Business Intelligence チュートリアル : ピボット・テーブルおよびダッシュボードの作成とパッケージ化
1 つ以上の Business Intelligence キューブを作成したら、通常は、最初のピボット・テーブルおよびダッシュボードのセットを作成およびパッケージ化します。また、通常ユーザは、必要に応じて新しいピボット・テーブルとダッシュボードを作成します。
ここでは、ピボット・テーブルとダッシュボードの作成プロセスを簡単に説明します。
ピボット・テーブルおよびダッシュボードの作成方法の詳細は、"アナライザの使用法" および "ダッシュボードの作成" を参照してください。
ピボット・テーブルの作成
このチュートリアルで前述した手順では、Patients キューブを使用するピボット・テーブルを作成しました。ここでは、作成した新しいキューブを使用するピボット・テーブルを作成します。
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アナライザにアクセスします。
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[Tutorial] キューブに移動します。
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[モデル・コンテンツ] ペインで、[AgeD] ディメンジョンを展開します。
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[Age Group] を [行] にドラッグ・アンド・ドロップします。
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[Age Bucket] を [行] にドラッグして、内訳を示すボタン 上にドロップします。
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[Count] を [列] にドラッグ・アンド・ドロップします。
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[All Patients] を下部の [行] にドラッグ・アンド・ドロップします。
すると、[行] ボックスは以下のようになります。
ピボット・テーブルは以下のようになります。
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[保存] をクリックします。
ピボット・テーブルの名前を指定できるダイアログ・ボックスが表示されます。
名前を付けて、ピボット・テーブルを保存します。ここでは、データ取得の基本となるクエリを、選択した方法での表示に必要な情報と共に保存します。データを保存するわけではありません。
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[フォルダ] に、Tutorial と入力します。
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[ピボット名] に Patients by Age Group と入力します。
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[OK] をクリックします。
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以下のようにもう 1 つピボット・テーブルを作成します。
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[行] には [Diagnoses] を使用します。
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[列] には [Count] および [Avg Age] を使用します。
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[フォルダ] には、[Tutorial] を選択するか、入力します。
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[ピボット名] に Patients by Diagnosis と入力します。
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ダッシュボードの作成
ここでは、単純なダッシュボードを作成します。
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ページ上部の [Analytics] リンクをクリックします。
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[ホーム]→[Analytics]→[ユーザポータル] をクリックします。
ユーザ・ポータルが表示され、既存のパブリック・ダッシュボードおよびピボット・テーブルがリストされます。
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[メニュー]→[新規ダッシュボード] をクリックします。
新しいダッシュボードに関する基本情報の入力を求めるダイアログ・ボックスが表示されます。
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[フォルダ] には、[Tutorial] を選択するか、入力します。
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[ダッシュボード名] に、Sample Dashboard と入力します。
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[OK] をクリックします。
システムによってダッシュボードが作成され、保存されて、表示されます。最初は空の状態です。
ダッシュボードの左側にある [>] ボタンを確認します。
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[>] ボタンをクリックします。
すると、以下のようにダッシュボード・エディタが展開されます。
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[ウィジェット] をクリックします。
すると、現在このダッシュボードに含まれているすべてのウィジェットのリストが表示されます (この場合はなし)。
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[+] ボタンをクリックします。
すると、ダイアログ・ボックスが表示され、ここから初期オプションを選択できます。
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ダイアログ・ボックスで、[ピボットとグラフ] が展開されていない場合はこれをクリックします。リストが展開され、選択肢リストが表示されます。
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このリストで、[テーブル] をクリックします。
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[データソース] の横にある検索ボタン をクリックします。
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[Tutorial]→[Patients by Age Group] をクリックします。
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[OK] をクリックして、ウィジェットを追加します。
ダッシュボードが以下のように表示されます。
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前述の手順を繰り返して、前のセクションで作成したその他のピボット・テーブルを追加します。
新しく追加したウィジェットは、同じ既定の位置 (左上) に置かれるため、前に追加したウィジェットを覆うようになります。
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新しく追加したウィジェットのタイトル・バーにカーソルを置いて、他のウィジェットの下にこのウィジェットをドラッグ・アンド・ドロップします。
サイズを変更できるように、上方のウィジェットの下にスペースをとることをお勧めします。
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各ウィジェットの右下角にあるサイズ変更コントロールを使用して、スクロールしなくてもすべての行が表示されるようにサイズを変更します。
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[メニュー]→[保存] をクリックします。
ダッシュボードが即座に保存されます。
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以下の手順を実行して、このダッシュボードにフィルタ・コントロールを追加します。
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ダッシュボード・エディタを開きます。
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[ウィジェット] をクリックします。
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Patients by Age Group ウィジェットをクリックします。
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[コントロール] をクリックします。
ダッシュボード・エディタに、選択したウィジェットで定義されているすべてのコントロールのリスト (現在は空) が表示されます。
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リストの上の [+] ボタンをクリックします。
コントロールを指定するダイアログ・ボックスが表示されます。
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[場所] で、[ダッシュボード] を選択します。
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[ターゲット] に、* と入力します。
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[アクション] で、[フィルタを適用] を選択します。
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[フィルタ] で、[ZIP Code] を選択します。
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[ラベルまたはアイコンを制御] に、ZIP Code と入力します。
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[OK] をクリックして、コントロールを追加します。
これでダッシュボードの左上角の表示が以下のようになります。
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前述の手順を繰り返し、Allergies および Favorite Color のフィルタを追加します。
