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Web サーバを使用した管理ポータルおよび他の組み込みの Web アプリケーションへのアクセス

InterSystems IRIS® は、組み込みの Web アプリケーションを介して、管理ポータルなどいくつかの重要なシステム・ユーティリティへのアクセスを提供します。これらの Web ベースのユーティリティを使用するには、Web ゲートウェイを介して InterSystems IRIS を Web サーバに接続する必要があります。

多くの場合、InterSystems IRIS インストーラは、ユーザの Web サーバを使用する組み込みの Web アプリケーションを提供するよう、新しいまたはアップグレードされたインスタンスを自動的に構成できます。独自のカスタム Web アプリケーションへのアクセスも提供する場合、インストーラの自動手順で基本的な構成が用意されており、これをニーズに合わせて容易に変更することができます。詳細は、"Web サーバの自動接続" を参照してください。

InterSystems IRIS インスタンスの組み込みの Web アプリケーションの要求をルーティングするように Web サーバを手動で設定する場合は、他の InterSystems IRIS Web アプリケーションの場合と同じ手順に従う必要があります。"システムの Web ゲートウェイの設定" ページには、この手順の一般的な概要が示されています。このページの "Web サーバの手動接続" セクションには、これらの組み込みのユーティリティに固有の補足事項が記載されています。

このページの最後には、InterSystems IRIS 2023.2 より前のバージョンに付属していたプライベート Web サーバ (PWS) を無効化および削除する手順が記載されています。

管理ポータルの URL

管理ポータルは、InterSystems IRIS データ・プラットフォームに組み込まれている最も重要な Web アプリケーション・ユーティリティの 1 つです。管理ポータルは重要であり、どこでも使用されているため、このページでは管理ポータルの例をいくつか取り上げます。

このページで指定したとおりにシステムを構成した場合、インスタンスの管理ポータルのホーム・ページの URL は以下の形式になります。<baseURL> はインスタンスのベース URL です。

https://<baseURL>/csp/sys/UtilHome.csp

新規インストールの場合

InterSystems IRIS の新規インスタンスをインストールする際に、システムが自動構成のインストール条件を満たしている場合、インストーラは、インストール・プロセスの一部として Web サーバを自動的に構成するかどうかを尋ねます。Web サーバを自動的に構成するには、プロンプトが表示されたらそのオプションを選択するだけです。

Windows の場合、スタンドアロン Web ゲートウェイのインストール方法およびカスタム・セットアップ・タイプでは、Web サーバを自動的に構成するかどうかを尋ねられることはありません。これらの方法では、既定で、通知なしで自動構成が実行されます。カスタム・インストール時に自動構成を行わない場合は、[Webゲートウェイ][IIS用 CSP] のインストール項目をクリアします。

自動手順では、"自動構成動作" の説明に従って要求を新しい InterSystems IRIS インスタンスにルーティングするように Web サーバと Web ゲートウェイを構成します。この動作を見直してください。特定の状況下では、一部の構成手順を手動で実行する必要があります。

Web サーバを自動構成せずにインストールを完了し、その後に Web サーバを構成する場合は、インストーラを使用してインストールを変更します。Windows では、必ず [Webゲートウェイ][IIS用 CSP] インストール項目を含めてください。"自動構成動作" に記載されているように、この場合は、インスタンスの Web ゲートウェイのサーバ・アクセス・プロファイル内でインスタンスの CSPSystem 認証情報を手動で設定して、IIS を再起動する必要があります。

スタンドアロン Web ゲートウェイのインストールの場合、インストーラの自動構成手順により、Web サーバ構成に Web ゲートウェイ・モジュールを自動的に追加できます。ただし、InterSystems IRIS インスタンスへの接続を構成し、Web アプリケーションの要求を手動でルーティングする必要があります。

システムが自動構成のインストール条件を満たしていない場合は、Web サーバを手動で接続します。

Note:

インストールが完了したら、Web サーバを再起動して、すべての構成変更が有効になっていることを確認します。

アップグレードの場合

2023.2 より前のバージョンでは、すべての InterSystems IRIS インストールにプライベート Web サーバ (PWS) が含まれていました。PWS は、インスタンスの管理ポータルおよび他の組み込みシステムの Web アプリケーションの要求を処理するように構成されている Apache httpd の最小ビルドです。

InterSystems IRIS を 2023.2 より前のバージョンからアップグレードする際に、システムが自動構成の要件を満たしている場合、インストーラから InterSystems IRIS インストール外の Web サーバに接続するようインスタンスを自動的に構成するオプションが提供されます。プロンプトが表示されたらそのオプションを選択するだけです。

