クラウド受信アダプタに関する設定
概要
クラウド受信アダプタには以下の設定があります。
グループ | 設定 |
---|---|
クラウド・ストレージ | BucketName、BlobNamePrefix、BlobNamePattern、DeleteAfterDownload、StorageProvider、EndPoint、ProviderCredentialFile、StorageRegion |
残りの設定はすべてのビジネス・サービスに共通のものです。詳細は、"すべてのビジネス・サービスに含まれる設定" を参照してください。
設定名では AWS の用語が使用されますが、それらは、同等のプロパティに置換することによって、任意のクラウド・ストレージ・プロバイダで使用できます。例えば、Microsoft Azure を使用する場合、BucketName プロパティに“コンテナ名”を使用します。
BucketName
操作する BLOB を含むクラウド・ストレージ・バケットを指定します。
BlobNamePrefix
BlobNamePrefix と BlobNamePattern は、クラウド・ストレージからどの BLOB を取得するかを決定します。これらのプロパティがどのように連携するのかを理解するには、例を確認するのが最も簡単です。次の BLOB を含む AWS S3 バケットについて考えます。
foo/bar/baz foo/bar/bash foo/bar/bang foo/boo
AWS では BLOB 名に / を使用して仮想階層を作成します。これはファイル・システムがファイルをディレクトリに編成する方法に似ています。このスキーム内では、BlobNamePrefix はディレクトリ名のように機能します。例えば、foo/ ではすべての BLOB が選択され、foo/bar/ では最初の 3 つの BLOB が選択されます。これらの選択は、AWS サーバ側で行われます。
クライアントがサーバから BLOB のリストを取得すると、そのリストをさらにフィルタ処理するために BlobNamePattern が使用されます。例えば、BlobNamePrefix="/foo/bar/" かつ BlobNamePattern="*ba?" の場合、アダプタは最初の BLOB のみを取得します。このフィルタ処理は、クライアント側で行われます。BlobNamePattern プロパティは * と ? のワイルドカードをサポートしています。
BlobNamePrefix と BlobNamePattern によって設定された条件に合う BLOB が複数存在する場合、アダプタは各 BLOB をそれぞれビジネス・サービスの別の InboundInput オブジェクトに転送します。
BlobNamePattern
"BlobNamePrefix" を参照してください。
DeleteAfterDownload
この設定が有効な場合、アダプタは BLOB をダウンロード後に削除します。
StorageProvider
クラウド・ストレージ・プロバイダを指定します。
EndPoint
PrivateLink エンドポイント。
ProviderCredentialFile
プロバイダへのアクセスに必要な認証情報。これらは安全に格納する必要があります。
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AWS — AWS では、これを空白のままにして、既定の認証情報プロバイダ・チェーンOpens in a new tabを使用して、S3 バケットへのアクセスに必要な認証情報を取得できます。認証情報ファイルを使用する場合は、AWS から認証情報ファイルをダウンロードしてからそのファイル・パスを指定できます。詳細は、"Sign Up for AWS and Create an IAM UserOpens in a new tab" を参照してください。
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GCP — "サービス アカウント キーの作成と管理Opens in a new tab" に従って、アクセスの認証情報を作成します。
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Azure — Azure は、認証情報ファイルをサポートしていません。代わりに接続文字列を使用します。詳細は、"Azure Storage の接続文字列を構成するOpens in a new tab" を参照してください。接続文字列には、セミコロンで区切られたキーと値のペアが含まれます。この文字列は編集してセミコロンを削除し、キーと値のペアのそれぞれを独自の行に配置する必要があります。
接続文字列のサンプルを以下に示します。
DefaultEndpointsProtocol=https;AccountName=sampleuser;AccountKey=5X774mvEs41WxQsOw19PB2Y;EndpointSuffix=core.windows.net
これを分解して、以下のようなファイルを作成する必要があります。
DefaultEndpointsProtocol=https AccountName=sampleuser AccountKey=5X774mvEs41WxQsOw19PB2Y EndpointSuffix=core.windows.net
StorageRegion
クラウド・ストレージのリージョンを指定します。
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AWS — AWS リージョンのリストは、"リージョン、アベイラビリティーゾーン、および Local ZonesOpens in a new tab" を参照してください。
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GCP — GCP リージョンのリストは、"バケットの保存場所Opens in a new tab" を参照してください。
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Azure — リージョンは接続文字列に暗黙的に示されます。明示的な設定は必要ありません。