すべてのビジネス・サービスに含まれる設定
概要
すべてのビジネス・サービスに次のような設定があります。
グループ | 設定 |
---|---|
情報設定 | [コメント]、[カテゴリ]、[クラス名]、[説明]、[アダプタ・クラス名]、[アダプタの説明]、[ビジネス・パートナー] |
基本設定 | [有効にする] |
追加設定 | [スケジュール]、[プール・サイズ]、[スロットル遅延]、[GenerateSuperSessionID] |
アラートの制御 | [警告猶予期間]、[エラー時に警告]、[非活動タイムアウト] |
開発とデバッグ | [フォアグラウンド]、[トレース・イベントを記録]、[アーカイブIO] |
アダプタ・クラス名
ビジネス・サービスとビジネス・オペレーションに共通。このビジネス・ホストに関連付けられた受信アダプタのクラス名 (存在する場合)。このフィールドは、読み取り専用であり、ビジネス・ホスト・クラス定義によって決定されます。
アダプタの説明
ビジネス・サービスとビジネス・オペレーションに共通。アダプタ・クラスに関するコメント。このフィールドは読み取り専用であり、コード内のクラス注釈の最初の行が表示されます。
警告猶予期間
外部接続に関連するエラーによってアラートがトリガされない猶予期間 (省略可能) を指定します ([エラー時に警告] が真かどうかに関係なく)。猶予期間後もエラー状態が続いている場合は、ビジネス・サービスがアラートをトリガします。それ以外の場合は、アラートはトリガされません。
ビジネス・プロセスとビジネス・オペレーションに同様の設定があります。
エラー時に警告
すべてのビジネス・ホストに共通。この設定が真に設定されている場合は、ビジネス・ホストで何らかのエラー状態が発生するとすぐに、自動的にアラートがトリガされます。アラートがトリガされた時点で、イベント・ログにメッセージが書き込まれます。また、電子メールや携帯電話でアラートをユーザに通知することもできます。詳細は、"アラートの構成" を参照してください。
I/O のアーカイブ
ビジネス・サービスとビジネス・オペレーションに共通。真の場合は、このビジネス・サービスまたはオペレーションに関連付けられたアダプタが、外部システムと共有されている入力通信と出力通信ごとに I/O アーカイブにログを書き込みます。
ビジネス・パートナー
すべてのビジネス・ホストに共通。このビジネス・ホストに適用可能なオプションのビジネス・パートナーを指定します。可能な場合は、ビジネス・ホスト・プロファイルを選択します。
ビジネス・パートナー・プロファイルは、お使いの InterSystems IRIS システムに接続されているアプリケーションや組織に関する情報です。各ビジネス・パートナーについて、パートナー名、注記、主連絡先と代替連絡先、連絡先の詳細などの情報を提供できます。プロファイルを定義しても、プロダクションの動作や実行はまったく影響を受けません。より多くの情報を保管するための手段が得られるだけです。
例えば、お使いのプロダクションが ABC 病院および XYZ 病院と通信するとします。この場合は、これら両方のプロファイルを連絡先情報と共に入力できます。これらの組織と通信する項目を構成するときに、ビジネス・ホストごとに定義されたビジネス・パートナーを指定できます。
これらのプロファイルの定義方法は、"ビジネス・パートナーの構成" を参照してください。
カテゴリ
すべてのビジネス・ホストに共通。プロダクション・ダイアグラム内でビジネス・ホストを視覚的にグループ分けするために使用可能なオプションのテキスト・ラベル。カテゴリ名は大文字と小文字が区別され、空白文字を含めることができます。
[カテゴリ] ドロップダウン・リストには現在のプロダクションで使用されているすべてのカテゴリが含まれています。この設定は次のように指定します。
-
1 つのカテゴリを指定するには、カテゴリ名を入力するか、[カテゴリ] ドロップダウン・リストから選択します。カテゴリ名を入力してそれが存在していない場合は、自動的に作成されます。
-
複数のカテゴリを指定するには、[カテゴリ] ドロップダウン・リストで必要なカテゴリのチェックボックスにチェックを付けます。または、カテゴリのカンマ区切りリストを入力します。