自動手順では、"自動構成動作" の説明に従って、組み込みのシステム Web アプリケーションの要求をアップグレードした InterSystems IRIS インスタンスにルーティングするように Web サーバと Web ゲートウェイを構成します。この動作を見直してください。特定の状況下では、一部の構成手順を手動で実行する必要があります。

この手順を実行する方法を紹介するビデオを https://learning.intersystems.com/course/view.php?id=2333Opens in a new tab でご覧いただけます。

Important:

PWS は、プロダクションでの Web アプリケーションの提供、または保護された環境外での使用には適していません。バージョン 2023.2 以降、インターシステムズは InterSystems IRIS データ・プラットフォーム製品の新規インストールでの PWS のインストールを中止しました (Community Edition および他の評価版ディストリビューションを除く)。ただし、InterSystems IRIS をバージョン 2023.2 にアップグレードしても、PWS ファイルは残されます。これらのファイルは手動で削除できます。2026 年の最初の EM リリースより、InterSystems IRIS インスタンスをアップグレードすると、そのインスタンスの PWS データはすべて削除されます。

インストーラの自動構成手順では、外部 Web サーバを使用して組み込みのアプリケーションを提供するよう InterSystems IRIS インスタンスを設定できますが、PWS および関連付けられた Web ゲートウェイから外部 Web サーバおよび関連付けられた Web ゲートウェイにカスタム構成を移行することはできません。これらのカスタマイズは、手動Opens in a new tabで外部 Web サーバとその Web ゲートウェイに適用する必要があります。例えば、外部 Web サーバを使用してカスタム・アプリケーションを提供する場合は、そのアプリケーションへの要求に対して Web ゲートウェイを手動で呼び出して、Web ゲートウェイのアプリケーション・アクセス・プロファイルを作成し、それらの要求を該当する InterSystems IRIS インスタンスに送信する必要があります。

Caution:

InterSystems Caché® または InterSystems Ensemble® のインスタンスを Windows 上の InterSystems IRIS に移行すると、変換プロセスでインスタンスの Apache PWS の Windows サービスは削除されます。インストーラが変換時に IIS を構成できない場合、InterSystems IRIS インスタンスは Web サーバに接続されず、管理ポータルなどの組み込みの Web アプリケーションは利用できません。

Web サーバを自動構成せずにインストールを完了し、その後に Web サーバを構成する場合は、インストーラを使用してインストールを変更します。Windows では、必ず [Webゲートウェイ][IIS用 CSP] インストール項目を含めてください。"自動構成動作" に記載されているように、この場合は、インスタンスの Web ゲートウェイのサーバ・アクセス・プロファイル内でインスタンスの CSPSystem 認証情報を手動で設定して、IIS を再起動する必要があります。

自動構成手順後、PWS は無効化されます。ただし、PWS はアンインストールされず、PWS 構成のカスタマイズは保持されます。カスタム構成をすべて移行し、Web サーバが必要なすべての Web アプリケーションの要求を正常にルーティングすることを確認したら、そのインスタンスの PWS を削除できます。

Web サーバを自動構成せずにインストールを完了し、その後に Web サーバを構成する場合は、インストーラを使用してインストールを変更します。Windows では、必ず [Webゲートウェイ][IIS用 CSP] インストール項目を含めてください。"自動構成動作" に記載されているように、この場合は、インスタンスの Web ゲートウェイのサーバ・アクセス・プロファイル内でインスタンスの CSPSystem 認証情報を手動で設定して、IIS を再起動する必要があります。

自動構成手順後、PWS は無効化されます。ただし、PWS はアンインストールされず、PWS 構成のカスタマイズは保持されます。カスタム構成をすべて移行し、Web サーバが必要なすべての Web アプリケーションの要求を正常にルーティングすることを確認したら、そのインスタンスの PWS を削除できます。

Note:

アップグレードおよびその後の Web サーバと Web ゲートウェイへの変更が完了したら、Web サーバを再起動して、すべての構成変更が有効になっていることを確認します。

Web サーバの自動接続

自動構成が可能な場合

InterSystems IRIS インスタンスのインストール時に Web ゲートウェイを含むセットアップ・タイプを選択する場合は、以下のリストで示す条件下で、Web ゲートウェイを介してインスタンスに要求を提供するように Web サーバを自動的に構成できます。これらの条件が適用される場合は、Web ゲートウェイをスタンドアロン・コンポーネントとしてインストールするすべての方法で、Web ゲートウェイを含めて Web サーバを構成することもできます。ただし、各 InterSystems IRIS アプリケーション・サーバへの接続は、手動で構成する必要があります。

