コマンド行のリファレンス
コマンド行のプロパティ
"コマンド行のプロパティ" のテーブルでは、コマンド行インタフェースを使用して変更できる InterSystems IRIS 固有の自動インストールのプロパティについて説明します。これらは、自動インストールの実行時、またはコマンド行から手動インストールOpens in a new tabを開始する際に使用できます。プロパティ名は大文字で指定する必要がありますが、引数では大文字/小文字の区別はありません。それぞれのプロパティは 1 つ以上の空白で区切る必要があり、プロパティは PROPERTYNAME=argument という形式で指定できます。指定の順序は問われません。以下に例を示します。
... ISCSTARTIRIS=0 ISCSTARTLAUNCHER=0 INITIALSECURITY=Normal
以下のテーブルでは、REINSTALL プロパティと REMOVE プロパティが、インストールされたインスタンスと共に使用されます。詳細は、それぞれ "自動アップグレードまたは再インストールの実行" および "自動削除の実行" を参照してください。
プロパティ名 | 説明 |
---|---|
ADDLOCAL |
このプロパティを使用して、このテーブルの後の例で説明しているように、featurenames のコンマ区切りリストをグループ名と共に指定することで、InterSystems IRIS の新規インスタンスを機能のサブセットと共にカスタム・インストールしたり、オプションのデータベースを除外したりします ("カスタム・インストール可能な機能" テーブルを参照)。
Note:
ADDLOCAL プロパティが存在しない場合、または ADDLOCAL=ALL が指定されている場合、すべての機能がインストールされます。 インストールされたインスタンスと共に使用される、REINSTALL プロパティも参照してください。 |
CSPSKIPIISCONFIG |
オプションで、このプロパティを使用して IIS CSP バイナリ・ファイルをインストールします。値 1 を指定すると、IIS Web サーバ構成に変更を加えることなくファイルがインストールされます。値 0 を指定すると、仮想ディレクトリ /csp の有無にかかわらず、IIS Web サーバ構成が更新されます。
Note:
cspiis コンポーネントが含まれている場合、このプロパティの既定値は 0 になります。このプロパティが 0 に設定されると、Web サーバが検出されない場合、インストールは失敗します。インストーラが自動的に Web サーバを構成しないようにするには、このプロパティを 1 に設定します。 |
CSPSYSTEMUSERPASSWORD |
セキュリティ・レベルが Normal または LockedDown (このテーブルの INITIALSECURITY プロパティを参照) の場合、必要に応じてこのプロパティを使用して、CSPSystem の事前定義されたユーザのパスワードを指定します。このプロパティを省略した場合、 IRISUSERPASSWORD の値が使用されます。
Note:
初期セキュリティ・レベルが None の場合は、このプロパティを使用しないでください。 |
INITIALSECURITY |
必要に応じてこのプロパティを使用して、インストールされるインスタンスで使用されるセキュリティ・レベルを指定します。None、Normal、または LockedDown を指定してください。
Note:
既定の None を受け入れるには、このプロパティを省略します。 また、このテーブルの IRISUSERPASSWORD プロパティ、CSPSYSTEMUSERPASSWORD プロパティ、および SERVICECREDENTIALS プロパティも参照してください。 |
INSTALLDIR |
必要に応じてこのプロパティを使用して、インスタンスをインストールするディレクトリを指定します。
Note:
このプロパティを省略すると、既定のインストール・ディレクトリは、C:\InterSystems\IRISn になります。ここで、n は {empty}、1、2、...127 になります。 |
INSTALLERMANIFEST |
付録 “インストール・マニフェストの作成および使用” の "マニフェストの使用" で説明されているようにインストール・マニフェストと共にインストールする場合、このプロパティを使用して、インストール・マニフェスト (つまり、エクスポートされるマニフェスト・クラス) の場所を指定する必要があります。 |
INSTALLERMANIFESTLOGFILE |
付録 “インストール・マニフェストの作成および使用” の "マニフェストの使用" で説明されているように、インストール・マニフェストと共にインストールする場合、%Installer によるメッセージの出力先をこのプロパティで指定します。 |
INSTALLERMANIFESTLOGLEVEL |
インストール・マニフェストでインストールする場合、必要に応じてこのプロパティを使用して、インストール・マニフェスト・クラスの setup() メソッドのログ・レベルを指定します。デフォルトのログのレベルは 1 です。 |
INSTALLERMANIFESTPARAMS |
