SOAP 受信アダプタに関する設定
概要
受信 SOAP アダプタには以下の設定があります。
グループ | 設定 |
---|---|
基本設定 | [ポート]、[呼び出し間隔] |
接続設定 | [標準リクエスト有効]、[アダプタ URL]、[接続毎のジョブ]、[許可IPアドレス]、[OS接続受け付けキューサイズ]、[接続を維持]、[読み込みタイムアウト]、[SSL構成]、[ローカル・インターフェース] |
遅延応答サポート | [遅延同期リクエストをサポート]、[クライアント応答待ちタイムアウトを上書き]、[ゲートウェイタイムアウト] |
追加設定 | SuperSession ID の生成 |
残りの設定はすべてのビジネス・サービスに共通しています。詳細は、“すべてのビジネス・サービスに含まれる設定” を参照してください。
アダプタ URL
サービスが要求を受け取る特定の URL。カスタム・ローカル・ポート上の SOAP 受信アダプタによって呼び出される SOAP サービスでは、この設定によって、標準の csp/namespace/classname スタイルの URL の代わりにカスタム URL を使用できるようになります。
Allowed IP Addresses
接続を受け入れるリモート IP アドレスのカンマ区切りのリストを指定します。アダプタは、ドット付き 10 進数形式による IP アドレスを受け入れます。オプションで :port の指定がサポートされています。192.168.1.22 または 192.168.1.22:3298 のいずれかのアドレス形式で指定できます。
IP アドレス・フィルタリングは、一般アクセスできるシステムではなくプライベート・ネットワーク上のアクセスを制御するための手段です。IP アドレス・フィルタリングを唯一のセキュリティ・メカニズムとして利用することは推奨されません。攻撃者は IP アドレスをスプーフィング (偽装) できるからです。
ポート番号を指定すると、その他のポートからの接続は拒否されます。
この文字列の先頭に感嘆符 (!) が付加されている場合、受信アダプタは、受信接続要求を待つことなく接続を開始します。受信アダプタは指定されたアドレスへの接続を開始し、次にメッセージを待機します。この場合、指定されるアドレスは 1 つだけで、ポートが指定された場合は Port 設定の値より優先されます。それ以外の場合は Port 設定が使用されます。
呼び出し間隔
アダプタが構成されたソースからの受信データをリッスンする秒数を指定します。この秒数を超えると、プロダクション・フレームワークからのシャットダウン信号を確認します。
アダプタは、入力を検出すると、データを取得してビジネス・サービスに渡します。ビジネス・サービスはデータを処理し、アダプタは直ちに新規入力の待機を開始します。プロダクションが実行中であり、ビジネス・サービスが有効化され、アクティブになるようにスケジュールされている場合、このサイクルは常に継続されます。
既定値は 5 秒です。最小値は 0.1 秒です。
標準リクエスト有効
この設定が真の場合、アダプタは、通常の方法 (TCP 接続のバイパス) で SOAP 要求も受信できます。デフォルトは偽です。
ゲートウェイタイムアウト
外部 TCP ソケット・システムに想定するタイムアウトを秒数で指定します。
IRIS Web アプリケーションを通じて受信要求が得られる場合、既定値は “IRIS” です。この場合は、要求ヘッダに記述された IRIS の Web ゲートウェイ・タイムアウト値をアダプタで使用できます。それ以外の場合、既定値は 60 秒になります。
SuperSession ID の生成
このプロパティは SuperSessionID をメッセージに含めるかどうかを制御します。SuperSessionID を使用すると、複数のネームスペースにまたがるメッセージを識別できます。このプロパティを設定すると、ビジネス・サービスはまず受信メッセージの HTTP ヘッダをチェックして SuperSession ID を探します。SuperSessionID の値がある場合にはこの値を使用し、ない場合には新しい SuperSession の値を生成します。プロダクション・メッセージに SuperSesssion 値を設定します。また、呼出元に送信する HTTP 応答で値を返すこともできます。
接続ごとのジョブ
この設定が真の場合、アダプタは受信 TCP 接続ごとに処理を行う新しいジョブを生成して、複数の接続の同時処理を可能にします。偽の場合、各接続に対する新しいジョブは生成されません。デフォルトは真です。
ローカル・インタフェース
接続に必要なネットワーク・インタフェースを指定します。リストから値を選択するか、値を入力してください。空の値は、任意のインタフェースが使用できることを意味します。
OS接続受け付けキューサイズ
オペレーティング・システムで開いておく必要がある受信接続の数を指定します。一度に 1 つの接続のみが予想される場合は 0 に設定します。多数のクライアントが次々と接続する場合には大きな数値を設定します。
クライアント応答待ちタイムアウトを上書き
クライアントに想定する応答待ち時間を秒数で指定します。
既定値は 0 で、この場合はクライアントで設定されたタイムアウトが使用されます。
クライアントが IRIS 相互運用プロダクション SOAP オペレーションである場合は、HTTP ヘッダにクライアントの応答時間が記述されます。
ポート
アダプタが SOAP 要求をリッスンしているローカル・マシン上の TCP ポートを指定します。オペレーティング・システムで一時的な送信接続用に使用されるポート範囲内のポート番号を指定することは避けてください。
読込タイムアウト
リモート TCP ポートからの最初のデータを受信した後、連続した受信 TCP 読み取りオペレーションを待機する秒数を指定します。既定値は 5 秒です。指定できる値の範囲は 0 ~ 600 秒 (最大 10 分) です。
SSL構成
この接続の認証に使用する既存の TLS 構成の名前。これは、サーバ構成である必要があります。
TLS 構成を作成して管理するには、管理ポータルを使用します。インターシステムズの "TLS ガイド" を参照してください。[SSL/TLS構成を編集] ページの最初のフィールドは [構成名] です。この文字列を [SSL構成] の値として使用します。
接続を維持
要求の間に、接続が開いた状態を維持するかどうかを指定します。
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この設定が 0 の場合、アダプタは各イベント後に直ちに切断します。
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この設定が -1 の場合、アダプタは起動時に自動接続し、接続したままになります。
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この設定には正の値も使用できますが、その場合の値はアイドル時間 (秒) になるので、ポーリングによって機能するこのアダプタでは役に立ちません。アイドル時間がポーリング間隔 CallInterval よりも長い場合、アダプタは常に接続された状態のままです。アイドル時間がポーリング間隔よりも短い場合は、ポーリング間隔ごとにアダプタの切断と再接続が発生します。
遅延同期リクエストをサポート
遅延同期要求を有効にするかどうかを指定します。既定では無効です。
クライアントが独自の ClientRequestKey と ClientRetryRequestKey を指定している場合、そのクライアントが最初の応答待ちでタイムアウトして要求を再試行すると、このサービスで実行される SendRequestSync は、同じ要求が複数回実行されないようにしようとします。