Web サーバの自動構成が可能な場合を以下に示します。

  1. 以下を使用している。

    • UNIX®、Linux、または macOS 上の Apache httpd

    • Microsoft Windows 上の Microsoft インターネット・インフォメーション・サービス (IIS)。

  2. インストールを実行する前に、ローカル・ファイル・システム内に Web サーバが既にインストールされている (IIS の場合は、これを有効化している)。UNIX® または Linux システムに Apache をインストールする方法については、次の Developer Community の記事を参照してください : https://community.intersystems.com/post/how-install-apache-iris-supported-operating-systemsOpens in a new tab

    Note:

    macOS システムでは、Homebrew パッケージ・マネージャ (https://brew.sh/Opens in a new tab) を使用して Apache httpd のコピーをインストールしておく必要があります。インストーラは、macOS と共に配布される Apache httpd インストールでの自動構成はサポートしません。他のすべてのプラットフォームについては、インストーラはプラットフォームで提供される Web サーバをサポートします。

  3. 既定のインストール場所に Web サーバがインストールされている。

  4. Web サーバが実行されている。

自動構成動作

Important:

インストーラの自動構成手順では、インストール時にカスタム・ポートを指定した場合でも、Web サーバがリッスンするポートを変更することはできません。インストール時にカスタム・ポートを指定すると、InterSystems IRIS インスタンスの WebServerPort パラメータのみが変更されます。他の場合はすべて、インストーラは Web サーバが既定の HTTP ポート 80 (macOS の場合は 8080) でリッスンすると想定します。

InterSystems IRIS Web アプリケーションにアクセスするには、Web サーバ構成で指定されたポートを使用する必要があります。

特に明記されていない限り、インストーラの自動構成手順では以下が行われます。

  1. Web ゲートウェイ・モジュールが Web サーバ構成に含まれていない場合、インストーラはこれを追加し、Web ゲートウェイ・バイナリを含むディレクトリに対する適切な権限を設定します。

  2. Web サーバ構成で、以下の相対 URL パスのハンドラとして Web ゲートウェイを有効にします。

    • /<instanceName>

    <instanceName> は、インストールまたはアップグレードするインスタンスの名前 (すべて小文字) です。

    Important:

    インストーラが Apache Web サーバの自動構成手順を実行するインスタンスの名前が、以前にその Web サーバを使用するように構成されていたインスタンスと同じである場合、構成ファイル (httpd.conf) に追加される ApacheCSP-SECTION-<instanceName> セクションに手動で加えた編集内容は上書きされ、セクションの元の内容がリストアされ、カスタマイズした内容がすべて削除されます。コメントでこのセクションの開始と終了が示されます。

  3. Web サーバ構成で、以下の相対 URL パスのハンドラを有効にします。

    • /api

    • /csp

    • /isc

    • /oauth2

    • /ui

    Important:

    インストーラが Apache Web サーバの自動構成手順を実行するたびに、構成ファイル (httpd.conf) に追加される ApacheCSP-SECTION-<instanceName> に手動で加えた編集内容は上書きされ、セクションの元の内容がリストアされます。コメントでこのセクションの開始と終了が示されます。Apache 構成をカスタマイズする場合は、ファイルの他の場所に指示文を追加してこれを行う必要があります。

    Note:

    Windows システムの場合、VS Code への接続を完全に機能させるには、追加の IIS 構成を実行する必要があります (インスタンスの /api/atelier アプリケーションによって促進されます)。

  4. UNIX®、Linux、macOS システム上のカスタム・インストールの場合、Apache Web サーバ構成にリストされているポート番号を、インストール・ウィザードで指定したポート番号に更新します。

  5. UNIX®、Linux、macOS システムで、相対パス /csp/docbook/ 内の要求を InterSystems ドキュメント・サイトの対応するページにリダイレクトする指示文を、Apache Web サーバ構成に追加します。これは、管理ポータルからドキュメントへのリンクに必要になります。

    Note:

    Windows システムで、要求を /csp/docbook/ から InterSystems ドキュメント・サイトに手動でリダイレクトするように IIS を構成する必要があります。

  6. SELinux を搭載した RHEL システムで、Web ゲートウェイ構成とログ・ファイルへの適切な読み取り/書き込みアクセス権を構成して、Apache Web サーバからの送信ネットワーク接続を可能にします。

  7. Web ゲートウェイ構成で、指定したスーパーサーバ・ポートと CSPSystem アカウント認証情報を使用して、インストールまたはアップグレードしている InterSystems IRIS インスタンスのサーバ・アクセス・プロファイルを作成します。このサーバ・アクセス・プロファイルにより、Web ゲートウェイは新規インスタンスに接続できます。サーバ・アクセス・プロファイルのサーバ名は、すべて小文字のインスタンス名です。

    Note:

    以前に Web サーバを構成せずに InterSystems IRIS 2023.2 のインスタンスをインストールし、その後インストーラの変更オプションを実行して、インストーラが自動構成手順を実行できるようにする場合は、サーバ・アクセス・プロファイル内で手動でインスタンスに CSPSystem アカウント認証情報を設定する必要があります。その後、IIS を再起動します。

  8. Web ゲートウェイ構成で、次の相対アプリケーション・パスのアプリケーション・アクセス・プロファイルを作成します。

    • /<instanceName>

    <instanceName> は、インストールまたはアップグレードするインスタンスに指定した名前 (すべて小文字) です。

    アプリケーション・アクセス・プロファイルは、新しいサーバ・アクセス・プロファイルを、このアプリケーション・パスに送信されるすべての要求の既定のサーバとして指定します。

  9. Web ゲートウェイ構成で、次の相対アプリケーション・パスのアプリケーション・アクセス・プロファイルを作成します (まだない場合)。

    • / (root)

    • /csp

    これらのアプリケーション・アクセス・プロファイルは、新しいサーバ・アクセス・プロファイルを、これらのアプリケーション・パスに送信されるすべての要求の既定のサーバとして指定します。

    Web ゲートウェイ構成内にこれらのアプリケーション・アクセス・プロファイルが既に存在する場合、インストーラはそれらを更新して、新しいサーバ・アクセス・プロファイルをこれらのアプリケーション・パスへのすべての要求の既定のサーバとして指定します。

  10. InterSystems IRIS インスタンスの WebServerPort パラメータの値を 80 (macOS では 8080) に設定し、WebServerURLPrefix の値をすべて小文字のインスタンス名に設定します。(インストール時にカスタム・ポート番号を指定する場合、インストーラは代わりに WebServerPort パラメータをその番号に設定します。)InterSystems IRIS インスタンスはこれらのパラメータを使用して、InterSystems スタジオに接続します。

    Note:

    Community Edition をインストールする場合は、WebServerPort パラメータを Web サーバのポート番号に合わせて手動で更新する必要があります。

    既存の InterSystems IRIS インスタンスを更新または変更していて、そのインスタンスが以前に別のポートを使用して Web アプリケーションを提供していた (または Web アプリケーションをまったく提供していなかった) 場合も、WebServerPort パラメータを手動で更新する必要があります。

  11. InterSystems IRIS インスタンスの WebServer パラメータの値を false (0) に設定し、インスタンスの起動時にインスタンスがプライベート Web サーバを起動しないようにします。この変更により、プライベート Web サーバは事実上無効になります。

    Important:

    Community Edition をインストールする場合、インストーラは WebServer パラメータを設定しません。インスタンスのプライベート Web サーバを手動で無効にする必要があります。

  12. Windows システムで、InterSystems IRIS ランチャーが、ランチャーを使用する Web アプリケーション・ユーティリティ (つまり、管理ポータル、クラス・リファレンス、ドキュメント) の有効な URL を構成するために必要な、関連する InterSystems IRIS サーバ・マネージャのパラメータを構成します。これらのパラメータは、InterSystems スタジオに接続するためにも必要です。インストーラは、サーバ・マネージャのウェブサーバポート・パラメータを 80 (macOS では 8080) に設定します。

    Note:

    既存の InterSystems IRIS インスタンスをアップグレードまたは変更していて、そのインスタンスが以前に別のポートを使用して Web アプリケーションを提供していた (または Web アプリケーションをまったく提供していなかった) 場合、サーバ・マネージャの [ウェブサーバポート]・パラメータを Web サーバのポート番号に合わせて手動で更新する必要があります。

自動構成手順では、アプリケーション・パスの前にすべて小文字のインスタンス名を接頭語として含む URL で、特定の InterSystems IRIS インスタンスの組み込みのアプリケーションにアクセスできるようにします。インスタンスの指定に使用する接頭語は、簡単に構成できます。

さらに、自動構成手順では、インスタンス接頭語を省略した URL で、最近構成された InterSystems IRIS インスタンスの組み込みのアプリケーションを利用できるようにします。つまり、1 つのインスタンスのみが構成されている場合、簡略化された URL <protocol>://<hostname>/csp/sys/UtilHome.csp でそのインスタンスの管理ポータルを利用できます。

Note:

複数のインスタンスが構成されているシステムで、最近構成したインスタンスをアンインストールする場合、/ (root) と /csp のアプリケーション・アクセス・プロファイルは、アンインストールしたインスタンスのサーバ・アクセス・プロファイルに関連付けられたままになります。これらのパスで要求を処理するには、要求を別の既定アプリケーションに送信するように / (root) および /csp パスのプロファイルを手動で更新する必要があります。その後、そのインスタンスの古いサーバ・アクセス・プロファイルを削除できます。

