その他のトピック (ターミナル・アプリケーション)
ここでは、ターミナル・アプリケーションに関連するその他の項目について説明します。ObjectScript シェルに固有のオプションについて記載されている "ObjectScript シェルのカスタマイズ" も参照してください。
ターミナル・ウィンドウに影響を与えるエスケープ・シーケンス
ターミナル・アプリケーションでは、以下のエスケープ・シーケンスをサポートしています。これらは、ターミナル・ウィンドウに影響を与えたり、ターミナル・ウィンドウの情報を提供します。
シーケンス | 結果 |
---|---|
ESC [ 1 t | ウィンドウをリストアする。 |
ESC [ 2 t | ウィンドウを最小化する。 |
ESC [ 11 t | ウィンドウの状態をレポートする。 |
ESC [ 8;rows;columns t | ウィンドウ・サイズを設定する。 |
ESC [ 18 t | ウィンドウ・サイズをレポートする。 |
ウィンドウの状態は、以下の READ コマンドの $ZB に次のように報告されます。
-
正常 : ESC [ 1 t
-
最小化 : ESC [ 2 t
Set コマンドで行または列が 0 の場合、現在の値は変更されません。サポートされている値の範囲は、行が 10-120、列が 10-160 です。
ウィンドウ・サイズは、以下の READ コマンドの $ZB に ESC [ 8;rows;columns t と報告されます。
サイズを変更すると、リセットによってスクロールバックのバッファがクリアされます。また、行の値が大きい場合、ウィンドウを画面に合わせるためにフォント・サイズが小さくなります。
さらに、以下のシーケンスによってウィンドウ・タイトルが設定されます。
OSC 2; title ST
以下はその説明です。
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OSC (オペレーティング・システム・コマンド) は 7 ビット・シーケンス ESC ] または 8 ビット文字 $C(157) です。
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ST (文字列ターミネータ) は 7 ビット・シーケンス ESC \ または 8 ビット文字 $C(156) です。
タイトルの最大長は 80 文字です。
例えば、以下の文はターミナル・ウィンドウのタイトルを変更します。
write $C(157)_"2;a new title"_$C(156)
キーの時間計測モード
キーの時間計測モードに入る、または終了するには、Alt-Shift-T を押します。
このモードは、さまざまな負荷状況におけるホスト・システムのパフォーマンスの測定に役立ちます。時間計測の実行結果の出力先は、システム・マネージャのディレクトリにある KEYTIMER.LOG ファイルです。
学習モード
学習モードでは、わずかな編集を行っただけで、ターミナル・アプリケーションにより、簡単にスクリプト・ファイルに変換できるログ・ファイルが生成されます。このモードが有効な場合は、ログ・ファイルが一連の wait for および send スクリプト・コマンドになります。wait for コマンドは、送信したデータに先行する文字を 16 文字まで表示します。
学習モードに入るには、以下の手順を実行します。
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Alt-L を押してロギングを有効にします。次に、Logging the Session の説明のように、ログ・ファイル名とディレクトリを指定します。
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Alt-Shift-L を押します。
学習モードを終了するには、Alt-Shift-L を押します。
ターミナルの閉じるボタンの無効化
ターミナル・アプリケーションの閉じるボタン (X) を無効化する必要がある場合は、以下のようにレジストリ・キーを追加します。
-
32 ビット Windows マシンの場合 : HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\InterSystems\Terminal\NoExit
"Terminal" にあるスペースに注意してください。
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64 ビット Windows マシンの場合 :
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\ Wow6432Node \InterSystems\Terminal\NoExit=1
どちらの場合も、NoExit 値は REG_SZ 型です。
拡張キーボードのマッピング
ターミナル・アプリケーションでは、拡張キーボードに対して、次に示すアプリケーション・キーボード・モードがサポートされます。
