS Community Edition の導入

パブリック・クラウド・ノードに Community Edition を導入するには、以下の手順を実行します。

  1. Google Public Cloud、Amazon Web Services、または Microsoft Azure のアカウントにログインします。まだアカウントを持っておらず、勤務先にもアカウントがない場合は、GCPOpens in a new tabAWSOpens in a new tab、または AzureOpens in a new tab のポータル・ページに移動して、すばやく無料アカウントを作成できます。プロジェクト (GCP)、IAM ユーザと認証情報 (AWS)、またはリソース・グループ (Azure) を選択または作成します。

  2. クラウド・プロバイダのマーケットプレイスのページに進み、InterSystems IRIS を検索します。

  3. リストが表示されたページで、[Launch] (GCP)、[Continue to Subscribe] (AWS)、または [Create] (Azure) をクリックし、プロンプトに従って必要なフィールドに入力した後、準備が整ったら [Deploy] をクリックします。

    Note:

    Azure の場合、クラウド・ノードへの SSH 接続の確立を簡素化するために、[Create a virtual machine] ページの [Basics] タブの最下部にある [Administrator] アカウント・セクションを見つけ、[Authentication type] として [Password] を選択して、ユーザ名とパスワードを入力します。

    AWS の場合、[Launch this software] ページで最初に表示されるプロンプトで、[Launch through EC2] を選択するとより簡単です (この Web サイトで操作を続行する場合は、[Security Group Settings] ドロップダウンで、[Create New Based On Seller Settings] を選択してください)。

これで完了です。クラウド・ノード上の InterSystems IRIS Community Edition インスタンスの所有者になりました。このインスタンスには、製品バージョンのリリース日の 1 年後に期限切れになる無料組み込みライセンス、およびプロダクション対応Opens in a new tab USER ネームスペース (これにもいくつかの制限があります) が付属しています。

ノードを導入したら、ノードがリストされるページ ([Compute Engine][VM インスタンス] (GCP)、[EC2][実行中のインスタンス] (AWS)、または [Virtual Machines] (Azure)) に移動し、"InterSystems IRIS インスタンスの操作" の手順に従って続行します。

InterSystems IRIS インスタンスの操作

ここでは、コンテナ化された Community Edition の InterSystems IRIS インスタンスを操作するいくつかの方法について説明します。接続後の最初の手順は、インスタンスの既定のパスワードを変更してインスタンスを保護することです。

既定のパスワードの変更

インストール後にすぐにアクセスできるように、InterSystems IRIS にはいくつかの事前定義のユーザ・アカウントOpens in a new tabが備わっており、それぞれのアカウントに既定のパスワード SYS が設定されています。インスタンスを保護するために、できるだけ早くこれらの既定のパスワードを変更する必要があります。この手順は、コンテナが独自のシステムで実行されているか、クラウド・ノードで実行されているかによって、以下のように異なります。

  • 前述のいずれかのクラウド・ノード以外の任意のシステムで、管理ポータルを使用して、Community Edition に接続する場合は、事前定義のアカウントのいずれか (例えば、_SYSTEM) を使用してログインする必要があります。このアカウントにログインするのが初めての場合は、既定のパスワード SYS を使用してログインし、ログインした直後にプロンプトが表示されたらこのアカウントのパスワードを変更する必要があります。

    次に、事前定義のすべてのアカウントの既定のパスワードを、できるだけ速やかに変更します。すべて異なるパスワードにすることがベスト・プラクティスです。以下のいずれかの方法で変更できます。

  • クラウド・ノードの場合、これを行うお勧めの最も簡単な方法は、SSH を使用してノードに接続し、シェル・プロンプトで iris password コマンドを発行することです。この方法なら、事前定義のアカウントすべての既定のパスワードを一度に変更できるためです。このコマンドにより、事前定義のアカウントのユーザ名も表示されます。InterSystems IRIS インスタンスに初めてログインするときに、これらのユーザ名の 1 つと、入力した新しいパスワードを使用することになります。

    Note:

    GCP クラウド・ノードの場合、iris password またはその他の iris ユーティリティ・コマンドを使用すると、以下で始まるエラー・メッセージが表示される場合があります。

    Got permission denied while trying to connect to the Docker
      daemon socket at unix:///var/run/docker.sock ...
    