自動構成例

Apache httpd が実行されている Linux システムに IRISserv1 という名前の単一の InterSystems IRIS インスタンスをインストールした場合、自動構成手順により以下の指示文が Apache httpd.conf ファイルに追加されます。

#### BEGIN-ApacheCSP-SECTION ####
LoadModule csp_module_sa "/opt/webgateway/bin/CSPa24.so"
CSPModulePath "/opt/webgateway/bin/"
CSPConfigPath "/opt/webgateway/bin/"

<Location "/csp/">
     CSP On
</Location>
<Location "/api/">
     CSP On
</Location>
<Location "/oauth2/">
     CSP On
</Location>
<Location "/isc/">
     CSP On
</Location>
<Location "/ui/">
     CSP On
</Location>

<Directory "/opt/webgateway/bin/">
     AllowOverride None
     Options None
     Require all granted
     <FilesMatch "\.(log|ini|pid|exe)$">
          Require all denied
     </FilesMatch>
</Directory>

Redirect /csp/docbook/ http://docs.intersystems.com/irislatest/csp/docbook/
#### END-ApacheCSP-SECTION ####
#### BEGIN-ApacheCSP-SECTION-IRISSERV1 ####
# Note: IRISSERV1 reinstallation or upgrade may replace this section.
<Location /irisserv1>
     CSP On
</Location>
Redirect /irisserv1/csp/docbook/ http://docs.intersystems.com/irislatest/csp/docbook/
#### END-ApacheCSP-SECTION-IRISSERV1 ####

Web ゲートウェイ構成には、IRISSERV1 サーバ・アクセス・プロファイルと、パス / (root)、/csp/irisserv1 のアプリケーション・アクセス・プロファイルが含まれます。3 つのアプリケーション・アクセス・プロファイルはすべて、IRISSERV1 を既定のアプリケーション・サーバとして指定します。

この構成の結果、IRISSERV1 の管理ポータルのホーム・ページが http://localhost/irisserv1/csp/sys/UtilHome.csp またはより簡易な http://localhost/csp/sys/UtilHome.csp で利用できるようになります。

その後、IRISserv2 という名前の 2 番目の InterSystems IRIS インスタンスを同じシステムにインストールすると、インストーラは手動による変更を上書きして、httpd.conf ファイルの ApacheCSP-SECTION の内容をリストアします。その後、ApacheCSP-SECTION-IRISSERV1 コード・ブロックの後に以下の指示文を追加します。

#### BEGIN-ApacheCSP-SECTION-IRISSERV2 ####
# Note: IRISSERV2 reinstallation or upgrade may replace this section.
<Location /irisserv2>
     CSP On
</Location>
Redirect /irisserv2/csp/docbook/ http://docs.intersystems.com/irislatest/csp/docbook/
#### END-ApacheCSP-SECTION-IRISSERV2 ####

自動構成手順により、IRISSERV2 サーバ・アクセス・プロファイルが Web ゲートウェイ構成に追加されます。パス /irisserv2 のアプリケーション・アクセス・プロファイルも追加されます。/irisserv2/ (root)、/csp のアプリケーション・アクセス・プロファイルは IRISSERV2 を既定のアプリケーション・サーバとして指定します。パス /irisserv1 のアプリケーション・アクセス・プロファイルは変更されません。

これらの変更の結果、IRISSERV1 の管理ポータルのホーム・ページは http://localhost/irisserv1/csp/sys/UtilHome.csp でのみ利用できるようになります。IRISserv2 の管理ポータルのホーム・ページは http://localhost/irisserv2/csp/sys/UtilHome.csp または http://localhost/csp/sys/UtilHome.csp で利用できます。

Web サーバの手動接続

InterSystems IRIS に組み込まれている Web ベースのユーティリティ (管理ポータルなど) の要求をルーティングするように Web サーバを手動で構成する手順は、基本的にカスタム InterSystems IRIS Web アプリケーションを構成する手順と同じです。この手順は、"システムに Web ゲートウェイを設定する" に概説されています。

このセクションでは、これらの組み込みのアプリケーションに固有の補足事項を提供します。

2023.2 より前のバージョンの InterSystems IRIS をアップグレードまたは再構成する場合、プライベート Web サーバを置き換えるように Web サーバを構成した後、プライベート Web サーバを無効化および削除できます。