付録 “インストール・マニフェストの作成および使用” の "マニフェストの使用" で説明されているように、インストール・マニフェストと共にインストールする場合、このプロパティを使用して、インストール・マニフェスト・クラスの setup() メソッドの最初の引数に渡される名前と値の組み合わせ (name=value) を指定します。このプロパティを使用して、構成パラメータ・ファイル (iris.cpf) を変更して、マニフェストの実行前に変更を有効化することができます。以下のパラメータを指定できます。
以下に例を示します。INSTALLERMANIFESTPARAMS="bbsiz=512000,globals4kb=20, globals8kb=30,globals16kb=40,globals32kb=50, globals64kb=100,routines=40,gmheap=10000, LibPath=c:\libpath\,locksiz=2179648,MaxServerConn=5, Path=c:\lib\,ZFSize=2000,ZFString=3000" 64KB ブロック・サイズのデータベースを作成するマニフェストを実行する前に、100 MB (64KB バッファ) をインストールおよび有効化する場合には、以下が役立ちます。INSTALLERMANIFESTPARAMS="globals64kb=100" |
IRISSERVICEDOMAIN | サービスの資格情報が UserDefined に定義されている場合に必要になります。このテーブルの SERVICECREDENTIALS プロパティを参照してください。このプロパティを使用して、IRISSERVICEUSER によって指定された Windows の InterSystems サービス・ログイン・アカウントのドメインを指定します。
Note:
サービスの資格情報が LocalSystem と指定されている場合は、このプロパティを使用しないでください。 |
IRISSERVICEPASSWORD |
サービスの資格情報が UserDefined に定義されている場合に必要になります。このテーブルの SERVICECREDENTIALS プロパティを参照してください。このプロパティを使用して、IRISSERVICEUSER によって指定された Windows の InterSystems サービス・アカウントのパスワードを指定します。
Note:
サービスの資格情報が LocalSystem と指定されている場合は、このプロパティを使用しないでください。 |
IRISSERVICEUSER |
サービスの資格情報が UserDefined に定義されている場合に必要になります。このテーブルの SERVICECREDENTIALS プロパティを参照してください。このプロパティを使用して、Windows の InterSystems サービスを実行するアカウントのユーザ名を指定します。
Note:
サービスの資格情報が LocalSystem と指定されている場合は、このプロパティを使用しないでください。 |
IRISUSERPASSWORD |
セキュリティ・レベルが Normal または LockedDown の場合に必要になります。このテーブルの INITIALSECURITY プロパティを参照してください。このプロパティを使用して、事前定義の InterSystems IRIS アカウント (_SYSTEM、Admin、SuperUser) のパスワードを指定します。また、SERVICECREDENTIALS が UserDefined に指定されている場合には、IRISSERVICEUSER によって指定されたユーザ名を持つアカウントのパスワードも指定します。
Note:
初期セキュリティ・レベルが None の場合は、このプロパティを使用しないでください。 |
ISCSTARTIRIS | インストール後に InterSystems IRIS が起動しないようにしたい場合は、オプションでこのプロパティを 0 に設定できます。既定は 1 です (InterSystems IRIS が起動します)。 |
ISCSTARTLAUNCHER | 必要に応じてこのプロパティを 0 に設定すると、システム・トレイに InterSystems IRIS ランチャーが追加されなくなります。既定は 1 です (ランチャーが追加されます)。 |
REINSTALL |
このプロパティを使用して、インストールされた InterSystems IRIS のインスタンスを再インストール (修復) したり、インストールされた InterSystems IRIS のインスタンスのカスタム・インストールされた機能を変更したりします ("カスタム・インストール可能な機能" テーブルを参照)。
ADDLOCAL プロパティ (新規インスタンスと共に使用する場合) および REMOVE プロパティ (インストールされたインスタンスをアンインストールする場合) も参照してください。 |
REMOVE |
このプロパティを使用して、InterSystems IRIS のインスタンス、またはインストールされた InterSystems IRIS のインスタンスにカスタム・インストールされた機能のサブセットをアンインストール (削除) します ("カスタム・インストール可能な機能" テーブルを参照)。
このテーブルにある ADDLOCAL (新規インスタンスの場合) および REMOVE プロパティも参照してください。 |
SERVICECREDENTIALS |
