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InterSystems IRIS 2023.2 の新機能

このページでは、InterSystems IRIS® データ・プラットフォームの 2023.2 リリースの新機能、機能強化、およびその他の重要な更新について説明します。このリリースは、継続配布 (CD) リリースです。

このリリースに含まれる変更点に関して考慮すべきその他の情報は、"既知の問題と注意" を参照してください。このリリースに含まれる変更点の完全なリストは、"Upgrade ChecklistOpens in a new tab" を参照してください。

2023.2 のリリース情報

現在のメンテナンス・リリースは 2023.2.0 です。2023.2.0 のポストはビルド 2023.2.0.227.0 です。

プライベート Web サーバ (PWS)

このリリース以降、以下のようになります。

  • InterSystems IRIS のローカル・インストールでプライベート Web サーバがインストールされなくなります。管理ポータルおよびその他の組み込みの Web アプリケーションにアクセスするには、外部 Web サーバへの接続を構成する必要があります。インストールには、Apache Web サーバ (Microsoft Windows 以外のすべてのプラットフォーム) と IIS Web サーバ (Microsoft Windows) を自動的に構成するオプションが含まれます (これらの Web サーバが既にインストールされている場合)。

  • InterSystems IRIS コンテナでプライベート Web サーバは提供されなくなります。コンテナ化されたインスタンスの管理ポータルにアクセスするには、関連付けられた Web ゲートウェイ・コンテナを導入する必要があります。構成例が利用可能です。

InterSystems IRIS Community Edition では、プライベート Web サーバは引き続きインストールされます。Web ゲートウェイを使用するリモート構成は引き続き利用できます。

アップグレードでは、プライベート Web サーバは削除されず、既存のインスタンスは引き続きこれを使用できます。InterSystems IRIS でサポートされる Web サーバを使用することを強くお勧めします。インストール (アップグレード・インストールを含む) 中の Apache または IIS の自動構成が、この変更をサポートします。

InterSystems IRIS Web アプリケーションを提供する必要がない場合は、インストール中に Web サーバへの Web ゲートウェイ接続を構成しなくてもかまいません。

2026 年の最初の EM リリースより、プライベート Web サーバはサポート中止になります。その時点で、既存の InterSystems IRIS インスタンスをアップグレードすると、プライベート Web サーバは削除されます。

InterSystems IRIS 2023.2 では、HealthShare Health Connect の更新は利用できません。

開発者エクスペリエンスの強化

InterSystems SQL : 安全なクエリのキャンセル

このリリースでは、実行中の文を安全にキャンセルし、文で使用されていたリソース (メモリや一時スペースを含む) を再要求するための、InterSystems SQL の新しいコマンド、CANCEL QUERY が導入されています。CANCEL QUERY コマンドは、文の ID を引数として受け入れます。この ID は、以前のリリースで導入された SQL プロセス・ビュー (INFORMATION_SCHEMA.CURRENT_STATEMENTS) を使用して入手できます。CANCEL QUERY は、対象となる文が既に終了している場合に、誤って別の文に干渉することなく (この機能が導入される前は、これが手動でクエリを終了する際のリスクとなっていました)、参加しているワーカ・スレッドを解放します 。InterSystems IRIS 管理ポータルは、この新機能を利用するように更新されています。

分析と AI の強化

IntegratedML での時系列予測 (試験段階)

時間に依存する 1 つ以上の変数の将来の値を予測するのに、IntegratedML® を使用できるようになりました。この機能は、モデルを作成するための新しい構文 (CREATE TIME SERIES MODEL) と、モデルをトレーニングして予測を使用するための新しい構文 (SELECT WITH PREDICTIONS) で構成されます。IntegratedML を時系列予測に使用するには、ソース・テーブルまたはビューに、データの収集時刻を示すタイムスタンプ列が必要です。時系列モデルは、InterSystems AutoML プロバイダと DataRobot プロバイダでのみサポートされます。InterSystems IRIS の今後のリリースでは、このサポートが H20 にまで拡張される予定です。

この機能は現在、試験段階です。この機能に関心がある場合は、付随する早期アクセス・プログラムへの参加を申請してください (https://www.intersystems.com/early-access-program/Opens in a new tab)。

InterSystems Reports 2023.2

InterSystems Reports 2023.2 には Logi Reports v23.2Opens in a new tab が組み込まれています。新機能には次のようなものがあります。

  • Page Report Studio の機能が強化され、Report サーバからのカスタマイズが可能になりました。

  • 追加のブックマーク管理。

この新しいコンポーネントは、WRC ソフトウェア配布Opens in a new tabサイトから InterSystems Reports デザイナーおよび InterSystems Reports サーバ 23.2 として入手できます。

InterSystems Adaptive Analytics 2023.2

InterSystems Adaptive Analytics 2023.2 には AtScale バージョン 2023.2Opens in a new tab が組み込まれています。新機能には次のようなものがあります。

  • Azure 環境で Microsoft PowerBI をサポートするためのトークンベース認証 (インターシステムズからの要求に応えて)

  • パフォーマンス管理の向上のために、都合のよい時間にキューブ単位で集計ビルドをスケジュールする機能

  • 使用状況メトリック・ダッシュボード

この新しいコンポーネントは、WRC ソフトウェア配布Opens in a new tabサイトから InterSystems Adaptive Analytics 2023.2 として入手できます。

スピード、スケール、セキュリティの強化

SQL パフォーマンスの向上

このリリースには、InterSystems SQL プロセス全体にわたるさまざまなパフォーマンスの向上が含まれています。これらの改善はユーザに対して 100% 透過的です。

  • グローバル・イテレータは、インデックス・マップやデータ・マップを参照する処理の大部分をカーネルに移行する内部モジュールです (ObjectScript を利用するのではなく)。グローバル・イテレータの利用は InterSystems IRIS の前のリリース以降、大幅に拡大されました。

  • アダプティブ並列実行 (APE) フレームワークは最初、列指向ストレージを含むクエリに導入されました。API は、別個の並列サブクエリを準備して実行するのではなく、メイン・クエリと同じクエリ・キャッシュ・クラスに並列ワーカ・コードを生成します。APE は現在、通常の行指向ストレージにアクセスするクエリ・パターンに拡張され、そのパターンの数は増加しつつあります。これにより、SQL ベースのアプリケーションのパフォーマンスと操作性が向上します。

上記のすべての機能に対して、今後のリリースではさらなる強化が計画されており、これらの新しいより効率的なクエリ処理のパラダイムとフレームワークの範囲を徐々に拡大していく予定です。

カーネルレベルのパフォーマンスの向上

このリリースには、ユーザのアプリケーションに透過的にメリットをもたらす、カーネルレベルのパフォーマンスの向上が複数含まれています。

  • グローバル・モジュールは、可能であれば、物理的に連続するビッグ・ストリング・ブロックを、サイズの大きい単一の IO 操作を使用して読み取るようになりました。ビッグ・ストリング・ブロックは、長い文字列および列指向データの格納に使用されます。

  • ミラーリングでは、大規模な非同期 IO 操作を使用して、エージェント・チャネル経由でジャーナル・ファイルを読み書きするようになりました。これにより、ミラー・エージェントのスループットが大幅に向上します。

主なプラットフォームの変更

Windows Server 2012 のサポートの終了

このリリースより、InterSystems IRIS では Windows Server 2012 をサポートしなくなります。サポート対象の Microsoft サーバ・プラットフォームで引き続き実行するには、オペレーティング・システムを Windows Server 2016、Windows Server 2019、または Windows Server 2022 にアップグレードしてください。

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