カテゴリを削除するには、それを使用しているすべてのビジネス・ホストからそのカテゴリの選択を解除します。[カテゴリ] ドロップダウン・リストにまだそのカテゴリが表示されている場合は、どこかで使用されていることを意味します。この場合は、そのカテゴリを使用しているビジネス・ホストだけを表示するようにフィルタをかけます ("カテゴリによる表示のフィルタリング" を参照してください)。次に、表示されたビジネス・ホストごとに、[カテゴリ] を編集してそのカテゴリを削除します。
クラス名
すべてのビジネス・ホストに共通。ビジネス・ホスト・クラス名。このフィールドは読み取り専用です。
コメント
すべてのビジネス・ホストに共通。オプションの説明テキスト。
説明
すべてのビジネス・ホストに共通。ビジネス・ホスト・クラスに関するコメント。このフィールドは読み取り専用であり、コード内のクラス注釈の最初の行が表示されます。
有効にする
すべてのビジネス・ホストに共通。ビジネス・ホストを有効にして、プロダクションの実行中にメッセージを処理できるようにします。ダイアグラムでビジネス・ホストをダブルクリックすることによっても、その有効化と無効化を切り替えることができます。
有効 チェックボックスにチェックが付いていない場合でも、ビジネス・ホストは構成内に存在しており、そのキューでメッセージを受け付けていますが、ビジネス・サービスが有効に戻るまでそれらのメッセージは処理されません。
この設定は、外部で通信がダウンしている場合などに有効です。例えば、電子メール・サーバがダウンしている場合などは、スループットが回復するまで関連するビジネス・サービスを無効にすることができます。
[有効] チェック・ボックスは、プロダクション・クラス定義に保存される設定です。プロダクションが、ソース・コントロールにより管理されているために読み取り専用である場合、プロダクションをソース・コントロールから除外するようチェックを付けていない限り、この設定を変更することはできません。プロダクションがソース・コントロールにより管理されている場合、[アクション] タブの [停止]、[開始]、および [再起動] ボタンを使用すれば、プロダクションをソース・コントロールから除外するようチェックを付けることなく、項目を管理できます。これらのボタンのアクションは、プロダクション・クラスを変更しません。
フォアグラウンド
ビジネス・サービスとビジネス・オペレーションに共通。デフォルトで、このチェックボックスにはチェックが付いていません。デバッグまたは診断する場合に限りチェックを付けます。オペレーティング・システムのジョブがフォアグラウンドで実行されることはほとんどありません。[フォアグラウンド] チェックボックスにチェックを付けると、ビジネス・サービスで使用されているすべてのシステム・ジョブが、コンソール・ディスプレイの前面に表示されたターミナル・ウィンドウで動作します。これにより、デバッグ・メッセージやトレース・メッセージをそのウィンドウに表示できます。"プロダクションのテストとデバッグ" を参照してください。
SuperSession ID の生成
このプロパティは SuperSessionID をメッセージに含めるかどうかを制御します。SuperSessionID を使用すると、複数のネームスペースにまたがるメッセージを識別できます。このプロパティを設定すると、ビジネス・サービスはまず受信メッセージをチェックして SuperSession ID を探します。SuperSessionID の値がある場合にはこの値を使用し、ない場合には新しい SuperSession の値を生成します。プロダクション・メッセージに SuperSesssion 値を設定します。また、呼出元に送信する応答で値を返すこともできます。SOAP ビジネス・サービスなどの HTTP ビジネス・サービスでは、HTTP ヘッダで SuperSessionID を渡す方法が定義されており、カスタム・コードなしで SuperSessionID を処理します。その他のビジネス・サービスの場合、SuperSessionID を処理するには、外部メッセージで SuperSessionID を表す方法を定義し、OnGenerateSuperSession コールバックを実装する必要があります。
