モデル・オプションの概要
Business Intelligence モデルには、キューブやサブジェクト領域以外にも、多数の追加要素を含めることができます。追加要素については、"InterSystems Business Intelligence の上級モデリング" を参照してください。参考および計画用に、このページではすべてのモデリング要素についてまとめています。
"このドキュメントに示したサンプルのアクセス方法" も参照してください。
ピボット・テーブルで使用できる項目
このセクションでは、ピボット・テーブルを定義するために、アナライザで直接使用できる項目を比較します。これらの項目は、以下のように分類されます。
レコードをグループ化またはフィルタ処理する項目
レコードのグループ化またはフィルタ処理には以下の項目を使用できます。一部の検索可能メジャーを除き、これらの項目をメジャーとして使用することはできません。
アイテム | [行] オプションおよび [列] オプションで使用 | [フィルタ] オプションで使用 |
---|---|---|
ディメンジョンまたはレベル | はい | はい |
ディメンジョンまたは関連するキューブのレベル | はい | はい |
共有ディメンジョンまたは同じ複合キューブのレベル | はい | はい |
計算メンバ (メジャー以外) | はい | はい |
関連するキューブの計算メンバ (メジャー以外) | はい | はい |
同じ複合キューブの別のキューブの計算メンバ (メジャー以外) | いいえ | いいえ |
計算ディメンジョン | はい | はい |
関連するキューブの計算ディメンジョン | はい | はい |
同じ複合キューブの別のキューブの計算ディメンジョン | いいえ | いいえ |
名前付きセット | はい | はい |
別のキューブの名前付きセット | いいえ | いいえ |
名前付きフィルタ | いいえ | はい |
別のキューブの名前付きフィルタ | いいえ | いいえ |
検索可能メジャー | はい (テキスト、文字列、および NLP メジャーは除く) | はい |
関連キューブ、複合キューブ、計算ディメンジョン、および NLP メジャーの詳細は、"InterSystems Business Intelligence の上級モデリング" を参照してください。
名前付きフィルタの詳細は、"アナライザの使用法" を参照してください。
既存のキューブ・ディメンジョンの一部である計算メンバは、[フィルタに計算メンバを表示] オプションを選択しない限り、フィルタに表示されないことに注意してください。
メジャーのように動作する項目
以下の項目はメジャーのように動作し、ピボット・テーブルの本文に表示されます。例外として (以下を参照)、これらの項目をフィルタ処理に使用することはできません。
アイテム | [行] オプションおよび [列] オプションで使用 | [メジャー] オプションで使用 | [フィルタ] オプションで使用 |
---|---|---|---|
メジャー | はい (テキスト、文字列、および NLP メジャーは除く) | はい (テキスト、文字列、および NLP メジャーは除く) | 検索可能な場合には使用する |
関連するキューブのメジャー | いいえ* | いいえ* | いいえ |
同じ複合キューブの別のキューブのメジャー | はい | はい | いいえ |
計算メジャー | はい | はい | いいえ |
別のキューブからの計算メジャー | いいえ | いいえ** | いいえ |
品質メジャー | はい | はい | いいえ |
別のキューブからの品質メジャー | 該当せず** | 該当せず** | 該当せず** |
ピボットタイプのプラグインのプロパティ | はい | はい | いいえ |
別のキューブからのピボットタイプのプラグイン | 該当せず** | 該当せず** | 該当せず** |
関連キューブ、複合キューブ、NLP メジャー、品質メジャー、およびプラグインの詳細は、"InterSystems Business Intelligence の上級モデリング" を参照してください。
* これらのメジャーは、この方法で使用した場合、正しく集約されません。
** 品質メジャーおよびプラグインは、使用されるキューブに直接関連付けられるように設計されています。
プロパティ
以下のテーブルは、プロパティの使用方法をまとめたものです。
アイテム | [行] オプションおよび [列] オプションで使用 | [メジャー] オプションで使用 | [フィルタ] オプションで使用 |
---|---|---|---|
プロパティ | はい | いいえ | いいえ |
別のキューブのプロパティ (関連または複合) | はい | いいえ | いいえ |
関連キューブおよび複合キューブの詳細は、"InterSystems Business Intelligence の上級モデリング" を参照してください。
アナライザで直接アクセスできない項目
参考までに、アナライザ内では以下の項目に直接アクセスできないことに注意してください。
-
KPI
-
条件リスト
-
集約タイプのプラグイン
-
プロダクション・ビジネス・メトリック
ただし、ビジネス・メトリック以外、これらの項目を使用する計算メジャーを定義できます。次のセクションを参照してください。その後、これらの計算メンバをアナライザで使用できます。
これらの項目の詳細は、"InterSystems Business Intelligence の上級モデリング" を参照してください。
計算メンバおよび計算メジャーで使用できる項目
計算メンバおよび計算メジャーを使用すると、キューブを再構築することなくモデルを大幅に拡張できます。以下のテーブルは、計算メンバまたは計算メジャーの定義に使用できるモデル要素のすべての種類をまとめたものです。
アイテム | 計算メンバまたは計算メジャーからこの項目にアクセスする方法 |
---|---|
MDX 標準キューブ項目 (ディメンジョン、階層、レベル、メジャー、プロパティ、計算メンバ、名前付きセット) | 多数のオプション。"InterSystems MDX の使用法" を参照してください。 |
計算ディメンジョン* | ディメンジョンおよびメンバ名を使用して、目的のメンバを参照するメンバ式を作成します。その際、標準メンバに対して行う場合と同じ方法で行います。 |
品質メジャー* | %QualityMeasure ディメンジョンを使用して、メジャーを参照する品質メジャー式を作成します。 |