必要なアプリケーション・パスの指定

有効化する InterSystems IRIS システム・アプリケーションに対して、以下を行う必要があります。

  1. Web ゲートウェイを呼び出して、対応するアプリケーション・パスとそのアプリケーション・パス内の下位パスに予期されるすべての要求を処理するように、Web サーバを構成します。

  2. InterSystems IRIS インスタンスの Web ゲートウェイのサーバ・アクセス・プロファイルを構成します。

  3. Web ゲートウェイのサーバ・アクセス・プロファイルを構成し、そのアプリケーション・アクセス・プロファイルをそのアプリケーション・パス (とその下位パス) に送信される要求の既定のアプリケーション・サーバとして指定します。

InterSystems IRIS と共にインストールされているシステム Web アプリケーションのリストは、"組み込みアプリケーション" を参照してください。これらすべての組み込みの Web ユーティリティの要求を処理するように、Web サーバと Web ゲートウェイを構成することを強くお勧めします。これらの Web アプリケーションは、以下のベース・パスを持つエンドポイントを使用します。

  • /api

  • /csp

  • /isc

  • /ui

  • /oauth2

Web サーバ構成とアプリケーション・アクセス構成はどちらも継承ルールを適用するため、これら 5 つのベース・パスへの要求を構成することが最適なアプローチになります。これが、インストーラの自動構成手順で採用されるアプローチです。

1 つの Web ゲートウェイから複数の InterSystems IRIS インスタンスを処理する際、インスタンスの組み込みユーティリティに個別にアクセスする場合は、各インスタンスの CSPConfigName パラメータで始まるパスに送信された要求がそのインスタンスにルーティングされるように、Web サーバと Web ゲートウェイを構成する必要があります。インスタンスにこのパラメータを構成して、カスタム文字列をこのインスタンス接頭語として機能させることができます。既定では、このパラメータはすべて小文字のインスタンス名です。そのため、各インスタンスにパス /<instanceName> への要求を構成することが最適なアプローチになります。<instanceName> は、すべて小文字のインスタンス名です。これが、インストーラの自動構成手順で採用されるアプローチです。

各パスの必要なすべての要求のルーティング

Web ゲートウェイを呼び出して、特定のパスに送信されるすべての要求を処理するように、または特定のファイル・タイプ拡張子を持つファイルの要求のみを処理するように、Web サーバを構成できます。

以下のファイル・タイプの要求のみをルーティングすることで、管理ポータルを提供できます。

.csp .cls .zen .cxw .jpg .gif .png .svg .css .js

ただし、REST API は、ファイルを指定しない (したがって、ファイル・タイプを指定しない) エンドポイントでの要求の受信をサポートする必要があります。このようなアプリケーションの場合、ファイル・タイプに基づいて要求に対して Web ゲートウェイを呼び出すことができないため、Web ゲートウェイをパス・レベルですべての要求のハンドラとして使用できるようにする必要があります。

ドキュメント・リンクのリダイレクト

管理ポータル内のページに関連するドキュメントへのリンクが含まれる場合、それらのリンクはインスタンスのパス <instancePrefix>/csp/docbook 内のリソースを参照します。<instancePrefix> は、すべて小文字のインスタンス名です。Windows では、InterSystems IRIS ランチャーのドキュメント・リンクもこのパスにルーティングされます。

これらのリンクを機能させるには、Web サーバが要求をこのパスにリダイレクトして、InterSystems ドキュメントの Web サイト上の対応する URL に送信する必要があります。

Important:

Windows システムでのすべてのインストールについて、"Microsoft IIS の場合" の説明に従って、ドキュメント・リンクにリダイレクトするように手動で IIS を構成する必要があります。

ドキュメント・リンクの宛先 URL は、使用しているインターシステムズ製品によって異なります。インスタンスの正しい製品識別子を探すには、使用しているインターシステムズ製品およびバージョンのドキュメント・ページにアクセスして、ブラウザのアドレス・バーを確認します。製品の最新バージョンを指定する URL (irislatesthealthconnectlatest など) は、常にその製品の最新リリース・バージョンのドキュメントを提供します。

以下のセクションでは、Apache httpd と Microsoft IIS のドキュメント・リンクをリダイレクトする方法について説明します。お使いのシステムに最適な方法は異なることがあります。利用できるオプションについては、Web サーバのドキュメントを参照してください。

Apache の場合

Apache Web サーバの場合、構成する各インスタンスの Web サーバの構成に、インスタンスの <instancePrefix>/csp/docbook パスを InterSystems ドキュメント Web サイト上の類似の URL にリダイレクトする Redirect 指示文を追加します。(既定では、<instancePrefix> は小文字のインスタンス名です。)

例えば、以下の Redirect 指示文を (httpd.conf ファイルまたはその中に含まれるファイル内の) Web サーバの構成に追加することで、IRISinst2 という名前の InterSystems IRIS インスタンスのドキュメント・リンクをリダイレクトできます。

Redirect /irisinst2/csp/docbook/ http://docs.intersystems.com/irislatest/csp/docbook/

