ルーチンおよびインクルード・ファイルを使用した作業
ルーチンは、InterSystems IRIS® サーバ内での実行の単位です。InterSystems IRIS サーバで動作するすべてのアプリケーション・ロジックは、ルーチンおよびルーチン内のエントリ・ポイントを呼び出すことによって実行されます。ルーチンは、InterSystems IRIS サーバ環境に組み込まれた仮想マシンで実行されます。ルーチンは、InterSystems IRIS でサポートされているすべてのプラットフォームへ移植可能であり、InterSystems IRIS 環境で自動的に共有できます。
インクルード・ファイル (.inc ファイル) は、マクロ定義 (またはその他のインクルード・ファイル) を含み、.mac ルーチンまたはクラス定義にインクルードできます。マクロの詳細は、"マクロの使用" を参照してください。
ルーチン・エディタ
ルーチン・エディタでは、ルーチンまたはインクルード・ファイルのソースを直接作成したり、編集することができます。ルーチン・エディタでは、構文のカラー表示がサポートされており、構文エラーは赤い波線で示されます。
クラス定義がコンパイルされるとき、クラス・コンパイラでは、そのクラスの実装が含まれた一連のルーチンが生成されます。この生成されたソース・コードを表示および編集する場合は、生成されたコードのコピーをコンパイラが保存するように指定する必要があります。生成されたコードのコピーを保存するには:
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[ツール]→[オプション] を選択します。
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左側のペインで [コンパイラ]→[フラグおよび最適化] に移動します。
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[生成されたソースコードを保存] を選択します。
ルーチン・ソース形式
InterSystems IRIS には、数種類のルーチン・ソース形式 (ファイル) があります。ルーチン・エディタでは、これらすべての形式に対して構文のカラー表示がサポートされています。形式には以下のものがあります。
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MAC — .mac 拡張子を持つマクロ・ソース・ファイル。このファイルは、マクロ、埋め込み SQL 文、および埋め込み HTML を解決するために InterSystems IRIS マクロ・プリプロセッサで処理されます。処理の結果、.int ファイルが生成されます。
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INT — 中間ソース・ファイル。このファイルは実行可能な InterSystems IRIS オブジェクト (OBJ) コードに直接コンパイルされます。
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INC — インクルード・ファイル。本質的にはルーチンではありません。.inc ファイルには、マクロ定義があり、その定義は .mac ルーチンによるインクルードが可能です。
既定では、新規の ObjectScript ルーチンを作成するとき、そのルーチンは .mac ルーチンとして保存されます。このルーチンを異なるタイプのルーチンとして保存するには、[ファイル]→[名前を付けて保存] を選択します (例えば、拡張子を .mac から .inc に変更します)。
[ビュー]→[他の表示] を使用すると、指定した .mac ファイルに対応する .int コードを表示でき、その逆も可能です。
新規のルーチンまたはインクルード・ファイルの作成
新規のルーチンまたはインクルード・ファイルを作成するには、[ファイル]→[新規作成] を選択します。ダイアログに、選択可能なテンプレートが表示されます。インクルード・ファイルの場合、[ObjectScript] を選択します。これにより、Untitled などの既定名が付いた新規のルーチン・エディタ・ウィンドウが表示されます。これは、[ファイル]→[名前を付けて保存] を使用すると、異なる名前を付けて保存できます。
既存のルーチンまたはインクルード・ファイルを開く
既存のルーチンを開くには、[ファイル]→[開く] を使用します。[ファイルの種類] ドロップダウン・リストで、必要なファイル拡張子を選択し (.mac、.int、または全ファイルなど)、ルーチンを選択します。
以前に保存したルーチンまたはインクルード・ファイルを開くときは、[開く] ダイアログで、* や ? を使用したワイルドカード・マッチングによって、使用可能なルーチンまたはインクルード・ファイルのリストを表示できます。* (アスタリスク) は任意の文字列と一致し、? (疑問符) は任意の 1 文字と一致します。BAS、MAC、INT、INC というルーチン・タイプは、ワイルドカード・マッチングのためのファイル拡張子として使用されています。
ルーチン・テンプレート・ファイル
新規のルーチンをスタジオで作成するとき、スタジオでは新規のルーチン・エディタ・ウィンドウが開かれます。ルーチン・テンプレート・ファイルが存在する場合は、それが新しいファイルにコピーされます。ルーチン・テンプレート・ファイルを作成するには、テンプレートに含めるコンテンツを使用してファイルを作成します。ファイルをスタジオの実行可能ファイル (CStudio.exe) と同じディレクトリに Default.mac として保存します。
ルーチンの保存、コンパイル、および削除
ルーチンをデータベースに保存するには、[ファイル]→[保存] または [ファイル]→[名前を付けて保存] を選択できます。既定では、ルーチンを保存しても自動的にコンパイルは行われません。ルーチンが保存されるたびにコンパイルされるように、この動作を変更するには:
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[ツール]→[オプション] を選択します。
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左側のペインで [コンパイラ]→[動作] に移動します。
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[保存時にルーチンをコンパイル] を選択します。
ルーチンを直接コンパイルするには、[ビルド]→[コンパイル] を選択します (これにより、ルーチンは保存されます)。
ルーチンを削除するには、ワークスペース・ウィンドウで、ルーチンをハイライト表示して、[編集]→[削除] を選択します。ルーチンと生成されたすべてのファイルが削除されます。
ルーチンおよびインクルード・ファイルのバックアップの自動保存
既存のルーチン (またはインクルード・ファイル) を保存する際、スタジオでは自動的にバックアップ・ファイルを作成します。最大 5 つのバックアップ・ファイルを、;# (セミコロンと数字) 接尾語を使用した名前を付けて保存します。例えば、setup.MAC という名前のファイルを 6 回保存した場合は、次のように名前が付けられた 5 つのバックアップ・ファイルがあります。
setup.MAC;1
setup.MAC;2
setup.MAC;3
setup.MAC;4
setup.MAC;5
特に、次の拡張子を持つファイルは、自動的にバックアップされます。.BAS、.INC、.INT、.MAC、.OBJ、.MVB、.MVI、.CSP。
どのバックアップ・ファイルが存在するかを確認するには、[ファイル]→[開く] オプションの検索フィールドにセミコロンを使用します。使用できる構文例は以下のとおりです。
構文 | 結果 |
---|---|
*.*;* | このフォルダ内のすべてのバックアップ・ファイルを表示します。 |
*.mac;* | .MAC 拡張子を持つすべてのバックアップ・ファイルを表示します。 |
setup.*;* | setup という名前を持つすべてのバックアップ・ファイルを表示します。 |
管理ポータルからルーチンやインクルード・ファイルを開いているときに、この構文を使用して、バックアップ・ファイルを検索することができます。管理ポータルからバックアップ・ファイルを開くには、以下の手順を実行します。
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InterSystems IRIS ランチャーから管理ポータルを選択します。
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[システムエクスプローラ]→[ルーチン] を選択します。
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[進む] をクリックします。
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左側のペインの [ルーチンおよびインクルード・ファイル] 検索ボックスに、バックアップ・ファイルの構文を入力します。