    このエラーが生じた場合は、以下のコマンドを発行することによって、自身 (シェル・プロンプトに反映されている、ログインに使用したユーザ) を docker グループに追加します。

    sudo usermod -aG docker <username>
    newgrp docker
    

    最初の行によって自身がグループに永続的に追加されて、次のログイン時に有効になり、2 行目によって自身がこのログイン・セッションに追加されます。これにより、接頭語 sudo を付ける必要なく、Docker コマンドを実行できるようにもなります。

    iris password コマンドで既定のパスワードを変更しても、事前定義のユーザ・アカウントOpens in a new tabすべてが、引き続き 1 つのパスワードを共有します。これはセキュリティのベスト・プラクティスではありません。管理ポータルを使用して各アカウントにログインし、プロンプトが表示されたらパスワードを変更することで、すべて異なるパスワードにすることができます。ポータルを使用して、これらのアカウントの 1 つ以上を無効化Opens in a new tabすることもできます。

クラウド・ノードへの SSH を使用した接続

SSH を使用してクラウド・ノードに接続し、既定のパスワードの変更、InterSystems IRIS コンテナの操作、および InterSystems ターミナルを使用した InterSystems IRIS の操作を行えます。以下のように、接続方法は使用しているプラットフォームによって異なります。

  • GCP インタフェースには、組み込みの SSH 接続オプションが含まれます。[Compute Engine][VM インスタンス] ページで VM インスタンスの [SSH] ボタンをクリックするだけで接続できます (GCP のドキュメントで説明されているように他の接続方法もありますが、これが最も簡単です)。

  • Azure では、ノードの導入時に [仮想マシンの作成] ページで管理者アカウントに指定した認証情報が使用されます。PuTTY など個別のプログラムを使用して接続するには、Azure のドキュメントの "Azure での仮想マシンOpens in a new tab" にある "インスタンス""仮想マシンに接続する" の手順に従います。

  • AWS では、インスタンスの起動時に指定または作成した公開鍵と秘密鍵のペアが使用されます。このペアの秘密鍵を使用して SSH 接続を確立するために使用するプログラムを指定する必要があります。広く利用されているプログラム PuTTY を使用して接続を確立でき、それには以下の手順を実行します。

    1. PuTTY と共にインストールされている PuTTYgen 鍵生成プログラムを開いて、以下を実行します。

      1. [ロード] ボタンを使用して、AWS から提供された .pem 秘密鍵ファイルをロードします (必ず、ファイル・ブラウザ・ダイアログのファイル・タイプ・セレクタで [すべてのファイル (*.*)] を設定して、ロードする .pem ファイルを表示してください)。

      2. [秘密鍵の保存] ボタンを使用して、鍵を .ppk 形式で保存します。

    2. PuTTY プログラム自体を開いて、以下を実行します。

      1. [ホスト名] ボックスに、ubuntu@host と入力します。host は DNS 名または IP アドレスです。例えば、ubuntu@ec2-34-000-53-213.compute-1.amazonaws.comubuntu@34.000.53.213 のように入力します。

      2. 左側のナビゲーション・ツリーで、[SSH] を展開して [認証] を選択し、[認証用の秘密鍵ファイル] プロンプトで、前の手順で保存した .ppk ファイルを参照します。

      3. [開く] をクリックします。

      正常に接続したら、PuTTY に接続文字列を保存し、今後の接続では少ない手順で接続できるようにします。

    AWS クラウド・ノードに接続するその他の方法は、AWS のドキュメントの "Linux インスタンスへの接続Opens in a new tab" を参照してください。

InterSystems IRIS の操作

コンテナ化された InterSystems IRIS インスタンスを操作するいくつかの方法を以下に示します。どの方法を使用するかは、確認する InterSystems IRIS の機能によります。コンテナ化された InterSystems IRIS インスタンスの使用法の詳細は、"コンテナ内でのインターシステムズ製品の実行Opens in a new tab" を参照してください。