Microsoft IIS の場合

Microsoft IIS Web サーバの場合は、以下の手順を実行します。

  1. IIS の [HTTP リダイレクト] が有効になっていることを確認します。

    1. [Windows の機能の有効化または無効化] を探すか、[コントロール パネル] を開き、[プログラム]→[プログラムと機能]→[Windows の機能の有効化または無効化] を選択して、[Windows の機能] マネージャを開きます。

    2. まだ選択されていない場合は、[インターネット インフォメーション サービス][World Wide Web サービス][HTTP 共通機能][HTTP リダイレクト] を選択します。

    3. [OK] をクリックします。

  2. インスタンスのインストール・ディレクトリ内に /csp/csp/docbook ディレクトリを作成します。

    IIS では、Web サーバが静的ファイルを処理するかどうかに関係なく、各アプリケーション・パスが物理パスに対応している必要があります。インストーラが IIS を自動構成する際、InterSystems IRIS インスタンスのパスは、インスタンスのベース・インストール・ディレクトリではなく、インスタンスの /csp ディレクトリにマップされます。その場合は、<installDir>/csp/csp/docbook ディレクトリを作成します。<installDir> は、インスタンスのインストール・ディレクトリです。アプリケーションは、/csp/docbook の要求をこのディレクトリに関連付けます。

  3. [接続] パネルで localhost 接続、[サイト]、インスタンスに対応するアプリケーションの順に展開します。そのアプリケーション内で、[CSP][DocBook] を選択します。

  4. DocBook ホーム・ページで、[HTTP リダイレクト] を選択 (ダブルクリック) します。

  5. [HTTP リダイレクト] ページで、以下を行います。

    • [このリダイレクト先に要求をリダイレクト:] というフィールドに、オンライン・ドキュメント・ページの URL を入力し、文字列 $S$Q を追加します (すべての接尾語とクエリ・パラメータを URL 末尾に保持するため)。次に例を示します。

      https://docs.intersystems.com/irislatest/csp/docbook$S$Q
      
    • [すべての要求を (相対的なリダイレクト先ではなく) 正確なリダイレクト先にリダイレクト] を選択します。

  6. [アクション] パネルで、[適用] を選択します。

  7. IIS を再起動して、変更を適用します。

Windows のみ : InterSystems IRIS サーバ・マネージャの更新

Windows システムでは、InterSystems IRIS ランチャーInterSystems IRIS サーバ・マネージャ内で指定されたサーバ接続の詳細を使用して、ユーザをインスタンスの Web ベースのユーティリティに誘導します。インスタンスに対して InterSystems IRIS ランチャーを有効にするには、InterSystems IRIS サーバ・マネージャで、新しい Web サーバ構成に合わせてサーバ接続の詳細を変更します。"リモート・サーバ接続の定義" を参照してください。

Windows のみ : VS Code を有効にするように IIS を構成

IIS を使用する Windows システムでは、VS Code が InterSystems IRIS インスタンスに接続できるように IIS を構成する必要があります。必要な IIS 構成については、以降のセクションで説明します。IIS の構成の詳しい手順は、IIS のドキュメントを参照してください (https://learn.microsoft.com/ja-jp/iis/get-started/introduction-to-iis/iis-web-server-overviewOpens in a new tab)。

WebDAV モジュールの無効化

InterSystems IRIS インスタンスの /api/atelier アプリケーションの通信を処理するために、IIS WebDAV モジュール (インストールされている場合) と Web ゲートウェイが両方とも有効になっている場合、IIS WebDAV モジュールは Web ゲートウェイの妨げになります。このアプリケーションは、インスタンスと VS Code 間の接続を提供します。

VS Code を InterSystems IRIS インスタンスで使用するには、関連するパスの WebDAV ハンドラ・マッピングを削除し、WebDAV モジュールを無効にする必要があります。Web サーバ構成に応じて、この関連パスはインスタンス接頭語パス、/<instancePrefix>/api、または /<instancePrefix>/api/atelier になります。

これらの構成は、インターネット・インフォメーション・サービス・マネージャを使用するか、applicationHost.config ファイルを編集して、関連するパス ({path}) の <location> 指示文ブロック内に <remove> 指示文を含めることで実行できます (次の例を参照)。

<location path="{path}">
  <system.webServer>
    <modules>
      <remove name="WebDAVModule" />
    </modules>
    <handlers>
      <remove name="WebDAV" />
    </handlers>
  </system.webServer>
</location>

IIS 構成に変更を加えたら、IIS を再起動して変更が有効になっていることを確認します。

WebSocket 機能の有効化 (デバッグ用)

