インストールとアップグレード
InterSystems Supply Chain Orchestrator™ 上に構築されたサプライ・チェーン・アプリケーションまたはソリューションは、以下のコンポーネントで構成されます。
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コア InterSystems IRIS® データ・プラットフォーム
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InterSystems Package Manager (IPM) を介して提供される InterSystems Supply Chain Framework 機能
これは InterSystems IRIS と共に、Supply Chain Orchestrator の中核部分を形成します。
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アプリケーションまたはソリューションの実装コード
インストールとアップグレードのプロセスは、インストールまたは更新されるコンポーネントによって異なります。このページでは、さまざまなシナリオに対して詳細な手順を説明します。
オンライン学習パス "Building Smart Real-Time Supply Chain ApplicationsOpens in a new tab" も参照してください。
新規インストール
新規インスタンスをデプロイするには、以下の 3 つのステップを実行します。
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InterSystems IRIS データ・プラットフォームをデプロイします。
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InterSystems Supply Chain Framework をデプロイし、Supply Chain Orchestrator の中核部分を作成します。
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アプリケーション・コードをデプロイします。
InterSystems IRIS のデプロイ
InterSystems IRIS をデプロイするには、コンテナ内、Kubernetes 上、インストール・キットを使用するなど、さまざまな方法があります。それぞれの方法の詳細は、"導入" を参照してください。
Supply Chain Framework の追加
InterSystems IRIS サーバをデプロイしたら、以下の手順を実行します。
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Supply Chain Orchestrator で使用するよう予約される新しいネームスペースを作成します。このドキュメントでは、ネームスペース名として SC を使用していますが、別の名前を使用することもできます。
Note:ネームスペースが相互運用対応かつ分析対応であることを確認してください。分析対応にすることで、Business Intelligence アナライザが使用可能になるため、キューブを探索できます。
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ターミナル・アプリケーションを起動し、ターミナルで残りのステップを完了します。
Unix® の場合は、ターミナル・アプリケーションが利用できないため、ObjectScript シェルを起動します。
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新たに作成したネームスペースに移動します。
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IPM がインストールされているかどうかを確認します。そのためには、コマンド zpm を入力します。IPM がインストールされていない場合、このコマンドはエラーになります。IPM がインストールされている場合、ターミナル・プロンプトは以下のようになります。
zpm:SC>
ここで、コロンの後の部分が現在作業中のネームスペースです。
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InterSystems Package Manager (IPM) がインストールされていない場合、以下のようにインストールします。
set r = ##class(%Net.HttpRequest).%New() set r.Server="pm.community.intersystems.com", set r.SSLConfiguration="ISC.FeatureTracker.SSL.Config" do r.Get("/packages/zpm/latest/installer"), do $system.OBJ.LoadStream(r.HttpResponse.Data,"c")
Tip:便利なように、前述のすべての行は次の 1 行で表されます。
set r = ##class(%Net.HttpRequest).%New(),r.Server="pm.community.intersystems.com",r.SSLConfiguration="ISC.FeatureTracker.SSL.Config" d r.Get("/packages/zpm/latest/installer"),$system.OBJ.LoadStream(r.HttpResponse.Data,"c")
その後、IPM を起動します。そのためには、コマンド zpm を入力します。
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まだ IPM トークンがない場合は、InterSystems アカウントの資格情報を使用して Pm.InterSystems.comOpens in a new tab にログインし、トークンを入手します。
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IPM のプロンプトで、以下のコマンドを使用して IPM リポジトリにログインします。
repo -n registry -r -url https://pm.intersystems.com/ -token YOUR_IPM_TOKEN
YOUR_IPM_TOKEN は前の手順で取得した IPM トークンです。
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引き続き IPM プロンプトで、InterSystems Supply Chain Framework をインストールします。最新のフレームワークをインストールするには、以下のようにします。
install isc-supply-chain
または、以下を実行すると、特定のバージョンのフレームワーク (この例ではバージョン 1.0.0) をインストールできます。
install isc-supply-chain 1.0.0
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インストールが完了したら、q を入力して、IPM プロンプトを終了します。
アプリケーションのデプロイ
アプリケーション・コードは、DevOps ツールを使用してデプロイできます。アプリケーション・コードには以下が含まれる場合があります (以下に限定されるわけではありません)。
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サプライ・チェーンのデータ・モデルの拡張
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カスタムの分析キューブの設計
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ビジネス・プロセス
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任意の DTL 実装
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カスタム API
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その他
InterSystems Supply Chain Framework の内容
InterSystems Supply Chain Framework をネームスペースにインストールすると、そのネームスペースに以下の新しいパッケージが表示されます。
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SC パッケージ。
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SC.Data サブパッケージには、変更可能なデータ・モデル・クラスが含まれます。
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SC.Core.BP サブパッケージには、問題を管理するためのビジネス・プロセスを作成する際に参照するクラスが含まれます。
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SC.Core.Tasks サブパッケージには、タスク・マネージャでスケジュールされるタスクが含まれます。
このパッケージ内のその他のコードは内部でのみ使用されます。
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datamodelAPI、scbi、および utils パッケージ。これらは内部での使用のみです。
インストール後、タスク・マネージャのスケジュールには新しいタスク (具体的には、SC.Core.Tasks サブパッケージ内のタスク) も表示されます。
"安全なカスタマイズのためのガイドライン" も参照してください。
アップグレード
前述のように、InterSystems IRIS、InterSystems Supply Chain Framework、およびアプリケーション・コードの 3 つのデプロイ可能なコンポーネントが関与します。これらの各コンポーネントは、一緒にアップグレードすることも、個別にアップグレードすることもできます。デプロイ可能なコンポーネントを複数同時にアップグレードする必要がある場合は、以下の順序で行ってください。
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コア InterSystems IRIS データ・プラットフォームをアップグレードします。
InterSystems IRIS のアップグレード手順を参照し、指示に従って %SYS ネームスペースをリコンパイルしてください。
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InterSystems Supply Chain Framework をアップグレードします。
InterSystems Supply Chain Framework をアップグレードするには、最初のデプロイと同じコマンドを使用します。
zpm:SC> install isc-supply-chain
オプションとして、特定のバージョンのフレームワーク (この例ではバージョン 1.1.0) にアップグレードするには、以下のコマンドを使用します。
zpm:SC> install isc-supply-chain 1.1.0
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アプリケーション・コードをアップグレードします。これを実行するにはクライアントの DevOps ツールを使用します。
ドキュメント・リンクの再構成
基礎となる製品は InterSystems IRIS であり、ドキュメント・リンクはその製品に固有であるため、Supply Chain Orchestrator のドキュメントにリダイレクトするよう Web サーバを更新する必要があります。
プライベート Web サーバを使用している場合、install-dir\httpd\conf\httpd-doc.conf ファイルを更新します。これは最初、以下のように表示されます。
Redirect /csp/docbook/ http://docs.intersystems.com/iris20231/csp/docbook/
このファイルを以下のように (この特定のリリースのコンテンツに) 変更します。
Redirect /csp/docbook/ http://docs.intersystems.com/supplychain20231/csp/docbook/
または、以下のように (時間の経過に伴って変更される最新のコンテンツに) 変更します。
Redirect /csp/docbook/ http://docs.intersystems.com/supplychainlatest/csp/docbook/
別の Web サーバを使用している場合、上記の手順をそのサーバに合わせて適宜変更してください。