Note:

InterSystems IRIS を GCP クラウド・ノードで使用していて、以下で説明している iris コマンドまたは docker コマンドを使用する際にエラー・メッセージが表示される場合は、"既定のパスワードの変更" の "注意" を参照してください。

シェルからの操作

クラウド・ノードの場合のみシェル・プロンプトで以下を実行できます。

  • 特殊な iris ユーティリティを使用できます。このユーティリティには、iris password のほかに以下のコマンドも含まれます。

    • iris status は、InterSystems IRIS インスタンスのステータスを表示します。

    • iris info は、インスタンスへの接続に関する情報を表示します。

    • iris load は、指定した GitHub リポからインスタンスにデータをロードします。

    • iris help は、上記のコマンドをリストします。

  • InterSystems IRIS コンテナを作成するために使用された Docker Compose ファイル (/opt/ISC/docker-compose.yml にある) を確認できます。

クラウド・ノードかどうかによらず、InterSystems IRIS コンテナをホストしている任意のシステムのシェル・プロンプトで以下を実行できます。

  • InterSystems IRIS コンテナ外に格納されたインスタンス固有のデータOpens in a new tabを調べて、コンテナ化によってアップグレードが簡単になっていることを確認できます。

    • クラウド・ノードのファイル・システムの場合、このデータは /ISC/dur にあります。

    • ダウンロードしたイメージから実行したコンテナをホストしているシステムの場合、--volume オプションを使用して指定したボリューム上の、ISC_DATA_DIRECTORY 環境変数で指定したディレクトリ内にあります。例えば、docker run コマンドに次のオプションを指定したとします。

      --volume /home/user/iris_external:/external
      --env ISC_DATA_DIRECTORY=/external/dur
      

      この場合、インスタンス固有のデータは、コンテナ外の /home/user/iris_external/dur と、コンテナ内の /external/dur に配置されます。

  • Docker コマンドを発行できます。これには、iris という名前の、InterSystems IRIS コンテナ内でシェルを開くための以下の docker execOpens in a new tab コマンドも含まれます (-i オプションはこのコマンドをインタラクティブにし、-t はテキスト・ターミナルを割り当てます)。

    docker exec -it iris bash
    

    次のセクションで説明しているように、コンテナのコマンド行を使用すると、コンテナ化された InterSystems IRIS インスタンスを直接操作できます。また、インスタンスのインストール・ディレクトリの構造を調べることもできます。

InterSystems ターミナルを使用した操作

前のセクションで説明した docker exec -it iris bash を使用してコンテナ内のシェルを開いた後、InterSystems IRIS の iris コマンドOpens in a new tabを実行してインスタンスに接続し、InterSystems ターミナルOpens in a new tabを使用してそのインスタンスを管理します。例えば、インスタンス (IRIS という名前) に対してターミナル・セッションを開くには、コマンド iris terminal IRIS を発行します。これは、コンテナ・ホストのシェルから docker exec -it iris iris terminal IRIS コマンドを使用することで、直接実行することもできます。

Note:

"コンテナ内でのインターシステムズ製品の実行" の "所有権とディレクトリOpens in a new tab" で説明しているように、InterSystems IRIS コンテナの外部から docker exec を使用して発行したコマンドは、コンテナ内部で irisowner として実行されるため、認証は必要ありません。このため、前述のコマンドを使用した場合、認証情報を求めるプロンプトが表示されることなく、インスタンスの InterSystems ターミナルを開くことができます。

sqluser/sqluser としてログインすることで、InterSystems IRIS SQL シェルOpens in a new tabを開くこともできます。