キー | マップされた値 |
---|---|
Num Lock | PF1 |
キーパッドの除算記号 (/) | PF2 |
キーパッドの乗算記号 (*) | PF3 |
キーパッドのマイナス記号 (-) | PF4 |
キーパッドのプラス記号 (+) | キーパッドのコンマ |
Shift-キーパッドのプラス記号 (+) | キーパッドのマイナス記号 (-) |
F1、F2、F3、F4 | PF1、PF2、PF3、PF4 (それぞれのキーに対応) |
Shift-F1 ...Shift-F10 | F11 ...F20 (それぞれのキーに対応) |
拡張キーボードのキーパッド部分は、次のようにマップされます。
キー | マップされた値 |
---|---|
Insert | ここに挿入 |
Home | 検索 |
Page Up | 前の画面 |
Delete | 削除 |
End | 選択 |
Page Down | 次の画面 |
Pause キーは、単独の XON/XOFF トグル・キーとして機能します。
DDE を使用したターミナル・アプリケーションの使用法
ターミナル・アプリケーションは DDE (Dynamic Data ExchangeOpens in a new tab) リンクをサポートすることによって、他のアプリケーションがリモート・ホストとやり取りすることを実現しています。このセクションでは、ユーザが DDE に精通していることが前提となっています。ここで説明するトピックは以下のとおりです。
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Layout — ステータス情報の取得に使用されます。例えば、行や列のサイズ、接続があるかどうかなどが取得されます。
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Screen — ターミナル・アプリケーション画面からのデータ収集に使用されます。
-
Message — ターミナル・アプリケーション画面またはホストへのデータの送信に使用されます。
Windows タスクでは、DDE の使用時にターミナル・アプリケーションの複数インスタンスを区別できません。このため、実行されているターミナル・アプリケーションが 1 つの場合に限り、DDE を使用します。
DDE Layout 接続
ターミナル・アプリケーションは、Layout トピックを通じて、静的情報と見なされるものに対する DDE リクエストをサポートします。
アイテム | 返り値の意味 |
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Column | ウィンドウの列数。 |
Row | ウィンドウの行数。 |
hWnd | メイン・ウィンドウ・ハンドルの 10 進数の同等値。 |
Connected | 接続がない場合は NULL 文字列、それ以外の場合はタイトル文字列の "mode: node" と同等値。 |
Read | 最後に受信した文字が CTRL/A の場合は 1。この使用目的は、画面描画の末尾の検出です。 |
Script | スクリプトが実行中の場合は 1、それ以外の場合は 0。 |
Title | ウィンドウのタイトル。 |
DDE Screen 接続
ターミナル・アプリケーションは、Screen トピックを通じて、画面データに対する DDE リクエストをサポートします。現在、対象とする画面行部分の選択には、1 つの POKE コマンドを使用できます。
アイテム | 返り値の意味 |
---|---|
Cursor | row;col 形式での現在のカーソル位置。 |
Line | 現在の行 (CR LF を除く)。 |
LeftLine | 現在行のカーソル位置より左の部分 (カーソル下の文字は含まない)。 |
RightLine | 現在行のカーソル位置より右の部分 (カーソル下の文字を含む)。 |
All | 画面全体 (各行は CR LF で改行される)。 |
Piece | 現在選択されている画面行部分 (CR LF を除く)。 |
アイテム "Piece" は、"RnnCmmLpp" という形式の文字列を使用して POKE コマンドと同様の実行ができます。Piece の要求により、nn 行の mm 列から始まる (最大) pp 文字の文字列が取得されます。画面の左上隅は、行 1、列 1 になります。
DDE Message 接続
ターミナル・アプリケーションは、Message トピックを通じて、データ通信に対する DDE リクエストをサポートします。これらは DDE POKE コマンドによって実装されています。
アイテム | 返り値の意味 |
---|---|
Send | 接続がアクティブな場合、DDE メッセージ値がホストに送信されます。 |
Display | DDE メッセージ値が、ホストから取得されたかのように "画面" に送信されます。 |