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アップグレードの概要

このトピックは、前のバージョンの InterSystems IRIS®、InterSystems IRIS for Health™、または HealthShare® HealthConnect からアップグレードするお客様を対象としています。InterSystems Caché® からの移行に関心があるお客様は、"InterSystems IRIS に移行すべき理由Opens in a new tab" を参照してください。

Important:

各アプリケーションは、お客様に導入してライブ・データの処理を開始する前に、アップグレードされた環境でくまなくテストすることをお勧めします。

互換性の目標

各リリースの目標は、既存のアプリケーションに対する変更を必要とせずに、新機能および強化機能にスムーズにアップグレードすることです。ただし、エラー修正、重要な機能強化、または該当する標準への変更により、この目標を達成できない場合もあります。このような場合、インターシステムズでは、アプリケーションの変更が必要な特定インスタンスすべてを開示して、新しいリリースへの移行に必要な工数をお客様が測定できるようにしています。

リリース固有の変更 (以下にリンクされています) について読んだ後、お客様のアプリケーションにはどれも影響を与えないという結論に至ることもあります。このような場合でも、アプリケーションがいかに堅牢に設計されているか、およびいかに適切に実装されているかに関係なく、お客様の判断を確認するとともに、アプリケーションがアップグレードの影響を受けていないことを示す品質保証テスト結果に代わるものはありません。

アップグレードの前に

すべてのプラットフォームで、以下のアップグレード・タスクが必要です。これらのタスクは、アップグレード手順を実行する前に行ってください。

Note:

メンテナンス・リリースにアップグレードする場合、アスタリスク (*) が付いているタスクはオプションです。ただし、すべてのタスクを実行すると、最適なパフォーマンスが保証されます。

  1. "Incompatibility HistoryOpens in a new tab" のドキュメントを読み、必要に応じて互換性の欠如について考慮する。

  2. ご使用の製品のリリース・ノートのアップグレードに関する章を読み、必要に応じて互換性の欠如について考慮する。

    • "InterSystems IRIS リリース・ノート" の "このリリースへのアップグレード"

    • "InterSystems IRIS for Health リリース・ノート" の "このリリースへのアップグレード"

    • "HealthShare Health Connect リリース・ノート" の "このリリースへのアップグレード"

    インストールの前に実行する必要のある具体的な推奨事項があれば、それに従ってください。

  3. 更新先の InterSystems IRIS バージョンについて、"インターシステムズのサポート対象プラットフォーム" を読む。ご使用のテクノロジが InterSystems IRIS の新規バージョンでサポートされていることを確認してください。

  4. アプリケーションのすべてのソース・コードが利用可能であることを確認する* — メジャー・アップグレード後は、すべてのクラス・コードを InterSystems IRIS の新規バージョンでリコンパイルするか、既に新規バージョンでコンパイルされているクラス・コードを用意する必要があります。そうしないと、アップグレード後にアプリケーションを実行できなくなります。ルーチン・コードをすべてリコンパイルすることをお勧めします。

    配置モードで実行されているクラスのコードがあるかどうか (アップグレード完了後に再び配置モードで配置できます)、およびクラスから生成されていないカスタム・ルーチンのコード (*.mac または *.int) があるかどうかを確認します。

  5. カスタムのクラス、ルーチン、およびグローバルを保存する* — アップグレード時に、IRISSYS データベースが変更されます。%SYS ネームスペース内の独自のクラス、ルーチン、およびグローバルがアップグレード・インストールの影響を受けないようにするには、これらの名前が “Z”、“z”、“%Z”、または “%z” で始まるようにします。.int ルーチンと .obj ルーチンはすべて (Z*、z*、%Z*、および %z* を除く)、アップグレード時に %SYS ネームスペースから削除されます。