KPI またはプラグイン* | %KPI 関数を使用して、KPI またはプラグインのプロパティの値を参照します。 |
条件リスト* |
*これらの項目の詳細は、"InterSystems Business Intelligence の上級モデリング" を参照してください。
システムには、計算メンバ内からプロダクション・ビジネス・メトリックにアクセスする方法は用意されていません。
利用可能なウィジェット・データ・ソースの比較
ピボット・テーブルは、ダッシュボードのウィジェットで最も一般的に使用される種類のデータ・ソースです。システムには、他にも多くの種類のデータ・ソースが用意されています。データ・ソースとして、以下の項目のいずれかを直接使用できます。
-
ピボット・テーブル
-
KPI ("InterSystems Business Intelligence の上級モデリング" を参照)
-
ピボットタイプのプラグイン ("InterSystems Business Intelligence の上級モデリング" を参照)
-
プロダクション・ビジネス・メトリック ("プロダクションの開発" を参照)
次のテーブルでは、これらの項目を比較します。
機能 | ピボット・テーブル | KPI | プラグイン | プロダクション・ビジネス・メトリック |
---|---|---|---|---|
定義の格納方法 | フォルダ項目 | クラス定義 | クラス定義 | クラス定義 |
定義される場所 | アナライザ | スタジオ | スタジオ | スタジオ |
データ・ソース・オプション | MDX クエリ |
|
MDX クエリ | カスタム・コードによって返される値 |
最下位レベルのレコードを使用したカスタム計算をサポートしますか | いいえ | いいえ | はい | いいえ |
フィルタ処理をサポートしますか | はい | 実装によってはサポートします | 実装によってはサポートします | いいえ |
カスタムのフィルタ処理をサポートしますか (例えば、レベルのメンバのサブセットのみをユーザに提供) | いいえ | 実装によってはサポートします | 実装によってはサポートします | いいえ |
リストをサポートしますか | はい | 実装によってはサポートします | はい | いいえ |
ミニ・アナライザをサポートしますか | はい | いいえ | いいえ | いいえ |
オプションの大まかなまとめ
参考のために、各要素の作成に使用するツールの情報を含め、InterSystems IRIS Business Intelligence モデルの利用可能なコンテンツについて以下のテーブルにまとめます。
アイテム | 目的 | 定義の場所 | 作成する主なツール | 説明されている場所 |
---|---|---|---|---|
ディメンジョン、階層およびレベル | レコードのグループを定義します | キューブ・クラス | アーキテクト | ディメンジョン、階層およびレベルの定義 |
メジャー (数値、整数、日付、年齢、またはブーリアン値) | 複数のレコード間で値を集約します | キューブ・クラス | アーキテクト | メジャーの定義 |
メジャー (テキストまたは文字列) | 文字列データをファクト・テーブルに格納します。通常、これらのメジャーは検索可能でもあります。 | キューブ・クラス | アーキテクト | メジャーの定義 |
検索できるメジャー | 複数のレコード間で値を集約します。最下位レコードのフィルタ処理もサポートします | キューブ・クラス | アーキテクト | メジャーの定義 |
NLP メジャー | NLP ディメンジョンで使用され、アナライザには表示されません | キューブ・クラス | アーキテクト | キューブでの Text Analytics の使用法 |
プロパティ | レベル固有のデータを組み込みます | キューブ・クラス | アーキテクト | プロパティの定義 |
リスト | 最下位レベルの詳細へのアクセスを提供します | キューブ・クラス | アーキテクト | "リストの定義"、"リスト・フィールドの定義"、"リスト・グループの定義" |
計算メジャー | 他のモデル要素に基づいてメジャーを定義します | キューブ・クラスまたはピボット・テーブル | アーキテクトまたはアナライザ | 計算メンバの定義 |
計算メンバ (メジャー以外) | 他のモデル要素に基づいてメンバを定義します | |||
名前付きセット | メンバの再使用可能なセットを定義します | キューブ・クラス | アーキテクト | 名前付きセットの定義 |
サブジェクト領域 | キューブをフィルタ処理します。それ以外の場合には、その定義を改良します | サブジェクト領域クラス | アーキテクト | サブジェクト領域の定義 |
計算ディメンジョン | レコードのグループを定義し、実行時に取得します (通常、SQL または MDX を使用) | キューブ・クラス | アーキテクト | 計算ディメンジョンの定義 |
品質メジャー | キューブの範囲外で MDX を使用してメジャーを定義します | 品質メジャー・クラス | 品質メジャー・マネージャ | 品質メジャーの定義 |
関連キューブ | 異なるキューブのレベルを使用します | キューブ・クラス | アーキテクト | キューブ間のリレーションシップの定義 |
複合キューブ | 異なるキューブのメジャーを結合するか、またはこれらのメジャーを並べて表示します | サブジェクト領域クラス | アーキテクト | 共有ディメンジョンおよび複合キューブの定義 |
KPI | 代替データ・ソースとして使用するために、より柔軟な方法でデータのクエリを実行します | KPI クラス | スタジオ | 基本的な KPI の定義 |
ピボットタイプのプラグイン | 最下位データに基づいて値を計算します。ドラッグ・アンド・ドロップを介して使用します | プラグイン・クラス | スタジオ | プラグインの定義 |
集約タイプのプラグイン | 最下位データに基づいて値を計算します。計算メンバで使用します | |||
条件リスト | さまざまな目的でキューブの範囲外で値を定義します | Business Intelligence フォルダ項目 | 条件リスト・マネージャ | 条件リストの定義 |
ビジネス・メトリック | プロダクション固有のデータを計算します | ビジネス・メトリック・クラス | スタジオ | "プロダクションの開発" |
名前付きフィルタ | 特定のキューブに使用するフィルタを定義します | グローバル | アナライザ | "アナライザの使用法" |