非活動タイムアウト
すべてのビジネス・ホストに共通。ビジネス・ホストは、[非活動タイムアウト] フィールドで指定された秒数以内にメッセージを受け取らなかった場合に、非アクティブ・ステータスになります。プロダクション・モニタ・サービスは、プロダクション内のビジネス・サービスとビジネス・オペレーションのステータスを定期的に確認し、[非活動タイムアウト] の時間内に何も起こらなかった項目を [非アクティブ] でマーキングします。
デフォルトの値は 0 (ゼロ) です。この設定が 0 の場合は、どんなにアイドル状態が長く続いても、ビジネス・ホストが非アクティブとしてマークされることはありません。
[トレース・イベントのログ]
すべてのビジネス・ホストに共通。トレース・メッセージは、InterSystems IRIS からターミナル・ウィンドウ ([フォアグラウンド] チェックボックスにチェックが付けられている場合) または必要に応じてイベント・ログに配信可能な情報提供テキスト・メッセージです。トレース・メッセージはビジュアル・トレースとは関係がありません。ビジュアル・トレースでは、プロダクション・メッセージ・オブジェクトがプロダクション内を移動する際のオブジェクトのグラフィカルなビューを表示します。
デフォルトでは、[トレース・イベントのログ] チェックボックスにチェックは付いていません。このチェックボックスにチェックを付けると、このビジネス・ホストによって発行されたすべてのトレース・メッセージのログが記録されます。ロギングは、InterSystems IRIS がトレース・メッセージをコンソールのターミナル・ウィンドウ (ジョブがフォアグラウンドで動作している場合) に書き込んで、それらのメッセージのコピーをイベント・ログに保存することを意味します。
プール・サイズ
すべてのビジネス・ホストに共通。このビジネス・ホストを実行するために割り当てるシステム・ジョブの数を指定します。
ビジネス・サービスに固有の注意:
-
ビジネス・サービスの場合は、デフォルトが 1 です。
-
ビジネス・サービスが Ens.DirectorOpens in a new tab メソッドの CreateBusinessService() を介して呼び出される場合は、0 の値を使用する必要があります。これは、アダプタ不要型ビジネス・サービスと呼ばれます。
-
複数のジョブに同じ入力ディレクトリからファイルを取り出すのを競合させたり、TCP サービスを感嘆符 (!) に構成して接続を開始する場合に、File または FTP の受信アダプタに 2 以上の値を使用することができます。
さまざまな種類のプロダクションに適したプール・サイズの詳細は、"プール・サイズとアクター・プール・サイズ" を参照してください。
スケジュール
すべてのビジネス・ホストに共通。ビジネス・ホストの停止時刻と開始時刻をスケジュールするオプションのコマンド文字列。この文字列はイベント仕様のカンマ区切りリストで、それぞれのイベント仕様は以下の形式になります。
action:YYYY-MM-DDThh:mm:ss
ここで action は、目的のイベントを示す START または STOP のどちらかです。スケジュール文字列を入力するか、既存のスケジュール指定を選択します。
スケジュール文字列の詳細は、"スケジュール指定の構成" を参照してください。
スロットル遅延
ビジネス・サービスとビジネス・オペレーションに共通。次のメッセージを処理するまでの強制アイドル時間をミリ秒単位で指定します。デフォルトは 0 です。
ビジネス・サービスの場合、アダプタの OnTask() メソッドへの各呼び出しの前に遅延が発生します。 ビジネス・オペレーションの場合、新しいメッセージのデキューを試行するたびに、その前に遅延が発生します。
この設定は、CSP モードの SOAP サービスや CreateBusinessService() を介して外部で起動されたその他のサービスには適用されません。これはジョブごとに適用されるため、プール・サイズが 1 より大きいオペレーションと JobPerConnection が真のサービスで、その時間間隔以内に複数のメッセージを生成できます。