    同様に、アップグレード時に IRISLIBIRISTEMP、および ENSLIB のデータベースは完全に置換されます。

  6. ユーザ・ファイルを保存する* — ユーザ・ファイルがアップグレード中に削除または置換されないよう、これらのファイルを install-dir\mgr\User ディレクトリに保存します。これは、アップグレード中に変更の影響を受けない唯一のディレクトリです。

  7. インストール・マニフェストを作成するかどうかを決定する* — サイレント・インストールを行う場合、マニフェストがあると便利です。アップグレード完了後すぐにアップグレード後のタスクを呼び出して実行できるため、インタラクティブな手順が必要なくなります。詳細は、"インストール・マニフェストの作成および使用" を参照してください。

  8. 起動時に実行するユーザ・コードをプリコンパイルする* — インスタンスの起動時にアプリケーションがユーザ・コードを呼び出す場合 (%ZSTARTZAUTHENTICATE、または他の方法を使用)、InterSystems IRIS の新規バージョンのインスタンスでユーザ・コードをプリコンパイルし、インストール・マニフェストを使用してアップグレード・プロセスの一部としてそのコードをインストールする必要があります。この作業を行わないと、インスタンスは起動できません。

  9. 更新されたライセンス・キーを取得する* — 詳細は、"システム管理ガイド" の “InterSystems IRIS ライセンスの管理” の章を参照してください。

  10. システムの整合性をチェックする — 既存のディレクトリに対してシステム整合性チェックを実行し、データベースが破損していないことを確認します。詳細は、"データ整合性ガイド" の “データ整合性の概要” の章を参照してください。

  11. システムをバックアップする — アップグレードの前に、オペレーティング・システムの通常の完全バックアップ手順を使用して、システムの完全なバックアップを実行することをお勧めします。アップグレードに失敗した場合、このバックアップからリストアしなければならないことがあります。バックアップの詳細は、"データ整合性ガイド" の “バックアップとリストアOpens in a new tab” の章を参照してください。

  12. すべてのプロダクションを停止し、プロダクションの自動開始を無効にする — システムでプロダクションが実行されている場合は、"プロダクションの管理" の “プロダクションの開始と停止” の章にある "プロダクションの停止Opens in a new tab" のセクションの手順に従ってください。

    プロダクションを再起動する前にコードをリコンパイルできるように、自動開始を無効にすることが重要です。

Important:

外部言語ゲートウェイ構成をすべて削除した場合、アップグレード・プロセス中に検証エラーが発生することがあります。これらの検証エラーは、影響を受けるバージョンからアップグレードする際に発生します。アップグレードのバージョンには関係ありません。影響を受けるバージョンは、2021.1.0、2021.1.1、2021.1.2、2022.1.0、2022.1.1 などです。

これらのエラーを防ぐには、任意のポート番号を持つローカル・ゲートウェイを指すリモート・タイプの単一ゲートウェイ構成を追加します。例えば、[サーバ名 / IPアドレス]127.0.0.1[ポート]1 に設定し、ForUpgrade という名前を付けることができます。この操作はアップグレード前の任意の時点で実行でき、通常のシステム・オペレーションに影響を与えません。この構成は、アップグレードの完了後に削除できます。

Note:

HealthShare Health Connect または InterSystems IRIS for Health のユーザの場合、Caché/Ensemble プラットフォームをベースとする Health Connect/HSAP から移行されたインスタンスでは、インストール・ディレクトリの components.ini ファイルに、この製品ではもう使用されていないデータベース MPRLLIB への参照が含まれることがあります。各行の先頭にセミコロンを挿入することで、アップグレードの前にこの参照をコメントアウトしてください。これによって、このデータベースは存在しないという、誤解を招くエラー・メッセージが messages.log に記録されることがなくなります。

例 :

;[MPRLLIB]
;Version=15.032.9686
[HSLIB]
Version=2018.1.0
Compatibility_HSAALIB=15.0
Compatibility_HSPILIB=14.0
Compatibility_VIEWERLIB=17.0
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