管理ポータルを使用した操作

Community Edition インスタンスの管理ポータルを開くには、ブラウザで以下の URL をロードします。

http://host-IP:52773/csp/sys/UtilHome.csp

host-IP は、クラウド・ノード、またはコンテナをホストしているその他のシステムの IP アドレスです (例 : http://35.192.00.154:52773/csp/sys/UtilHome.csp)。52773 は、既定の Web サーバ・ポートです。この URL では管理ポータルが同じポートとしてホストに公開されていることを想定しています。クラウド・ノード・インスタンスの固有のリンクは、SSH を使用してクラウド・ノードに接続した際に表示されます。また、シェルで iris info コマンドを使用すればいつでもリンクを表示できます。コンテナをローカル・システムで実行している場合は、host-IP の代わりに 127.0.0.1 または localhost を使用できます コンテナの起動時に例えば --publish 99999:52773 のように 52773 に別のホスト・ポートを公開した場合は、代わりにそのホスト・ポートを使用する必要があります (例 : http://localhost:99999/csp/sys/UtilHome.csp)。

Important:

前述の URL を使用して管理ポータルにアクセスできるのは、Community Edition インスタンスの場合のみです。その他のコンテナ化された InterSystems IRIS インスタンスの場合に管理ポータルにアクセスする方法の詳細は、"コンテナ内でのインターシステムズ製品の実行" の "Web ゲートウェイ・コンテナを使用した Web アクセスOpens in a new tab" を参照してください。コンテナ化されていないインスタンスの詳細は、"Web ゲートウェイ・ガイド" の "Web サーバを使用した管理ポータルおよび他の組み込みの Web アプリケーションへのアクセスOpens in a new tab" を参照してください。

ポータルが開いたら、_SYSTEM またはその他の事前定義アカウントのユーザ名の 1 つと、以下を使用してログインします。

  • iris password コマンドまたは別の方法を使用して既定のパスワードを変更した場合は、指定した新しいパスワード。

  • 既定のパスワードをまだ変更しておらず、このユーザ・アカウントに初めてログインする場合は、既定のパスワード SYS。そのアカウントのパスワードを変更するよう求めるプロンプトが即座に表示されます。他の事前定義アカウントのパスワードもできる限り早く変更する必要があります。

管理ポータルOpens in a new tabは、InterSystems IRIS インスタンスとの、Web ベースの包括的なユーザ・インタフェースです。管理ポータルをブラウザにロードして、インスタンスを構成および管理したり、関心がある InterSystems IRIS データ・プラットフォームの機能にアクセスします。例えば、カスタムのネームスペースやデータベースOpens in a new tabを作成する、リソース、ロール、およびユーザを作成して承認Opens in a new tabする、InterSystems IRIS の他のセキュリティおよび暗号化Opens in a new tab機能を管理する、接続や各国語のサポートOpens in a new tabなどの設定を構成するといった操作を実行できます。また、相互運用プロダクションの作成と管理に使用するページを確認したり、[システムエクスプローラ]Opens in a new tab ページを使用して、インスタンス上でテーブル、ビュー、およびストアド・プロシージャを調べる、SQL クエリを実行してクエリ・プランを確認する、インスタンスのコード、およびプログラムによるデータへの直接アクセスを提供するグローバルを確認するといった操作を実行できます。ドキュメントを検索Opens in a new tabして、関心のあるトピックについて InterSystems IRIS が提供するすべての機能を確認することもできます。

統合開発環境 (IDE) の接続

IDE を Community Edition インスタンスに接続するには、以下の情報の一部またはすべてが必要です。

  • コンテナのホストのホスト名または外部 IP アドレス (管理ポータルのリンクに示されているとおり)。

  • インスタンスのスーパーサーバ・ポート 1972 の公開先のホスト・ポート。

  • インスタンスにログインするための認証情報。事前定義アカウントのユーザ名の 1 つと、既定または新規のパスワード (前述の管理ポータルを使用する場合の説明を参照)、あるいは管理ポータルを使用して作成した新規ユーザ・アカウント。

さまざまな IDEOpens in a new tab を使用して、InterSystems ObjectScript、Python、.NET、Java、JavaScript、および Node.js のコードを InterSystems IRIS インスタンスで開発できます。