VS Code のデバッグ・ツールには、InterSystems IRIS インスタンスへの WebSocket 接続が必要です。以下の手順を実行して、IIS の [WebSocket プロトコル] 機能が有効であることを確認します。

  1. [Windows の機能の有効化または無効化] を探すか、[コントロール パネル] を開き、[プログラム][プログラムと機能][Windows の機能の有効化または無効化] を選択して、[Windows の機能] マネージャを開きます。

  2. [インターネット インフォメーション サービス][World Wide Web サービス][アプリケーション開発機能] を選択します。

  3. まだ選択されていない場合は、[WebSocket プロトコル] を選択します。

  4. [OK] をクリックします。

  5. IIS を再起動し、すべての変更が有効になっていることを確認します。

ダブル・エスケープの許可 (特定のパッケージへのアクセス用)

% (パーセント) 文字で始まり、2 つの 16 進数 (09 の数字または af の文字) が続く名前のファイルの場合、IIS は既定でこれらの最初の 3 文字をエンコードされた 16 進数文字として解釈します。そのため、VS Code はこのようなファイルを表示または編集できません。

このようなファイルを表示または編集する必要がある場合は、グローバルに、またはインスタンスに対応する特定の IIS アプリケーションの場所に対して、IIS の [要求のフィルタリング][ダブル エスケープを許可する] に構成する必要があります。この設定は、IIS マネージャまたはコマンド行インタフェースを使用して (https://learn.microsoft.com/ja-jp/iis/manage/configuring-security/configure-request-filtering-in-iisOpens in a new tab を参照)、または IIS 構成ファイル内の該当する <requestFiltering> 要素に属性 allowDoubleEscaping="true" を設定して (https://learn.microsoft.com/ja-jp/iis/manage/configuring-security/use-request-filteringOpens in a new tab を参照) 変更することができます。

2023.2 より前のバージョンからのアップグレード : プライベート Web サーバの無効化および削除

InterSystems IRIS 2023.2 からこのバージョンの InterSystems IRIS にアップグレードし、外部 Web サーバを使用するようにインスタンスを再構成した場合、インスタンスのプライベート Web サーバを無効化および (オプションで) 削除することができます。そのためには、以下の手順を実行します。

  1. 以下の点を確認してください。

    • 外部 Web サーバと Web ゲートウェイが、必要なすべての Web アプリケーションの要求を正常にルーティングすること。

    • /csp/docbook アプリケーションへの要求がドキュメントの Web サイトにリダイレクトされること。

    • Windows の場合 : InterSystems IRIS サーバ・マネージャでインスタンスの接続の詳細が、Web サーバおよび Web ゲートウェイの構成と一致していること。(これは、InterSystems IRIS ランチャーを有効にするために必要です。)

  2. インスタンスの WebServer パラメータを 0 にして、インスタンスの起動時に PWS が起動しないようにします。このパラメータは、管理ポータルで [システム管理][構成][追加の設定][開始] に移動して編集するか、CPF.ini ファイルで直接編集することができます。(インストーラが外部 Web サーバを使用するようにインスタンスを自動構成した場合、この手順は既に完了しています。)

  3. インスタンスを再起動して PWS を停止します。または、コマンド・プロンプトから以下のコマンドを発行することで、インスタンスを再起動せずに PWS を停止できます。

    kill `cat <irisInstallDir>/httpd/logs/httpd.pid`
    
    <irisInstallDir>\httpd\bin\httpd -k stop -n <instanceName>httpd
    

    <irisInstallDir> はインスタンスのインストール・ディレクトリ、<instanceName> はインスタンスの名前です。

    Note:

    何らかの理由でインスタンスの PWS を再度有効にする必要がある場合は、CPF.ini ファイルで WebServer パラメータを 1 に設定してから、インスタンスを再起動します。または、コマンド・プロンプトから以下のコマンドを発行することで、インスタンスを再起動せずに PWS を起動できます。

    <irisInstallDir>/httpd/bin/httpd -d <irisInstallDir>/httpd
      -c "Listen <port>"
    
    <irisInstallDir>\httpd\bin\httpd -k start -n <instanceName>httpd
      -c "Listen <port>"
    

    <irisInstallDir> はインスタンスのインストール・ディレクトリ、<instanceName> はインスタンスの名前、<port> は PWS のポート番号です。

    Important:

    次の手順のとおり PWS を削除し、元に戻すことができなくなる前に、必要なすべての Web アプリケーションの要求をルーティングするように Web サーバと Web ゲートウェイが正常に構成されていることを確認してください。

  4. オプション : <irisInstallDir>/httpd/ ディレクトリを削除して、インスタンスの PWS を完全に削除します。<irisInstallDir> は、インスタンスのインストール・ディレクトリです。

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