これでダッシュボードの左上角の表示が以下のようになります。
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これらのフィルタ・コントロールを再構成して、それぞれに既定値を設定します。ZIP Code フィルタを再構成する手順は以下のとおりです。
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ダッシュボード・エディタを開きます。
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Patients by Age Group ウィジェットの定義にアクセスします。
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[コントロール] をクリックします。
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[ZIP Code] コントロールをクリックします。
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[デフォルト値] に、32007 と入力し、チェック・マークをクリックします。
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[OK] をクリックします。
Allergies には既定値 soy を使用します。
Favorite Color には既定値 blue を使用します。
これらの変更を行うと、変更内容が自動的に保存されます。
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ダッシュボードをテストして、以下を検証します。
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ブラウザの更新ボタンを使用すると、各フィルタに正しい既定値が表示されます。
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各フィルタが両方のウィジェットに影響します。
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ピボット・テーブルおよびダッシュボードのエクスポートとパッケージ化
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[メニュー]→[管理ポータル] をクリックします。
このオプションが表示されない場合は、現在、InterSystems IRIS Business Intelligence 開発ツールに直接アクセスできないユーザとしてログインしていることになります。この場合は、Business Intelligence に再度ログインします。
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[Analytics]→[管理]→[フォルダマネージャ] をクリックします。
[フォルダマネージャ] が表示されます。
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[Tutorial] フォルダにスクロールします。これは以下のように表示されます。
右側の列は、これらの項目を作成した InterSystems IRIS® データ・プラットフォーム・ユーザを示します。ここに表示される値は異なる場合もあります。
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Sample Dashboard の左側にあるチェック・ボックスにチェックを付けます。これでページの左の領域に、このダッシュボードで使用されるピボット・テーブルがリストされます。
これらのピボット・テーブルはいずれもダッシュボード自体と同じフォルダにありますが、このことは必須ではありません。
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2 つの新しいピボット・テーブルの左側にあるチェック・ボックスにもチェックを付けます。
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[サーバーディレクトリ] に、書き込み権限がある既存のディレクトリの名前を入力します。
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[エクスポート] をクリックします。
そのディレクトリに 3 つのファイルが書き込まれます。
これらのファイルは定義した項目のパッケージとして使用できますが、次の手順では、より便利なアプローチを使用します。
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スタジオで Tutorial.DashboardsAndPivots という新しいクラスを作成します。このクラスは %DeepSee.UserLibrary.ContainerOpens in a new tab を拡張する必要があります。
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この新しいクラスで、以下のように Contents という名前の XData ブロックを追加します。
XData Contents [ XMLNamespace = "http://www.intersystems.com/deepsee/library" ] { <items> </items> }
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新しいクラスを保存します。
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ダッシュボードおよびピボット・テーブルの定義を、エクスポートしたファイルから XData ブロックにコピーします。
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テキスト・エディタを使用してダッシュボード・ファイル (Tutorial-Sample_Dashboard.xml) を開きます。これは以下のように表示されます。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?> <dashboard xmlns="http://www.intersystems.com/deepsee/library" folderName="Tutorial" name="Sample Dashboard" ... ... </dashboard>
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このファイルのコンテンツを、2 行目からファイルの最後までコピーします。つまり、1 行目はコピーしません。これは XML 宣言です。
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コピーしたテキストを、XData ブロックの <items> と </items> の間に貼り付けます。これで、以下のように表示されます。
XData Contents [ XMLNamespace = "http://www.intersystems.com/deepsee/library" ] { <items> <dashboard xmlns="http://www.intersystems.com/deepsee/library" folderName="Tutorial" name="Sample Dashboard" ... ... </dashboard> </items> }
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テキスト・エディタでピボット・テーブル・ファイルのいずれかを開きます。これは (<dashboard> ではなく <pivot> のある) 類似した構造を持っています。
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このファイルのコンテンツを、2 行目からファイルの最後までコピーします。
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コピーしたテキストを、XData ブロックの </dashboard> と </items> の間に貼り付けます。これで、以下のような表示になります。
XData Contents [ XMLNamespace = "http://www.intersystems.com/deepsee/library" ] { <items> <dashboard xmlns="http://www.intersystems.com/deepsee/library" folderName="Tutorial" name="Sample Dashboard" ... ... </dashboard> <pivot xmlns="http://www.intersystems.com/deepsee/library" folderName="Tutorial" name="Patients by Age Group" ... ... </pivot> </items> }
Note:代わりに、コピーしたテキストを <items> と <dashboard> の間に挿入することもできます。項目の順序はどこにも影響を与えません。
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その他のピボット・テーブル・ファイルについても前述の手順を繰り返します。
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クラス定義を保存します。
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フォルダマネージャに戻って、ページを更新します。
これで、選択していたものがすべてクリアされます。
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Tutorial フォルダの 3 つの項目のそれぞれの横にあるチェック・ボックスにチェックを付けます。
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[削除] をクリックして [OK] をクリックし、確定します。
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スタジオで、作成したクラスをコンパイルします。
これを実行すると、そのクラスに格納されているダッシュボードとピボット・テーブルの定義がインポートされます。
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フォルダマネージャに戻って、ページを更新します。チュートリアルのダッシュボードおよびピボット・テーブルが再度使用可能になっています。
このようなコンテナ・クラスには必要な数だけダッシュボードとピボット・テーブルを組み込むことができます。また、複数のコンテナ・クラスを持つこともできます。これらのコンテナでは、ダッシュボードおよびピボット・テーブルを特定の方法で構成する必要はありません。例えば、ピボット・テーブルを、それを使用するダッシュボードと同じコンテナに配置する必要はありません。また、これらのコンテナ・クラスを作成する必要はまったくありません。