アプリケーションの開発

以下のいずれかまたはすべてのツールを使用して、InterSystems IRIS インスタンスでアプリケーションを開発できます。

InterSystems IRIS はマルチモデル・データベースOpens in a new tabを特徴としており、オブジェクトOpens in a new tabSQLOpens in a new tab多次元Opens in a new tab、およびドキュメントOpens in a new tabのデータ・アクセスを提供します。InterSystems JDBC ドライバOpens in a new tabまたは InterSystems ODBC ドライバOpens in a new tabを使用して、InterSystems IRIS インスタンス上のデータベースにデータをロードします。

InterSystems IRIS Native SDKOpens in a new tab は、.NET、Java、Python、または Node.js のコードからグローバルOpens in a new tabに直接アクセスできる軽量インタフェースです。グローバルは、InterSystems IRIS のマルチモデル・データ・アクセス機能の基礎となるツリーベースのスパース配列です。また、Java および .NET の Native SDK によって、Java または .NET アプリケーションで InterSystems IRIS オブジェクトOpens in a new tabをネイティブの Java または .NET オブジェクトのように簡単に操作することも可能になります。

InterSystems API Manager (IAM)Opens in a new tab では、Web ベースの API との間の双方向のトラフィックを監視、転送できるようにすることで、マイクロサービスベースのアプリケーションがサポートされます。

次の手順

次に何をすべきかわからない場合、さまざまな目的の中から好きなものを選んでください。InterSystems IRIS およびその他のインターシステムズ製品について情報やヘルプが必要な場合は、いつでも当社にお問い合わせOpens in a new tabいただけることを覚えておいてください。

InterSystems IRIS 教育サービス

InterSystems IRIS データ・プラットフォームは、広範な教材セットでサポートされています。

InterSystems IRIS 入門

InterSystems IRIS とその機能の概要については、"Learn InterSystems IRIS Data PlatformOpens in a new tab" リソース・ガイドおよび "What is InterSystems IRIS?Opens in a new tab" ビデオを参照してください。

InterSystems IRIS オンライン学習

インターシステムズでは、InterSystems IRIS データ・プラットフォームを使用してお使いのシステムを改善し、アプリケーションにメリットをもたらす方法を紹介する概要ビデオ、実践練習、コースなど、幅広いオンライン学習Opens in a new tab教材を用意しています。

インターシステムズのテクノロジの体験

インターシステムズのテクノロジをご自身で試したい場合は、関心のある分野の体験を選択Opens in a new tabすれば開始できます。

InterSystems Developer Community

InterSystems Developer CommunityOpens in a new tab では、InterSystems IRIS をはじめとするインターシステムズの製品とテクノロジについて情報を参照したり、議論したりすることができます。技術文書、質問と回答、お知らせ、新機能の説明、ビデオなどが投稿されます。インターシステムズの従業員とコミュニティ・メンバの両方が参加します。InterSystems IRIS の機能やアーキテクチャについて質問すると、それらに精通したユーザから回答を得ることができます。ぜひ Developer Community にご登録ください。

インターシステムズのサポート窓口

インターシステムズのサポート窓口 (WRC)Opens in a new tab は、インターシステムズ製品に関する専門的な技術サポートを提供します。サポート窓口は 24 時間 365 日利用可能で、15 か国語に堪能なスタッフが対応します。

InterSystems IRIS Web ページ

InterSystems Learning Labs の Web ページOpens in a new tabからは、(少しの変更を加えるだけで) 無料の InterSystems IRIS Community Edition インスタンスを直ちに利用できます。これを使用して、サポートされている多くの言語のいずれかを使用してアプリケーションを作成できます。InterSystems Labs インスタンスには、統合 IDE、およびサンプル・データと手順を追った使用法の説明が含まれるプロジェクトがいくつか付属しています。このインスタンスに独自の IDE を接続して、サンプル・データの操作に使用したり、ご自分のアプリケーションに固有のニーズをより詳細に反映した独自のデータを作成したりできます。InterSystems Labs のインスタンスには 90 日間有効な無料の組み込みライセンスが付属します。ただし、Community Edition の場合と同様の機能制限がいくつかあります。

InterSystems IRIS Community Edition の制限

Community Edition クラウド・ノード上の InterSystems IRIS インスタンスは、以下のような特定の制限を受けます。

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