セキュリティ・レベルが Normal または LockedDown (このテーブルの INITIALSECURITY プロパティを参照) の場合、必要に応じてこのプロパティを使用して、Windows InterSystems サービスを実行する資格情報を指定します。LocalSystem (既定のローカル・システム・アカウント用) または UserDefined (既存の Windows ユーザ・アカウント) のいずれかを指定します。プロパティを指定しない場合、既定の LocalSystem が使用されます。
Note:
初期セキュリティ・レベルが None の場合は、このプロパティを使用しないでください。 InterSystems サービス・アカウントの重要な情報は、"InterSystems IRIS インスタンスへのアクセスの管理" を参照してください。 このプロパティに UserDefined を指定した場合、IRISSERVICEDOMAIN プロパティ、IRISSERVICEPASSWORD プロパティ、および IRISSERVICEUSER プロパティも指定する必要があります。 |
SKIPUPGRADECHECK | インスタンスをアップグレードする場合に、アップグレード前のシステム・チェックをバイパスするには、このプロパティを 1 に設定します。デフォルトは 0 です。
Note:
一般的に、アップグレード前のチェックは有効なままにすることをお勧めします。 |
SUPERSERVERPORT |
必要に応じてこのプロパティを使用して、インストールされるインスタンスで使用されるスーパーサーバ・ポートを指定します。
Note:
既定では、このポートは 1972 に設定されます (可能な場合)。それ以外の場合、ポートは 51773、またはこれ以降の使用可能な最初のポート番号に設定されます。 |
UNICODE |
必要に応じてこのプロパティを使用して、インストールされるインスタンスでサポートされるのが 8 ビット文字か 16 ビット Unicode 文字かを指定します。8 ビット文字の場合は 0 を指定し、16 ビット文字の場合は 1 を指定します。 このプロパティを省略する場合、中国語、韓国語、日本語を除くすべての言語に、既定で 8 ビットが指定されます。中国語、韓国語、日本語のシステムには、既定で 16 ビットが指定されます。 |
カスタム・インストール可能な機能
"カスタム・インストール可能な機能" のテーブルには、コンポーネント・グループ/コンポーネント名とそれぞれに関連付けられた featurename が示されています。“ALL” (使用可能なすべての機能を指定) または機能名のコンマ区切りリスト (空白なし、個々の機能を指定) を指定できます。
ADDLOCAL、REINSTALL、および REMOVE のプロパティでコンポーネントを指定するには、コンポーネント・グループの featurename の後に、インストールするそのグループからの各特定コンポーネントの featurename を付けて指定します。例えば、USER データベースのみをインストールする場合、コマンド行で以下を指定します。
ADDLOCAL=server,server_user
コンポーネント・グループを指定する場合は、関連付けられたコンポーネントを少なくとも 1 つ指定することも必要となります。コンポーネント・グループにコンポーネントがリストされていない場合、そのコンポーネント・グループは無視され、コンポーネントはインストールされません。例えば、次のように指定したとします。
ADDLOCAL=documentation,documentation_pdf,server,development,callin
この場合、server コンポーネント・グループは無視され、サーバ・コンポーネントはインストールされません。([スタジオ] および [キューブ] グループにはコンポーネントがないため、これらのグループにはこの要件は適用されません。)
コンポーネント・グループ (機能名) | コンポーネント (機能名) |
---|---|
開発 (development) |
コールイン (callin) コールイン、スレッド (callin_threaded) スレッド・サーバ・ライブラリ (server_threaded) その他のサンプル (other_samples) その他の開発ライブラリ (development_other) |
ドキュメント (documentation) |
PDF ドキュメント (documentation_pdf) オンライン・ドキュメント (documentation_online) |
InterSystems IntegratedML (integratedml) |
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ランチャー (cube) |
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サーバ (server) |
User データベース (server_user) SQL ゲートウェイ (sqlgateway) Apache Formatting Objects Processor (fop) サーバ監視ツール (server_monitoring) エージェント・サービス (agent_service) |
スタジオ (studio) |
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データベース・ドライバ (sqltools) |
ODBC (odbc) JDBC (jdbc) |
Web ゲートウェイ (cspgateway) |
IIS (cspiis) |